JPS61206875A - 炭化珪素質複合体からなる弁体を備えたバルブ - Google Patents

炭化珪素質複合体からなる弁体を備えたバルブ

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JPS61206875A
JPS61206875A JP60048968A JP4896885A JPS61206875A JP S61206875 A JPS61206875 A JP S61206875A JP 60048968 A JP60048968 A JP 60048968A JP 4896885 A JP4896885 A JP 4896885A JP S61206875 A JPS61206875 A JP S61206875A
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JP
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valve body
silicon carbide
fixed valve
valve piece
sintered body
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JP60048968A
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English (en)
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Kazuhiro Kitamura
和弘 北村
Kiyotaka Tsukada
輝代隆 塚田
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Ibiden Co Ltd
Kitamura Valve Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Kitamura Valve Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、流体の通路の連通又は遮断を行なうバルブに
関し、特にこのバルブに使用される弁体が炭化珪素質複
合体からなるバルブに関するものである。
(従来の技術) バルブ本体内に収納した固定弁体に対し、移動弁体を操
作レバーの操作によって摺接した状態で相対移動させる
ことにより、流体の通路の連通又は遮断、換言すれば開
閉、切換、調節、混合等の制御を行なうようにしたバル
ブは、既に数多くのものが提案されてきている。
ところで、この種のバルブに対しては、次のような種々
な要望がある。
■固定弁体と移動弁体とが常に摺接した状態であっても
、操作レバーによる操作は軽く行なえること。
■操作レバーによる操作が軽いことを長期間維持するこ
とができること。
■答弁体のメンテナンスが簡単で、出来れば全く不要で
あること。
■当然のことながら、各弁体間の密着性が変化せず、長
期の使用によっても流体の漏れがないこと。
■答弁体の製造が簡単であること。
従来既に提案されてきている流体用の各種のバルブ、例
えば湯水混合栓用のバルブにあっては、各弁体間の耐摩
耗性を考慮して、各弁体を金属あるいは酸化アルミニウ
ム焼結体等の比較的硬質材料によって形成したものが多
かった。このようにすると、各弁体の耐摩耗性は向上す
るが各弁体間の摺動は円滑にはならず、第4図に示すよ
うに湯水混合栓の操作レバーに掛る摺動トルクが初期に
おいて相当大きくなる。従って、この摺動を円滑に行な
うため、各弁体の表面に潤滑剤を塗布しておかなければ
ならないことになる。潤滑剤を使用すれば、さらに次の
ような問題が発生することになる。
一潤滑剤には流体中のゴミ等の不純物が付着し易く、こ
れが各弁体間に入ると摺動性及び密着性を悪くする。
・長期間使用すれば、潤滑剤が流出してしまい初期の操
作特性を維持し得なくなる。
、 (発明が解決しようとする問題点)本発明は以上の
ような実状に鑑みてなされたもので、その解決しようと
する問題点は、長期間使用した場合であっても、操作レ
バーによる流体の連通・遮断操作を常に軽くかつ安定し
た状態で行なうことのできるバルブを提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 以上の問題点を解決するために本発明が採った手段は、 バルブ本体内に固定的に収納されて流体の流路を形成し
