JPS61246722A - 液晶装置 - Google Patents

液晶装置

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JPS61246722A
JPS61246722A JP8782885A JP8782885A JPS61246722A JP S61246722 A JPS61246722 A JP S61246722A JP 8782885 A JP8782885 A JP 8782885A JP 8782885 A JP8782885 A JP 8782885A JP S61246722 A JPS61246722 A JP S61246722A
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伸二郎 岡田
Osamu Taniguchi
修 谷口
Akira Tsuboyama
明 坪山
Masahiko Enari
正彦 江成
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶表示素子や液晶−光シヤツタアレイ等に
適用する液晶光学素子に関し、詳しくは表示ならびに駆
動特性を改善した液晶光学素子に関する。
〔従来の技術〕
従来の液晶素子としては例えばエム・シャツ)(M、5
chadt)とダブリュー・ヘルフリツヒ(W、He 
1 f ri ch)著“アプライド・フィジックス・
レターズ(“Applied  Physics  L
etters”)第18巻、第4号(1971年2月1
5日発行)、第127頁〜128頁の゛ボルテージ・デ
ィペンダントeオプティカル−7クテイビテイー・オブ
拳ア・ツィステッド・ネマチックφリキツF争クリスタ
ル” (“Voltage  Dependent  
0ptical  A  c  t  1vity  
of  a  Twisted  N  ematic
  Liquid  Crystal”)に示されたツ
ィステッド・ネマチック(twisted  Nema
tic)液晶を用いたものが知られている。このTN液
晶は、画素密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた
時分割駆動の時、クロスニコルを発生する問題点がある
ため、画素数が制限されていた。
又、各画素に薄膜トランジスタによるスイッチング素子
を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示素子
が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形成す
る工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成する
ことが難ずかしい問題点がある。
このような従来型の液晶素子の欠点を改善するものとし
て、双安定性を有する液晶素子の使用がクラーク(C1
ark)およびラガウエル(Lage rwa l 1
)により提案されている(特開昭56−107216号
公報、米国特許第4367924号明細書等)、双安定
性を有する液晶としては、一般に、カイラルスメクチッ
クC相(AmC”)又はH相(SmH”)を有する強誘
電性液晶が用いられる。この液晶は電界に対して双安定
状態を有し、従って前述のTN型の液晶で用いられた光
学変調素子とは異なり、例えば一方の電界ベクトルに対
して1つの光学的安定状態に液晶が配向し、他方の電界
ベクトルに対しては他方の光学的安定状態に液晶が配向
される。またこの型の液晶は、加えられる電界に応答し
て、極めて速やかに上記2つの安定状態のいずれかを取
り、且つ電界の印加のないときはその状態を維持する性
質を有する。このような性質を利用することにより、上
述した従来のTN型素子の問題点の多くに対して、かな
り木質的な改善が得られる。この点は、本発明と関連し
て、以下に、更に詳細に説明する。しかしながら、この
双安定性を有する強誘電性液晶素子は、一般にセル厚が
2pm以下で、それ以上のセル厚となると高コントラス
トの表示が得られない問題点がある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、前述した事情に鑑み1表示特性及び駆
動特性を改善した液晶光学素子を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段、作用〕本発明は、 a、電界が印加されていない時、第1の安定配向と第2
