JPS61235516A - ステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法 - Google Patents
ステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法Info
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- JPS61235516A JPS61235516A JP7814985A JP7814985A JPS61235516A JP S61235516 A JPS61235516 A JP S61235516A JP 7814985 A JP7814985 A JP 7814985A JP 7814985 A JP7814985 A JP 7814985A JP S61235516 A JPS61235516 A JP S61235516A
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- Japan
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- stainless steel
- heat treatment
- joint
- heat
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」
本発明はステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法に係り、
特に溶接継ぎ手の近傍に生じる熱影響部の耐食性を局部
的熱処理により改善する方法に関するものである。
特に溶接継ぎ手の近傍に生じる熱影響部の耐食性を局部
的熱処理により改善する方法に関するものである。
［従来の技術とその問題点」
一般に４原子力発電プラント、化学プラント等には、オ
ーステナイト系ステンレス調材が使用されているが、該
オーステナイト系ステンレス鋼にあっては、溶接継ぎ手
の部分に生じた鋭敏化域に、腐食因子と引っ張り応力と
が作用すると、応力腐食割れが急速に進行することが知
られている。
ーステナイト系ステンレス調材が使用されているが、該
オーステナイト系ステンレス鋼にあっては、溶接継ぎ手
の部分に生じた鋭敏化域に、腐食因子と引っ張り応力と
が作用すると、応力腐食割れが急速に進行することが知
られている。
従来、前記鋭敏化域から離脱させる方法の一つの例とし
て、ステンレス鋼溶接継ぎ手の形成後に、例えば１０１
０℃以上の高漏で鋼材の厚さに対応した時間の加熱処理
を施して、組織の粒界等に析出しているクロム炭化物を
固溶化して、元の組織に戻すことを目的としたいわゆる
固溶化熱処理が行なわれている。
て、ステンレス鋼溶接継ぎ手の形成後に、例えば１０１
０℃以上の高漏で鋼材の厚さに対応した時間の加熱処理
を施して、組織の粒界等に析出しているクロム炭化物を
固溶化して、元の組織に戻すことを目的としたいわゆる
固溶化熱処理が行なわれている。
しかしながら、このような熱処理方法は、高温状態でス
テンレス鋼を均一に加熱することが必要となるため、配
管等の据え付けられた部品には、適用することが困難で
あるとともに、高温状態に保持するための施設の大型化
を招き、容易に実施できないという問題点があった。
テンレス鋼を均一に加熱することが必要となるため、配
管等の据え付けられた部品には、適用することが困難で
あるとともに、高温状態に保持するための施設の大型化
を招き、容易に実施できないという問題点があった。
「発明の目的とその達成手段」
本発明は、従来技術よりも低温でかつ確実にステンレス
鋼の耐食性を改善することを目的としており、この目的
の達成のため、ステンレス鋼における溶接継ぎ手を温度
５００〜８００℃の範囲で局部加熱し、析出クロム炭化
物近傍のクロム欠乏層にステンレス鋼母材からクロムを
移行して、最低クロム量を１２％以上にまで高めること
により、クロム炭化物を残したままで、その近傍の鋭敏
化域を消滅させるようにしているものである。
鋼の耐食性を改善することを目的としており、この目的
の達成のため、ステンレス鋼における溶接継ぎ手を温度
５００〜８００℃の範囲で局部加熱し、析出クロム炭化
物近傍のクロム欠乏層にステンレス鋼母材からクロムを
移行して、最低クロム量を１２％以上にまで高めること