た固定弁体、またはバルブ本体の操作レバーによって固
定弁体に接触した状態で相対移動させることにより固定
弁体の通路の連通または遮断を行なうようにした移動弁
体の少なくともいずれか一方の摺接面部分を、三次元網
目構造の開放気孔を有する多孔質炭化珪素質焼結体によ
って形成するとともに、前記開放気孔中に合成樹脂を充
填したことを特徴とする炭化珪素質複合体からなる弁体
を備えたバルブである。
(発明の作用) 本発明に係るバルブは、上記のように構成されることに
よって、次のような作用がある。
まず、固定弁体または移動弁体の少なくともいずれか一
方の摺接面部分を、多孔質炭化珪素質焼結体によって形
成することにより、この炭化珪素質焼結体自体が高い硬
度を有し、かつ耐摩耗性に優れていることから、これら
の固定弁体及び移動弁体の耐摩耗性が向上している。
また、固定弁体または移動弁体の少なくともいずれか一
方の摺接面部分を、三次元網目構造の開放−気孔を有す
る多孔質炭化珪素質焼結体によって形成するとともに、
その開放気孔中に合成樹脂を充填したことによって、こ
の合成樹脂が増する潤滑性により固定弁体と移動弁体と
の摺接が円滑に行なわれる。すなわち、固定弁体または
移動弁体の表面に位置する合成樹脂により潤滑がなされ
るのである。
この実際の潤滑特性を、上記の固定弁体または移動弁体
を内部に組付た湯水混合栓の場合の実験結果から考察し
てみると、WIJ4図の通りであった、この実験におい
ては、固定弁体と移動弁体との摺接面、における潤滑性
を見るために、当該湯水混合栓の操作レバーにおける摺
動トルク変動を計測することによって行なった。この実
験によると。
操作レバーを10万回動かしても、操作レバーに掛る摺
動トルク(第4図中の二拳ホ)は、常に5kg−f−c
m以下にあった。そして、摺動トルクの変動輻は、2〜
2 、5 kg−f−am以下であった。すなわち、従
来の湯水混合栓における操作レバーの摺動トルク変動(
第4図中のイ・口)と比較すれば、本発明に係る弁体を
使用した場合は、その操作レバーに掛る摺動トルクが小
さいだけでなく、長期間に亙って使用しても摺動トルク
変動は殆んどないのである。
勿論、以上のことは、流体として油、各種洗浄液、各種
溶液等の液体、あるいは各種の気体についても同様であ
る。
そして、当該バルブにおいては、その各固定弁体または
移動弁体自体が潤滑性を有する合成樹脂を含有している
ため、従来のように潤滑剤を各弁体に塗布する等のメン
テナンスは全く不必要である。
(実施例) 次に、本発明を、湯水混合栓(10)における固定弁体
(13)または移動弁体(10に適用した場合について
、図面を参照して説明する。第1図には湯水混合栓(1
0)の縦断面図が示してあり、この湯水混合栓(10)
はこれに供給された水または熱湯をこれら単独で、ある
いはこれらを適宜混合してその蛇口(18)から導出す
るものである。
この湯水混合栓(10)のバルブ本体(11)内には支
持部材(12)が収納されていて、この支持部材(12
)上に固定弁体(13)が固定的に配置してあり、さら
にこの固定弁体(13)の上には移動弁体(14)が配
置しである。移動弁体(14)の上部には連結部材(1
5)が固定してあり、この連結部材(15)に係合した
作動レバー(IB)が操作レバー(17)によって動か
されたとき、移動弁体(14)を固定弁体(13)に対
して密着した状態で前後左右に摺動し得るよう゛になっ
ている。勿論、上記の支持部材(12)と固定弁体(1
3)及び移動弁体(14)と連結部材(15)とはそれ
ぞれ一体重に形成して実施してもよく、この場合にはこ
の一体に形成したもののこの摺接面部分を、後述のよう
に三次元網目構造の開放気孔を宥する多孔質炭化珪素質
焼結体によって形成するとともに、その開放気孔中に合
成樹脂を充填して形成すればよい。
固定弁体(13)及び移動弁体(14)は、第2図及び
第3図に示すようなもので、それぞれには−個または複
数の通路(13a)または通路(14a)が形成されて
いる。これらの通路(13a)または通路(14a)は
、移動弁体(14)が操作レバー(17)の操作によっ
て固定弁体(13)に対して摺接移動することにより、
水及び湯の混合を選択的に行なえるようにその数及び位
置が設定されている。勿論、これらの通路(13a)ま
