JPS6122118Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は台所、リビングなどの地下に設けられ
る地下構造物の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来より台所などの床下に設けられている収納
庫は床面開口部の周囲に吊り下げ取り付けられる
構造で、小形のものが多く容積はせいぜい0.5m³
未満であり大きな物が収納できないので、近来、
収納のために人が出入りしうる大きさの地下室が
提案され、また、床面に設けられた出入口の下方
に収納ケース及び昇降梯子等を水平移動自在に吊
設して、地下室内と上記収納ケースとが、貯蔵す
るものの大きさや使用頻度などに応じて使い分け
ができるようにした構造のもの（特開昭55−
161167号）等が提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記した出入口の下方に収納ケースを水平移動
自在に吊設した地下室の場合は、収納物の大きさ
や使用頻度に応じた使い分けができる利点はある
が、収納ケースや昇降梯子を吊設するレールが傾
斜して取付けられた場合等に、収納ケースが自然
に移動して所定位置に止まらない不都合が生じる
場合がある。また、地下室内の照明器具のスイツ
チは一般に建屋の壁面や地下室内の壁面等に設け
られるが、建屋の壁面にスイツチが設けられてい
る場合は地下室内照明の消し忘れ、また地下室内
にスイツチが設けられている場合は消灯後、梯子
等を昇つて出る際に暗くて不便となる。

本考案は上記の不都合に鑑み、収納物の大きさ
や使用頻度に応じた使い分けができると共に、レ
ールが傾斜して取付けられた場合でも地下室内に
吊設した収納庫が自然に移動することもなく、さ
らに、地下室内照明の消し忘れ等が少なく、物を
持つての出入り際して便利な地下構造物を提供す
ることを目的とする。

〔問題を解決するための手段〕

以下にその内容を実施例に対応する第１図〜第
４図を用いて説明する。

台所などの床５の下に設けられ、この床５に設
けて出入口とする床面開口部３と接続される上方
開口部１ａを有する地下構造物１において、地下
構造物１の内側の天井部分などの壁に設けたレー
ル４に上面を開放した収納庫２を、前記床面開口
部３を下方から開閉しうるように移動自在に取付
け、収納庫２が所定位置に止まるように、収納庫
２と地下構造物１とに第３図及び第４図に示すよ
うに、キヤツチヤー１１、係止具１１ａ等の係止
具を設けるようにすると共に、収納庫２を移動さ
せて上方開口部１ａが開となる状態において、第
５図及び第６図に示すように収納庫２に設けた突
起１６と地下構造物１内のスイツチ１５等の手段
により、地下構造物１内の照明器具９が点灯する
ように構成されている。

〔実施例〕

以下第１図〜第８図により本考案の一実施例を
説明する。第１図は床下に設置された地下構造物
の縦断面図で、地下構造物１の上方開口部１ａは
床に形成された床面開口部３と接続されており、
３ａは床面開口部３を覆う蓋体である。２は上面
が開放された収納庫で、この収納庫２は、第２図
の要部断面図に示すように地下構造物１の天井等
の部分に取り付けたレール４に滑車１０により吊
下げられ、第１図に示す矢印のように左右に移動
することにより上方開口部１ａを開閉するように
なつている。またレール４が傾斜して取付けられ
た場合等に収納庫２が自然に移動して所定位置に
止まらないことがあるので、これを防止すべく第
３図及び第４図に示すように、収納庫２の縁部に
キヤツチヤー１１を取付け、このキヤツチヤー１
１が地下構造物１の内側に設けた係止具１１ａに
係止することによつて、収納庫２が所定位置に係
止できるようにする。さらに、第１図における９
は地下構造物１内に取付けられた照明器具で、こ
の照明器具９が第５図に示すように、収納庫２の
底部に突起１６を設けておき収納庫２を上方開口
部１ａを開放するように移動した場合に、第６図
に示すように前記突起１６がスイツチ１５を押し
て点灯するようにして、人が階段７を下りて地下
構造物１内に入いる場合に点灯の手間が省けるよ
うにする。尚、照明器具９は収納庫２により上方
開口部１ａを閉じると自動的に消灯する。

また、第１図に示す３ａは床面開口部３をおお
う板状の蓋体であるが、床面開口部３が大きい場
合には取り付け、取り外しが大変面倒であるため
第７図、第８図に示すような構造の蓋体を使用す
ると好都合である。すなわち第７図の３ｂは片開
きの蓋体でありこれを開いた場合、ヒンジ１３、
ステー１４により床面開口部３の縁部に垂直に保
持れる。また第８図の３ｃ，３ｃは上記と同一構
造の両開きの蓋体である。１２は蓋体３ｂ，３ｃ
の裏側に設けられた手摺りである。上記構造の蓋
体は開閉が容易であるばかりでなく手摺り１２を
用いて人が安全に地下構造物１に昇降することが
でき便利である。また蓋体を閉じた場合手摺りが
床面に現れ邪魔になることもない。

〔考案の効果〕

本考案は上記の如く、天井部内側に設けたレー
ルに上面開放の収納庫を上方開口部を開閉しうる
ように移動自在に取付けているので、大きい物や
出し入れ頻度の少ないものは収納庫下方の大きな
空間に収納し、出し入れが頻繁である小さな物例
えば食料品などは床面からの出し入れが簡単な収
納庫を利用できる、すなわち収納物の大きさや使
用頻度に応じて使い分けができることは勿論、上
記収納庫を所定位置に係止させる係止具を設けて
いるので、収納庫が自然に移動することがなく、
さらに、収納庫を移動させて上方開口部が開とな
る状態において内部の照明器具が点灯するように
しているので、人が地下構造物内に入る場合に点
灯の手間が省け、消し忘れもなく、物を持つての
出入りに際して便利となる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は床下に設置された状態の本考案による
地下構造物の一実施例を示す縦断面図、第２図は
第１図における収納庫の取付部分詳細断面図、第
３図は収納庫に取付けたキヤツチヤーと地下構造
物に取付けた係止具との関係を示す部分断面図
（キヤツチヤー開放）、第４図は第３図におけるキ
ヤツチヤーと係止具とが係止した状態の部分断面
図（キヤツチヤー固定）、第５図は照明器具のス
イツチと突起との関係を示す部分断面図（スイツ
チOFF）、第６図は第５図から収納庫を移動させ
て照明器具のスイツチがONとなつた状態の部分
断面図である。第７図及び第８図は他の実施例を
示し、蓋体の実施例を示す斜視図である。 符号の説明、１……地下構造物、１ａ……上方
開口部、２……収納庫、３……床面開口部、３
ａ，３ｂ，３ｃ……蓋体、４……レール、５……
床、６……基礎、７……階段、８……棚、９……
照明器具、１０……滑車、１１……キヤツチヤ
ー、１１ａ……係止具、１２……手摺り、１３…
…ヒンジ、１４……ステー、１５……スイツチ、
１６……突起、１７……手摺り。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 台所などの床下に設けられ、床面開口部と接続
   される上方開口部を有する地下構造物において、
   天井部内側に設けたレールに上面開放の収納庫を
   前記上方開口部を開閉しうるように移動自在に取
   付け、該収納庫を所定位置に係止させる係止具を
   設けると共に、該収納庫を移動させて前記上方開
   口部が開となる状態において、内部の照明器具を
   点火しうるようにしたことを特徴とする地下構造
   物。