の安定配向を有する双安定配向状態のうち何れか1つの
安定配向に配向する強誘電性スメクチック液晶を1対の
基板間に配置した液晶セルと。
b、第1の安定配向に配向した時の強誘電性スメクチッ
ク液晶を第3の安定配向に配向させ、第2の安定配向に
配向した時の強誘電性スメクチック液晶を第4の安定配
向に配向させる交流電界を印加する手段と、 c、マトリクス電極手段と。
d、前記マトリクス電極手段に走査選択信号を印加する
手段と走査選択信号に同期して情報信号を印加する手段
を有しており、走査信号が印加されるN番目の走査ライ
ン上の画素に対応する強誘電性スメクチック液晶を前記
交流電界が印加されていない時の一方の安定配向に配向
させる第1の位相、N番目の走査ラインに印加した走査
信号と同期させて情報信号を印加する第2の位相とN+
1番目の走査ライン上の画素に対応する強誘電性スメク
チック液晶を前記交流電界が印加されていない時の一方
の安定配向に配向させる第3の位相とを有する電界印加
手段と、 e、第3の安定配向に配向した強誘電性スメクチック液
晶を通過した光線と第4の安定配向に配向した強誘電性
スメクチック液晶を通過した光線との光学的相違を検知
する手段、とを有する液晶光学素子に特徴を有している
〔実施例〕
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明を更に詳
細に説明する。
本発明で用いる液晶材料として、特に適したものは、カ
イラルスメクチック液晶であって、強誘電性を有するも
のである。具体的にはカイラルスメクチックC相(S 
mc ”) 、カイラルスメクチックC相(SmG”)
、カイラルスメクチックF相(SmF”)、カイラルス
メクチックI相(SmI本)又はカイラルスメクチック
H相(S m H” )の液晶を用いることができる。
強誘電性液晶の詳細については、たとえば“ル・ジュル
ナール・ド曇フイジイクφレットル°゛ (“LE  
JOURNAL  DE  PHYSIQUE  LE
TTRE”)止6(L−69)1975年「フェロエレ
クトリック・リキッド・クリスタルJ  (Ferro
electricLiquid  Crystals;
 “アプライド・フイジイツクラ・レターズ(“App
tied  Physics  Letters”)3
6 (11)1980年「サブミクロ会セカンド番バイ
スティプル・エレクトロオプティック・スイッチング・
イン拳リキッド・クリスタルスJ  (rsubmic
ro  5econdBistable  Elect
rooptic−−一一一■− m−+l 特に、好ましい強誘電性液晶としては、これにより高温
側でコレステリック相を示すものを用いることができ、
例えば下述の実施例に挙げた相転移温度を示すフェニル
エステル系液晶を用いることができる。
これらの材料を用いて素子を構成する場合、液晶化合物
が所望の相となるような温度状態に保持する為、必要に
応じて素子をヒーターが埋め込まれた銅ブロック等によ
り支持することができる。
第1図は、強誘電性液晶の動作説明のために、セルの例
を模式的に描いたものである。以下、所望の相としてS
mC”を例にとって説明する。
11aとllbは、In2O3あるいはITO(Ind
ium−Tin  0xide)等の薄膜からなる透明
電極で被覆された基板(ガラス板)であり、その間に液
晶分子層12がガラス面に垂直になるように配向したS
mC”相の液晶が封入されている。太線1示した線13
が液晶分子を表わしており、この液晶分子13は基板の
面方向に連続的にらせん構造を形成している。このらせ
ん構造の中心軸15と液晶分子13の軸方向とのなす角
度を0として表わす。
この液晶分子13は、その分子に直交した方向に双極子
モーメント(Pf)14を有している。基板11aとl
lb上の電極間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、
液晶分子13のらせん構造がほどけ、双極子モーメン)
 (Pよ)14がすべて電界方向に向くよう、液晶分子
13は配向方向を変えることができる。液晶分子13は
、細長い形状を有しており、その長軸方向と短軸方向で
屈折率異方性を示し、従って例えばガラス面の上下に互
いにクロスニフルの偏光子を置けば、電圧印加極性によ
って光学特性が変わる液晶光学素子となることは、容易
