JPS61243194A - 三元系黄銅合金を被覆したゴム補強用鋼製部材 - Google Patents

三元系黄銅合金を被覆したゴム補強用鋼製部材

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JPS61243194A
JPS61243194A JP60293328A JP29332885A JPS61243194A JP S61243194 A JPS61243194 A JP S61243194A JP 60293328 A JP60293328 A JP 60293328A JP 29332885 A JP29332885 A JP 29332885A JP S61243194 A JPS61243194 A JP S61243194A
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brass
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manganese
alloy
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JP60293328A
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ウイルフリード・コツペンス
フーゴ・リーベンス
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Bekaert NV SA
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、エラストマー複合材料に用いるワイヤ、コ
ード、ケーブル等の鋼製補強部材に関する。とくにこの
発明は、加硫コ゛ム材中に配置するスチールワイヤに関
する。そして、このワイヤで補強した補強ゴム製品とし
て車両用タイヤがある。このワイヤは薄い黄銅被膜で被
覆され、このことによシ加硫処理中におけるがム化合物
への結合性を改善している。またこの発明は、被覆スチ
ールワイヤとこのワイヤで補強された製品で作られた補
強ケーブルやコードに関し、とくに車両用空気タイヤに
関する。
(従来技術) 一般にスチールワイヤ等の製品は、タイヤ、コンベアベ
ルト、ホース等の各種コ9ム製品の強度を高めるために
使用されている。このような補強材はモノフィラメント
でもよいが、通常数本のフィラメントをよシ合せてスト
ランドを形成し、これを補強材として用いている。フィ
ラメントのストランドを更に組合せて、スチールタイヤ
コード、ベルトコード、クープル、ワイヤやコードの横
糸及び他の組立品を作っている。
この補強材として黄銅をめっきした高炭素スチールワイ
ヤが用いられ、このスチールワイヤはタイヤコード用の
場合、直径2■以下とくに0.05〜0.50 mのも
のを用い、炭素含有量が0.40〜1.401%、好ま
しくは0.60〜1.0%である。
産業用の自動車タイヤでは、例えば、スチールコードと
して直径0.10〜0.40gで、ゴム付着性の薄い黄
銅皮膜で被覆した0、70%炭素のスチールワイヤから
なるスチールコードを用い、このコードでゴムを補強し
友ものが大規模に使用されている。これらのスチールコ
ードを、まず未加硫のコ0ムと接触させ、次いでゴムを
加硫処理して、その間に♂ふと黄銅とを付着させている
一般に黄銅はCuを55〜75 %、好ましくは60〜
72チ含み(残部は実質的に亜鉛)、これが所定の付着
性を得るのに適していることが知られている。しかし黄
銅被覆スチールワイヤやコードで補強したゴム製品の場
合、ゴムと黄銅との付着性が使用期間中及び任意の環境
中で常に良好であることが曾要である。
この観点からすると、自動車用タイヤがさらされる条件
は非常に苛酷である(例えば高い動荷重、湿気、塩分に
よる腐食、熱時効等)。しかるに従来の黄銅被覆コード
では、スチールコードとゴムとの間で必要とする付着性
を必ずしも満足しうるものではなかった。
黄銅被覆ワイヤとがムとの付着性に関して、初期の付着
レベルと時効後の付着強度、例えばタイヤ使用中におけ
る湿気や腐食や温度効果が生じた後の付着強度とは区別
すべきである。
初期付着性については、コードがコ9ムに加硫によって
結合しているので、ゴムを付着したコードを引抜くに必
要な強度を引張シテスターで測定することによシ評価さ
れる。引抜力はニュートンで示される(これはASTM
D 2229−80のタイヤコードの付着性についての
