JPS6121505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は箱状をなす減速機を持つエレベータ
巻上機に関するものである。

まず、第１、第２図によつて従来のエレベータ
巻上機を説明する。

図中、１は減速機で、１ａはこれの下部を構成
して枠状をなし一側に張り出した台、１ｂは減速
機１の側面１ｃから台１ａの張り出し方向へ突出
した出力軸、１ｄは入力軸、１ｅはヘルカル歯車
からなり入力軸１ｄの回転を減速して出力軸１ｂ
に伝動する平行軸歯車装置、２は出力軸１ｂの突
出端に固定された駆動網車、３は入力軸１ｄに連
結されて側面１ｃに固定され出力軸１ｂと同方向
へ突設された電動機、４は駆動網車２に巻き掛け
られて一端にかご５、他端につり合おもり６を吊
持した主索、７はエレベータの機械室に設けられ
て台１ａを支持した支持体である。

すなわち、エレベータが据付けられた状態では
台１ａが支持体７に締結される。そして電動機が
付勢され減速機１、駆動網車２、主索４を介して
かご５等が運転される。しかし、減速機１は所要
機能を有する範囲で極力小形に設計されるため
に、これに駆動網車２、電動機３が装着される
と、据付前の状態では自立不能になり転倒するこ
とになる。したがつて、製作工程、輸送時に煩雑
な手数を要するため台１ａが設けられて目立する
ように構成されている。しかし、この台１ａは枠
状のものがあつて製作に手数が掛かり、また多く
の資材を要し製作費がかさむ不具合があつた。

この考案は上記の欠点を解消するもので、簡易
な構成によつて目立し容易に取扱うことができる
エレベータ巻上機を提供しようとするものであ
る。

以下、第３、第４図によつてこの考案の一実施
例を説明する。

図中、第１、第２図と同符号は相当部分を示
し、Ｇは、減速機１、駆動網車２、電動機３の３
者のよる重心であつて、減速機１の側面１ｃの出
力軸側外方に位置している。１ａは減速機１の下
部に備えられた支持台、８はこの支持台１ａから
水平に重心Ｇの位置側に突出形成された支持部で
あつて、重心Ｇを包含して延在されている。

すなわち、減速機１の下部に固定された支持台
１ａ及びこの支持台１ａから突出形成された支持
部８によつて巻上機の転倒が防止される。したが
つて、簡易かつ軽量であつて安価に製作できる構
成によつて容易に取扱うことができるエレベータ
巻上機が得られる。

第５図はこの考案の他の実施例を示すもので、
第３、第４図と同符号は相当部分を示し、８は一
端が側面１ｃの底部に締結され、支持台と一体化
された支持部である。即ち、この実施例において
も、支持台と一体化した支持部８によつて巻上機
の転倒を防ぐことができるので、詳細な説明を省
略するが、第３、第４図の実施例を同様な作用が
得られることは明白である。

以上説明したとおり、この考案は減速機の同側
面に駆動網車及び電動機が設けられたものに、減
速機下部に支持台を備え、この支持台から重心位
置側に支持部を突出形成し、かつこの支持部が重
心を包含するように延在させたことから、従来の
ような大形で重量が重く、製作費のかさむ枠状の
台を省略できることとなり、したがつて、少ない
費用により、取扱いが容易になるとともに、搬送
費の節減を実現できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のエレベータ巻上機を示すエレベ
ータ装置の概念構成図、第２図は第１図の巻上機
の右側面図、第３図はこの考案によるエレベータ
巻上機の一実施例を示す第２図相当図、第４図は
第３図の平面図、第５図はこの考案によるエレベ
ータ巻上機の他の実施例を示す第３図相当図であ
る。 １……減速機、１ａ……支持台、１ｂ……出力
軸、１ｃ……側面、１ｄ……入力軸、２……駆動
網車、３……電動機、８……支持部、Ｇ……重
心。なお、図中同一部分または相当部分は同一符
号により示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱状をなす減速機の側面から突出した出力軸に
   固定された駆動鋼車と、上記減速機の入力軸に連
   結されて上記側面に固定され上記出力軸の突出方
   向と同側へ突設された電動機とを備え、減速機、
   駆動網車及び電動機による重心が、上記側面の出
   力軸側外方に位置しているエレベータ巻上機にお
   いて、上記減速機下部に支持台を備えるととも
   に、この支持台から重心位置側に支持部を突出形
   成し、この支持部を上記重心を包含して延在させ
   たことを特徴とするエレベータ巻上機。