に理解される。
本発明の液晶光学素子で好ましく用いられる液晶セルは
1例えば10IL以下とすることができる。このように
液晶層が薄くなるにしたがい、第2図に示すように電界
を印加していない状態でも液晶分子のらせん構造がほど
け、非らせん構造となり、その双極子モーメン)Paま
たはpbは上向き(24a)又は下向き(24b)のど
ちらかの状態をとる。この液晶分子軸23aの分子軸と
23bのなす角度の1/2の角度をチルト角(0)と称
し、このチルト角(■)はらせん構造をとる時のコーン
のなす頂角に等しい、このようなセルに、第6図に示す
如く一定の閾値以上の極性の異る電界Ea又はEbを電
圧印加手段21aと21bにより付与すると、双極子モ
ーメントは、電界Ea又はEbの電界ベクトルに対応し
て上向き24a又は下向き24bと向きを変え、それに
応じて液晶分子は、1つの安定配向23aかあるいは他
の安定配向23bの何れか一方に配向する。
このような強誘電性を液晶光学素子として用いることの
利点は、先にも述べたが2つある。
その第1は、応答速度が極めて速いことであり、第2は
液晶分子の配向が双安定性を有することである。第2の
点を、例えば第2図によって更に説明すると、電界Ea
を印加すると液晶分子は1つの安定配向23aに配向す
るが、この状態は電界を切っても安定である。又、逆向
きの電界Ebを印加すると、液晶分子は他の安定配向2
3bに配向してその分子の向きを変えるが、やはり電界
を切ってもこの状態に留っている。
このような応答速度の速さと、双安定性が有効に実現さ
れるにはセル厚が出来るだけ薄い方が好ましい。
このような強誘電性を有する液晶で素子を形成するに当
って最も問題となるのは、先にも述べたように、SmC
”相を有する層が基板面に対して垂直に配列し且つ液晶
分子が基板面に略平行に配向したモノドメイン性の高い
セルを形成することが困難なことである。
ところで、従来より大面積の液晶セルを製造する上で、
基板表面に一軸性の配向処理を施す方法が知られている
。この−軸性の配向処理法としては基板表面をビロード
、布や紙で一方向にラビングする方法あるいは基板表面
にSiOや5i02を斜方蒸着する方法などが挙げられ
る。
しかしながら、強銹電性液晶に対して、このようなラビ
ング法や斜方蒸着法を適用しても。
配向処理を施すこと自体が、前記した液晶分子の双安定
性を阻害するため、所謂メモリー性を生かした駆動法を
採用する場合には一軸性配向処理では、不適当なものと
考えられていた。
ところが1本発明者らが鋭意検討した結果、基板表面に
適正な一軸性の配向処理を施すことにより、以下に詳述
する如く、ある特定化された双安定状態を達成すること
が可能であり、メモリー性を生かした駆動が達成し得る
ことが明らかとなった。
第3図(A)とCB)は、本発明の液晶素子の一実施例
を示している。第3図(A)は、本発明の液晶素子の平
面図で、第3図(B)はそのA−A ’断面図である。
第3図で示すセル構造体looは、ガラス板又はプラス
チック板などからなる一対の基板101aと101bを
スペーサ1o4で所定の間隔に保持され、この一対の基
板をシーリングするために接着剤106で接着したセル
構造を有しており、さらに基板1otaの上には複数の
透明電極102からなる電極群(例えばマトリクス電極
構造のうちの走査電圧印加用電極群)が例えば帯状パタ
ーンなどの所定パターンで形成されている。基板101
bの上には前述の透明電極102と交差させた複数の透
明電極102bからなる電極群(例えば、マトリクス電
極構造のうちの信号電圧印加用電極群)が形成されてい
る。
このような透明電極102bを設けた基板101bには
1例えば、−酸化硅素、二酸化硅素、酸化アルミニウム
、ジルコニア、フッ化マグネシウム、酸化セリウム、フ
ッ化セリウム、シリコン窒化物、シリコン炭化物、ホウ
素窒化物などの無機絶縁物質やポリビニルアルコール、
ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、
ポリバラキシリレン、ポリエステル、ポリカーボネート
、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリアミド
、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユリ
ア樹脂やアクリル樹脂などの有機絶縁物質を用いて被膜