試験手順による)。
使用中の時効効果は、加硫コード試料を湿気雰囲気又は
蒸気雰囲気で所定温度、各種時間で時効処理することに
よシシミユレートすることができる。そしてその評価は
上記時効処理後上述の引張シテスターでコード引抜試験
を行って結合強度を測定し、あるいはゴム試料から分離
されたコードのゴム被覆量を測定することにより>こな
う。なお、テストの種類によシ完全又は部分的な分離を
行なう。
残留付着強度に関する時効効果を表示する目的で、本発
明者らは以下の条件下で試験を行った。即ち湿気時効付
着性試験では、加硫コ9ムコード試料を相対湿度95チ
の雰囲気に70℃で各種時間処理し、また蒸気時効処理
では加硫コード試料を120℃の蒸気雰囲気中に保持し
た。
そしてこれらの時効処理後、張力テスタ(ASTM22
29−80によるコード引抜き試験)で付着力を測定し
た。
ゴムに対する補強材の付着性は、ゴム被覆性によっても
示すことができる。ここで言うがム被覆性とは、例えば
剥離試験又は剥取シ試験によ)加硫がムマトリックスか
ら引抜かれあるいは分離された補強ワイヤ又はコードに
残されたゴムの量を言う。本発明者らは剥取り試験を用
い、次いでがム被覆量を目視にて評価し、θ〜10の範
囲の指標でもって示した。ここで指標0は被覆量0、指
標10は完全被覆を示す。また1〜5の範囲のスケール
の場合、5は100チの被覆、指標1は40チ以下の被
覆を示す。
イム被覆量が高ければイムとコードとの間の付着性が優
れていることを示し、補強イム製品をねじシやコード分
離から保護している。
従来の黄銅被覆鋼製補強材についてその付着性を測定す
ると、例えば加硫給温時効や蒸隼時効後の付着性が相当
低下することがちシ、実際初期付着性よシ50チ以上低
下する。付着性の低下は、使用するコ9ム組成にもよる
が、多くは黄銅被膜が持っている時効状態での付着強度
及びゴム被覆性に関する固有性能による。
(発明が解決しようとする技術的課題)この発明の目的
は、時効後の付着性を改善した補強材を提供することに
ある。
(技術的課題を解決する手段) この発明によれば、硫黄含有加硫ゴムに使用される釧製
補強材は、マンガンを0.01〜15重量%含む薄肉の
付着性黄銅合金で被覆されている。
この第三元素が黄銅被覆中に均一に分散している場合、
マンガンを好ましくは0.05〜15チ、特に好ましく
は0.1〜6%含有するのがよい。またマンガンの多く
が黄銅被膜の外側表面に偏析している場合、被膜重量に
対してマンガンを好ましくは0.01〜5チ特に好まし
くは0.02〜2%含有するのがよい。この場合、表面
層は黄銅の被膜厚に対して約173よシ小さい。
一般的に好適な合金組成を挙げれば、重量%で銅50〜
70%と、マンガン0.01〜15チ、好ましくは0.
05〜10%、特に好ましくは0.1〜5チと、残部亜
鉛である。とくに重量%で銅約55〜72チ、マンガン
0.02〜6チ、残部亜鉛及び不可避的不純物が好適で
ある。
合金被膜は、銅、亜鉛及びマンガンの三元系合金が好ま
しく、層厚が0.05〜0.50μm1例えば0.08
〜0.4μmの範囲にあるのがよい。この層はワイヤ上
にあり、このワイヤは250ON/II2以上の抗張力
を有し、0.05〜2■の範囲の最終径を有している。
Mn黄銅合金を被覆したワイヤは硬引抜きされて仕上径
となシ、補強ホース、タイヤ及びベルトなどに用いられ
る。この場合、好適なワイヤ径を挙げれば、0.10〜
1mの範囲、特に0.1〜0.5鱈がよい。またこの発
明は鋼材で補強されたがム材で成形された製品、例えば
車両用空気タイヤをも含も。ここで鋼材はこの発明に係
るCu −Zn −Mn合金を被覆した上記スチールワ
イヤで形成されている。従ってこの発明に係る被覆スチ
ールワイヤと補強ストランド、ケーブル又はコードは、
空気タイヤ、とくに車両用タイヤの骨組(careas
s ) 、踏み而\及び/又はベル)K使用される。た
だしホースやコンベアトランスミッションやタイミング
ベルトにも適用可能である。
所定の合金を被覆したスチールワイヤは、一般にこれを
ストランド、コード、ケーブル、マット又は横糸とし、
加硫中If(イム材と結合させて、この結果ゴム製品の
補強材となる。このスチールワイヤの製造方法を以下に
示す。
この発明の被覆ワイヤは、ワイヤ表面に所望組成のCu
 −Zn −Mn合金を所望厚で被覆することによシ製
造される。この場合ワイヤは仕上径(引抜完了後の径)
あるいは中間熱処理寸法(この後更に所望の仕上径に引
