JPS61209658A - 防臭性生理用品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上のｉｔｊ用分野］ 本発明は、経血とともに排出された細菌類が生理用品中
で増殖する際に発生する悪臭を、防止する能力を有する
防臭性生理用品に関するものである。　　　　　　　　
　　　−、”；：’　、＞４　、、　＋、、、−［従来
の技術］ 従来の生理用品では、悪臭の除去に種々の技術が開発さ
れてきたものの、高分子吸収体の開発による経血吸収力
の飛躍的な増大に伴って、そめ悪臭発生も以前にも増し
才増大する傾向にあるため、悪臭防止がこれまでの悪臭
防止技術では不充分であるとともにこれからの生理用品
には４・須の要件といえる。

従来の生理用品での悪臭防止方法としては、非水溶性抗
菌剤を添加する方法（特開昭和５１３３７４４号公報）
や悪臭吸収剤として活性炭を用いる方法（特開昭４８−
１０１７９６号公報）等が知られている。

しかし、これらの方法は、実用工種々の欠点が有りその
効果を充分備えているとはいいがたい。

すなわち、非水溶性の抗菌剤の場合、抗菌剤単独の抗菌
効果が優れていても、経血中への溶解速度が遅いうえ溶
解量そのものも不十分のため、経血中の微生物の増殖を
防ぐことができない。また、悪臭吸収剤として活性炭を
用いる場合も、悪臭そのものの発生を抑えるわけではな
く、発生してしまった悪臭を物理的に吸着するだけであ
る。活性炭の吸着は、悪臭がその活性炭の中を通過する
ことにより吸着能が十分に発揮されるが、経血によりぬ
れてしまった場合にはその吸着能は全く発揮されない。

「発明が解決しようとする問題点］ このように、従来の技術、すなわち、非水溶性抗菌剤を
添加する方法や活性炭を用いる方法は、理論上あるいは
理想的な使用ではある程度の効果を示すものの、実用上
の問題は解決されたとは云いがたい。

そこで、本発明者は経血の経時での悪臭発生機構につき
鋭意検削した結果、本発明を完成したものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、水溶性カチオン界面活性剤、水溶性両性界面
活性剤およびグルコン酸クロルヘキシジンよりなる群か
ら選ばれたＩＭまたは２種以上を含有することを特徴と
する防臭性生理用品を提供する。

本発明では、水溶性カチオン界面活性剤、水溶性両性界
面活性剤およびグルコン酸クロルヘキシジンよりなる群
から選ばれた１種または２種以上を生理用品中に含有さ
せる。

水溶性カチオン界面活性剤としては、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、
塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化デカリニウ
ムまたは臭化アルキルイソキノリニウムをはじめとする
四級アンモニウム塩などが挙げられ、これらの中から任
意の１種又は２種以上が選ばれて用いられる。

水溶性両性界面活性剤としては、ラウリルジ（アミノエ
チル）グリシン、ラウリルアミノエチルグリシン、ラウ
ロイル−Ｎ−メチルグルシン、アシルアミノ酸類などが
挙げられ、これらの中から任意の１種又は２種以上が選
ばれて用いられる。

本発明に用いるカチオン活性剤、両性活性剤、グルコン
酸クロルヘキシジンは生理用品に汎用される構成材料で
ある綿やパルプなどに吸着される。

その最大吸着量は構成素材によって異なるので、本発明
の実施にあたっては、生理用品を構成する素材に特有の
最大吸着量を求め、また、望ましくは生理用品を構成す
る素材の重ね合わせる順序も考慮に入れて、用いる界面
活性剤またはグルコン酸クロルヘキシジンの量を決定す
るのがよい。

最大吸着量を大幅に超えた量を含浸させると、゛皮膚に
対する安全性上で好ましくない場合が有り得る。である
から、含浸量はとくに制限されないが、望ましくは、最
大吸着量以下であり、下限は０．０１％（Ｗ／Ｗ）程度
以上である。

使用者の安全性などから、さらに望ましくは生理用品Ｉ
　Ｉｌｌ当り０．５Ｂ〜５ｍｇの範囲である。

素材への薬剤の吸着について、参考までにグルコン酸ク
ロルヘキシジンを例に説明を加える。グルコン酸クロル
ヘキシジンの０．０２％水溶液をｆｌｆｉｔ製し、この
溶液５０−に素材を一定量浸漬し、４８時間後に素材を
取り出し溶液中に残っているグルコン酸クロルヘキシジ
ン量を、バイオアッセイ法で定量する。バイオアッセイ
法は、グルコン酸クロルヘキシジンの希薄溶液を直径８
ｍｍのベーパーディスクに含浸させ、あらかじめブドウ
球菌を懸濁させた寒天平板上にのせ、培養後の菌の増殖
阻止ゾーンを測定し、グルコン酸クロルヘキシジン濃度
と阻止ゾーンの大きさとの相関を求め、相関性の良い範
囲から検量線を導き出し、試料液中のグルコン酸クロル
ヘキシジン量を算出する方法で行った。