形成した配向制御8105を設けることができる。
この配向制御膜105は、前述の如き無機絶縁物質又は
有機絶縁物質を被膜形成した後に、その表面をビロード
、布や紙で一方向に摺擦(ラビング)することによって
得られる。
本発明の別の好ましい具体例では、SiOや5i02な
どの無機絶縁物質を基板101bの上に斜め蒸着法によ
って被膜形成することによって、配向制御膜105を得
ることができる。
第8図に示された装置に於いてペルジャー801は吸出
口805を有する絶縁基板803上に載置され、前記吸
出口805から伸びる(図示されていない)真空ポンプ
によりペルジャー801が真空にされる。タングステン
製又はモリブデン製のるっぽ807はペルジャー801
の内部及び底部に配置され、るっぽ807には数グ5ム
(7)S i O,S i 02゜MgF、2などの結
晶808が載置される。るつぼ807は下方の2つのア
ーム807a、807bを有し、前記アームは夫々導線
809.810に接続される。電源806及びスイッチ
804がへJL/ジャー801(7)外部導線809゜
810間に直列に接続される。基板802はペルジャー
801の内部でるっぽ807の真上にペルジャー801
の垂直軸に対しKの角度を成して配置される。
スイッチ804が開放されると、ペルジャー801はま
ず約10−5mmHgの真空状態にされ、次にスイッチ
804が閉じられて、るつぼ807が適温で白熱して結
晶808が蒸発されるまで電源806を調節して電力が
供給される。適温範囲(700〜1000℃)に対して
必要な電流は約100 a m p sである。結晶8
08は次に蒸発され図中Sで示された上向きの分子流を
形成し、流体Sは、基板802に対してKの角度を成し
て基板802上に入射され、この結果基板802が被覆
される。角度には上記の“入射角”であり、流体Sの方
向は上記の“斜め蒸着方向”である、この被膜の膜厚は
基板802をペルジャー801に挿入する前に行なわれ
る装置の時間に対する厚みのキャリブレーションにより
決定される。適宜な厚みの被膜が形成されると電源80
6からの電力を減少させ、スイッチ804を開放してペ
ルジャー801とその内部を冷却する0次に圧力を大気
圧まで上げ基板802をペルジャー801から取り外す
また、別の具体例ではガラス又はプラスチックからなる
基板101bの表面あるいは基板101bの上に前述し
た無機絶縁物質や有機絶縁物質を被膜形成した後に、該
被膜の表面を斜方エツチング法によりエツチングするこ
とにより、その表面に配向制御効果を付与することがで
きる。
前述の配向制御膜105は、同時に絶縁膜としても機能
させることが好ましく、このためにこの配向制御膜10
5の膜厚は一般に100人〜lル、好ましくは500人
〜5000人の範囲に設定することができる。この絶縁
膜は、液晶層103に微量に含有される不純物等のため
に生ずる電流の発生を防止できる利点をも有しており、
従って動作を繰り返し行なっても液晶化合物を劣化させ
ることがない。
また、本発明の液晶素子では前述の配向制御11i10
5と同様のものをもう一方の基板101aに設けること
ができる。
第3図に示すセル構造体100の中の液晶層103は、
、SmC”とすることができる、又、液晶層103の厚
さは充分に薄く、液晶分子はらせん構造を有していない
第4図は、本発明の液晶素子の別の具体例を表わしてい
る。第4図で示す液晶素子は、一対の基板101aと1
01bの間に複数のスペーサ部材203が配置されてい
る。このスペーサ部材203は、例えば配向制御膜10
5が設けられていない基板101の上にSin、5i0
2、A文203 、’rto2などの無機化合物あるい
はポリビニルアルコール、ポリイミド。
ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリパラキシ
リレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニル
アセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリア
ミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、
ユリア樹脂、アクリル樹脂やフォトレジスト樹脂などの
樹脂類を適当な方法で被膜形成した後に、所定の位置に
スペーサ部材203が配置される様にエツチングするこ