により、クロム炭化物を残したままで、その近傍の鋭敏
化域を消滅させるようにしているものである。
「実施例」
本発明のステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法をオース
テナイト系ステンレス鋼の代表的な一つである５ＵＳ３
０４に適用した一実施例について、第１図ないし第５図
に基づいて説明する。
テナイト系ステンレス鋼の代表的な一つである５ＵＳ３
０４に適用した一実施例について、第１図ないし第５図
に基づいて説明する。
第１図に示すような溶接継ぎ手があるとき、溶接金属ｌ
の近傍におけるステンレス鋼母材２の中には、溶接にと
もなう熱履歴によって鋭敏化域を有する熱影響部３が生
じる。そこで、熱影響部３を加熱源（高周波誘導加熱コ
イル、ガスバーナ等）４により、例えば７５０℃の温度
で加熱するとともに、加熱部分（被処理領域）ａの外側
部分すを５００℃以下の温度に保持し、これらの温度条
件を１時間維持する熱処理を実施する。このような熱処
理を第１図における加熱部分（被処理領域）ａに施すと
、熱影響部３に対して第３図矢印で示すような熱履歴を
付与することができて、鋭敏化域を脱するものである。
の近傍におけるステンレス鋼母材２の中には、溶接にと
もなう熱履歴によって鋭敏化域を有する熱影響部３が生
じる。そこで、熱影響部３を加熱源（高周波誘導加熱コ
イル、ガスバーナ等）４により、例えば７５０℃の温度
で加熱するとともに、加熱部分（被処理領域）ａの外側
部分すを５００℃以下の温度に保持し、これらの温度条
件を１時間維持する熱処理を実施する。このような熱処
理を第１図における加熱部分（被処理領域）ａに施すと
、熱影響部３に対して第３図矢印で示すような熱履歴を
付与することができて、鋭敏化域を脱するものである。
該熱処理の詳細について説明すると、溶接作業によって
、第１図のように、ステンレス鋼母材２の中に生じた熱
影響部３は、第４図に示すように、結晶粒５の粒界６あ
るいは結晶粒５の中にクロム炭化物７が析出した状態と
なっている。そして、クロム炭化物７の近傍においては
、クロム炭化物７が析出することと、クロム炭化物７の
析出時にステンレス鋼粒界近傍の母材２のクロムが奪わ
れることに起因して、第５図（Ａ）に示すようなりロム
濃度分布が生じていると考えられる。即ち、クロム炭化
物７の中は、Ｔ６で示すように、クロム炭化物（Ｃｒｔ
３Ｇ ６等）を構成しているＣｒ及びＣの比重差に基づ
いてクロム量（重量比）が、おおよそ １００％に近い
状態となっているが、そのために、クロム炭化物７が析
出している近傍では、析出によりクロムが多くなる分だ
け付近のクロムを引き寄せることになり、Ｔ３で示すよ
うにクロムが不足した状態、クロム量が１２％以下（例
えば８％以下）であるクロム欠乏状態となって、腐食が
生じ易い鋭敏化域（第３図において曲線Ａと曲線Ｂとの
間）Ｒが発生している状態となっている。また、その外
側のステンレス鋼母材２の部分では、Ｔ、で示すように
、当初の組織（１８Ｃｒ −８Ｎｉ −ｏ、ｏｓｃ ）
を保持してクロム量が１８％となっている。
、第１図のように、ステンレス鋼母材２の中に生じた熱
影響部３は、第４図に示すように、結晶粒５の粒界６あ
るいは結晶粒５の中にクロム炭化物７が析出した状態と
なっている。そして、クロム炭化物７の近傍においては
、クロム炭化物７が析出することと、クロム炭化物７の
析出時にステンレス鋼粒界近傍の母材２のクロムが奪わ
れることに起因して、第５図（Ａ）に示すようなりロム
濃度分布が生じていると考えられる。即ち、クロム炭化
物７の中は、Ｔ６で示すように、クロム炭化物（Ｃｒｔ
３Ｇ ６等）を構成しているＣｒ及びＣの比重差に基づ
いてクロム量（重量比）が、おおよそ １００％に近い
状態となっているが、そのために、クロム炭化物７が析
出している近傍では、析出によりクロムが多くなる分だ
け付近のクロムを引き寄せることになり、Ｔ３で示すよ
うにクロムが不足した状態、クロム量が１２％以下（例
えば８％以下）であるクロム欠乏状態となって、腐食が
生じ易い鋭敏化域（第３図において曲線Ａと曲線Ｂとの
間）Ｒが発生している状態となっている。また、その外
側のステンレス鋼母材２の部分では、Ｔ、で示すように
、当初の組織（１８Ｃｒ −８Ｎｉ −ｏ、ｏｓｃ ）
を保持してクロム量が１８％となっている。
次いで、熱処理を施すと、鋭敏化域Ｒには、その周囲の
