JPS61223290A - ベ−ンポンプに於けるロ−タシ−ル構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は流体を圧縮するためのベーンポンプに於けるロ
ータシール構造に関する。

〈従来の技術〉 内周面にランド部を挾んで吸入ポート及び吐出ポートが
開口した円筒形のケーシングと、前記ランド部に微少間
隙をおいて外周面が対向するように前記ケーシング内に
偏心して回転自在に支持された中空円筒形のロータと、
前記ケーシングと同心的な回転中心の回りに回転自在に
支持されかつ前記ロータの周壁に切設されたスリットを
貫通して前記ケーシングの内周面に摺動可能なベーンと
、前記ベーンに当接するように前記スリットの内側対向
面に設けられたシール部材とを備えるベーンポンプが、
′例えば実開昭５２−３５５１１公報により公知となっ
ている。

このようなベーンポンプに於ては、ロータの軸線方向の
両端部の外周面とケーシングの両端壁近傍の内周面とが
互いに回転自在にかつ実質的に気　　　　□密に嵌合す
ることをもって、ロータの両端面とケーシングの内側端
面との間に郭定される空室よりベーンにより区画される
各室が互いに連通してボンプの″容積効率を低下させる
等の不都合の発生を回避するようにしている。

〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、〇−夕の遠心力による膨張や熱による変
形、製作誤差或いは組立誤差を考慮せねばらならず、上
記の間隙の微小化には限界がある。

そしてこの間隙よりの漏れは容積効率を低下させるばか
りでなく、特にロータを支承する軸受の内外に圧力差を
生じ、グリースを飛散させるなど潤滑不良の原因ともな
る。この現象は一方を大気と接する駆動軸側に於て発生
し易い。このような漏。

１　　　　れを回避するために、接触型シールの使用も
考えられるが、部品点数が増大し組立工程も繁雑化する
上、比較的大径な部分であり、高速回転が要求されるこ
とから適切なシールを行なうことが困難である。

このような従来技術の欠点に鑑み、本発明の主な目的は
、ロータの端部の外周面とケーシング内周面との間隙よ
りの漏れを非接触にて低減し得るベーンポンプに於ける
ロータシール構造を提供することにある。

く問題点を解決するための手段〉 このような目的は、本発明によれば、前記ロータの外周
面が前記ケーシングに微少間隙をおいて外囲される軸線
方向両端部の少なくともいずれか一方の端部側にある、
前記ロータの外周面及び前記ケーシングの内周面の少な
くともいずれか一方にラビリンス溝が形成されているこ
とを特徴とする上記形式のベーンポンプに於けるロータ
シール構造を提供することにより達成される。

く作用〉 このようにラビリンス溝を用いることにより、０−タ両
端部とケーシングとの嵌合部分のシールを非接触式に行
ない得□る。従って、製作性を損うことなく広い回転範
囲に亘って容積効率を高いレベルに維持することが可能
となり、ロータ軸受部の圧力差によるグリースの飛散も
解消される。

〈実施例〉 以下本発明の好適実施例を添付の図面について詳しく説
明する。

第１図及び第２図には本発明に基づくベーンポンプの全
体が示されている。

一端が開かれた円筒形ケーシング１の第１図に於ける右
側の開放端には、端壁２及び吐出室ケーシング３がボル
ト４を用いて共線めにより固着されている。ケーシング
１内には中空円筒形をなすロータＲが、その回転中心を
ケーシング１の中心に対してεだけ偏心して受容されて
いる。ロータＲは、円筒部材５と、その第１図の・左側
の端部がボルト７により固着され、突軸６ａが中心に外
向突設された円板６と、円筒部材５の第１図に於ける右
側の端部にボルト９により固着され、環状の軸受ボス８
ａが同じく外向突設された円板８とからなっている。

突軸６ａは、ケーシング１の前記開放端とは反対側の端
壁に設けられたボス１０に玉軸受１１を介して回転自在
に軸支されており、ボス１０の端面にリテーナ１２がボ
ルト１３を用いて固着されることにより玉軸受１１の軸
線方向への抜は止めがなされている。更に突軸６ａの遊
端部には半月キー１４により回り止めされたプーリ１５
が嵌着され°、突軸６ａの軸端にボルト１７により螺着
された平ワツシヤ１６を介して抜は止めされている。

このプーリ１５に巻回されたベルト４６により例えばエ
ンジンから伝達される動力をもって〇−タＲを回転駆動
し得るようになっている。

ロータＲの他端側に設けられた軸受ボス８ａは、端壁２
の中央部に内向突設された軸受ボス２ａに玉軸受１８を
介して回転自在に支承されている。

玉軸受１８のインナレースと軸受ボス２ａの外周面との
間にはテフロンリング１９が介装され、玉軸受１８が心
振れを生ずることなく軸線方向に沿って成る程度変位し
得るようにされている。

ロータＲの第１図に於ける右端部に螺着された円板８は
ケーシング１の開放端を覆う端壁２の受容部２Ｃに、ロ
ータＲの第１図に於ける左端部５ｂはケーシング１の左
側の端壁内側に凹設された受容部１ａに、それぞれ微小
間隙をおいて嵌入されており、第３図に良く示されてい
るように、ロータＲの両端部５ｂ１２ｃの外周面にはそ
れぞれ３本のラビリンス溝４３が切設されている。