とによって得ることができる。
このようなセル構造体lOOは、基板101aと101
bの両側にはクロスニコル状態とした偏光子107と1
08がそれぞれ配置されて、この偏光子107と108
により電極102aと102bの間に電圧を印加した時
の光学変調を検知することができる。
次に、本発明の液晶素子の作成法について液晶材料とし
てエステル系液晶を例にとって第3図と第5図に従って
説明する。このエステル化合物は、 H3 (10重量%) H3 (70重量%) H3 (20重量%) の3成分混合系である。この液晶材料は、降温過程に於
て、下記の如き相転移を示す。
(I s o H等方相、Ch;コレステリック相、S
mA;スメクチックA相) 液晶層が充分に厚い場合(〜l 00 g)、S m 
C意ではらせん構造をとり、そのピッチは約5川である
まず、前述のエステル系液晶が封入されているセル構造
体100は、セル100全体が均一に加熱される様な加
熱ケース(図示せず)にセットされる。
次に、セル100中の化合物が等吉相となる温度(約7
0℃)まで加熱する。しかる後に。
加熱ケースの温度を降温させて、セル100中の等吉相
となっている化合物を降温過程に移す。
この降温過程で等吉相の化合物は、約63℃でグランシ
ュアン組織のコレステリック相に相転移し、さらに降温
過程を続けると約50℃でコレステリツク相から一軸異
吉相であるSmAに相転移を生じることができる。この
時、SmAの液晶分子軸は、ラビング方向に揃う。
しかる後に、このSmAより降温過程でSmC窯に相転
移することによって1例えばセル厚を61Lm程度以下
とする非らせん構造をもつモノドメインのSmC”が得
られる。
第5図は、液晶分子の配向状態を模式的に示すもので、
基板面505より上方から見た図である。
図中、500は一軸性配向処理の方向、即ち、本実施例
ではラビング方向に相当している。SmA相では、液晶
分子がラビング方向500と一致する液晶の平均分子軸
方向501をもって配向する。SmC”相に於ては液晶
分子の平均的な分子軸方向は、502aの方向に傾き、
ラビング方向500とSmC真の平均分子軸方向502
aは、角度θをなして第1の安定配向状態となる。この
状態で上下基板に電圧を印加すると、S m C”の液
晶分子の平均的な分子軸方向は、角度θより大きい角度
に変化し、角度0で飽和した第3の安定配向状態をとる
。この時の平均分子軸方向を503aとする。
次に、電圧を零に戻すと、液晶分子は再びもとの第1の
分子軸方向502aの状態に戻る。
従って、第1の分子軸方向502aの状態で、液晶分子
はメモリー性を有することになる。
又1分子軸方向502aの状態で、逆方向の電圧を印加
すると、その電圧が充分に高い場合には、液晶分子の平
均的分子軸方向は、飽和して角度■をなすls4の安定
配向状態の平均分子軸方向503bに転移する。そして
、再び電圧を零に戻すと、液晶分子は、角度θをなす第
2の安定配向状態の平均分子軸方向502bの状態に落
ちつく、この第1と第2の安定配向状態での液晶セルの
厚さ方向における分子配列状態は、未だ明確に判明して
いるわけではないが、厚さ方向に何らかの液晶分子の「
ねじれ」が存在しているものと推測される。又、第3及
び第4の配向状態は、1s2図に示した理想的双安定状
態に対応しているものと考えられる。
従って、図に示す様に偏光子の一方の偏光軸方向504
を角度θをなす分子軸方向502aに合致させることに
よって、下達する如き電界による第1と第2の安定配向
状態との間で生じる配向転移とこのメモリー性を生じた
駆動法を用いた時にオン状態とオフ状態での光学コント
ラストを向上することができる。
第6図には前述のエステル化合物液晶のSmCx相に於
ける一軸性処理方向と平均的分子軸方向のなす角(θ)
及び分子軸502aの状態と5ozbi状態での光学的
コントラスト比の液晶層の厚さによる依存性の例が示さ
れている。
曲線61によれば液晶層の厚さが小さくなるに従い、コ
ントラストは増大する。又、62は液晶層の厚さとθの
関係を表わしている。尚、これらの測定は、SmA+S
mC”の相転移温度より7℃だけ低い温度にて行われた
。又、充分に電界(例えば20V〜30V程度)を印加
したときの平均的分子軸方向(■)の値は、液晶層の厚
さにより若干異なるが約15°であった。
さて、この様に第1と第2の安定配向状態を有する液晶
セルに、交流電界をスメクチック相の液晶分子層12と
