JPS61196914A - 羽毛ふとんおよびその製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 ふとんには表布と裏布の周辺部を縫着し、全体を袋状と
した内部に氷１の羽毛、いわゆるダクンを充填したもの
が羽毛ふとんとして矩られている。本発明は、このよう
な羽毛ふきんの改良された構造およびその製造法に関す
るものである。

〔従来の技術〕

羽毛ふとんには内部に収容された羽毛が妄動しないよう
にする方法として、収容された羽毛をサンドイッチ状に
して表布と裏布とを縫着する方法（普通キルト）、表布
と裏布との間に仕切布によって基盤目状に区画された複
数の独立した空間を形成し、その内部に必要量ずつの羽
毛を収容する方法（立体キルト）や、ふとんの複数個所
において表布と裏布とを一定寸法のテープで連結する方
法（ヨーロッパキルト）などが知られている。

そして、いずれの方法においても、静止状態でふとん全
体の厚みがなるべく均一となるように作られていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来の普通キルトでは、羽毛を挾み込んだ状態で表布と
裏布を縫着してし甘うため、一部の羽毛が押し潰され羽
毛の効果を半減してしまう欠点がある。

これに対し、立体キルトやヨーロッパキルトではこのよ
うな欠点を解消することができるが、立体キルトでは独
立した空間を形成する作業、即ち製造が困難であるとと
もに、内部に羽毛を充填する作業も困難で製造費が高く
なってしまう。

また、各空間内に一定量の羽毛を充填するためには、少
なくとも完全な独立した空間では無く、例えば羽毛を風
とともに送り込むパイプの通路となる隙間が必要である
。ところが、この隙間は空気の通路ともなり、空気の動
きにつれて羽毛が隣接する空間に移動してしまう欠点が
ある。

つまり、従来の立体キルトは静的な状態でふとん全体が
同じ厚みとなるように作られており、これを使用する場
合、人体の上に掛る中央部が高くなり、またふとんは寝
返りなどによって動くことがある。すると内部の羽毛は
側方または下方に移動してしまい、最も重要な中央部の
羽毛が少なくなってしまう。

この欠点はヨーロッパキルトにおいてより顕著となる。

このような点に鑑み、本発明は羽毛ふとん自体の加工、
羽毛の充填作業が簡単であるとともに、例え内部に充填
された羽毛が多少移動し得るとしても、これが自然と人
体に掛る中央部に多く、周辺部に少なく分布するように
し、羽毛ふとんとして効果的なものを得ること、および
その製造がより簡易かつ能率的に行なうことのできる方
法を発明したものである。

〔問題点を解決するための手段〕

表布ｆ１１と裏布（２）の周辺を縫製等の手段で接合し
全体を袋状とし、内部に羽毛囚を充填する羽毛ふとんに
おいて、その内部にはふとんの上部から下部に向けて所
定間隔ごとの複数個所に、横方向０幅方向）の仕切布（
３）を設ける。

この仕切布は中央部が高く、周辺部に向けて漸次低くな
るようにする。

上記構造の羽毛ふとんを製造する方法とし、仕切布を少
なくとも径方向に伸縮する材料、例えばメリヤス編のよ
うな編物で紡錘筒状に形成する。

そして筒状とした仕切布１３）を用いて次の工程によっ
てふとんを製造する。

■　筒状とした内部に支持環（４）を挿入する。

■　支持環（４）に挿入した仕切布（３）の対向する軸
線方向の表面に接着剤（５）を塗布する。

■　支持棒に挿入され、接着剤を塗布した仕切布を表布
＋１）と裏布（２）とでサンドイッチ状に挾持し、表布
と裏布の間に仕切布（３）を接着する。

なお接着剤（５１は表布や裏布裏面に塗布してもよい。

そして接着後は支持棒を抜き取る。

〔作用〕

本発明に係る羽毛ふとんでは、仕切布（３）の高さＨに
よって羽毛が収容される空間の大きさが決定されること
になる。そして、仕切布１３）は中央部が高くなるため
、羽毛（Ａｌは自然と中央部分に厚く分布する。

就寝時に中央部が審り上がり、また寝返りなどによって
ふとんが動き、内部の羽毛に対して側方へ向けてずれよ
うとする力が作用した場合、ごく微量の羽毛は片寄ると
しても、側方部分の空間は狭くなっているため所定量以
上の羽毛は側方部分へ移動することができない。