たは通路(14a)は貫通したものであってもよいし、
また単なる凹所であってもよい。
また、第5図には1本発明に係る固定弁体(13)及び
移動弁体(10を使用した単水栓(20)の縦断面図が
示しである。この単水栓(20)にあっては、水の一次
側通路(21)と二次側通路(22)間の隔壁(23)
上にバッキングを介して固定弁体(13)が配置してあ
り、さらにこの固定弁体(13)の上の移動弁体(14
)が配置しである。この移動弁体(14)は、当該単水
栓(2G’)のバルブ本体(20トに設けた操作レバー
(27)の操作によって固定弁体(13)に密着した状
態で回動されるものであり、第6図に示したように、固
定弁体(13)の一対の通路(13a)を選択的に連通
させまたはこの連通を遮断する凹所(14b)をその下
面に有している。すなわち、移動弁体(10の凹所(1
4b)が、固定弁体(13)の各通路(13a)に対し
て、第7図に示したような位置関係にある場合には一次
側通路(21)と二次側通路(22)との連通を遮断で
き、また第8図に示したような位置関係にある場合には
一次側通路(21)と二次側通路(22)とを連通でき
るようになっているのである。なお、第9図に示すよう
に、移動弁体(14)の下面に固定弁体(13)の各通
路(13a)を覆蓋し得る遮断突起部分(14c)を形
成し、その周囲を通路(14d)となるよラに形成して
、この遮断突起部分(14c)が固定弁体(13)の各
通路(13a)に対して、第10図の実線にて示すよう
な位置関係にあるときは一次側通路(21)と二次側通
路(22)とを連通させ、また第1θ図の仮想線に示し
た位置関係にあるときには一次側通路(21)と二次側
通路(22)との連通を遮断するようにして実施しても
よい。
そして、以上説明したような各固定弁体(13)または
移動弁体(14)の少なくともいずれか一方の摺接面部
分が、三次元網目構造の開放気孔を有する多孔質炭化珪
素質焼結体によって形成するとともに、前記開放気孔中
に合成樹脂を充填しであるのである。
これらの固定弁体(13)または移動弁体(10の形成
は次のようにしてなされる。以下の説明においては、各
固定弁体(13)及び移動弁体(14)の全体を三次元
網目構造の開放気孔を有する多孔質炭化珪素質焼結体に
よって形成するとともに、前記開放気孔中に合成樹脂を
充填して形成したものについて説明するが、必要に応じ
て各固定弁体(13)または移動弁体(10の少なくと
もいずれか一方の摺接面部分のみを、このようにして形
成して実施してもよい。
各固定弁体(13)または移動弁体(14)の形成にあ
たっては、平均粒径が51Lm以下の炭化珪素粉末を、
各固定弁体(13)または移動弁体(14)の形状に対
応した生成形体に成形したのち、この炭化珪素を140
0〜2100℃の温度範囲内で実質的に収縮させること
なく焼結して三次元網目構造の開放気孔を有する多孔質
炭化珪素焼結体を製造し、次いで開放気孔内に合成樹脂
を充填する方法によって寸法精度及び摺動特性の優れた
炭化珪素複合体を製造する。まず、前述の固定弁体(1
3)または移動弁体(10を、三次元網目構造の開放気
孔を有する多孔質炭化珪素質焼結体として形成する場合
について、それぞれの条件と合わせて説明する。
・原材料の条件 炭化珪素は、平均粒径が5gm以下のものを使用するの
が好ましい、こうするのは、57Lmより大きい粒度の
炭化珪素は焼成収縮を抑制する上では良いが、焼結体内
の粒と粒との結合個所が少なくなるため、高強度の炭化
珪素焼結体を得ることが困難になるだけでなく、製品表
面の面粗度を劣化させることが多いからである。また、
炭化珪素の結晶系にはα型、β型および非晶質のものが
あるが、そのいずれかを単独で、あるいはこれらを混合
して使用してもよい、なかでも、β型の炭化珪素は5p
m以下のものを取得し易く、比較的高強度の焼結体を製
造することができるため、有利である。特に、β型炭化
珪素を50重量%以上含有する炭化珪素粉末を使用する
ことが有利である。
また、この炭化珪素粉末にあっては、ホウ素。
アルミニウム及び鉄の含有量の合計が元素に換算して0
.3%以下であることが有利である。ホウ素、アルミニ
ウム及び鉄の含有量がこれより多いと、炭化珪素中に含
有されている遊離炭素との相互作用によって焼結時に焼
成収縮し易く、実質的な収縮を生じさせることなく焼結
体を製造することが困難になるからである。