平行に印加する事により、それぞれ第1と第2の安定配
向状態を第3と第4の安定配向状態へと転換せしめる喜
が可能となった。この様な現象は、液晶材料が負の誘電
異方性をもつ事によって生じると推測される。
この交流電界の周波数は、所定の電圧値では液晶が応答
し得ない程度に充分に高い値に設定されなければならな
い、このとき、クロスニコルの偏光子のうち一方の偏光
子の偏光軸は、第5図に示す第3の安定配向状態の平均
分子軸方向503a又は第4の安定配向状態の平均分子
軸方向503bに合致させた。交流電圧は、周波数40
0Hz以上100KHz以下で、波形としては三角波、
正弦波や矩形波等を用いる事が出来、液晶層厚にもよる
が、Vpp (peakto  peak)は20V 
〜100V程度であった(電圧値が大きくなると見かけ
上0が太きくなり、15°で飽和した)。
周波数; 10KHz 、Vpp=60Vc7)矩形波
を用いたときの、角度■と、コントラストを第7図に示
す、この図面より明らかなように、第3及び第4の安定
配向状態を利用することによって、セル厚が大きい領域
でも高いコントラストを得ることが可能である。すなわ
ち、第7図中の71は液晶層の厚さとコントラストとの
関係を明らかにしており、この71によれば、液晶層の
厚さが大きい領域でも高コントラストが得られている。
又、図中72は液晶層のセル厚と■の関係を明らかにし
ている。
セル厚が薄い場合には、コントラストは第6図の場合と
同程度であるが、光の透過率が増大するというメリット
が出た0例えば、セル厚lILの場合、第1と第2の安
定配向状態(θ)を用いて表示する場合にくらべ第3と
第4の安定配向状態(0)を用いて表示すると、「明」
状態の光の透過量が約3倍となった。
本発明の液晶光学素子の駆動法を次に示す。
第9図(A)は1表示すべきマトリクス電極構造を示し
、91が走査電極、92が情報信号電極として用いられ
る。第9図と第10図は、本発明の具体例を表わしてい
る0、第10図は、情報信号を重畳することによって付
与された高周波の交流成分は簡単のために省略しである
この例ではv□とvt hl又はvth2との間でV□
<Vtht<3VO1−3VQ<−Vth2<−v□の
関係に選定されている。第9図(B)(a)と(b)は
、それぞれ選択された走査電極に与えられる電気信号と
選択されない走査電極に与えられる電気信号を示してい
る。
さて、補助信号位相t3の最適時間間隔としては、この
位相に於て、信号電極に印加される電圧の大きさにも依
存し、情報信号位相上2に於て負加される電圧と逆極性
の電圧を印加する場合、一般的には電圧が大きい場合に
は時間間隔は短く、電圧が小さい場合には時間間隔は長
くするのが好ましいが、時間間隔が長いと、一画面全体
を走査するのに長い時間を要することになる。このため
、好ましくはt3≦t2と設定することが好ましい。
第9図(B)(C)〜(f)は、信号電極群に印加する
情報信号を表わしており、同図(d)と(e’)が前回
の信号を黒(第5図に示す第3の安定配向503aに対
応)とし、同図(C)と(f)が前回の信号を白(第5
図に示す第4の安定配向503bに対応)とした時、位
相t2で同図(e)と(C)では情報信号として黒に対
応するv□が印加され、同図(d)と(f)では情報信
号として白に対応する。
−v□が印加されている態様を表わしている。
又、位相t1がN+1ラインをリフレッシュする位相に
対応している。
第9図(C)は、第9図(A)に示す表示を得る時の駆
動波形を表わしている。第9図(C)中の81〜S5は
走査電極に印加される信号、第9図(C)中の11とI
3は信号電極工1と工3に印加される信号、第9図(C
)中のAとCはそれぞれ第9図(A)・に示される画素
AとCに印加される電圧波形を表わしている。
又、別の実施形態例として、高周波交流成分を走査電極
側に与えることも可能である。
さらに、位相を合わせて走査電極側と、信号電極側共に
与えることによって、走査電極側と信号電極側の末端ド
ラバ−ICの必要耐圧を低減させることも可能である。
第11図にはさらに別の実施例を示す。
本実施例に於ては、交流信号は走査非選択信号として与
える。走査選択信号は、第9図(B)(a)の波形と同
じ波形を与える0選択時に高周波をOFFすることによ
り、液晶分子は動き易くなり、スイッチングが容易にな
ること、又、選択信号(a:低周波成分)と非選択信号
