JPS61255865A

JPS61255865A - 液体噴射記録装置

Info

Publication number: JPS61255865A
Application number: JP9826085A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Hirasawa; 平澤　伸一
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1985-05-09
Filing date: 1985-05-09
Publication date: 1986-11-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉本発明は液体噴射記録装置に関する。

〈従来技術〉第４図（ａ）は従来の液体噴射記録ヘッドの一例を示す
平面断面図であり、第４図（ｂ）は第４図（ａ）におけ
るＡ−Ａ断面図である。同図において、基板１上には発
熱手段、すなわち電気−熱変換部（以下、発熱部と記す
）２と導電部３とが形成され、その上に、図示されてい
ないが保護膜が形成、されている。発熱部２の各々は液
室壁４により仕切られて熱作用室５と液供給室６とが形
成されている。熱作用室５の一端には吐出ロアを複数個
配したオリフィスプレート１８があり、液体はここから
噴射される。噴射される液体は、液供給パイプ８を通し
て供給され、液供給室６および熱作用室５を満たしてい
る。

吐出ロアからの液体の噴射は発熱部２の発熱によって引
き起こされる。所望の位置の発熱部２は、その発熱部２
が接続している導電部３に所定のパルス電圧が印加され
ることによって発熱する。この電圧が印加されると、熱
によって発熱部２の近傍にある液体は瞬時のうちに気化
し、その気泡は熱作用室５内で急激に成長する。この圧
力によって吐出ロア側にある液体は吐出ロアから急速に
押し出され、飛翔液滴となって記録部材に付着し記録が
行われることとなる。次いで、印加電圧がオフされると
気泡は急速に収縮し、消滅する。

このように動作する液体噴射ヘッドにおいては、エネル
ギー発生体である発熱手段（発熱部２および導電部３）
が液体と接触しないように保護膜が設けられている。第
５図は、第４図（ｂ）に示された液体噴射記録ヘッドの
発熱部２の近傍を拡大して、より詳細に示した断面図で
ある。同図において、基板ｌ上には抵抗体９と電極ｌＯ
が形成されており、抵抗体９だけの部分が第４図におけ
る発熱部２に、抵抗体９と電極１０の重なった部分が第
４図における導電部３にそれぞれ対応している。これら
発熱手段としての抵抗体９と電極１０は保護膜１１によ
って液体１２から保護されている。

抵抗体９および電極１０は液体１２に接触すると、酸化
反応や電気分解等の化学反応によって変質が生ずる結果
、抵抗値が変化したり断線したすする危険がある。その
ために保護膜１１が設けられている。この保護膜１１が
完全なものであれば問題はなく、抵抗体９および電極１
０は液体１２と完全に分離され、抵抗体９の高寿命は保
証される。

しかしながら、このような理想的な保護膜を形成するの
は事実上極めて困難である。通常の製造工程においては
、不可避的に第５図に示されるような数ミクロン以下の
微小な欠陥点１３が保護膜１１に生じてしまう、また、
抵抗体９の発熱部２の発熱による熱ストレスやすでに述
べたように気泡の発生、消滅にともなう衝撃等によって
も保護ｆｉｌｌには欠陥点１３が生じることがわかって
いる。欠陥点１３が存在すると、液体１２と抵抗体９お
よび電極ｌＯとが接触し、電気化学的反応が生じるが、
その反応速度は、抵抗体９や電極ｌＯの種類、抵抗体９
の発熱温度、そして液体中の導電イオンの種類等によっ
て大きく異なっている。しかし、通常、発熱部２に欠陥
点１３が生じると、１０５〜１０６回程度のパルス電圧
が印加されただけで抵抗体９の発熱部２が破壊され断線
してしまい実用的な耐久力を有さない、実用に供するに
はすくなくとも１０８回程度パルス電圧が印加されても
抵抗体９（特に発熱部２）や電極１０に損傷が生じない
耐久性が必要である。