ロータＲの内部には固定ベーン軸２０がケーシング１の
内周面と同心をなすように延在しており、該固定ベーン
軸２０の第１図に於ける右側の端部に設けられた小径部
２０ａは、端壁２の軸受ボス２ａの内部にケーシング１
と同心的に設けられた軸線方向貫通孔２ｂに嵌入され、
該小径部２０ａの吐出室ケーシング３側に向けて突出す
るねじ部２１にワッシャ２２を介してナツト２３が締結
され、これによりベーン軸２０が端壁２の中心に一体的
に固設されている。固定ベーン軸２０の第１１　　　　
図に於ける左側の端部には偏心量εをもってクランク軸
２０ｂが設けられており、該クランク軸は円板６の中心
孔６ｂ内にニードル軸受２４を介して相対回転自在に嵌
入支持されている。

ロータＲの円筒部材５には軸線方向に沿って３木のスリ
ット２５が周方向について等間隔に切設され、各スリッ
ト２５には合成樹脂からなる平板状のベーン２６〜２８
が挿通されている。そして各ベーンの基端部はベーンホ
ルダ２９〜３１にリベット３２をもって固着されている
。各ベーンホルダ２９〜３１はニードル軸受３３を介し
て固定ベーン軸２０に回転自在に軸支され、各ベーンホ
ルダ２９〜３１相互間の適所に挟設されたスラストワッ
シャ３４により各ベーンホルダの軸線方向位置が定めら
れている。尚、符号３３ａはニードル軸受３３のオイル
シールである。

各ベーンホルダ２９〜３１は、ベーン取付部２９ａ〜３
１ａ１軸受保持部２９ｂ〜３１ｂ、２９Ｃ〜３１Ｃ及び
カウンタウェイト部２９ｄ〜３１ｄ、２９ｅ〜３１ｅよ
りなり、カウンタウェイト部は、それぞれ対応するベー
ン２６〜２８に対し直径方向の対称位置に配設され、回
転するベーン２６〜２８のスタチックバランスが取られ
ている。

またベーンホルダ２９及びベーンホルダ３０は同一形状
のものからなり、それぞれ一方のカウンタウェイト２９
ｄ、３０ｄが大型であり、それぞれ他方のカウンタウェ
イトが２９８，３Ｑｅが小型とされ、それぞれ大型のカ
ウンタウェイトが軸線方向中央部、かつ小型のカウンタ
ウェイトがそれぞれ軸線方向の両端に位置するようにそ
れぞれの軸受保持部２９ｂ、２９ｃ、３０ｂ、３０ｃが
固定ベーン軸２０に軸支されている。更に第三のベーン
ホルダ３１は二つの中型のカウンタウェイト３１ｄ、３
１ｅを有しており、それぞれ他のベーンホルダ２９．３
０の大型のカウンタウェイトと小型のカウンタウェイト
との間に入り込むようにその軸受保持部３１ｂ１３１Ｃ
が固定ベーン軸２０に軸支されている。このようにして
カウンタウェイトの重量配分が軸線方向に沿って対称に
配分され、ベーン２６〜２８のダイナミックバランスが
取られている。

各スリット２５の近傍の円筒部材５の周壁には厚肉部５
ａが形成されており、スリット２５内部の対向面にはス
リットの全長に亘って軸線方向溝３５ａ、３５ｂが厚肉
部５ａ内に向けて凹設されている。各溝内にはカーボン
シュー３６．３７が、溝３５８．３５ｂからスリット２
５内に向けて部分的に突出するように嵌入されている。

ロータＲの回転方向前側の溝３５８の底部と、カーボン
シュー３６の底面との間には板ばね３８が挟設され、両
力−ボンシュー３６．３７にて各ベーン２６〜２８を弾
発的に挾持し〇−タＲの内側と外側との問をシールして
いる。

ケーシング１の内周面は概ね同一半径の円形をなしてい
るが、該内周面に向けて開口する吸入ポート３９と吐出
ポート４０との間に位置するランド部４１は、０−タＲ
の外周面の形状に対して微小間隙を形成するように設け
られており、第２図に示されているように、０−タＲの
外周輪郭と共に、ランド部４１の輪郭が、ケーシング１
の内周面の輪郭を示す想橡線４２よりも半径方向外側に
偏倚している。従ってロータＲの回転に伴ってベーン２
６〜２８の先端がケーシング１の内周面に摺接しつつ回
転することとなるが、ランド部４１に於ては各ベーン２
６〜２８の先端がロータＲの円筒部材５の外周面から内
向きに没入し、ランド部４１に摺接しない。