(b=高周波成分)の重畳を避けることによって走査側
ドライバICの必要耐圧低減のメリットがある。
さて2本実施例に於て述べた液晶材料は、液晶セルの厚
さ約61L以下で、電界が印加されていない時に第1と
第2の双安定状態を有する。
このようなセルを高周波電界により第3と第4の双安定
状態に転換させた場合とさらにセル厚が厚く、明確な双
安定状態を示さない(セル厚15pの液晶セル)ような
セルを高周波電界によって、第3と第4の双安定状態に
転換させた場合との、スイッチング特性の比較を次に示
す(第12図)。
第12図の122は、電界が印加されていない時、らせ
ん構造の強誘電性液晶を生じ、実質的に第5図に示す第
1と第2の安定配向状態を生じないセル厚15終の液晶
セルを用い、この時高周波交流電圧としては10KHz
で±40VPPの矩形波を重畳した第9図(B)に示す
電気信号を印加し、それぞれ第3と第4の安定配向状態
を形成し第3の安定配向状態が第4の配向状態に、又第
4の安定配向状態が第3の安定配向状態に反転するまで
の電圧値(V)と印加パルス幅(τ)をプロットした時
の結果を表わしている。又、第12図の121は電界が
印加されていない時、第5図に示す第1と第2の安定配
向状態の非らせん構造の強誘電性液晶を生じるセル厚4
1Lの液晶セル、高周波交流電圧として1OKHzで±
20VPPの矩形波を用いたほかは前述と同様の方法に
よって得た結果を表わしている。従って、第12図中横
軸はスイッチングに要する駆動パルスの電圧値V(閾値
)を、縦軸は印加パルス幅(τ)を示している。尚、第
12図中の0はセル厚4トの液晶セルを用いた時の実測
値を、・はセル厚15pの液晶セルを用いた時の実測値
を示している。
この第12図より明らかな様に、 ■ 4終のセルの方が、傾むきが急である。
このことは、4JLセルの方が1時分割駆動を行なう上
で、クロスニコル防止上、有利であることを意味してい
る。
■ 4勝セルの方が、駆動電圧が低い。
このことは、4ILセルの方が、低耐圧ICドライバー
の使用が許されることを示している。
第13図は情報信号電極側に変調波交流成分Vacを重
畳した場合の駆動回路のブロック図で、131はnXm
(n、mは整数)の表示マトリクスで、  Y 1 、
72−−−−−−V nが各情報(信号)線、 ql 
* q2 *−−−−−−qmが各走査線、132は走
査線駆動回路で、そのCがタイミング入力が、dが転送
りロック入力である。
133は情報(信号)線駆動回路で、そのaが情報(信
号)入力で、bが転送りロック入力、y′1 、7 ’
 2−==−V ’ flが各出力線である。134は
変調波交流成分重畳回路で、Xが変調波交流入力で、 
Y 1 、 y2−−−−−−V nがその出力線で、
入力Xと入力y′の加算出力をyとする。すなわち、 xey ’ r=y 1 xey’2=yz xey ’ n=y n である。
第14図は、走査電極側に変調波交流成分Vacを重畳
した場合の駆動回路のブロック図で1図中の付号は第1
3図と同一の部材である。132の走査線駆動回路の出
力線q′1゜Q ’ 21−−−−−−q’ mにそれ
ぞれ変調波交流成分Vacを加算する。すなわち、 xeq’1=qt xeq’z=q2 x69q’m=qm である。
第15図は情報(信号)電極と走査電極の両方に変調波
交流成分V a c / 2を重畳し、各表  、示画
素にVacの変調波交流成分を与える場合の駆動回路の
ブロック図で、反転回路151により重畳波の位相を1
80°ずらし、134の重畳回路に入力する。
第16図は選択時に変調波をオフする場合の駆動回路の
ブロック図で、161はシフトレジスタで、C′はその
タイミング入力、d′は転送りロック入力である。16
2はアンドゲートであり、その入力線q″が負論理のと
きのみ、入力線x ”は通過できず基準レベルとなる。
すなわち、 x”ANDq″1:ql x”AND  q”2=92 ≦ x”AND  q”m=qm である。
〔効 果〕
本発明によれば、セル厚が大きい領域でも高コントラス
トの表示特性を得ることができ。
又、セル厚が薄い場合では交流電界を印加しない場合と
比較して光透過率を約3倍以上も高めることができ、こ
の結果表示特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、電界無印加時にらせん構造を形成している強
誘電性スメクチック液晶を用いた素性スメクチック液晶
