JPS61244756A - 容器用熱可塑性樹脂栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、熱可塑性樹脂製の容器用封栓体の構造に関す
るもので、さらに詳言すれば、射出発泡樹脂製柱に関す
るものである。

〔従来の技術〕

容器用封栓体とし代表的なものは、天然品のコルクであ
って、このコルクは衛生性、香味保持性。

圧縮特性、柔軟性等が優れていることにより、最も広く
使用されている。

特に、低応力域での単位圧縮応力当たりの歪が大きく、
かつ弾性回復量も大きいので、増体等の容器口部内への
挿入が容易であり、飲料の漏れ防止は当然のこととして
、ワインおよびワイン基質の製品においては密封栓性及
びガス（酸素ガス）遮断性に冨んでいることにより、長
期間保存しても飲料の品質を劣等変化させることなく保
持することができる利点を持っている。

また、封栓体を抜き取る際には、適当な摩擦性を有して
おり、開栓時においても優れた性質を具備している。

コルクは、上記した優れた性質の反面、天然資材である
ことに起因して、安定した品質が得られないこと、およ
び湿潤時においては前記した優れた性質を充分に発揮す
ることができるが、乾燥すると封栓体としての性質が著
しく低下すると云う重大な問題があった。

この天然品であるコルクの問題点を改良するために、熱
可塑性樹脂を用いた容器用柱の製作がなされている。

この熱可塑性樹脂を用いた容器用栓の中でも。

最もコルクに近い特性を発揮するものとして熱可塑性樹
脂発泡体封栓体が注目されている。

従来の熱可塑性樹脂発泡体封栓体としては、特願昭５５
−１１３３１５号に示されたエチレン・酢酸ビニルコポ
リマーの発泡体、特願昭５７−０１３３６０号に示され
たアルケニル芳香族炭化水素と共役ジエンとのブロック
共重合体の水素添加物あるいはこの水素添加ブロック共
重合体とポリオレフィンとのブレンド物を成形材料とし
た発泡封栓体が公知である。

これらの封栓体は、独立気泡を有する発泡成形品特有の
圧縮特性を利用して、封栓体の打栓、密栓、開栓等の性
能を向上させることを目的としている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前記した発泡体を射出発泡成形で得るに
際して２発泡性溶融ｉ脂が金型ゲートから高速で金型キ
ャビティ内に充填されることにより、ウェルドマークが
無数に発生し、かつその界面は金型温度が充分に低いた
めに溝となって発現すると云う重大な不都合が生じるこ
とになる。

従って、熱可塑性樹脂発泡体特有の性能が充分に発揮す
ることができない。

なぜならば、上記したウェルドマークが多数発生すると
、封栓した際に、ウェルド界面に発現した溝が容器口部
内面に充分に接触されないことにより、内容物の漏洩、
ガスの浸入等が起こり、封栓体としては不完全なものと
なる。

このウェルド界面の痕跡は、金型ゲートから発泡性溶融
樹脂を、冷えた金型キャビティ内へ線状流体となった状
態のまま高速で注入し、この発泡性熔融樹脂が発泡剤に
より生じたガスを逸散しながら膨張して集合体となり、
賦形されるために発生する。

射出発泡成形品のウェルド界面は、逸散ガスが金型キャ
ビティから逃げるよりも早く線状流体となった発泡性熔
融樹脂が充填されるために、集合体界面近傍に多くのガ
スを残したまま冷却され。

線状の溝となって製品に痕跡として残り、その溝の幅、
深さは、共に非発泡の射出成形品よりも大きいものとな
る。

一般的に知られている射出発泡成形において。

上記のウェルド界面の痕跡を小さくかつ少なくする方法
としては、フルショット法によりキャビティを拡大させ
る方法、金型表面加熱方法、爆発的スピード（１５，Ｏ
ＯＯ〜２０．　０００ｃｃ／ｓｅｃ　）にて射出する方
法、気密シール金型のキャビティ内を空気あるいは不活
性ガスで加圧した状態で射出する方法等の方法が提案さ
れている。