このように保護膜１１に欠陥点１３が存在すると、抵抗
体９の発熱部２の寿命が短くなり、その結果、ヘッドの
寿命も短くなる。なぜならば、ひとつの抵抗体が破壊さ
れた時点がそのヘッドの寿命でもあるからである。しか
し、すでに述べたように欠陥点１３を完全に除去するこ
とは極めて困難である。また、保護膜１１の膜厚を大き
くすることは熱効率の低下、入力信号に対する熱応答性
の悪化等の理由から避けねばならない、したがって、従
来の記録ヘッドの製造では、短寿命のヘッドが数ある中
に混入することは避けられず、そのために商品信頼性も
著しく低下させるという問題点を有していた。

く目的〉本発明は以上の如き問題点に鑑み成されたものであり、
その目的とするところは、エネルギー発生体を保護膜で
保護せずどもあるいは、設けた保護膜に欠陥部位が生じ
ていても実用に供しうる高寿命をもつ液体噴射記録ヘッ
ドを提供することにある。

く本発明の概要〉と記した本発明の目的は、液体を吐出し飛翔的液滴を形
成する為のオリフィスを有するオリフィスプレートと前
記飛翔的液滴を形成する為に利用されるエネルギーを発
生するエネルギー発生体とを備えた液体噴射記録ヘッド
をキャリッジ上に搭載して成る液体噴射記録装置におい
て、前記液体噴射記録ヘッド搭載時に前記オリフィスプ
レートと電気的に接続され前記記録ヘッド内の液体の電
位を制御する為の電極が設けられけている液体噴射記録
装置によって達成される。

即ち１本発明の液体噴射記録装置は、キャリフジ上に液
体噴射記録ヘッドを搭載することでオリフィスプレート
に電位を与え、前記記録ヘッド内の液体の電位を制御す
ることで液体中の導電性イオン（例えばアニオン、カチ
オン、ＯＨ−、Ｈ十など）がエネルギー発生体と電気化
学的反応をおこすことを制御することで上記目的を達成
する。

〈実施例〉以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。

第１図は、本発明による液体噴射記録装置の一実施例の
概略的構成図、第２図は本実施例の配線図である。電極
ｌＯの一端は電源１４によって電圧ｖｈが印加され、抵
抗体９の発熱部２を介した電極１０の他端はスイッチン
グトランジスタ１５に接続されている。スイッチングト
ランジスタ１５は所定の信号によりオンあるいはオフ状
態となり、抵抗体９の発熱部２にパレス状の電圧を供給
する動作を行う、ここまでの構成は従来と同様であるが
、本発明では、発熱部２上の保護膜がとりさられ、液体
１２に直接接触しているオリフィスプレート１８が、液
体１２の電位制御用電極の役割も受は持ち、電圧Ｗｉｎ
ｋを液体１２に印加している。

液体１２の電位を制御する為の電極を有さない従来の液
体噴射記録ヘッドでは、保護膜１１に欠陥点１３が存在
すると液体１２の電位は電源１４が供給する電圧ｖｈと
ほぼ同レベルとなる。そのために電圧ｖｈが加わってい
る発熱部２のＡ部分は液体１２どの電位差がほとんどな
く、その結果液体１２と抵抗体９あるいは電極１０との
電気化学的反応はそれほど急速に進行することはなかっ
た。しかしＢ部分の電位は。

スイッチングトランジスタ１５がオン状態となると、接
地電圧Ｖｇの近くまで下降するために、液体１２との間
にほぼＶｈ−Ｖｇはどの電位差が生じてしまう。そのた
めに、欠陥点１３がＢ部分近傍に存在する場合はその欠
陥点１３を通して電流が流れやすくなり、その結果抵抗
体９と液体１２との間に電気化学的反応が急速に進行し
、最後には抵抗体９が破壊されて断線という重態にいた
る。

しかしながら欠陥点による電気化学的反応の進行につい
ては１、まだ十分に解明されたわけではない。ただ確か
なことは、上述したように液体１２の電位が高く抵抗体
９の電位が低い場合には液体１２から抵抗体９へ電流が
流れやすく、逆の場合、すなわち抵抗体９の電位の方が
液体１２の電位より高い場合は電流が流れにくい、とい
う点がある。

したがって、液体１２の電位の方が高ければ抵抗体９と
の電気化学的反応は速やかに進行し、逆に抵抗体９の電
位が液体１２の電位より高いか、あるいはあまり差がな
い場合は電流が流れにくいために電気化学的反応はほと
んど進行しない６本発明はこの現象を利用したものであ
る。その結果、抵抗体９（特に発熱部２）の寿命が長く
なり、保護膜無で実用可能な寿命を得ることが望める。