ステンレス鋼母材２からクロムが徐々に移行して補給さ
れることにより、第３図矢印で示す熱履歴の進行ととも
に、クロム量が増加する。
ステンレス鋼母材２からクロムが徐々に移行して補給さ
れることにより、第３図矢印で示す熱履歴の進行ととも
に、クロム量が増加する。
そして、第５図（Ｂ）におけるＴ、のように、クロム量
が１２％以上にまで回復すると、曲線Ｂと曲線Ｃとの間
のように、鋭敏化域Ｒから脱して腐食が起こりにくくな
り、第３図に示す準回復域Ｓに改良される。また、熱処
理時間をさらに長くすることは、鋭敏化域からの離脱効
果の点では実用的ではないが、クロム量が平布するまで
移行現象が続くので、第３図に示す完全回復域Ｔに導く
こともできる。このような準回復域Ｓあるいは完全回復
域Ｔにあっては、クロム量がほぼ平衡した状態であり、
ステンレス鋼母材２の組織と類似した１８％クロム等の
分布となる。
が１２％以上にまで回復すると、曲線Ｂと曲線Ｃとの間
のように、鋭敏化域Ｒから脱して腐食が起こりにくくな
り、第３図に示す準回復域Ｓに改良される。また、熱処
理時間をさらに長くすることは、鋭敏化域からの離脱効
果の点では実用的ではないが、クロム量が平布するまで
移行現象が続くので、第３図に示す完全回復域Ｔに導く
こともできる。このような準回復域Ｓあるいは完全回復
域Ｔにあっては、クロム量がほぼ平衡した状態であり、
ステンレス鋼母材２の組織と類似した１８％クロム等の
分布となる。
このような熱処理方法について、説明を補足すると、第
３図から明らかなようにより、Ｃ≧０．０６％の５ＵＳ
３０４ステンレス鋼における溶接継ぎ手にあっては、次
の熱処理条件が推奨される。
３図から明らかなようにより、Ｃ≧０．０６％の５ＵＳ
３０４ステンレス鋼における溶接継ぎ手にあっては、次
の熱処理条件が推奨される。
■７５０℃×１時間
■７００℃×１０時間
さらに、５ＵＳ３１６ステンレス鋼に適用する場合は、
処理温度を５０℃程度高くすることにより好結果が得ら
れた。
処理温度を５０℃程度高くすることにより好結果が得ら
れた。
なお、本発明は、ステンレス鋼のＣ量が０．０６％以上
のものに適用される。したがって、本発明は、Ｃ量が０
．０６％以下である低炭素のステンレス鋼への適用は困
難である。
のものに適用される。したがって、本発明は、Ｃ量が０
．０６％以下である低炭素のステンレス鋼への適用は困
難である。
「発明の効果」
以上説明したように、本発明のステンレス鋼材によれば
、ステンレス鋼溶接継ぎ手を従来方法よりも低温で熱処
理するもので、クロム炭化物を固溶化する必要性がなく
、かつ、局部的な加熱でよいから、加熱施設が簡略化さ
れて高周波誘導加熱等の応用により、既設配管等の広い
範囲の被処理物に適用することができる等の優れた効果
を奏するものである。
、ステンレス鋼溶接継ぎ手を従来方法よりも低温で熱処
理するもので、クロム炭化物を固溶化する必要性がなく
、かつ、局部的な加熱でよいから、加熱施設が簡略化さ
れて高周波誘導加熱等の応用により、既設配管等の広い
範囲の被処理物に適用することができる等の優れた効果
を奏するものである。
第１図は本発明のステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法
の一実施例の概略図、第２図は第１図における被処理領
域等の温度分布図、第３図は熱処理条件と鋭敏化域から
の離脱現象との関係説明図、第４図は粒界における析出
Ｃｒ粒の状態の説明図、第５図の（Ａ ）（Ｂ ）は熱
処理前と熱処理後とのＣｒ量の状態を第４図に■−■線
で示すＣｒ濃度の分析線における分布図である。 ・・・・・・熱影響部、４・・・・・加熱源、５・・・
・・結晶粒、６・・・・・・粒界、７・・・・・・クロ
ム炭化物、ａ・・・・・・加熱部分（被処理領域）、ｂ
・・・・・・外側部分。 ■・・・・・・溶接金属、２・・・・・・ステンレス鋼
母材、３第１図 第８図 ０．３ ３ ３０ ３０
０郊定理時団 （ＨＲ） 第４図
の一実施例の概略図、第２図は第１図における被処理領
域等の温度分布図、第３図は熱処理条件と鋭敏化域から
の離脱現象との関係説明図、第４図は粒界における析出
Ｃｒ粒の状態の説明図、第５図の（Ａ ）（Ｂ ）は熱
処理前と熱処理後とのＣｒ量の状態を第４図に■−■線
で示すＣｒ濃度の分析線における分布図である。 ・・・・・・熱影響部、４・・・・・加熱源、５・・・
・・結晶粒、６・・・・・・粒界、７・・・・・・クロ
