JPS61209796A - 熱間静水圧プレス装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は熱間静水圧プレス装置に関するものであって
、特に短いサイクルタイムで能率よく熱間静水圧処理す
ることのできる熱間静水圧プレス装置に係る。

゛（従来の技術及びその問題点） 熱間静水圧処理は、被処理体を、１０００〜２０００℃
の温度条件下において、１ｏｏｏ〜２０００Ｋｇｆ　／
−に加圧圧縮する処理方法である。現在までに、この処
理を行うための装置が種々提案され、また実用化もされ
ているが、いずれの装置においても、−回の処理に要す
るサイクルタイムが著しく長く、生産性を向上すること
ができないという欠点を有している。その理由は、上記
いずれの装置においても加圧媒体として不活性ガス等の
気体を用いており、この気体の充填加圧及び減圧に多大
の時間を要するためである。またこれら装置においては
、上記のように不活性ガス等を多量に用いる必要のある
ことから、そのランニングコストが高くなってしまうと
いう欠点もある。さらに、上記装置においては、加圧媒
体に気体を用いているために、シェルが破損した場合に
爆発事故を起こす危険性があり、この結果、その安全性
を確保する必要上、装置自体が高価なものになってしま
うという欠点もある。

この発明は上記に鑑みなされたもので、その目的は、比
較的簡素な構成でもって、しかも短いサイクルタイムで
高能率に熱間静水圧処理をすることのできる熱間静水圧
プレス装置を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的に沿うこの発明の熱間静水圧プレス装置は、上
方に開口部を有する耐圧シェルと、この耐圧シェル内に
配置されると共に上方に開口した断熱シェルと、上記耐
圧シェルの開口部に上下方向に位置調整可能に装着され
る耐圧蓋と、この耐圧蓋の下側に装着されると共に上記
断熱シェルの開口部内に遊嵌する断熱体と、上記断熱シ
ェル内に配置された溶融体を加熱するための加熱手段と
、上記耐圧シェル内に作動液体を供給するための液体供
給手段が設けられていることを特徴とするものである。

（作用） 上記の結果、被処理体は断熱シェル内に配置され、加熱
手段によって、溶融体を介して加熱されることになる訳
であるが、この加熱状態において液体供給手段から耐圧
シェル内に高圧の作動液体を導入する。そうするとこの
液体の導入によって、耐圧シェル内に滞留していた気体
が加圧されると共に、圧縮される。このように圧縮され
た加圧気体は、耐圧シェルの上部の位置において、断熱
シェル内壁と断熱体外壁との間隙から溶融体に作用し、
その結果、溶融体を介して被処理体が加圧されることに
なる。このように上記した装置においては、耐圧シェル
内に導入した作動液体によって該シェル内の気体を圧縮
し、この気体によって溶融体を介して被処理体を加圧す
るようにしであるので、従来の圧縮性流体を用いる場合
に比較して、きわめて短時間の内に断熱シェル内を昇圧
することが可能となる。この場合、耐圧蓋を上下方向に
位置調整可能にしであるので、耐圧蓋の位置を調整する
ことによって、耐圧シェルの上部スペースを調整するこ
とができ、耐圧シェル内の気体の圧縮比を増大すること
が可能となり、高圧での処理を行うことができる。しか
も、断熱シェルの内外は、溶融体と高圧液体とによって
常に同圧に保持されることになるので、断熱シェルに強
度は要求されず、断熱性のみを有すればよいことになる
。

一方、耐圧シェルは、上記とは逆に耐熱性は要求されず
に、耐圧性のみを有すればよいことになる。

したがって各シェルの構造を簡′素なものにすることが
可能となる。

（実施例） 次ぎにこの発明の熱間静水圧プレス装置の具体的な実施
例につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。

第１図において、１は耐圧シェルであって、こ。

の耐圧シェル１は上方への開口部を有する有底筒状の形
状となされており、開口部近傍を除く他の部分は、コン
クリート２等を介して基部３内に埋設されている。そし
て上記耐圧シェル１内には、さらに上方に開口した有底
筒状の断熱シェル４が配置されている。この断熱シェル
４は、図示しないが、上記耐圧シェル１内の内壁部に支
持されており、外皮と、外皮の内側に貼着された断熱層
との二重構造とされ、外皮は鋼等によって、また断熱層
はグラファイト等によってそれぞれ形成されているもの
とする。