なお、炭化珪素粉末に対するホウ素、アルミニウム及び
鉄の含有量の合計が上記範囲内である場合には、出発原
料中に5重量%以下の遊離炭素を含有させるべく炭素質
物質を添加することができる。この遊離炭素は、結晶粒
の粗大化を抑制する作用を有しており、出発原料中に存
在させることにより、焼結体の結晶粒径を均一化し比較
的高強度の焼結体を得ることができる。遊離炭素の含有
量を5重量%以下にするのは、5重量%よりも多いと炭
化珪素粉末粒子間に過剰の炭素が存在することになり1
粒と粒との結合を著しく阻害するため、焼結体の強度が
劣化することが多いからである。
以上の炭素物質としては、焼結開始時に炭素を存在させ
られるものであればよく1例えばフェノール樹脂、リグ
ニンスルホン酸塩、ポリビニルアルコール、コンスター
チ、糖類、コールタールピッチ、アルギン酸塩のような
各種有機物質、或いはカーボンブラック、アセチレンブ
ラックのような熱分解炭素を有利に使用することができ
る。
炭化珪素粉末は、前記ホウ素、アルミニウムおよび鉄の
含有量の合計が元素に換算−して0.3重量%をこえる
場合には炭素質物質および遊離炭素の含有量が固定炭素
量に換算して0.6重量%以下であることが有利である
その理由は、ホウ素、アルミニウムおよび鉄の含有量の
合計が元素に換算して0.3重量%を越える場合に、炭
素買物質および遊離炭素含有量が固定炭素量に換算して
0゜3重量%よりも多いと、先にも説明したごとくホウ
素、アルミニウムあるいは鉄と炭素との相互作用によっ
て焼結時に焼成収縮しやすく、実質的な収縮を生じさせ
ることなく焼結体を得ることが困難になるからである。
また、ホウ素、アルミニウムおよび鉄の含有量があまり
多いと焼結体の物性を劣化させるためなるべく少ないこ
とが望ましく、その含有量の合計は元素に換算して0.
3重量%以下であることが有利であるのである。
・焼成温度条件 以上のような材料を使用して、固定弁体(13)および
移動弁体(10の形状に形成した生成形体は、1400
〜2100℃の温度範囲内で焼成されるのが良い、その
理由は、この温度が1400℃より低いと粒と粒と、を
結合するネックを十分に発達させることが困難であるた
め高強度を有する焼結体を得にくくなり、一方2100
℃より高いと一旦成長したネックのうち一定の大きさよ
りも小さなネックがくびれた形状となったり、著しい場
合には消失したりして、むしろ強度が低くなるし、また
一部の粒子が粗大化するため表面の面粗度が劣化するこ
とが多いからである。
・焼成収縮率条件及び焼成雰囲気条件 以上の焼成は、非酸化性雰囲気中で行われ、かつ寸法精
度の高い焼結体を得る上で実質的に収縮させることなく
焼結する際の焼成収縮率は2%以下であることが好まし
く、中でも、1%以下であることがより好適である。そ
の理由は、焼結時における収縮は焼結体の強度を向上さ
せる上では良いが、一般的には焼成時の収縮量は生成形
体の密度に大きく影響するため、均一な収縮を生成させ
るためには均一な密度を有する生成形体を得ることが重
要である。しかし、そのような均一な密度を有する生成
形体を得ることは極めて困難であるため、極めて寸法精
度の高い焼結体を焼成収縮を生起させて製造することが
困難だからである。
また、生成形体は1700〜2100℃の温度範囲内に
おいて少なくとも10分間雰囲気中のCOあるいはNi
の少なくともいずれかのガス分圧が100Pa (パス
カル)以上に維持された雰囲気中で焼成されることが有
利である。その理由は、前記温度範囲内において少なく
とも10分間雰囲気中のCOあるいはN2の少なくとも
いずれかのガス分圧を1QQPa以上とすることによっ
て、ネックの成長を促進させ、かつ炭化珪素の焼結時に
おける焼成収縮を効果的に抑制することができるからで
ある。
また、前記生成形体を、焼成雰囲気を制御することので
きる耐熱性容器内に装入して焼成することが有利である
。このようにして耐熱性の容器内に装入して焼成雰囲気
を制御しつつ焼成することが有利である理由は、隣接す
る炭化珪素結晶同志の結合及びネックの成長を促進させ
ることができるからである。前述の如く、耐熱性の容器
内に生成形体を装入して、焼成雰囲気を制御しつつ焼成
することにより、隣接する炭化珪素結晶同志の結合及び
ネックの成長を促進させることができる理由は、炭化珪
素粒子間における炭化珪素の蒸発9再凝縮及び/又は表
