JPS6123747B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、その回転子において、回転子軸に
敷設された界磁リード線の回転子側の端部に接触
する放射方向の電導ボルトが、回転子軸に設けら
れた冷却水配分室から高圧絶縁ホースを通つて供
給される冷却水によつて冷却され、かつ電導ボル
トの放射方向の外端部が、回転子軸のみぞに敷設
され水冷される端線輪リード線と高圧絶縁ホース
とに接続され電気的及び水路的に接続される水冷
ターボ発電機の回転子における界磁リード線と端
線輪リード線との接続装置に関する。

この種の装置はドイツ国特許出願公開公報第
2346639号によつて公知である。この種の回転子
においては、点検に際して界磁リード線並びに端
線輪リード線、高圧絶縁ホースの接続箇所に容易
に接近できると言うことが非常に重要である。し
かし、一般に端線輪を保持する回転子カツプの端
部と回転子軸に設けられる冷却水配分室との間の
予じめ支えられる間隔は、冷却水配分室から予め
支えられた最小絶縁距離を持つて絶縁された冷却
水接続を行わなければならないと云う事実によつ
て、導電ボルトと軸方向の端線輪リード線との間
の接続点は殆ど前記回転子カツプの端部によつて
覆われる。

この発明は、一方において界磁リード線、特に
前記界磁リード線に接続する放射方向の導電ボル
トに接近し易く、他方において必要な接続個所が
簡単で容易に解放できるように構成された首記の
装置を提供することを目的とする。

このような目的は、この発明によつて、回転子
カツプの外部で軸方向に衝合する端線輪リード線
と電導ボルトの端部とが、軸の表面のみぞに設け
られる幅広の接触板として形成され、かつその上
に設けられ、冷却水用みぞと、冷却水配分室を軸
方向に貫通する高圧絶縁ホースへの接続端子とを
有する接続板によつて、電気的に水路的に及び機
械的に接続されるようにすることによつて達成さ
れる。

冷却水供給端子に対して必要な絶縁間隔を冷却
水配分室そのものゝ中に設けることによつて、回
転子カツプと冷却水配分室との間に予じめ与えら
れる間隔で、放射方向の導電ボルトとそれに対応
する接続点を、これらの部分に容易に接近できる
ように回転子カツプの部分から軸方向に変位する
ことが可能である。

その際接続板が、端線輪リード線中の冷却水用
みぞと接続するためその一端に放射方向のみぞ
と、また放射方向の導電ボルト中の冷却水用みぞ
と接続するための別の放射方向のみぞとを備えた
軸方向の冷却水用みぞと、更に高圧絶縁ホースに
接続するための屈折した首状の接続管とをを有す
ることは、発明の目的にとつて好都合である。こ
の目的に適うようにボルトで相互に結合された接
続板と接触板は、みぞの中でみぞくさびとくさび
留めによつて放射方向に保持される。

冷却水配分室の一方の側面において閉鎖可能な
軸方向の穴に設けられた高圧絶縁ホースは、前記
軸方向の穴に平行な軸方向の別の穴と方向変換器
とによつて冷却水室に接続される。

導電ボルトを界磁リード線における熱膨張に基
づく軸方向の力から守るために、軸方向に導電ボ
ルトと並んで、軸方向の界磁リード線に対してロ
ツク用のボルトが設けられることは、この発明の
目的に対して一層好都合である。このロツク用の
ボルトはその際、みぞの底から延びて軸及びそれ
に敷設される界磁リード線を貫通する穴の中に、
放射方向に外部から差し込まれる。

次に大要を示す図面に基づいてこの発明の構成
と作用を詳細に説明する。

第１図より明らかなように、軸１の軸方向の穴
２中に界磁リード線３がそう入され、それに放射
方向の穴４を介して導電ボルト５が差し込まれ
る。従つて励磁電流は、詳細には示されていない
励磁機側の軸端にある回転整流器若しくはスリツ
プリングによつて、界磁リード線３及び放射方向
の導電ボルト５を通じて軸の外表面上のみぞ６中
に敷設された端線輪リード線７、並びに回転子カ
ツプ２９によつて放射方向に外方に対して支持さ
れる端線輪８に流入する。