ム炭化物、ａ・・・・・・加熱部分（被処理領域）、ｂ
・・・・・・外側部分。 ■・・・・・・溶接金属、２・・・・・・ステンレス鋼
母材、３第１図 第８図 ０．３ ３ ３０ ３０
０郊定理時団 （ＨＲ） 第４図
Claims (1)
- ステンレス鋼における溶接継ぎ手を温度５００〜８００
℃の範囲で局部加熱し、析出クロム炭化物近傍のクロム
欠乏層にステンレス鋼母材からクロムを移行して、最低
クロム量を１２％以上にすることを特徴とするステンレ
ス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7814985A JPS61235516A (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | ステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7814985A JPS61235516A (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | ステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61235516A true JPS61235516A (ja) | 1986-10-20 |
Family
ID=13653845
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7814985A Pending JPS61235516A (ja) | 1985-04-12 | 1985-04-12 | ステンレス鋼溶接継ぎ手の熱処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61235516A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997017197A1 (en) * | 1995-11-06 | 1997-05-15 | Ag Industries, Inc. | Stainless steel surface claddings of continuous caster rolls |
| US5927378A (en) * | 1997-03-19 | 1999-07-27 | Ag Industries, Inc. | Continuous casting mold and method |
| JP2009233721A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Kubota Corp | オーステナイト系高Ｎｉ鋼材同士の溶接接合部構造及び溶接接合方法 |
-
1985
- 1985-04-12 JP JP7814985A patent/JPS61235516A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997017197A1 (en) * | 1995-11-06 | 1997-05-15 | Ag Industries, Inc. | Stainless steel surface claddings of continuous caster rolls |
| US5766378A (en) * | 1995-11-06 | 1998-06-16 | Ag Industries, Inc. | Stainless steel surface claddings of continuous caster rolls |
| CN1086632C (zh) * | 1995-11-06 | 2002-06-26 | Ag工业公司 | 制造和重新调整浇铸辊的方法 |
| US5927378A (en) * | 1997-03-19 | 1999-07-27 | Ag Industries, Inc. | Continuous casting mold and method |
| JP2009233721A (ja) * | 2008-03-28 | 2009-10-15 | Kubota Corp | オーステナイト系高Ｎｉ鋼材同士の溶接接合部構造及び溶接接合方法 |
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