を用いた素子の斜視図である。第3図(A)は本発明の
液晶光学素子の平面図で、第3図(B)はそのA−A’
断面図である。第4図は、本発明の別の液晶光学素子の
断面図である。第5図は、液晶分子の安定配向方向と一
軸性配向処理方向を模式的に表わした平面図である。第
6図は、第1図の液晶素子を用いた時の液晶層の厚さ、
θ及びコントラストの関係を表わす説明図である。第7
図は、本発明に係る第2図の液晶素子を用いた時の液晶
層の厚さ、0及びコントラストの関係を表わす説明図で
ある。第8図は、本発明で用いる斜め蒸着層を形成する
ための装置を模式的に表わした断面図である。第9図(
A)は、本発明で用いるマトリクス電極構造の平面図で
ある。第9図(B)は、本発明で用いる走査信号及び情
報信号の波形を表わす説明図である。第9図(C)は、
第9図(B)の信号波形を用いた時の画素に印加される
電圧波形を表わす説明図である。 第10図は、第9図(B)の信号波形を用いた時の時系
列波形を表わす説明図である。第11図は・本発明で用
いる別の走査信号及び情報信号の波形を表わす説明図で
ある。第12図は。 強誘電性スメクチック液晶素子を用いた時の印加電圧と
パルス幅の関係を表わす説明図である。第13図、第1
4図、第15図及び第16図は、本発明で用いる駆動回
路を表わす回路図である。 !lA 10’f 第3Q6F3) 第4′図 /l);   l02a ざθt 第q図(B) (の           (I)) (e)                      
       (ヂノ第1/口 (aン                   (to
)(C)                     
          (d)(e>(f)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)液晶光学素子において、 a、電界が印加されていない時、第1の安定配向と第2
    の安定配向を有する双安定配向状態のうち何れか1つの
    安定配向に配向する強誘電性スメクチツク液晶を1対の
    基板間に配置した液晶セルと、 b、第1の安定配向に配向した時の強誘電性スメクチツ
    ク液晶を第3の安定配向に配向さ せ、第2の安定配向に配向した時の強誘電性スメクチツ
    ク液晶を第4の安定配向に配向させる交流電界を印加す
    る手段と、 c、マトリクス電極手段と、 d、前記マトリクス電極手段に走査選択信号を印加する
    手段と走査選択信号に同期して情報信号を印加する手段
    を有しており、走査信号が印加されるN番目の走査ライ
    ン上の画素に対応する強誘電性スメクチツク液晶を前記
    交流電界が印加されていない時の一方の安定配向に配向
    させる第1の位相、N番目の走査ラインに印加した走査
    信号と同期させて情報信号を印加する第2の位相とN+
    1番目の走査ライン上の画素に対応する強誘電性スメク
    チツク液晶を前記交流電界が印加されていない時の一方
    の安定配向に配向させる第3の位相とを有する電界印加
    手段と、 e、第3の安定配向に配向した強誘電性スメクチツク液
    晶を通過した光線と第4の安定配向に配向した強誘電性
    スメクチツク液晶を通過した光線との光学的相違を検知
    する手段、 とを有することを特徴とする液晶光学素子。
  2. (2)前記第3と第4の安定配向となす角度が、前記第
    1と第2の安定配向とのなす角度より大きい角度である
    特許請求の範囲第1項記載の液晶光学素子。
  3. (3)前記光学的相違を検知する手段が偏光子であって
    、該偏光子の偏光軸が前記第3の安定配向又は第4の安
    定配向の方向と平行又は略平行となっている特許請求の
    範囲第1項記載の液晶光学素子。
  4. (4)前記光学的相違を検知する手段が1対のクロスニ
    コルの偏光子であって、該1対の偏光子のうち1つの偏
    光子の偏光軸が前記第3の安定配向又は第4の安定配向
    の方向と平行又は略平行となっている特許請求の範囲第
    1項記載の液晶光学素子。
  5. (5)前記強誘電性スメクチツク液晶がカイラルスメク
    チツクC相、H相、I相、G相又はF相である特許請求
    の範囲第1項記載の液晶光学素子。
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