次に本実施例のベーンポンプの作動の要領について説明
する。

エンジンなどからの回転力がベルト４６を介して伝達さ
れ、ロータＲが第２図の矢印りで示す向きに回転される
。この時、ベーン軸２０とロータＲの回転軸との間には
偏心量εが存在するため、ロータＲの外周面とケーシン
グ１の内周面とベーン２６〜２８とにより郭定される空
室は、吸入ポート３９付近ではＡで示されるように小さ
いが、ロータＲが回転するに伴いＢで示されるように漸
増する。こうして吸入ポート３９から流体が吸入され、
更にロータＲの回転に伴い空室がＣで示されるように容
積を漸減し、該流体を圧縮して吐出１　　　　ポート４
０から吐出室Ｅへと圧送する。この吐出室Ｅはポンプの
吐出圧の脈動を吸収するサージタンクとして機能する。

このようなベーンポンプに於ては、ケーシング１のロー
タ受容部１ａの内周面とロータＲの左端部５ｂの外周面
及び、端壁２の〇−タ受容部２Ｃの内周面と円板８の外
周面とはそれぞれ微小間隙をおいて対向している。この
間隙よりの圧縮空気の漏れは、容積効率の低下を招くば
かりでなく、特にプーリ側のロータを支持する玉軸受の
ケーシング内外を臨む各面間に圧力差を生じ、グリース
を外側へ飛散させる原因となる。そこで本発明によれば
、ラビリンス溝によりポンプ各室よりロータの端面に向
けての漏れが抑えられ、上記した不都合が解消される。

また本実施例に於ては、０−夕の両端部にラビリンス溝
４３を設けるものとしたが、ベーンポンプの構造によっ
てはいずれか一方だけでも良く、本実施例の場合でも、
プーリ側のロータ端部に設けるのみでも十分に効果的で
ある。更にまたラビリンス溝４３は、第４図に示される
ようにケーシング１側に設けても良く、その形状も種々
の態様が考えられる。

〈発明の効果〉 このように、ロータとケーシングとの嵌合部分に単にラ
ビリンス溝を形成するのみで、ポンプ室よりの漏れを効
果的に抑えることができ、広い回転速度範囲に亘ってベ
ーンポンプの容積効率を高いレベルに保持する□ことが
できる。またロータの軸受両面の圧力差に起因するグリ
ースの流出が避けられるので、耐久性を向上させる上で
も効果的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に基づくベーンポンプの一実・施例を示
す縦断面図である。 第２図は第１図の■−■線について見た断面図である。 第３図は第１図の要部を詳細に示す拡大図である。 第４図は本発明に基づく他の実施態様を示す第３図と同
様の拡大図である。 １・・・ケーシング　　　１ａ・・・ロータ受容部２・
・・端壁　　　　　　２ａ・・・軸受ボス２ｂ・・・孔
　　　　　　２Ｃ・・・ロータ受容部３・・・吐出室ケ
ーシング４・・・ボルト５・・・円筒部材　　　　５ａ
・・・厚肉部５ｂ・・・左端部　　　　６・・・円板６
ａ・・・突軸　　　　　６ｂ・・・孔７・・・ボルト　
　　　　８・・・円板８ａ・・・軸受ボス　　　９・・
・ボルト１０・・・ボス　　　　　１１・・・玉軸受１
２・・・リテーナ　　　１３・・・ボルト１４・・・半
月キー　　　１５・・・プーリ１６・・・ワッシャ　　
　１７・・・ボルト１８・・・玉軸受　　　　１９・・
・テフロンリング２０・・・ベーン軸　　　２０ａ・・
・小径部２０ｂ・・・クランク軸　２１・・・ねじ部２
２・・・ワッシャ　　　２３・・・ナツト２４・・・ニ
ードル軸受　２５・・・スリット２６〜２８・・・ベー
ン　２９〜３１・・・ベーンホルダ２９ａ〜３１ａ・・
・ベーン取付部 ２９ｂ〜３１ｂ、２９Ｃ〜３１Ｃ・・・軸受保持部２９
ｄ〜３１ｄ、２９ｅ〜３１ｅ ・・・カウンタウェイト ３２・・・リベット　　　３３・・・ニードル軸受３３
ａ・・・オイルシール３４・・・スラストワッシャ３５
ａ、３５　ｂ　・・・溝 ３６．３７・・・カーボンシュー ３８・・・板ばね　　　　３９・・・吸入ポート４０・
・・吐出ポート　　４１・・・ランド部４２・・・輪郭
線　　　　４３・・・ラビリンス溝４６・・・ベルト 特　許　出　願　人　　本田技研工業株式会社代　　　
　　理　　　　　人　　　弁理士　　大　　島　　陽　
　−・ 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 内周面に吸入ポート及び吐出ポートが開口した円筒形の
   ケーシングと、外周面が前記内周面に対向するように前
   記ケーシング内に偏心して回転自在に支持されたロータ
   と、前記ロータと一体的に回転すると共に前記ケーシン
   グの内周面に摺動可能なベーンとを備えるベーンポンプ
   に於けるロータシール構造であって、 前記ロータの外周面が前記ケーシングに微少間隙をおい
   て外囲される軸線方向両端部の少なくともいずれか一方
   の端部側にある、前記ロータの外周面及び前記ケーシン
   グの内周面の少なくともいずれか一方にラビリンス溝が
   形成されていることを特徴とするロータシール構造。