JPS6124506B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、内側及び外側金属型材の間に断熱材
を介在させた窓枠あるいは框等の型枠に使用され
る断熱型材に関し、断熱材を差し込む金属型材の
連結溝の底部及び少なくとも一方の側壁の内側口
縁部にギザを設けることによつて、かしめ時及び
かしめ後の断熱材を確実に保持しうるようにした
ものである。

窓枠あるいは框等の型枠を構成する断熱型材を
内側及び外側金属型材とそれら両金属型材間に介
在させた断熱材とで形成することは従来周知であ
り、こら金属型材への断熱材の係合は連結溝を構
成する型材の側壁をかしめるなどの手段によつて
行われていたが、従来のものにおいては、金属型
材と断熱材との係合面が平滑であるため、かしめ
作業時に、一側方から作業を行うことにより、あ
るいは力の不均一により、また型材及び断熱材の
寸法のばらつきにより上記断熱材が片寄りや波打
ちを生じ、さらに、かしめ後の金属型材と断熱材
との係合も必ずしも強固ではなく、ゆるみを生じ
ることがあつた。

そこで、本発明においては、金属型材の連結溝
の少なくとも一方の側壁に内側口縁部にギザを設
けることにより上記金属型材と断熱材との係合を
強固にし、而して上記従来の問題点を解決したも
のであり、内側及び外側の金属型材と、それら両
型材の対向する壁面にそれぞれ設けられた連結溝
にその両端が嵌合された少なくとも１個以上の断
熱材とからなる型枠であつて、上記連結溝におけ
るその溝の長さ方向に波形の凹凸を有する底部
と、上記連結溝の少なくとも一方の側壁の内側口
縁部に、それぞれ上記断熱材との係止用ギザを長
手方向に連続状に設けたことを特徴とするもので
ある。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明するに、第１図に示すように、窓枠あるいは
框等の型枠として使用される本発明の断熱型材
は、互いに対向する外側金属型材（主としてアル
ミニウム製）１と内側金属型材（主としてアルミ
ニウム製）２、及びこれらを相互に連結する板状
の断熱材（主として合成樹脂製）３，３によつて
構成され、上記内側及び外側金属型材１，２の対
向壁面にはそれぞれ連結溝４を形成する側壁５，
６を設け、該側壁５，６で形成された連結溝４に
断熱材３の両端部が係合されている。この場合、
連結溝４と断熱材３の両端部の係合部分は蟻継ぎ
形状が適している。上記連結溝４を構成する側壁
５，６及び底部７には、第２図に詳細に示すよう
に、底部７に型材の押出し成形時に形成される波
形の凹凸９に対して連結溝４に直交するギザ１０
を長手方向に連続状に形成すると共に、少なくと
も一方の側壁５の内側口縁部にギザ８を長手方向
に連続状に形成し、さらに必要に応じて側壁６の
内側口縁部にも適宜にギザを形成することができ
る。

上記側壁５の内側口縁部に対するギザ８、及び
連結溝４の底部７の凹凸９に対するギザ１０の形
成には、第３図に示すようなローラ１１を用いる
のが有利である。

上記ローラ１１は、その周面１２に母線方向の
突条１３を並設すると共に、少なくとも一側面の
周辺１４に放射方向の突条１５を並設したもの
で、このローラ１１を金属型材１，２における連
結溝４に圧入しながら転動させることにより、上
記ギザ８，１０を形成することができる。この場
合、ローラ１１の一側面に並設した突条１５は、
ローラ１１の転動に伴つてそれが側壁５の内側口
縁部と接触する前後に溝４の方向に若干ずれ動く
ことになるが、連結溝４の深さに対して比較的大
きい径のローラを用いれば、上記ずれ動きの距離
は無視できる程度のものになる。

以上の構成により、断熱材３を連結溝４に係合
させると、連結溝４の底部７に波形の凹凸９やギ
ザ１０がある場合は、まずそれらが断熱材３の両
端面に喰込んで移動が阻止され、次に側壁５をか
しめると、該側壁５のギザ８が上記断熱材３に喰
込むので、ずれることもなく以後の作業を円滑に
遂行できる。

上記断熱材３は、別に成形したものを後から連
結溝４に嵌入させてもよいが、適当な成形型を用
いた注入方式により成形と同時に連結溝に係合さ
せることもできる。

上述の如き構成を有する本発明の断熱型材は、
型材における連結溝の底部及び少なくとも一方の
側壁の内側口縁部にそれぞれ係止用ギザを設けた
ので、上記型材と断熱材との結合はそれらのギザ
の噛み合いによつて確実に行われ、互いの連結強
度が著しく向上し、これにより型材と断熱材に力
が作用してもそれらが互いに連結溝の長手方向に
すべり変形等するのは極力抑えられ、またギザを
上記の如く設けるようにしたので、金属型材の連
結溝を構成する側壁をかしめる場合、該側壁に係
合する断熱材が一方に移動したり波打つこともな
く、且つ型材及び断熱材の寸法のばらつきも調整
可能となり、強固なかしめが行えるので、かしめ
後に断熱材にゆるみを生じるようなこともなく、
さらに連結溝の底部及び内側口縁部へのギザの形
設は、ある形状のローラ、即ち、周面に母線方向
の突条を並設すると共に少なくとも一側面の周辺
に放射方向の突条を並設したローラを、連結溝に
圧入しながら転動することにより同時且つ簡単に
行うことができ、よつて製品を安価なものとして
得ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る型材の端面図、第２図は
その要部斜視図、第３図は連結溝及び側壁の内側
口縁部にギザ付けをするのに好適なローラの正面
図である。 １，２…金属型材、３…断熱材、４…連結溝、
５，６…側壁、８…ギザ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 内側及び外側の金属型材と、それら両型材の
   対向する壁面にそれぞれ設けられた連結溝にその
   両端が嵌合された少なくとも１個以上の断熱材か
   らなる型枠であつて、上記連結溝におけるその溝
   の長さ方向に波形の凹凸を有する底部と、上記連
   結溝の少なくとも一方の側壁の内側口縁部に、そ
   れぞれ上記断熱材との係止用ギザを長手方向に連
   続状に設けたことを特徴とする断熱型材。