抜き、次いでスチールコードによじる)である。
ワイヤ上に黄銅合金を被覆するには、Cuめっき溶液を
含有した電解浴に、熱処理後酸洗したワイヤを通してこ
こに銅めっき層を形成することKよってなされる。Cu
めっき溶液としては、Cu−硫酸塩浴又はCu−ピロリ
ン酸浴が挙げられる。次いで銅めっき層を形成したワイ
ヤをZn−硫酸塩浴に通して亜鉛めっき層を形成する。
そして最後に二重層を形成したワイヤを約550℃で数
秒間熱処理し、この処理によって銅及び亜鉛を相互に拡
散させて、均一な黄銅合金を形成する。
鋼製補強材に三元系マンガン黄銅合金を被覆するには、
いくつかの方法がある。一つの方法として鋼材を三元系
マンガン黄銅合金の溶融浴に通す方法がある。簡便な方
法としては、電気めっきにより鋼材上に三元系Mu −
Cu −Zn合金を被覆する方法がある。所望の合金を
電気めっきで被覆するには各種の方法がある。
一つの方法は合金めっき技術を用いる方法である。ここ
では、所望の合金組成をめっきするに必要な量だけMn
 、 Cu及びzn′f:溶液中に含有させ、この電気
化学的合金めっき浴に鋼材を通して所望の合金被膜金得
る方法である。
別の方法は部分合金めっきを行う方法である。
ここではまず鋼材上にCu−Zn、Cu−Mn又はMn
 −Z nなどの二元系合金層を形成し、次いでその上
に所定の第3元素の第二層を形成する。次いでこのめっ
き材を拡散熱処理して第3元素と第1層の二元系合金と
を混合し、拡散三元系合金を形成する。この処理では、
第1層を単一金属めっき層とし、第2層を二元系合金め
っき層として、これらを熱拡散するようにしてもよい。
三元系鋼−亜鉛−マンガン合金を被覆する単純で実用的
な方法は、めっきを順番に行なう方法である。ここでは
Cu 、 Zn及びMn f別々にめっきしてそれぞれ
金属層を形成し、次いで拡散によシ三元系合金を作る。
めっき順序は任意に選択できるが、従来の黄銅拡散被膜
と同様に第1層に銅めっきを形成する。マンガン層は銅
めっき層と亜鉛めっき層との間にめっきするか、あるい
は銅めりき層と亜鉛めっき層の上にめっきし、しかる後
これらめっき層に熱拡散加熱を行なう。
鋼及び亜鉛の電気めっきには、各種めっき浴が用いられ
る。銅めっきには、シアン化プルカリ電解液、ピロリン
酸塩浴、硫酸塩浴と高速サル7アミン酸塩あるいはフル
オロ硼素鉛塩浴である。
亜鉛めっきにはシアン化アルカリ浴、硫酸塩電解液とア
ンモニウム/塩化物電解液とを含む舎 1鉛酸溶液、及びフルオロ硼素錯塩やサルファミノ酸塩
の如き高速めっき浴などがある。実際、メッキワイヤに
は、硫酸塩電解液(Cu及びZn)やぎロリン酸塩浴(
Cu)が一般的に使用されている。銅めっき浴は例えば
約20011/lのビロリン酸カリウムと10〜401
1/lの銅Ql)を含むピロリン酸塩で、その−が約9
に保持され、浴温か約50℃に保持される。代表的な亜
鉛めっき浴は、約150〜30011/13の硫酸亜鉛
(znS04・7H20)と少量の塩化アンモニウム(
3011/11以下)及び/又はホウ酸(201/l以
下)を有する水溶液で、室温での−を硫酸の添加により
3〜4.5に調整している。
めっき条件、例えば時間、浸漬長さ及び電流密度を変え
ることによシ、鋼材上に所望量の銅及び亜鉛を電着する
ことができる。
マンガンのめつきについては、満足すべきめっき溶液が
あまり知られていないため、一般的ではない。マンガン
のめっきには塩化物や硫化物の電解液(ジャーナルオプ
アプライドエレクトロケミストリ 4 (1974)、
317/321頁又は米国特許3696011参照)更
にはフルオロ硼素錯塩やサルファミノ酸塩を使用できる
。サルファミノ酸塩の一例を挙げれば、サルファミノ酸
塩ンがンを709/lとホウ酸4011/l含有してい
る。処理条件はpH3,5〜4、温度50℃である。
硫酸マンガン浴を用いてマンガンのめっきを行なう処理
について説明する。浴組成は約1001713の硫酸マ
ンガン、20〜601/13のチオシアン酸アンモニウ
ム及び10〜2011/lのホウ酸あるいは50〜75
11/11の硫酸アンモニウムである。電解液の−は4
〜5.5に調整され、浴温は約40℃に保持されている
。電流密度は30A/d□′以下である。このような電
解液を用いることによシ、マンガン金属層がめつき形成
される。
先に述べたように各種方法でCu −Zn −Mn合金
被膜を作ることができ、とくにめっき順序(CuとZn
層との間にMn層を設けるか、CuとZnの層の上にM
n層を設ける)、及び熱拡散処理の方法、条件を種々変