この発明によると端線輪リード線７の端部は軸
上の幅広のみぞ１０にそう入された同じく幅広の
接触板９を備える。また放射方向の導電ボルト５
はその放射方向の外端部に、同様に軸上のみぞ１
０にそう入され、端線輪リード線７の接触板９の
側面で終わる幅広の接触板１１を備える。電気的
に水路的にまた機械的にも接続するために更に接
続板１２が設けられ、この接続板１２が両方の接
触板９及び１１の上に置かれ、これらとねじ１３
によつて結合される。両方の接触板９及び１１並
びにその上にある接続板１２は、回転子軸１内に
回転子軸の軸心から半径方向に延びさらに軸方向
に延びるみぞ１０中に分割されて回転子の軸方向
にそう入されるみぞくさび１４とみぞにはめ込ま
ないでみぞの端部１５にねじ留めされるくさび１
４の軸方向の動きを支えるくさび留め１６によつ
て保持される。

第１図より明らかなように、接近し易くするた
めに、放射方向の導電ボルト５並びに接触板９，
１１及び接続板１２は回転子カツプ２９に対して
軸方向に変位して配置されるから、これらの接続
部を外部から容易に解放することができる。しか
しこのような配置においては、回転子カツプ２９
と冷却水配分室１７との間の間隔は予じめ固定さ
れるにもかかわらず、水冷される導電ボルト５が
冷却水案内のための高圧絶縁ホースによつて形成
される絶縁部分の長さに相当する絶縁距離を置い
て冷却水配分室から隔てられねばならないと言う
ことにより一つの問題が生ずる。アース電位の回
転軸と導電部の端線輪リード線との絶縁をするた
めの絶縁距離を保証するために、この高圧絶縁ホ
ース１８は冷却水配分室１７の軸方向の穴１９の
中に収容される。冷却水室２０との接続は、この
際別の軸方向の穴２１及び高圧絶縁ホース１８の
側面に接続される方向転換器２２を介して行われ
る。

高圧絶縁ホースの他端は、接続板１２の屈折し
た首状に形成された接続管２３に接続される。そ
の際この接続板１２には、軸方向の冷却水用みぞ
２４及び端線輪リード線７中の冷却水用みぞ２６
に対する放射方向の接続みぞ２５、並びに放射方
向の導電ボルト５中の放射方向の冷却水みぞ２８
に対する放射方向の冷却水用みぞ２７を備える。
従つて冷却水は冷却水室２０から横穴２１及び方
向転換器２２を通つて高圧絶縁ホース１８へ流
れ、それから接続板１２の屈折した首状の接続管
２３を通り導電ボルト５中の放射方向の冷却水管
２７を流れ導電ボルト５の上部から導電ボルト５
の下部に方向を転ずる。こゝで冷却水管２７の下
端に出た後、導電ボルト５の中に放射方向に穿た
れ冷却水管２７を包囲する環状みぞ２８を通つて
導電ボルト５の上端に昇り接続板１２の軸方向み
ぞ２４に還流する。こゝから冷却水は端線輪リー
ド線７のみぞ２６を通つて端線輪８及び個々の励
磁線輪導体に供給される。

従つてこのような配置により、一般の全ての接
続個所と同様に導電ボルト５は点検に際して容易
に接近することができまたくさび１４をはずして
導電ボルト５を分解することができる。また本発
明による接続装置は回転子カツプの外部で分解組
立て可能に構成されているので冷却水路の各シー
ル部の点検も容易で、上記の構成により組立ての
ためのろう付けを必要としない。その上、高圧絶
縁ホース１８の冷却水配分室１７からの分解取り
出しも容易である。

界磁リード線３を軸方向に固定するためと導電
ボルトを曲げ応力から保護するために、この導電
ボルト５と並んで附加的にロツク用ボルト３０が
配置される。このボルトは外側から放射方向に、
軸に設けられたみぞ１０の底から延びる軸の穴３
１とそれに一致する界磁リード線３に設けられた
穴３２に差し込まれる。このような全体的配置よ
りこのロツク用ボルト３０は点検に際して容易に
取り外すことができ、したがつてまた界磁リード
線３も軸の穴２から容易に取り出すことができ
る。

以上説明したようにこの発明は、水冷ターボ発
電機の回転子軸における界磁リード線の冷却並び
に電気的接続のための装置において、回転子カツ
プの外部で軸方向に衝合する端線輪リード線と導
電ボルトの端部を、軸の表面のみぞに設けられる
幅広の接触板として形成し、かつその上に設けら
れ、冷却水用みぞと、冷却水配分室を軸方向に貫
通する高圧絶縁ホースへの接続端子とを有する接
続板によつて、電気的、水路的及び機械的に接続
し、かつ冷却水供給端子に対して必要な絶縁間隔
を冷却水配分室そのものの中に設けることによつ
て、回転子カツプと冷却水配分室との間の予じめ
与えられる間隔で、放射方向の導電ボルトそれに
対応する接続点を、これらの部分に容易に接近で
きるように回転子カツプの部分から軸方向に変位
することができたから、一般の接続個所と同様に
導電ボルト及び冷却水路の各シール部の点検並び
に冷却水配分室からの高圧絶縁ホースの取り出し
が容易になると言う効果がある。