しかしながら、従来の手段は、基本的にはフルショット
法によって成形されるために２発泡倍率を充分に上げる
ことができずに、１．２倍以上の発泡倍率が期待できな
いこと、及びスキン層（表面の非発泡層）が厚くなり、
コルク同等の圧縮柔軟性を得ることができず、封栓体と
しての打栓。

密栓、開栓等の性能が満足できない等の問題が生じてい
た。

本発明は、上記した従来例における問題点および不満点
を解消すべく創案されたもので、ウェルド界面の痕跡を
ほとんどなくすことによって、打栓、密栓そして開栓性
能の優れた熱可塑性樹脂封栓体を得ることを目的とした
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明は、射出発泡成形において、金型ゲート径の値に
よりウェルド界面の痕跡が大幅に変化することに着目し
、封栓体として機能するのに最も望ましい熱可塑性樹脂
と金型ゲートとの組合わせを提供したものである。

本発明による容器用熱可塑性樹脂栓は、容器口部内面と
接触する部分が熱可塑性樹脂で成形された封栓体におい
て、ゲート径が０．８〜５．（１ｍの成形用金型を使用
して成形された射出発泡成形体であり、また密度が０．
８０−０．２５ｇ／ａｎ！であり、さらに独立気泡を有
している封栓体である。

〔作用〕

前記従来技術における説明から明らかな如く。

射出発泡成形での金型ゲート径は２発泡性溶融樹脂が金
型キャビティに充填される際の流動形態とか、金型ラン
ナ、ノズル部の背圧に大きな相関があり、それがウェル
ド界面の形成とウェルドの数に影響を及ぼすものとなっ
ている。

流動形態とは、ゲート径が小さい時は高速（ゲート部で
の剪断速度がＩ　Ｘ　１０３〜Ｉ　Ｘ　１０５″Ｓ　ｅ
　Ｃ−’の範囲）での成形条件下では、キャビティ内で
。

射出された樹脂がジェツテイング現象を起こし。

多数のウェルドを発現させることになる。

また、射出される発泡性樹脂の流動抵抗が大きくなるこ
とにより、ノズル部、ランナ部での発泡性ガスの分圧が
高められる。

このような状態から瞬時に大気圧下に射出されるために
、ガスの逸散量も多くなり、かつ樹脂の膨張力も低下し
て紐状の多数のウェルドを発現することになる。

本発明における封栓体は、前記した如く、金型ゲート径
を０．８ｍないし５．Ｏｎとしたノテ。

射出発泡成形品の表面に成形されるウェルドの数が充分
に少なく、またウェルド界面の溝の深さを充分に浅くし
て平滑面とすることができるので。

外観が著しく向上しかつ容器口部内周片への密着性の良
い封栓体となる。

金型ゲート径が０．１３ｎよりも小さい時の射出発泡成
形品は、紐状のウェルドマークが多数発生し、かつウェ
ルド界面の溝が深く平滑な表面を有した発泡体を得るこ
とができない。

このため、この発泡体を封栓体とした場合、外観、密栓
性、さらには気密性共に乏しいものとなってしまう。

また、金型ゲート径が５．Ｏｎよりも大きくなると２ゲ
一ト面をナイフ等で切断した際に、内部の気泡が露出し
、封栓体の外観が低下するばかりか、露出した気泡部へ
の気体とか液体等の浸入によって気密性を損なうことに
なり、また切断面にはゴミ、汚物、菌等が付着し易いの
で、非衛生的である等の製品性能上の不都合が発生する
。

なお、非発泡射出成形法でのウェルドマークの発現は、
射出された樹脂からの発泡性ガスの逸散がないために、
いかなるゲート径においてもウェルド界面の溝深さが浅
くなり、その痕跡は発生するものの外観の平滑性におよ
ぼす影響は極めて少ない。