面拡散による移動を促進することができるためと考えら
れる。
前記耐熱性容器としては、黒鉛や炭化珪素等の材質及び
これらと同等の性質を有する物を有利に使用することが
できる。
また、前記生成形体を焼成雰囲気を制御することのでき
る耐熱性容器中に装入して焼成することにより、焼成時
における炭化珪素の揮散率を5重量%以下に制御するこ
とが有利である。
前記生成形体は45〜b のであることが有利である。その理由は、前記生成形体
の密度が45容積%より低いと炭化珪素相互の接触点が
少ないため、必然的に結合個所が少なく高強度の焼結体
を得ることが困難だからであり、一方80容積%より高
い生成形体は製造することが困難だからである。
また、前記1700℃に至るまでの昇温過程のうち、 
1500℃以上で少なくとも30分間雰囲気中のCOお
よびN2のガス分圧の合計を100Pa以下に維持する
ことにより、炭化珪素の粒子と粒子との間のネックを均
一に生成させて強固に接合することができる。
・合成樹脂の充填及びその条件 以上のようにして焼成された各固定弁体(13)および
移動弁体(14)の形状に形成したものは、無数の開放
気孔を有するから1次いでこの開放気孔内に合成樹脂を
充填するするのである。このような多孔質炭化珪素質焼
結体の開放気孔内に合成樹脂を充填することによって、
多孔質炭化珪素質焼結体からの結晶粒の脱離を防止する
ことができるとともに、完成した各固定弁体(13)お
よび移動弁体(10の摺動特性を著しく向上させること
ができるのである。
この場合に使用される合成樹脂としては、アセタール樹
脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂。
ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、スチレンアクリロニトリル樹脂、ポリプロピレン樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂およびフッ素樹脂から
選択される樹脂を単独、あるいは混合して使用すること
ができ、なかでもアセタール樹脂、ナイロン樹脂、ポリ
エチレン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、フッ
素樹脂は自己潤滑特性に優れており、摺動特性を著しく
向上させることができるものである。
この合成樹脂を多孔質体の気孔中へ充填する方法として
は、樹脂を加熱して溶融させて含浸する方法、樹脂を溶
剤に溶解させて含浸する方法、樹脂をモノマー状態で含
浸した後ポリマーに転化する方法、あるいは微粒化した
樹脂を分散媒液中に分散させてこの分散液を多孔質体に
含浸させ、乾燥した後に樹脂の溶融温度で焼きつける方
法が適用できる。
この場合、前記合成樹脂を前記多孔質炭化珪素質焼結体
の開放気孔100容積部に対し、少なくとも10容積部
充填することが有利である。その理由は、合成樹脂の充
填量がlO容積部より少ないと炭化珪素質焼結体からの
結晶粒子の離脱を防止する効果が10分でなく、耐摩耗
性を向上させることが困難だからである。
次に、各固定弁体(13)および移動弁体(14)を実
際に製造する場合の実施例及び比較例について説明する
実JL例」2 出発原料として使用した炭化珪素粉末は、 94.8重
量%がβ塁結晶で残部が実質的に2H型結晶よりなり、
0.29重量%の遊離炭素、0.17重量%の酸素、 
0.03重量%の鉄、0.03重量%のアルミニウムを
主として含有し、0.281Lmの平均粒径を有してお
り、ホウ素は検出されなかった。
炭化珪素粉末100重量部に対し、ポリビニル7ルコー
ル5重量部、水300重量部を配合し、ボールミル中で
5時間混合した後乾燥した。
この乾燥混合物を適量採取して顆粒化した後。
金属製押し型を用いて3000kg/cfn″の圧力で
成形した。この生成形体の寸法は50層■X 50m1
×30■■で密度は2.0 g/ cゴ(82容積%)
であった。
前記生成形体を黒鉛製ルツボに装入し、タンマン型焼成
炉を使用して1気圧の主としてアルゴンガス雰囲気中で
焼成した。昇温過程は、まず450℃/時間で2000
℃までし、最高温度2000℃を10分間維持した。焼
結中のCOガス分圧は、常温〜1700℃においては8
0Pa以下、1700℃よりも高温域では300±50
Paの範囲内となるようにアルゴンガス流量を適時調整
