JPS6123562B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6123562B2
JPS6123562B2 JP6941179A JP6941179A JPS6123562B2 JP S6123562 B2 JPS6123562 B2 JP S6123562B2 JP 6941179 A JP6941179 A JP 6941179A JP 6941179 A JP6941179 A JP 6941179A JP S6123562 B2 JPS6123562 B2 JP S6123562B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
graphite powder
glass transition
resin
internal loss
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6941179A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55163605A (en
Inventor
Nobuhiro Tsukagoshi
Etsuro Nemoto
Shinichi Yokozeki
Sumio Hagiwara
Shunichi Yoshino
Yasuyuki Arai
Kazuyoshi Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Electronic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Electronic Corp filed Critical Pioneer Electronic Corp
Priority to JP6941179A priority Critical patent/JPS55163605A/ja
Publication of JPS55163605A publication Critical patent/JPS55163605A/ja
Publication of JPS6123562B2 publication Critical patent/JPS6123562B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はレコード再生用のカンチレバーに関す
る。 レコード再生用カートリツジのカンチレバーと
して望まれることは、再生周波数帯域を高音域ま
で広げるために弾性率が大きく、分割振動が生じ
ないために内部損失が大きいこと、針先等価質量
を小さくするために材料の密度が小さいことが要
求され、しかも成型加工も容易で製品として均一
且つ構造堅牢に仕上がることが要求される。 ところで従来斯種カンチレバーの材料としては
アルミニウムやチタン等が用いられてきたが、こ
れらの材料は加工性に優れ、しかも密度がアルミ
ニウムは2690(Kg/m3)、チタンは4540(Kg/m3
と比較的小さいが弾性率が小さく、さらに内部損
失も小さくて高性能なカンチレバーを製作するこ
とは難かしかつた。他面弾性率が大きく、密度の
小さな材料としてはベリリウムがその代表的なも
のだが、これでも内部損失は小さくて性能的に十
分でなく、さらにベリリウムはその加工性におい
て機械的にもろく、従つて細管への加工が非常に
難かしいと共に毒性を発揮するので製造段階での
予防対策に費用がかかり、製品コストが高くなる
欠点があつた。 またカンチレバー用の材料としてポリ塩化ビニ
ルのような粘結性高分子材料に黒鉛粉末を混合し
た複合材料が提案されている。この材料では密
度、弾性率の点ではアルミニウム、チタンと匹敵
する特性を有し、また内部損失、成形の容易性で
はそれら金属材料より格段と有利なものである。
しかしながら内部損失の点では末だ十分なものと
いうことができず、さらなる改良が望まれてい
た。 本発明はかかる従来の問題に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは軽量・高弾性でし
かも高内部損失を有するカンチレバーを提供する
にある。 すなわち本発明は、本発明者らが提案している
熱可塑性樹脂とフレーク状黒鉛粉末との混練材料
で形成したカンチレバーに対して、その熱可塑性
樹脂に、例えばポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリ
デンとのように、ガラス転移点が常温よりも高い
ものとそれよりも低いものとの複数種を用いたこ
とを特徴とするカンチレバーを提供するものなの
である。 一般に高分子材料は、ガラス転移点を境にして
それよりも高温になると弾性率が低下する一方、
内部損失は急激に上昇する性質を有する。従つて
ガラス転移点が常温よりも高い高分子材料とそれ
よりも低い高分子材料とを混練した材料で形成し
たカンチレバーでは、材料の配合比を調整するこ
とにより自在に内部損失を制御することができ
る。またカンチレバーの弾性率を向上させるには
材料中にフレーク状黒鉛粉末のようなフレーク状
無機粉末を混入し、カンチレバーの成形に際して
その粉末を成形物表面に沿つて配向させるように
すればよい。 本発明はかかる点に着目してなされたものであ
り、以下に詳細に説明する。熱可塑性樹脂として
ガラス転移点が常温よりも高いものにポリ塩化ビ
ニル(PVC)、このPVCとポリ酢酸ビニルとの共
重合体、PVCとポリアクリロニトリルとの共重
合体等が用いられる。ガラス転移点が常温より低
いものにポリ塩化ビニリデン(PVDC)、この
PVDCとPVCとの共重合体、PVDCとポリアクリ
ロニトリルとの共重合体等が用いられる。またフ
レーク状黒鉛粉末は、平均粒径が約20μm以下の
ものが良く、特に5μm以下のものが適してい
る。またこの黒鉛粉末と熱可塑性樹脂との配合比
は、黒鉛粉末10〜90wt%、樹脂90〜10wt%の範
囲であれば黒鉛粉末による弾性率の向上が期待で
き、また混練材料の成形性を損わず、成形物の脆
弱化もほとんど起こさないが、特に黒鉛粉末50〜
75wt%、樹脂50〜25wt%であるときに成形物の
特性の向上が著しい。 カンチレバーの製造に当つては、まず樹脂1と
黒鉛粉末2とを第1図aに示すようにニーダやロ
ールにより樹脂が軟化する温度に加熱しながら混
練する。必要ならば可塑剤や安定剤を添加する。
ここでロールにより混練する場合には、混練材料
3は圧延されたシート材として得られ、第1図b
のように黒鉛粉末2がシート面に平行に配向した
材料となり、成形する前の材料自体の弾性率が高
いものとなる。次にこのシート状の混練材料3を
第2図のように所望のカンチレバーAの形状に成
形する。この成形は第3図a,bに示すように材
料3を筒状に丸める成形をすると共に継ぎ目4を
熱圧着又は接着剤で接着する。これにより黒鉛粉
末2が表面に沿つて配向し弾性率が向上したもの
となる。 本発明を次に実施例に基いて説明する。第4図
は、樹脂と黒鉛粉末との配合比を1:2(重量
比)に固定しておき、樹脂の組合せをガラス転移
点の高いものとしてのPVCとポリ酢酸ビニルと
の共重合体とガラス転移点の低いものとしての
PVDCとポリアクリロニトリルとの共重合体との
間で組成比を変化させたとき、ロール圧延の後成
形されたカンチレバーの弾性率及び内部損失がど
のように変わつたかを示している。尚、可塑剤
(BPBG)は樹脂の約1/10、安定剤(ステアリン
酸鉛)は樹脂の約1/50の割合で添加した。 図からわかるように、点線で示した弾性率Eは
PVDCの配合比が増加してもさほど変化せず、地
方実線で示した内部損失tanδはPVDCの増加に
従つて飛躍的に上昇する。またこのカンチレバー
の密度ρは約1.84g/cm3である。いま、PVDCの
配合比が30wt%、PVCが70wt%のときの物性値
を他の材料のものと比較してみると、次の表のよ
うになる。
【表】 上記の表で明らかなように、本発明の実施例に
よれば黒鉛粉末の添加、配向により軽量・高弾性
を示すと共に、樹脂中のガラス転移点の低いもの
の存在により高内部損失を達成することができる
のである。すなわち、比弾性率においてはチタン
やアルミニウムと同程度以上が達成でき、しかも
内部損失においてはそれらの10倍以上で紙とほぼ
匹敵する値を示すのである。 本発明によれば、樹脂中に表面に沿つて配向し
た黒鉛粉末の存在によつて軽量・高弾性で高比弾
性率を達成することができ、また樹脂中にガラス
転移点の低いものが存在することによつて高内部
損失を達成することができ、軽量・高弾性でしか
も内部損失の大きなカンチレバーを提供すること
ができる。また、黒鉛粉末の配合比、樹脂材料の
種類、さらに樹脂材料中のガラス転移点の低いも
のの存在比等の調整によつて特性を任意に制御す
ることができ、材料が安価で成形性の良いもので
あることと相俟つて、種々の所望する特性のカン
チレバーを安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは本発明に用いる混練材料の断面
図、第2図は本発明の一実施例の断面図、第3図
a,bは同上の製造方法の説明図、第4図は同上
の特性変化図である。 1……熱可塑性樹脂、2……黒鉛粉末、3……
混練材料、A……カンチレバー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 熱可塑性樹脂とフレーク状黒鉛粉末とを主成
    分とする混練材料で黒鉛粉末が表面に沿つて配向
    するように形成されたカンチレバーであつて、上
    記熱可塑性樹脂にガラス転移点が常温よりも高い
    ものとそれよりも低いものと複数種が用いられて
    いることを特徴とするカンチレバー。 2 上記熱可塑性樹脂がポリ塩化ビニルとポリ塩
    化ビニリデンとを主成分とすることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載のカンチレバー。
JP6941179A 1979-06-05 1979-06-05 Cantilever Granted JPS55163605A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6941179A JPS55163605A (en) 1979-06-05 1979-06-05 Cantilever