さらに保護膜がなくなること・こより発熱体２へ印加す
る電位Ｖｈ−Ｖｇを小さくすることができ、発熱体２の
負担が軽減されさらに寿命がのびる。

第１図および第２図におけるオリフィスプレート１８は
液体１２に電位を与える役割をかねている。このために
オリフィスプレート１８の電位Ｖｉｎｋを電源１７によ
って調整することで液体１２の電位を調整し、液体１２
と抵抗体９の電気化学的反応が抑制される状態をつくり
だすことが可能となる０本実施例において電極ｌＯは保
護膜１１で保護している。電極の材料として、例えばＡ
ｎ、Ｃｕ等を使用した場合、液体１２との電気化学的反
応が進行しやすいため、液体１２の電位を制御しても実
用に耐える充分な寿命を得ることが困難である。そこで
本実施例では欠陥の極めてすくない感光性樹脂硬化膜に
よって、電極ｌＯ上を保護している。しかし、例えばＡ
ｕ等を電極材として使用すれば、保ＸＩＭｔｉの無い状
態で実用に充分可能な寿命を得ることができるので、保
護膜１１は必要に応じて使用すれば良い。

次に第３図（ａ）乃至＄３図（ｃ）を用いてキャリッジ
に設けた液体電位制御用電極とオリフィスプレートの電
気的結合の具体例を示す。

第１図（ａ）は本発明による液体噴射記録へ（ａ）のＡ
−Ａ断面図、第を図（ｅ）は第２図（ａ）の側面図であ
る。同図において、液体噴射記録ヘッドは、キャリッジ
１９に装着された時、キャリッジの側壁がガイドとなり
かつ板バネ２０により他方の壁面へ押しつけられ自動的
に位置が決まる。同時に電極３は導電性のバネ２１によ
って電気信号発生回路と電気的につながる。さらにオリ
フィスプレート１８も導電性バネ２２と接触し、液体の
電位制御が可能となる。導電性バネ２２がオリフィスプ
レート１８の側壁面で接触するようにしたことにより、
オリフィスプレート１８より上側には何も存在しない。

したがって、液滴の噴射を行う際に被記録媒体との間に
は、障害物は何もなくなり、液体・噴射記録ヘッドまた
は被記録媒体の移動がスムーズに行える。

く効果〉以上、詳細に説明したように、本発明による液体噴射記
録ヘッドは、オリフィスプレートを利用して液体の電位
を制御することにより実用に充分耐えうる寿命が実現さ
れる。また、液体の電位制御用電極をキャリッジに設け
ることにより、液体噴射記録ヘッドをキャリッジに装着
時、自動的にオリフィスプレートと液体の電位制御用電
極が接触し、液体の電位制御が可能となる。これにより
、液体噴射記録ヘッド製作工程は何の変更も無く、液体
の電位が制御でき、発熱部を保護膜で保護しなくとも充
分実用可能な寿命を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による液体噴射記録ヘッドの一実施例の
概略的基本構成図、第２図は本実施例の配線図、第３図
（ａ）乃至第３図（ｃ）は液体噴射記録ヘッドをキャリ
ッジ上に装着した時の概略的基本構成図、第４図（ａ）
は液体噴射記録ヘッドの従来例の一部平面図、第４図た
部分断面図である。２・・・発熱部、１２・・・液体、１８・・・オリフィ
スプレート、１９・・・キャリッジ、２１．２２・・・
導電性バネ。

Claims

【特許請求の範囲】

液体を吐出し飛翔的液滴を形成する為のオリフィスを有
するオリフィスプレートと前記飛翔的液滴を形成する為
に利用されるエネルギーを発生するエネルギー発生体と
を備えた液体噴射記録ヘッドをキャリッジ上に塔載して
成る液体噴射記録装置において、前記液体噴射記録ヘッ
ド搭載時に前記オリフィスプレートと電気的に接続され
前記記録ヘッド内の液体の電位を制御する為の電極が設
けられていることを特徴とする液体噴射記録装置。