して制御した。
得られた焼結体の密度は2.05g/ cゴ、開放気孔
率は38容積%で、その結晶構造は走査型電子顕微鏡に
よって観察したところ、平均アスペクト比が2.5の炭
化珪素板状結晶が多方向に複雑に絡みあった三次元構造
を有しており、生成形体に対する線収縮率はいずれの方
向に対しても0.25±0.02%の範囲内で、焼結体
の寸法精度±0.05■■以内であった。また、この焼
結体の平均曲げ強度は18.5kg/mm″と極めて高
い価を示した。
この焼結体を外径が30層層、内径が!5■■、厚さが
5諺脂のリング状に加工したのち、平均粒径が0.28
pmのポリテトラフルオロエチレン微粒子をBO重量%
分散させた懸濁水に真空下で浸漬して含浸させた後、3
80〜400℃の温度で焼着して複合体を得た。この複
合体中に充填されたポリテトラフルオロエチレンは04
5gであり、焼結体の空隙に占める割合は50.1容積
%であった。
この複合体のステンレス鋼(SOS304)に対する乾
式摺動試験を500■■/seaの摺動速度で摺動させ
るリングオンリング法で10kgf/ crn”の端面
荷重を負荷して行ったところ、摩擦係数は0615〜0
.22゜また摩耗係数は3.I X 10 +w+w/
km (kgf/ c m″)であり、極めて優れた摺
動特性を有していることが認られた。
辻J口11 多孔質炭化珪素質焼結体は実施例1と同様であるが、ポ
リテトラフルオロエチレンを複合化せずに摺動試験を行
なったところ、摩擦係数は0.5〜0.7.摩耗係数は
2.3 XIOmmmm (kgf/ c m″)であ
った。
丈」自1ヱ 多孔質炭化珪素質焼結体は実施例1と同様であるが、成
形圧を40kg/am″に変えて焼結体を得た。
得られた焼結体の密度は1.7131/ am”、開放
気孔率は55容積%であり、生成形体に対する線収縮率
はいずれの方向に対しても0.38±0.03%の範囲
内で、焼結体の寸法精度は±0.08mm以内であった
また、この焼結体の平均曲げ強度は720kg/rn”
rn’と極めて高いものであった。
次いでこの焼結体を外径が3(1++層、内径が15層
l1厚さが5鵬簡のリング状に加工した後、加熱溶融し
たポリアセタール樹脂を含浸して複合体を得た。
この複合体中に充填されたポリアセタール樹脂の焼結体
の空隙に占める割合は98容積%であった。
この複合体を実施例1と同様の方法で摺動特性を測定し
たところ、摩擦係数は0.18〜0.25、摩耗係数は
8.2X10層層/に■(kgf/ cゴ)であり、上
記の比較例と比べて約370倍の優れた摺動特性を有し
ていることが認ちれた。
良ム1」 多孔質炭化珪素質焼結体は実施例1と同様であるが、ナ
イロン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテレ
フタレート樹脂およびエポキシ樹脂をそれぞれ加熱溶融
して多孔質体に含浸して複合体を得た。
得られた複合体はいずれも優れた摺動特性を有している
ことが認められた。
1凰1」 多孔質炭化珪素質焼結体は実施例1と同様であるが、ポ
リエチレン樹脂、スチレンアクリロニトリル樹脂、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂、およびシリコン樹脂をベ
ンゼンに溶解させて多孔質に含浸して複合体を得た。
得られた複合体はいずれも優れた摺動特性を有している
ことが認られた。
(発明の効果) 以上詳述した通り1本発明によれば、固定弁体(!3)
または移動弁体(14)の少なくともいずれか一方の摺
接面部分を、三次元網目構造の開放気孔を有する多孔質
炭化珪素質焼結体によって形成するとともに、前記開放
気孔中に合成樹脂を充填したことにその特徴があり、こ
れにより、固定弁体(13)と移動弁体(10とが常に
摺接した状態であっても、操作レバーによる連通・遮断
操作を常に軽くかつ安定した状態で行なうことのできる
バルブを提供することができる。
そして、このように形成した当該バルブにあっては、操
作レバーによる操作を長期間に亙って軽く行なうことが
できるだけでなく、固定弁体(13)と移動弁体(14
)との密着摺動を長期間に亙って維持し流体の漏れを生
ずるようなことがない。
勿論、以上のことは、水や湯以外の流体、例えば油等の
液体、あるいはプロパンガスのような気体等の流体の通
路の連通または遮断を行なうようにしたあらゆる形態の