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6941179A JPS55163605A (en) 1979-06-05 1979-06-05 Cantilever

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55163605A JPS55163605A (en) 1980-12-19
JPS6123562B2 true JPS6123562B2 (ja) 1986-06-06

Family

ID=13401830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6941179A Granted JPS55163605A (en) 1979-06-05 1979-06-05 Cantilever

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS55163605A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS55163605A (en) 1980-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4404315A (en) Molding compositions and diaphragms, arm pipes and head shells molded therefrom
JPS6123562B2 (ja)
US4362772A (en) Vibratory elements for audio equipment
US4343376A (en) Vibratory elements for audio equipment
US4269416A (en) Head shell for record player tonearms
JPS5857958B2 (ja) 音響機器用振動板
US4366205A (en) Tone-arm elements
JPS631342B2 (ja)
JPS60199046A (ja) フツ化ビニリデン樹脂組成物
US4261580A (en) Arm pipe for record player tonearms
US4341838A (en) Molding compositions and diaphragms, arm pipes and head shells molded therefrom
JPS5853560B2 (ja) 音響振動体
JP3039082B2 (ja) スピーカ用振動板
JPS5871792A (ja) 音響機器用キヤビネツト構成体
JPS5871795A (ja) スピ−カ構成体
JPS6031005B2 (ja) ヘツドシエル
JPS639798B2 (ja)
JPS5853559B2 (ja) 音響振動体
JPS6056360B2 (ja) 音響機器用振動板
JPS5871793A (ja) 音響機器用キヤビネツト構成体
JPS5972896A (ja) スピ−カ用振動板
JPS5853557B2 (ja) 音響振動体
JPH02130100A (ja) スピーカー用振動板
JPS5873002A (ja) レコ−ドプレ−ヤ構成体
JPH058637B2 (ja)