従って１本発明は、射出発泡体成形時における特有の問
題を解決したものである。

また１本発明による封栓体の密度は０．８０〜０．２５
ｇ／ｃｎｆに設定されているが、これは封栓体の密度が
０．２５ｇ／ａｎ！ないしｏ、８０ｇ／ｃＩＡの範囲内
にあると、封栓体がコルク栓に近似の圧縮特性、精密な
寸法精度、コルク抜きスクリューによる開栓に必要な機
械的強度等を有することのできることが多くの実験の結
果から知ることができたためで、封栓体の密度を上記し
た範囲に設定することによって封栓体に必要な打栓性、
密栓性さらには開栓性等の性能を充分に満足することが
できることになる。

上記の密度範囲を外れる発泡体においては、封栓体とし
ての性能を満足させるに至らない。

すなわち、密度が０．８０ｇ／ｃｆｌ！よりも大きい場
合には、圧縮強度が過度に大きくなり、低応力域での圧
縮応力光たりの歪量が小さく、封栓体の打栓に好ましく
ない。

また、密度が０．２５ｇ／ｃｏ！よりも小さい場合には
２発泡体の引張強度、引裂強度が低下し、コルク抜きス
クリューによる開栓性能が劣ること。

低応力域での圧縮応カ当たりの歪量が過度に大きくなり
、密栓性が低下する等の不都合な事態が生じるので好ま
しくない。

〔実施例〕

本発明による容器用熱可塑性樹脂栓を成形す樹脂筒塑性
樹脂材料としては、高・中・低密度エチレン重合体の外
、過半重量のエチレンと他のモノマー、例えば、ビニル
エステル（酢酸ビニル等）。

不飽和有機酸またはその誘導体（アクリル酸、メタクリ
ル酸、無水マレイン酸、メチルアクリレート、エチルア
クレート　ブチルアクリレート、メチルメタクリレート
、アクリル酸の金属塩、メタクリル酸の金属塩等）、α
−オレフィン（プロピレン、ブテン−１，ペンテン−１
，４−メチルペンテン−１，ヘキセン−１，ヘプテン−
１，オクテン−１等）など、とのブロック、ランダムま
たはグラフト共重合体等のエチレン系重合体が通してお
り、これらの中では、低密度ポリエレン。

高密度ポリエチレン、直鎮状低密度ポリエチレン。

エチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、エチレン−
エチルアクリレート共重合体（Ｅ　Ｅ　Ａ）等が特に適
するが、その外に、ポリプロピレン、結晶性エチレン・
プロピレン共重合体、エチレンプロピレン・ブテン−１
の共重合体、ポリオレフィン系エラストマー、ブタジェ
ンとスチレンとのブロックポリマーの水素添加物、の１
種または２種以上の組合わせが代表的なものである。

上記熱可塑性樹脂の中では９発泡成形品に成形された際
における圧縮性、酸素ガスの透過度を勘案すると、ＪＩ
ＳＫ７２０３準拠での三点曲げ弾性率が４０００　ｋｇ
／ｃｌ以下であり、ＪＩＳＺ１７０７準拠のガス透過度
が厚み５００μｍシートにて１０００ｃｃ／ｄ・２４Ｈ
Ｒ−ａｔＩｌｌ以下であることが好ましく、エチレン・
プロピレンラバーとポリオレフィン樹脂のブレンド物お
よびエチレン系重合体が良好な発泡体の封栓体を得るの
に有効であった。

発泡剤としては、化学発泡剤、物理発泡剤の何れを用い
ることが可能であるが、得られる発泡体の気泡が均一で
かつ微細であることにより、アゾジカルボンアミド、炭
酸塩と有機酸との混合物等の化学発泡剤が良好であった
。