バルブについても同様である。
また、各固定弁体(13)または移動弁体(14)の全
体を上述したようにして形成して実施する外、少なくと
も各固定弁体(13)または移動弁体(14)の互いに
摺接する面部分のみを上記のようにして形成して実施し
た場合にも同様な効果を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は木発労を適用した一実施例である湯水混合栓の
縦断面図、第2図は固定弁体と移動弁体との関係を示す
縦断面図、第3図は第2図を上方からみた透視平面図、
第4図は本発明に係る固定弁体と移動弁体間及び従来の
固定弁体と移動弁体との摺動トルク変動をそれぞれ比較
して示したグラフである。また、第5図〜第1θ図は本
発明を単水栓に実施した例を示すもので、第5図はこの
単水栓の縦断面図、第6図は固定弁体と移動弁体の斜視
図、第7図及び第8図は固定弁体と移動弁体との関係を
示す平面図、第9図は移動弁体のさらに他の実施例を示
す斜視図、第1Oはこの場合の固定弁体と移動弁体との
関係を示す平面図である。 符   号   の   説   明 10・・・湯水混合栓、11・・・バルブ本体、13・
・・固定弁体、14・・・移動弁体、17・・・操作レ
バー、18・・・蛇口。 第2図 第4図 ス+u、uul、1m 第511 り7 第7j!1 19閃 1110図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 バルブ本体内に固定的に収納されて流体の通路を形成し
    た固定弁体と、前記バルブ本体の操作レバーによって前
    記固定弁体に接触した状態で相対移動されることにより
    前記固定弁体の通路の連通または遮断を行なうようにし
    た移動弁体とを備えたバルブにおいて、 前記固定弁体または移動弁体の少なくともいずれか一方
    の摺接面部分を、三次元網目構造の開放気孔を有する多
    孔質炭化珪素質焼結体によって形成するとともに、前記
    開放気孔中に合成樹脂を充填したことを特徴とする炭化
    珪素質複合体からなる弁体を備えたバルブ。
JP60048968A 1985-03-12 1985-03-12 炭化珪素質複合体からなる弁体を備えたバルブ Pending JPS61206875A (ja)

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DE8686902011T DE3681773D1 (de) 1985-03-12 1986-03-12 Ventil mit ventilkoerper aus keramik.
PCT/JP1986/000125 WO1986005482A1 (en) 1985-03-12 1986-03-12 Valve having valve body of ceramic compound
EP19860902011 EP0215132B1 (en) 1985-03-12 1986-03-12 Valve having valve body of ceramic compound
KR1019860700774A KR940005095B1 (ko) 1985-03-12 1986-12-03 세라믹스질(質) 복합체로써 형성된 밸브체를 구비한 밸브
US07/349,988 US4932438A (en) 1985-03-12 1989-05-08 Valve provided with valve bodies made of a ceramic compound
US07/486,237 US5114886A (en) 1985-03-12 1990-02-28 Unique ceramic compound

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06265030A (ja) * 1993-03-11 1994-09-20 Kyocera Corp セラミック製ディスクバルブ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06265030A (ja) * 1993-03-11 1994-09-20 Kyocera Corp セラミック製ディスクバルブ

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