算出した各素材のグルコン酸クロルヘキシジンの吸着量
を、表１に示す。

表１ 含浸させる素材は構成素材のいずれでも適用できるが、
最大吸着量の多いポリマーシートの場合は含浸量を多く
するほうが良い結果が得られる。好ましくは、吸着量の
比較的少ないポリエチレンラミネート紙、不織布、コツ
トンなどである。

（以下余白） 生理用品は各素材が積層され構成されているが、含浸さ
せた素材がどの位置に積層されても効果は十分発揮され
る。好ましくは、使用者の安全性から皮膚に接触する側
から第２層か第３層目の素材あるいは経血を最も吸収す
る素材の中心部に含浸させるのが望ましい。

［発明の作用］ 本発明者が明らかにしたところによれば、悪臭の発生と
菌の増殖には密接な関連があり、初期の菌の増殖を抑制
することが悪臭発生の根本的解決法であることが見い出
された。菌の増殖抑制効果は速効的でかつ数時間の抑制
効果であれば十分であり、１日以上の抑制効果は期待さ
れていないのである。

このことについて、詳細な説明を加えると、経血中の細
菌は１−中に１０万個程度存在し、経血とともに生理用
品中に吸収されるが、経血とともに体内より分泌された
体液を栄養源とし、体温により増殖至適温度に保たれる
ことにより、経時で除々に増殖し、６時間後には１子方
個以上に達する。

このとき体液を資化し、不快なにおいの主原因であるア
ミン化合物を生成する。不快なにおいの発生は経血後数
時□間で感じられるようになり、６時間以上の経過で非
常に不快なにおいとなる。

このような実際の使用状況に則して、前述の従来の悪臭
防止方法を適用してみると、非水溶性抗菌剤を添加する
方法（特開昭５３−３３７４４号公報）では、適用した
薬剤が経血中に溶解するまでの数時間は全く細菌増殖阻
止ができない。従って経血吸収後、数時間後には不快な
においを感じることになる。

また活性炭を悪臭吸収剤として用いる方法（特開昭４８
−１０１７９６号公報）では悪臭は発生し続ける。

悪臭発生源の周囲が完全に活性炭層で包まれていれば悪
臭吸収効果が期待できるが、現実には活性炭を含んだシ
ートが一枚他の吸収材料とともに積層されているだけで
、発生した不快臭の大部分を吸収することはできない。

さらに、経血でぬれた活性炭には悪臭吸収能が全く無い
ことから、活性炭の脱臭効果は理論上での効果には遠く
及ばない。

本発明者は悪臭発生機構につき鋭意研究した結果、月経
初期や終期の経血量が少なく、しかも生理用品使用者が
長時間悪臭を防止したいと願う時期に、悪臭発生の根本
原因である経血中の細菌増殖を抑制し、生理用品中の不
快臭を十数時間にわたって抑える目的で、水溶性薬剤を
あらかじめ生理用品中に含浸させる方法により、すぐれ
た脱臭能を有する生理用品を提供することを可能にした
ものである。

さらに、用いる薬剤が生理用品構成材料へ吸着する性質
を有し、望ましくは構成材料への最大吸着量以下の量を
含浸させておくことにより、使用者への皮フや粘膜に薬
剤が逆もどりすることのない、非常に安全で、かつ速効
的静菌効果を有する防臭型生理用品を提供することを可
能にしたものである。

静菌効果に基づく防臭効果と安全性について、従来技術
との違いを更に明確にすると、従来より四級アンモニウ
ム塩や両性活性剤には抗菌効果があり、手の消毒薬や殺
菌剤として利用されているが、これら活性剤が本来有す
る活性力から他の物質との反応や吸着等の反応性が強い
という欠点を合わせもっているために、実用面ではなか
なか使用に適さないと云われていた。本発明はこの吸着
性を有効に利用し、これら活性剤が本来有している抗菌
力を短時間の間十分に発揮し、且つ外部への漏れは全く
ない領域を見い出し、従来にない防臭効果を有し、従来
品に劣らない安全性を有する生理用品を開発するに至っ
た。

［発明の効果］ 本発明の防臭性生理用品の効果について、本発明の薬剤
を２ｍｇおよび４ｍｇ含有させた試作品を、本発明の薬
剤を含有しないもの（未処理品）、活性炭入りの市販品
および非水溶性殺菌剤である塩酸クロルヘキシジンを５
ｍｇ含ませた試作品との比較で菌数変化でテストした。

結果を表２、図１に示す。

表２ 変臭度合−一一−−−−−−−−変臭×〉△〉○〉◎変
臭なし。

このテストでは、実際に経血を吸収した生理用品を生理
食塩水に懸濁せ、更にあらがじめ経血がら分離し前培養
しておいた細菌を２種類懸濁させた液をテスト菌液とし
た。このテスト菌液を各テストサンプルにそれぞれ７−
ず・っ含ませ、ビニール袋に入れ３０℃の恒温槽に放置
し、２時間後および６時間後の生菌数の測定と匂いの判
定を行った。

