JPS6120726A - 長繊維強化樹脂構造体の分岐部強化方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、樹脂を含浸した連続繊維の束より三次元構造
体等を成形する方法に係り、特に構造体分岐部の強度の
向上が図られた長繊維強化樹脂構造体の分岐部強化方法
に関する。

載されるように、炭素繊維、ガラス繊維等の連続繊維に
エポキシ樹脂等を含浸させた樹脂含浸繊維束を、含浸後
速やかに適当な枠体や型等に巻付けながら分岐させて三
次元構造体等を成形する方法が開発された。しかし、こ
の方法により製作した構造体では、−例として第６図に
示すよう罠、構造体の分岐部１が樹脂含浸繊維束２・・
・を単に重ね合わせただけの接着構造体となっており、
弱い外部応力によっても該繊維束２が相互に剥離してし
まう虞れがあり、分岐部１の強度が不充分なものであっ
た。そこで、この対策として、樹脂含浸繊維束の分岐個
所に適宜形状の分岐ガイドを配設し、該繊維束を分岐ガ
イド内の案内路に従って分岐させて構造体分岐部を形成
する方法などが既に提案されている。

この方法に依れば、分岐ガイドの剛性等によって樹脂含
浸繊維束の剥離を抑制することができる。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、前記の分岐強化方法では、分岐ガイド内
において巻付方向が異なる樹脂含浸繊維束同士が絡まら
ずに分離して巻かれることが多く、繊維束相互間の結合
が弱かった。このため、分岐部が大きな負荷外力に対し
安定に耐え得る強度を有するものとするには、分岐ガイ
ドの剛性を格段に増大させる必要があるが、該ガイドの
剛性増大を図ると、結果として分岐ガイドの大幅な重量
増加を招き、分岐部、ひいては構造体全体が大重量のも
のとなるという問題点を有していた。

本発明は、前記の強化方法を改良するべくなされたもの
で、その目的は、大きな重量増加をもたらすことなく、
構造体分岐部の強度を−゛層増大させることができる長
繊維強化樹脂構造体の分岐部強化方法を提供する′こと
にある。

（問題点を解決するだめの手段） 本発明の長繊維強化樹脂構造体の分岐部強化方法は、樹
脂を含浸した連続繊維の繊維束を巻付けながら分岐させ
て所定形状の構造体を成形する際、該繊維束の分岐個所
忙、分岐形状に適合する案内路を有しかつ該案内路にビ
ンを適宜設けた分岐ガイドを配設し、前記樹脂含浸繊維
束を該分岐ガイドの案内路に従ってかつ該ビンにかけ通
して分岐させて、構造体の分岐部を形成することを特徴
とするものである。すなわち、本発明は、分岐ガイド内
の樹脂含浸繊維束の配列をビンで規制することにより、
該繊維束が互いに絡み合って緻密にガイド内に積層され
るようにしたものである。

本発明で用いる分岐ガイドは、樹脂含浸繊維束をかけ通
すための案内路を有する部品、例えば内側に該繊維束を
通し収めることができる筒状体や溝を有する部品などで
あればよく、金属製でもプラスチック製でもよい。剛性
が高い程、より好ましい。また、分岐ガイドは、案内路
を繊維束の分岐形状に適合するように、例えば分岐形状
が１字形やＹ字形等である場合には三叉の案内路を、ま
た十字形等である場合には国文の案内路を形成したもの
であれはよい。また、本発明で用いるビンは、樹脂含浸
繊維束が互いに絡まり合って緻密に配列されるように分
岐ガイド内に適宜配置すればよく、その数や形状等は限
定されない。複数叉の案内路の各部分路尚妙二本以上の
ビンを配置してもよい。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面により説明する。

実施例はいずれも、１字形の分岐部に適用したものであ
るが、本発明の方法は、他の各種形状の分岐部に同様に
適用できることは１うまでもない。

実施例１゜ この実施例では、まず第２図に示すようなＴ字管を中心
軸線に沿って二分割してなる金属、プラスチックまたは
強化プラスチック製の分岐ガイド３金準備した。これは
、分割部分である両分岐ガイド具４ａ、４ｂの内側に三
叉溝壁の案内路５．５を夫々有しかつ一方の分岐ガイド
具４ａの内側に即ちガイド具水平部の案内路５に二本の
ビン６．６を軸方向に設けてなる。そして、分岐ガイド
具４ａを、製作予定の構造体において繊維束が１字形に
分岐する分岐個所に配設し、次に炭素繊維、ガラス繊維
等の連続繊維にエポキシ樹脂等を含浸させた樹脂含浸繊
維束を、含没後速やかに適機な枠体等に巻付けながら分
岐させて所定形状の長繊維強化樹脂構造体を製作した。

このとき、前記分岐個所には、第１図に示すように樹脂
含浸繊維束２・・・を分岐ガイド具内側の三叉の案内路
５に従って通し、この際ガイド真白を真直に通した繊維
束２とビン６．６にかけ通して分岐させた繊維束２とが
交互に積層されるように繊維束２の配列を規制し、その
後積層繊維束の高さがガイド具４ａの溝深さの約２倍に
達したところで他方の分岐ガイド具４ｂを被せた。