【図面の簡単な説明】

図はいずれも本発明の実施例であり、第１図は
ターボ発電機の回転子の冷却水配分室から回転子
カツプによつて保持される端線輪にまでわたる部
分の縦断面図を、第２図は幅広のみぞにそう入さ
れた接続板の平面図を、また第３図は第１図にお
ける―矢視断面図をそれぞれ示す。 １…回転子軸、３…界磁リード線、５…導電ボ
ルト、７…端線輪リード線、９，１１…接触板、
１０…軸表面のみぞ、１２…接続板、１３…ね
じ、１４…みぞくさび、１６…くさび留め、１７
…冷却水配分室、１８…高圧絶縁ホース、１９…
冷却水配分室の側面の穴、２０…冷却水室、２１
…冷却水配分室に平行な穴、２２…方向転換器、
２３…接続管、２４，２５，２６，２７，２８…
冷却水用みぞ、２９…回転子カツプ、３０…ロツ
ク用ボルト、３１，３２…ロツク用ボルト穴。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 回転子軸に敷設された界磁リード線の回転子
   側の端部に接続する放射方向の電導ボルトが回転
   子軸に設けられた冷却水配分室から高圧絶縁ホー
   スを通つて供給される冷却水によつて冷却され、
   かつ電導ボルトの放射方向の外端部が、回転子軸
   のみぞに敷設され水冷される端線輪リード線と高
   圧絶縁ホースとに接続され、端線輪を保持する回
   転子カツプを備える水冷ターボ発電機の回転子に
   おける界磁リード線と端線輪リード線との接続装
   置において、前記回転子カツプの外部で軸方向で
   相互に衝合し冷却水用みぞを有する端線輪リード
   線の端部と冷却水用みぞを有する電導ボルトの端
   部とが軸の表面のみぞに設けられる幅広の接触板
   として形成され、かつ冷却水用みぞと、冷却水配
   分室を軸方向に貫通する高圧絶縁ホースへの接続
   端子とを有する接続板が上記端線輪リード線の端
   部と電導ボルトの端部との上に配置して固着さ
   れ、この接続板によつてこれらの端部が電気的
   に、水路的にまた機械的に接続されることを特徴
   とする水冷ターボ発電機の回転子における界磁リ
   ード線と端線輪リード線との接続装置。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の装置において、
   接続板が端線輪リード線中の冷却水用みぞに接続
   するための放射方向のみぞと、また放射方向の電
   導ボルト中の冷却水用みぞに接続するための別の
   放射方向のみぞとを備えた軸方向の冷却水用みぞ
   と、更に高圧絶縁ホースに接続するための屈折し
   た首状の接続管とを有することを特徴とする水冷
   ターボ発電機の回転子における界磁リード線と端
   線輪リード線との接続装置。 ３ 特許請求の範囲第１項または第２項に記載の
   装置において、上記の接続板と接触板とがねじに
   よつて相互に結合されることを特徴とする水冷タ
   ーボ発電機の回転子にける界磁リード線と端線輪
   リード線との接続装置。 ４ 特許請求の範囲第１から第３項までのいずれ
   かに記載の装置において、上記の接続板と接続板
   とがみぞくさびとくさび留めによつて放射方向に
   対して保持されることを特徴とする水冷ターボ発
   電機の回転子における界磁リード線と端線輪リー
   ド線との接続装置。 ５ 特許請求の範囲第１項の装置において、冷却
   水配分室の一方の側面において閉鎖可能な軸方向
   の穴に設けられた高圧絶縁ホースが前記軸方向の
   穴に平行する軸方向の別の穴と方向転換器とによ
   つて冷却水室に接続されることを特徴とする水冷
   ターボ発電機の回転子における界磁リード線と端
   線輪リード線との接続装置。 ６ 特許請求の範囲第１項記載の装置において、
   軸方向に導電ボルトと並んで、軸方向の界磁リー
   ド線に対して放射方向のロツク用ボルトが配置さ
   れることを特徴とする水冷ターボ発電機の回転子
   における界磁リード線と端線輪リード線との接続
   装置。 ７ 特許請求の範囲第６項記載の装置において、
   ロツク用ボルトがみぞの底から延びて軸及びそれ
   に敷設される界磁リード線を貫通する穴の中に放
   射方向に外部から差し込まれることを特徴とする
   水冷ターボ発電機の回転子における界磁リード線
   と端線輪リード線との接続装置。