えることができる。熱処理した鋼材、例えば・9テント
処理したワイヤにCu 、 Zn及びMn (Cu/M
n/Zn又はCu/Zn/Mn ) ?、順にめっきす
るのが一般的である。得られたワイヤはCu −Mn 
−Zn又はCu −Zn −Mnの3層を表面に形成し
ている。ここで3つの層は三元系Cu −Zn −Mn
合金を得るのに適した厚さ又は重量比で形成されている
。次いで被覆ワイヤ材を約500〜600℃で加熱処理
し、その表面に三元系マンガン黄銅被膜を拡散形成する
。めっき条件及び熱拡散条件により、Mn−黄銅合金被
膜はマンガンを均一に含む場合もあり、またMn濃度分
布がある場合もある。この発明では各種異なる合金被膜
を含み、平均マンガン含有量は、この明゛細書で記載し
た範囲内である。
被覆鋼材をスチールコードとして例えば車両タイヤに使
用する場合、Mn黄銅拡散被膜を次のようにして作る。
この方法は通常の処理方法、即ちCuとZnを電気めっ
きし、熱拡散して黄銅化し、これを引抜き、コードを作
る方法とは異なり、従来の黄銅拡散被膜でめっきされた
コードを用いて作られる。
この発明で三元系Mn黄銅合金被覆ワイヤ材を得るには
次の方法がある。
1.79テント処理し念ワイヤに通常の黄銅(めっき又
は拡散合金)被膜を被覆し、ワイヤ引抜きしてコードを
作り、この黄銅被覆ワイヤに所望量のマンガンをめつき
し、最後に拡散処理する。
2.7臂テント処理したワイヤにCu 、 Zn及びM
nの3層を電気めっきし、中間径又は最終径に引抜き、
次いで熱拡散してこのワイヤ上あるいは仕上コード上に
Mn黄銅合金を形成する。
この発明を更に以下の実施例にもとづいて説明する。
(実施例) 最初の実施例では、ツクテント処理し化学的に浄化した
炭素含有量o、70%、径1.20−のスチールワイヤ
を、電気化学的な銅、マンガン及び亜鉛めっき浴に連続
的に通す。ここでめっき浴は上述した硫酸塩電解液から
なる。めっき及び熱拡散(570℃、4秒間)により1
厚さ1.20μmのMn黄銅合金を得た。各浴でのめつ
き条件を調整することにより、各重合金組成のCu −
Zn −Mn被膜を作った。その試験結果を以下に示す
。次に被覆ワイヤを径0.25m+に引抜いて、その抗
張力を2800 N7w2以上とし、これらワイヤをよ
り合せて4X0.25mタイプのコードとした◎ コ9ムを付着して加硫したコードについて付着試験を行
った。加硫コード試料のゴム材は、自動車タイヤの会社
で一般に使用されている各種コ9ム混合物である。実施
例で用いたコ9ム化合物の組成を表IK示す。
表1:使用したコ9ム化合物の基本組成(重量部)化合
物組成      ABCD 軟化剤及び揮発物質  7.5   8    8  
  8がムポリマ−54,55250,553,5カー
ゲンブラツク  26.5  34   37   2
8灰分   11.5 6  4.5 10.5硫黄 
   2.50 2.70 2.90 2.35上記表
では、上から4番目までの組成で100重景部とし、こ
れに硫黄を添加した表示方法としている。
実施例1 ゴムAを従来の黄銅被覆コードと本発明のMn黄銅被覆
コードとにそれぞれ結合して、加硫後(初期付着性)及
び加硫と湿気中での加硫硬化後(湿気時効後の付着性)
につき、コードに対するゴムの付着性を評価した。4X
0.25mのコードを含有するゴムストリップ試料を1
60℃で30分加硫した。湿気時効の効果を評価するた
めに、試料を70℃の相対湿度95チの雰囲気で7日間
、加硫処理し、これに加硫硬化サイクルを施した。スト
リップ試料は2つのコード/がムラミネートをプレスし
たもので、各ラミネートは平行なコードの一方の層を被
覆する2つのコ9ムシートからなる(コード/ゴムの積
層をシミュレートしている)。2つの積層物をラミネー
トして加硫した。ストリップ付着性の試験は、2つのラ
ミネートを剥離して、埋込まれたコードを露出せしめ、
そのイム被覆量を測定することによシおこなった。この
測定値は1〜5の値で示した。指標5はがム被覆量io
o*(最大付着量)に相当し、指標1は40%以下の被
覆量(少ない付着量)に相当する。ストリップ試験は、
加硫後(初期付着レベル)及び加硫と湿気時効後(加硫
硬化湿気処理後の付着性)によって行なわれた。
表2に本発明コードのストリップ試験の付着結果を従来
のコードと比較して説明する。
表2:ゴムAと加硫したコードの初期付着性及び時効後
の湿気付着性 従来の黄銅拡散被膜 0.25μfn/65Cu−35Zn      4.