しかる後繊維束２中の含浸樹脂が硬化して１字形の分岐
部１が形成された。

この分岐部１では、外力が負荷されてもその変形が分岐
ガイド３の剛性によって抑制される。

これに加えて、巻付方向が異なる繊維束２が互いに絡ま
り合って積層されており、強い外力が負荷されてもその
力が分散されるため、分岐部の強度がピン無しの分岐ガ
イドを用いた場合より格段に向上していた。従って、こ
の著しい強化により、分岐ガイド３は小重量のもので十
分に足りた。

実施例２ この実施例では、第３図に示すように、前記分岐ガイド
３と類似の形状であって、ピン６より長目のピン６ａｓ
６ａを有しかつ分岐ガイド具４Ｃの対応個所に孔７．７
を穿設してなる分岐ガイド３ａｔ−率備した。そして、
一方の分岐ガイド具４ａを所定の繊維束分岐個所に配設
し、連続繊維の樹脂含浸繊維束を前記実施例１と同様に
巻付は所定形状の構造体を成形した。繊維束の分岐個所
においても、樹脂含浸繊維束を実施例１と同様にその配
列を規制しながら分岐ガイド具４ａの案内路５に従って
かつピン６ａにかけ通して積層させ、その後他方の分岐
ガイド具４Ｃを披せピン６ａｗ６ａを孔７．７に夫々挿
通してピン６ａの頭部をかしめた。しかる後、繊維束中
の含浸樹脂が硬化して実施例１と同様な分岐部が形成さ
れた。

実施例２の方法により形成された分岐部では、巻付方向
が異なる繊維束が互いに絡まり合って”積層されている
のに加えて、ピン６ａによって再分岐ガイド具４ａ、４
ｃが結合されているため、その強度が実施例１のそれよ
り向上した。

実施例３および実施倒毛 実施例３では、第４図に示すように、前記分岐ガイド３
ａと同様な形状で、二本のピン６　ａ　ｅ　６　ａを分
岐ガイド具４ｄ内にガイド具垂直部の軸方向に設けたビ
ン挿通タイプの分岐ガイドを使用した。

また実施例４では、第５図に示すように分岐ガイド３ａ
と同様な形状で、四本のピン６ａ・・・を分岐ガイド具
４ｅ内に等方向に設けた同タイプの分岐ガイドを用いた
。そして、両実施例では共に、構造体の成形および分岐
部の形成を実施例２と同様に行なった。実施例３により
形成された分岐部は、実施例２の場合と同程度の強度を
有していた。また、実施例４により形成された分岐部は
、四本のピン６ａ・・・により樹脂含浸繊維束２が一層
複雑に絡まり合って積層されているため、実施例２の場
合より著しく強度が向上していた。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の長繊維強化樹脂構造体の
分岐部強化方法は、樹脂含浸繊維束を分岐ガイドに従っ
て巻き通すと共にその配列をガイド内のピンで規制する
方法とし、たことにより、巻付方向が異なる該繊維束同
士を互いに絡まり合うように緻密に分岐ガイド内に積層
させることができ、該繊維束相互間の結合がピン無しの
分岐ガイドを用いた場合と比較して著しく強化され、外
力が負荷されてもその力が分岐部全体に分散されるよう
にな９、分岐部の強度が格段に増大し、徊遺体全体の強
度向上にも寄与する。従って、分岐ガイドは高剛性化の
ために大重量のものを用いる必要がなくなり、分岐部お
よび構造体全体の軽量化を有利に進めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例１の分岐部強化方法による長繊
維強化樹脂構造体の分岐部内部を示す図、 第２図は実施例１の分岐部強化方法に使用した分解状態
の分岐ガイドを示す斜視図、第３図は実施例２の分岐部
強化方法に使用した分岐ガイドを示す斜視図、 第４図および第５図は実施例３および実施例４の分岐部
強化方法による長繊維強化樹脂構造体の分岐部内部を示
す図、 第６図は従来の長繊維強化樹脂構造体の分岐部付近を示
す図である。 図中、 １・−・・・・・・・分岐部 ２・・・・・・・・・樹脂含浸繊維束 ３ｓ３ａ　　＋＋・分岐ガイド ５−・・・・・・・案内路 ６．６ａ　　・・・ピン 第１図　　　　　第２図 第３図 Ｑ 第４図　　　　　　　第５図 第６図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 樹脂を含浸した連続繊維の繊維束を巻付けながら分岐さ
   せて所定形状の構造体を成形する際、該繊維束の分岐個
   所に、分岐形状に適合する案内路を有しかつ該案内路に
   ピンを適宜設けた分岐ガイドを配設し、前記樹脂含浸繊
   維束を該分岐ガイドの案内路に従つてかつ該ピンにかけ
   通して分岐させて、構造体の分岐部を形成することを特
   徴とする長繊維強化樹脂構造体の分岐部強化方法。