一方上記耐圧シエル１の開口部には、ねじ部５が形成さ
れており、このねじ部５に耐圧蓋６のねじ部７が螺着さ
れている。この場合、両ねじ部５．７間には、図示しな
いがＯ−リング等が介設されており、耐圧シェル１と耐
圧蓋６との間を気密的にシールし得るようなされている
。上記耐圧蓋６の下面には、断熱体８が取着されている
が、この断熱体８は上記断熱シェル４の開口部に遊嵌し
得る形状、寸法を有している。すなわち断熱体８を断熱
シェル４内に嵌入した際に、断熱シェル４の内周壁と断
熱体８の外周壁との間に所定の間隙が形成されるような
されている訳である。

そして上記断熱シェル４の外周部には、加熱手段として
の誘導コイル９が配置されており、この誘導コイル９に
よって断熱シェル４内の溶融体１０を加熱し得るような
されている。なお加熱手段としては上記のような誘導コ
イル９のほか、図示しないが、一対の電極を溶融体内に
挿入し、両電極間を介して溶融体に通電することによっ
て溶融体をジュール加熱するような方式や、グラファイ
ト、Ｍｏ線、カンタル線等にコーティングを施して成る
発熱ヒータ等の種々のものを用いることが可能である。

一方上記耐圧シエル１の底部には、高圧液体（例えば水
）１１を耐圧シェル１内に導入するための流入口１２が
形成されており、この流入口１２は、高圧パイプ１３及
びバルブ１４を介して、図示しない液体供給手段へと接
続されている。

なお上記断熱シェル４内においては、その底部に複数の
板状体１５・・１５が載置され、この板状体１５の上に
被処理体１６が載置されているが、この板状体１５は、
その載置枚数を変更することによって、断熱シェル４内
の体積を調整するためのものである。また耐圧シェル１
は、その上部の位置において、パイプ１７及びガス調整
弁１８を介して外部のガス供給手段（図示せず）へと接
続されている。

上記のような熱間静水圧プレス装置においては、次のよ
うな手順で熱間静水圧処理を行う。まず耐圧蓋６を耐圧
シェル１から取り外しておき、その外部において板状体
１５上に被処理体１６を載置し、所定温度まで予熱して
お（。そしてホイスト等によって板状体１５を吊り上げ
て移動し、被処理体１６を断熱シェル４内の溶融体１０
内に浸漬する。次いで上記耐圧蓋６を耐圧シェル１に装
着する訳であるが、この場合耐圧蓋６の上下方向の位置
を調整して、断熱体８の下面を溶融体１０の上面に接触
させておく。そして加熱手段によって、被処理体１６が
溶融体１０を介して所定の温度にまで加熱された状態に
おいて、液体供給手段によって、流入口１２から耐圧シ
ェル１内に高圧液体を導（。そうすると、この高圧液体
によって耐圧シェル１内に滞留していた気体１９が圧縮
されることになる。すなわち高圧液体が耐圧シェル１の
底部に導かれると共に、気体はこの液体によって耐圧シ
ェル１の上方に向けて圧縮されることになる訳である。

そしてこのように圧縮された気体は、上記断熱体８の外
周部と断熱シェル４の内周部との間隙から溶融体１０に
作用することになり、被処理体１６は溶融体１０を介し
て加圧されることになる。

ここで留意する点は、上記のように耐圧シェル１内に導
入される液体１１が、断熱シェル４の上端部を超えて断
熱シェル４内に流入するのを防止する必要があるという
ことである。そしてこのような状態に至った際にも、未
だ加圧力が不足するような場合には、パイプ１７から高
圧気体を耐圧シェル１内に導入し、今度はこの気体でも
って加圧するようにする。この場合、耐圧シェル１内の
容積は、上記液体１１の導入によって実質的に小さくな
っているので、上記気体による加圧は、少量の気体でも
って、短時間内に行うことが可能である。