75   102514m/70Cu−30Zn   
   4.50   10.25nm/61Cu−39
Zn      4    1Mn黄銅合金被膜 0.25μWL/63.5Cu−2,5Mn−34Zn
   5    2.50.25#m/68.9Cu−
3.1Mn−28Zn   4.25   2.00.
25Jss159.3Cu−2,9Mn−37Zn  
 5    4表2から、Mn黄銅合金のコード被膜の
初期付着性は、従来の黄銅合金のそれと同等あるいは若
干高めであることがわかる。しかしCu−Zn−Mnを
被覆すれば、湿気時効後の付着性が著しく向上している
ことがわかる。
実施例2 実施例1で用いたのと同じコードをがム化合物C中に埋
込み、150℃で35分間加硫した。
この試料にタイヤコード付着試験を行った( ASTM
 D 2229−80による引抜き試験)。初期付着性
及び120℃での蒸気時効後の付着性について測定した
。その結果(引抜き力、ニュートン)を表3に示す。
この結果からMn黄銅合金を被覆し九コードを用すたも
のでは、蒸気時効を行っても付着性の低下が少ないこと
がわかる。
4X0.25のコードに異なるMn黄銅合金をめっきし
て、これと従来の黄銅コードと比較した。
コードをゴムB中に埋込み、加硫後(145℃、40分
)、付着性の損失(初期付着性に対する割合)を湿気時
効の結果として測定した。これを表4に示す。
表4:湿気時効後の付着性損失(4) 黄銅被膜(0,25μ5) 62Cu−38Zn       15    397
1Cu−29Zn       28    54Mn
黄銅合金被膜(0,25#5) 60.5Cu−39Zn−0,5Mn     9  
    1760.20u−36,42n−3,2Mn
     6      1959.90u−33,5
2n−6,9Mn    12      25?0.