次に試験例を以下に列記する。

■試験例の１ ゲート径０．６ｍ、ウェルド数３１．ウェルド幅１．０
４ｍ、ウェルド深さ０．２１鶴、ゲート切断部気泡数０
．漏水試験ＮＧ。

■試験例の２ ゲート径０．８ｍ、ウェルド数１５．ウェルド幅０．５
２ｍ、　ウェルド深さ０．１１鶴、ゲート切断部゛気泡
数０．漏水試験ＯＫ。

■試験例の３ ゲート径１．Ｏｆｆ、ウェルド数１２．ウェルド幅０．
３０ｍ、ウェルド深さ０．０７ｍ、ゲート切断部気泡数
０．漏水試験ＯＫ。

◎試験例の４ ゲート径２．Ｏｍ、ウェルド数０８．ウェルド幅０．１
７ｍｍ、ウェルド深さ０．０５ｍ、ゲート切断部気泡数
Ｏ１漏水試験ＯＫ。

◎試験例の５ ゲート径３．Ｏｎ、ウェルド数０５．ウェルド幅０．１
’Ｊｎ、ウェルド深さ０．０５鶴、ゲート切断部気泡数
Ｏ９漏水試験ＯＫ。

■試験例の６ ゲート径４．Ｏｓｍ、ウェルド数０４．ウェルド幅０．
１５ｍ、ウェルド深さ０．０５１ｍ、ゲート切断部気泡
数Ｏ１漏水試験ＯＫ。

■試験例の７ ゲート径５．０鶴、ウェルド数０４．ウェルド幅０．１
５ｍｍ、　ウェルド深さ０．０５ｍｍ、ゲート切断部気
泡数０．漏水試験ＯＫ。

■試験例の８ ゲート径６．（ｉｎ、ウェルド数０３．ウェルド幅０．
１３１１ｍ、　ウェルド深さ０．０４ｍ、ゲート切断部
気泡数４．漏水試験ＯＫ。

本試験は、低密度ポリエチレン１００部に発泡剤（炭酸
塩と有機酸との混合物）２部および顔料０．７５部をト
ライブレンドして、金型の型締め圧１００ＴＯＮ、射出
容量６オンスの射出成形機を使用し、シリンダー１の温
度を１７０℃、シリンダー２の温度を２１０℃、シリン
ダー３の温度を２２０℃、ノズル部の温度を２１０℃の
成形温度にて射出速度０．　７〜０．　８ｓｅｃ　／５
ｈｏｔで、外径２２ｆｉ、高さ４５ｍの封栓体を成形し
た。

得られた封栓体の密度は０．３５ｇ／ｃｄであった。

この封栓体の成形に用いた金型のゲート径（単（立はｌ
讃）は、０．６．０．８．１．０．２．０゜３．０．４
．０．５．０，６．０にそれぞれ設定し、成形品のウェ
ルド外観およびゲート切断面の気泡数の観察を行った。

ウェルド外観の評価方法は、ウェルドの数（封栓体の高
さ方向からの垂線と交叉する数）とウェルドの幅と深さ
を拡大倍率１００倍の顕微鏡にて測定した。

ゲート切断面の気泡数は、拡大倍率２０倍の顕微鏡にて
ゲート１個当たりの数を測定した。

測定の結果、ゲート径０．８ｎ〜５．０ｍｍの範囲で得
られた製品は、ウェルド外観、ゲート切断面の気泡の露
出等で良好な結果を得た。

ゲート径が０．８ｍｍよりも小さい場合には、ウェルド
数が多く、かつ界面の痕跡も大きく１反対にゲート径が
５．０１１よりも大きい場合には、ゲート切断面に気泡
が露出した。

すなわち、上に列記した８つの試験例の内、試験例１と
試験例８とが封栓体として不適正なものとなっている。

なお、上記した試験例において、漏水試験は。

ＪＩＳＳ９０１７準拠の漏水試験により測定を行った。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかな如く１本発明による容器用熱可
塑性樹脂柱は、封栓体として天然品のコルクに劣らない
衛生性と、香味保持性と、圧縮特性と、柔軟性と、密栓
性と、酸素ガス遮断性とを発揮することができると共に
、容器口部への着脱時に適当な摩擦特性を発揮すること
ができるのでコルクに代わる封栓体として極めて有効な
ものであり、またその構造が簡単であると共に、特別な
成形操作を全く必要としないので、成形が容易である等
多くの優れた効果を発揮することのできるものである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 容器口部内面と接触する部分が熱可塑性樹脂で成形され
   た封栓体において、ゲート径が０．８〜５．０ｍｍの成
   形用金型を使用して成形された射出発泡成形体であって
   、密度が０．８０〜０．２５ｇ／ｃｍ＾３であると共に
   、独立気泡を有して成る容器用熱可塑性樹脂栓。