また、本発明羽毛ふとんの製造法では、仕切布として伸
縮性を有する材料を用いて筒状に形成するため、この中
に直線状の支持棒ｆ４）を挿入した場合、両端部が大き
く伸び全体として支持棒に密着状態となる。従って、こ
れを表布ｉ１１と裏布（２）とでサンドイッチ状に挾み
込み接着剤で接着することができる。

接着後は支持棒（４）を抜き去れば二重に形成される仕
切布本来の形状て復元する。

〔実施例〕

以下本発明羽毛ふとんおよびその製造法を添付の図面に
基ついて説明する。

第１図は羽毛ふとんの平面図であって、表布（１）と裏
布（２）の周縁部を縫着し、袋状に形成されるふとんの
内部知は所定間隔でふとんの上部から下部に至るまでふ
とんを横断する如く多数（図示例では１０列）の仕切布
（３）を設ける。

これら仕切布（３）は第２図からもわかるように、ふと
んの両側縁にまで達するとともに１その高さＨは中央部
が最も高く側方に至るに従って漸次減少させている。従
って、仕切布（３）によって区画され、完全に独立した
横長の空間が列設されることになる。

仕切布によって区画された空間に羽毛を充填するには、
第１図点線で示すようにふとんの側縁より各々の空間ご
とに所定量宛の羽毛を投入すれば良い。

仕切布（３）の中央部の高さＨは第３図に示すようだふ
とんの上部に位置するものよりも下部に位置するものを
低（することもできる。この高さＨの変化は、上半部例
えば第３図に示すＨ１〜Ｈ６の範囲を最も高＜、Ｈ６以
下の高さを順次低くする。

第１図乃至第３図に示す実施例では、上下方向に羽毛が
移動する可能性は全くなく、就寝時に上半身を覆うふと
んの上半部を厚く、また下半部を薄くし、常にその状態
を維持することができる。

仕切布（３）と仕切布（３）の上下の間隔は一定として
もよいが、順次変えるようにしてもよい。仕切布間の空
間に羽毛を充填した場合、収容される羽毛量、換言すれ
ばふとんの厚みは仕切布１３）の高さだけでなく間隔に
も関係する。それは、表布、裏布が膨らみ、実質的に空
間が大きくなる為で、その点を考慮して所望の厚さの変
化を実現するために間隙を変えることが可能となる。

上記実施例では、仕切布（３１の外方端をふとんの側縁
にまで延長しているが、第４図、第５図に示す実施例で
は仕切布＋３１　、　＋３１の外方端を側縁にまで延長
せず、ふとんの側縁との藺に隙間Ｘを保持させている。

このようにすれば、隙間Ｘの寸法に見合った量の羽毛が
、必然的にふとんの外周縁部分に収容され、第５図忙示
すようにあたかも縁取りのよう゛に膨らみデザイン的に
見映えがするものとすることができると同時に、ふとん
の同縁がまくれ上かり、就寝中に隙間風が入・ハるのを
防止することができる。

隙間Ｘの寸法にもよるが、ある程度狭いもの、例えば５
〜１５ｃｍ程度としておけば、周辺部に一旦羽毛が充填
された後、それ以上は移動せず、実質的に第１図に示す
実施例の場合と同様、ふとん内の羽毛Ａ）は上下方向に
全（移動し得ないものとなる。

なお、最下部の端縁は２点鎖線で示すように羽毛充填後
、斜め方向に表布（１）と裏布（２）を縫着してもよい
。

第４図に示す実施例では、羽毛を充填する場合、下端縁
または上端縁の側端部に設けた開口より点線で示すよう
にパイプを差し込み、パイプから風とともに所定量定の
羽毛を順次送り込むようにすることができる。

ふとん内部に配設する仕切布（３）の形状は、第６図（
ａｌ〜（ｄ）に示すように種々変更し得る。

第６図（ａｔに示すものは上縁（３ａ）、下縁（３ｂ）
がともに膨出する形状を、第６図（ｂ）に示すものは上
縁（３ａ）のみが膨出するもの、第６図（Ｃ１は上縁（
３ａ）、下縁（３ｂ）がとも江上方に彎曲するものであ
る。要は中央部の高さく巾）Ｈが大きく、外側方に漸次
減少するものであればよい。しかしながら、第６図［ｂ
）あるいは（ｃ）　Ｋ示すものけ就寝時にふとんがより
自然に体になじむものとすることができるであろう。