7Cu−29,lZn−0,2Mn    16   
   3169Cu−28,32n−2,7Mn   
   13        2768Cu−21,6Z
n−10,4Mn     21        35
この結果から、Mn黄銅合金被覆のものは、従来の黄銅
被覆のコードに比べて、加熱及び湿気条件下での付着性
の低下が著しく少ないことがわかる。この発明のコード
を各種がム化合物に用いれば、厳しい湿気条件下でマン
ガンが優れた効果をもたらすことがわかる。また初期付
着性も優れている。本発明者らは、Mn黄銅付着性被膜
が結合性に関して予想し得ない効果を発揮するのは、こ
れが硫黄の可動性と硫化反応に関して、有害なCu2S
の形成を阻止し、又黄銅中へ硫黄が拡散するのを阻止し
、更に黄銅表面の脱亜鉛現象を阻止する九めであると考
えている。
時効試験から、従来の黄銅被膜では、硫黄と多硫化物へ
の反応が過剰であるため、黄銅中の銅とが人中の硫黄と
の間の結合を有する付着反応が最適レベルを越えて進行
する。湿気褥効条件下では黄銅の反応性と硫黄の可動性
があると硬化が進行しすぎ、有害な反応生成物が析出す
る。その結果著しくぜい性を有するCu硫化物の中間層
ができ、これが結合力Y低下を促進する。
これに対し凪黄銅では硫黄の可動性が低くなるので、時
効反応が遅延化される。
黄銅中に第3元素としてマグネシウムを入れると、高温
で加硫できる利点もある。即ち高温で硬化させれば従来
より処理サイクルが短くなシ、生産上の利点がある。こ
れに対し従来の黄銅被覆コードでは高温で硬化させると
結合性が劣化するので、適当ではない。
次の実施例では、三元系Mn黄銅合金を被覆したコード
の高温硬化条件下での付着挙動を調べ従来の黄銅コード
と比較した。このコード(4X0.25m)をがムDに
埋込み、170℃で10分間加硫した。付着結合強度を
コード引抜き試験で調べた。その結果を以下に示す。
従来黄銅皮膜 61.2Cu−38,82n(0,25nm)  37
1    30466Cu−34Zn(0,19nm)
    380    311720u−28Zn(0
,25μm)    368    156胤黄銅合金
皮膜 60.3Cu−37Zn −2,7Mn     46
0     40864.4Cu−33,lZn−2,
5Mn    435     41570Cu−27
Zn−3Mn      403     280表5
からMn黄銅皮膜は初期付着性に優れ、しかも高温硬化
コードの蒸気時効後における付着性を相当保持している
ことがわかる。
この発明では、皮膜のめつき技術、熱拡散による合金形
成及び後続工程において各種の仕方が可能である。この
発明ではCu −Zn −Mn合金は1相又は多相の合
金、即ち均一固溶体からMn富化析出物を含む異種合金
の混合物まで含む。この発明のMn黄銅合金皮膜を作る
方法によっては、表面を平均動濃度より高いMn濃度と
した合金被膜のようにMn濃度に勾配を持たせてもよい
丸形ワイヤ材に代えて薄厚鋼ストリップ、テープ及びワ
イヤ材々どの伸延鋼材などくついても胤黄銅被膜を使用
できる。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)鋼材に、少なくとも銅を50%含む銅−亜鉛基合
    金からなる薄肉の付着性黄銅合金を被覆して硫黄含有加
    硫ゴムの補強に用いられる鋼製補強部材であって、この
    合金被膜がマンガンを0.01〜15%含むことを特徴
    とする鋼製補強部材。
  2. (2)合金被膜が銅を55〜72%含むことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の鋼製補強部材。
  3. (3)合金被膜がマンガンを0.05〜10%合む特許
    請求の範囲第2項記載の鋼製補強部材。
  4. (4)合金被膜がマンガンを0.1〜6%含む特許請求
    の範囲第3項記載の鋼製補強部材。
  5. (5)黄銅合金被膜中にマンガンが均一に分散し、この
    合金被膜がマンガンを0.1〜10%含む特許請求の範
    囲第1項記載の鋼製補強部材。
  6. (6)上記黄銅合金被膜の外側表面にマンガンが主に偏
    析し、この合金被膜がマンガンを0.01〜5%含む特
    許請求の範囲第1項記載の鋼製補強部材。
  7. (7)被膜の膜厚が0.05〜0.5μmである特許請
    求の範囲第1項乃至第6項のいずれか1に記載鋼製補強
    部材。
  8. (8)鋼製補強部材が直径0.05〜2mmのスチール
    ワイヤである特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれ
    か1に記載の鋼製補強部材。
  9. (9)ゴム付着性スチールワイヤの直径が0.1〜0.
    5mmで抗張力が少なくとも2500N/mm^2であ
    る特許請求の範囲第8項記載の鋼製補強部材。
  10. (10)スチールワイヤにCu−Zn−Mn系の三元合
    金被膜を0.08〜0.40μmの厚さで拡散被覆して
    なる特許請求の範囲第9項記載の鋼製補強部材。
  11. (11)特許請求の範囲第9項又は第10項記載のワイ
    ヤを多数束ねたスチールコード。
  12. (12)特許請求の範囲第1項乃至第11項のいずれか
    1に記載の鋼製補強部材を含むゴム製品。
  13. (13)特許請求の範囲第11項記載の鋼製補強部材を
    含む車両用タイヤ。
JP60293328A 1985-01-07 1985-12-27 三元系黄銅合金を被覆したゴム補強用鋼製部材 Pending JPS61243194A (ja)

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