（以下余白） 表２、図１において、Ａ、Ｂ、、Ｃ，、は市販の活性炭
入りの試料、Ｄは非水溶性殺菌剤である塩酸クロルヘキ
シジンを５ｍｇ含ませた試料であり、未処理品とほぼ同
程度の効果しかない。

これに対して、本発明のグルコン酸クロルヘキシジンを
２ｍｇあるいは４ｍ、ｇ含浸させたものは菌数の減少が
著しく、変臭の発生も認められなかった。

以上に述べたように、本発明は１．水溶性カチオン活性
剤、両性活性剤あるいは、グルロン酸クロルヘキシジン
の抗菌力とそれら自身の生理ｉ品素材への吸着里象を利
用し、安全かつ防臭効果に優れた生理用品を提供するも
のであるが、どの素材に含浸させて、他の素材とどのよ
うに重ね合わせるか等の組合せは種々考えられる。そこ
でいくつかの実施例について、本発明を具体的に説明す
る。

［実施例］ 実施例１　　（最も基本的な構成素材からなる生理用品
への応用例） 図−２に構成断面図を示す。

素材３のコツトンエンボスにグルコン酸クロルヘキシジ
ンを２ｍｇ合浸し乾燥させたものを、図−２のように他
の素材と積層し、薬剤を含ませなかった全く同一構成素
材からなる試料と使用テストで比較したところ、使用中
、脱着時とも本発明の試料が経時の変臭発生を抑制する
効果にすぐれていることが、使用者の声で示された。

（以下余白） 実施例２ 断面図の図−３に示すような構成素材で、吸水紙に塩化
ヘンザルコニウムを２　ｍｇ、コツトンエンボスにグル
コン酸クロルヘキシジンを０．５ｍｇ含浸させた生理用
品を調製し、使用テストを行ったところ、活性炭入りの
市販品やクロロフィル入りのものよりも匂いが気になら
ない、との評価を得た。

実施例３ 図４に示す素材構成で、吸水紙に両性界面活性剤ラウリ
ルジ（アミノエチル）グリシンを５ｍｇ、網目状に加工
したポリエチレンラミネート紙にグルコン酸クロルヘキ
シジンを１ｍｇ含浸させたものを調製し使用テストを行
ったところ、１２時間の使用でも、匂いも感しられない
上、かゆみや刺激も感しなかったとの評価を得た。

実施例４ 図−４の吸水紙にグルコン酸クロルヘキシジンを１．５
　ｍｇ、綿状パルプに塩化ヘンゼトニウムを３．０　ｍ
ｇ、ポリエチレンラミネート紙にグルコン酸クロルヘキ
シジンを０．５ｍｇ含浸させた試作品でも、使用者に好
評を得た。

実施例５ ポリマーシートにはさまれ内臓されている不織布にグル
コン酸クロルヘキシジン１　ｍｇ、　ｆＩ￥４目状ポリ
エチレンラミネート紙にラウリルアミノエチルグリシン
と塩化アルキルトリメチルアンモニウムをそれぞれ３ｍ
ｇ含浸させたものは、経血量が多い場合でも、６時間全
く臭いを感じさせなかったと好評だった。

【図面の簡単な説明】

図１は、本発明の防臭性生理用品と本発明以外のちのと
の効果を、生理用品中の生菌数で測定した図面である。 図２〜図５は、本発明の防臭性生理用品のいくつかの実
施例であり、記号は各々つぎの素材を表す。 １・・・不織布 ２・・・レーヨンステーブル綿 ３・・・コツトンエンボス　　　　　　　　　　　　　
　　　φ４・・・ポリエチレンラミネート紙 ５・・・税脂綿 ６・・・吸水紙 ７・・・防水紙 ８・・・両面テープ ９・・・綿状パルプ １０・・・ポリマーシート

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）水溶性カチオン界面活性剤、水溶性両性界面活性
   剤およびグルコン酸クロルヘキシジンよりなる群から選
   ばれた１種または２種以上を含有することを特徴とする
   防臭性生理用品。
2. （２）水溶性カチオン界面活性剤が四級アンモニウム塩
   である特許請求範囲第一項の防臭性生理用品。
3. （３）四級アンモニウム塩が塩化ベンザルコニウム、塩
   化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化アル
   キルトリメチルアンモニウム、塩化デカリニウムまたは
   臭化アルキルイソキノリニウムである特許請求範囲第二
   項記載の防臭性生理用品。
4. （４）水溶性両性界面活性剤がラウリルジ（アミノエチ
   ル）グリシン、ラウリルアミノエチルグリシン、ラウロ
   イル−Ｎ−メチルグルシンまたはアシルアミノ酸類であ
   る特許請求範囲第一項の防臭性生理用品。