なお第３図に示すように、断熱シェル４の上端部と耐圧
シェル１の上面との間に気体の通過は許容するものの液
体の通過を阻止する隔離環２０を設置しておくことも可
能であり、このようにした場合には高温の溶融体１０と
常温の液体１１との接触を防止することが可能となる。

またこの場合には、ガス調整バルブ１８に連通ずる気体
は常温となるので、その取扱いが容易となる。

上記のようにして被処理体１６を加熱、加圧下において
所定時間だけ保持することによって熱間静水圧処理を行
う。処理の終了後は、耐圧シェル１内の液体を除去して
加圧状態を解除すると共に、耐圧蓋６を取り外し、被処
理体１６をホイスト等によって吊り上げ、所定の位置に
搬送して一連の作業を終了する。

なおこの場合、第２図に示すように、上記装置Ａを中心
として、搬入Ｂ、予熱Ｃ，＠出りの各ステーションを設
けておくと、上記作業を連続的に行うことができるので
能率的である。またこの際、搬送ステーションＤに相隣
接して、熱処理槽Ｅを設けておけば、高温状態の被処理
体１６に、任意の熱処理を施すことができるのできわめ
て便利である。

上記した熱間静水圧プレス装置においては、上記のよう
に耐圧シェル１内に導入した作動液体によって該シェル
１内の気体を圧縮し、この圧縮された気体によって溶融
体１０を介して被処理体１６を加圧するようにしである
ので、従来の圧縮性の気体を用いる場合に比較して、き
わめて短時間の内に断熱シェル４内を昇圧することがで
き、しかも処理後に装置自体の冷却を待つ必要がないの
で、作業のサイクルタイムを大幅に短縮することが可能
となる。この場合、耐圧蓋６を上下方向に位置調整可能
にしであるので、耐圧蓋６の位置を調整することによっ
て、耐圧シェル１の上部スペースを調整することができ
、耐圧シェル１内の気体の圧縮比を増大することが可能
となり、高圧での処理を行うことができる。また、従来
のように高価な不活性ガス等を使用する必要がないので
、ランニングコストも大幅に低減することができる。

しかもこの場合、ランニングコストを考慮して、断熱シ
ェル４内の容積を小さくするという制限を受けることが
ないために、断熱シェル４の容積を充分に大きくするこ
とが可能となる。さらに従来のように断熱層にまで強度
が要求される訳ではなく、断熱シェル４は断熱性のみを
、また耐圧シェル１は耐圧性のみを有すればよいため、
各シェルの構造を簡素なものにすることが可能となる。

またさらに、従来のように圧縮性の高圧気体を多量に用
いる訳ではないので、たとえ装置の一部が破損しても爆
発事故に至る危険性は少なく、その安全性は優れたもの
となり、取扱いにきわめて便利なものとなる。

以上にこの発明の熱間静水圧プレス装置の一実施例の説
明をしたが、この発明装置は上記実施例に限定されるも
のではなく、この発明の目的の範囲内において種々変更
して実施することが可能である。

（発明の効果） この発明の熱間静水圧プレス装置は上記のように構成さ
たものであり、したがってこの発明によれば、比較的簡
素な構成でもって、しかも短いサイクルタイムで高能率
に熱間静水圧処理を施すことのできる熱間静水圧プレス
装置を提供することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の熱間静水圧プレス装置の一実施例を
示す中央縦断面図、第２図は上記装置の使用例を示す説
明図、第３図は上記装置の変更例を示す部分、断面図で
ある。 １・・・耐圧シェル、４・・・断熱シェル、６・・・耐
圧蓋、８・・・断熱体、９・・・加熱手段、１０・・・
溶融体、１１・・・液体、１２・・・流入口、１９・・
・気体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、上方に開口部を有する耐圧シェルと、この耐圧シェ
   ル内に配置されると共に上方に開口した断熱シェルと、
   上記耐圧シェルの開口部に上下方向に位置調整可能に装
   着される耐圧蓋と、この耐圧蓋の下側に装着されると共
   に上記断熱シェルの開口部内に遊嵌する断熱体と、上記
   断熱シェル内に配置された溶融体を加熱するための加熱
   手段と、上記耐圧シェル内に作動液体を供給するための
   液体供給手段とを有することを特徴とする熱間静水圧プ
   レス装置。