また、第６図（ｅｌに示すように仕切布（３）の中心線
部分に凹所（７）を設け、体の両側に密着する如（より
多（の羽毛を集中させるようにしたり、あるいけ最上部
の仕切布を第６図（ｅ）のようにし就寝時の首回り、胸
元を軽くするこ゛ともできる。

幅の広いグプル丈イズのふとんに応用する場合は各自の
体の位置を中心に考え、第６図げ）のように２つの山が
形成されるようにしてもよい。

さらに、仕切布（３）は布片＋ａ＋’　、　＋３（’の
左右２つ割として形成し、布片＋３１’　、　＋３１“
を別々に表布＋ｌｌおよび裏布（２）に接合してもよい
。この場合、中心線に沿って画布片を縫い合せてもよい
が、布片（３ど。

（３ｆ′にそれぞれ重ね代＋８１　、　＋８１を設けて
おけば、羽毛の通過を阻止することができ、実質的に一
枚の仕切布と同等のものとなる。

上記した種々形状の仕切布＋３１　Ｆｉ一枚の布片とし
、その上端縁および下端縁を表布＋１１および裏布（２
）の裏面に縫着しておき、画布片を縫い合せて、上記仕
切布の形状となるようにしてもよいが、第６図（ｄｌに
示すように、柔軟な糸を用いメリヤス編のように少なく
とも径方向に伸びる編物とし、これを紡錘筒状に形成す
ることもできる。

この場合、筒状の仕切布は軸線方向の上下対向位置を表
布ｆｌ＋および裏布（２）に縫着、接着などの手段で接
合し、仕切布（３）は２重に形成されることになる。

伸縮性のある編物で二重に形成される仕切布とした場合
、後述する如き能率的な羽毛ふとんの製造法が可能とな
る他、仕切布（３）の接合を丈夫なものとすることがで
きる。つまり、表布と裏布とを拡張するような外力が働
いた場合、仕切布の伸縮によって急激な外力を和らげる
ことができる。

次に伸縮性を有する材料を筒状に形成した仕切布を用い
た羽毛ふとんの製造法を第７図に基づいて説明する。

まず、第７図（ａ）で示すように筒状とした仕切支持棒
（４）の外周寸法は少なくとも仕切布の最も大径部分の
外周寸法よりも長寸のものとすると、挿入された仕切布
にたるみを生じることがない。

次に、支持棒（４）に挿入された仕切布の上下に対向す
る軸線方向の表面に接着剤（５１を塗布する。

そして、接着剤が塗布された状態の仕切布を第７図（ｂ
）に示すように表布（１）と裏布（２）とでサンドイッ
チ状に挾み込み両者を接着する。

即ち、例えば１０個所に仕切布を設ける羽毛ふとんであ
れば、上記したように支持棒にセットした仕切布を１０
個同時に接着し、全体を１工程で行う。

図面上＋６１　、　＋６１は接着を助けるだめの押圧部
材である。

仕切布と表布および裏布との接着に使用する接着剤は被
接着材の材質に応じて例えばポリアミド樹脂など任意の
ものを選択することができるが、加熱によって接着する
ものを使用する場を設ける。

接着剤：５）は表布ｉ１１と裏布（２）の裏面所定位置
に塗布しても実質的に同一である。

この場合、接着剤の塗布作業を平面で行うことができ、
例えばホットメルトタイプの接着剤を塗布しておき、加
熱によって接着力を生じるものとすれば、能率的に接着
作業が行なえるであろう。

仕切布（３）と表布（１）および裏布（２）が接着され
たならば、支持環（４）を抜き取ると第７図（ｃｌに示
すように仕切布（３）は本来の形状に復元する。

そして、最終的に表布と裏布の周縁部を縫い合せる。

なお、仕切布１３）は、織物、不織布、あるいは編物の
他任意のシート材などを用いることができる。

〔発明の効果〕

本発明羽毛ふとんによれば、内部に充填した羽毛が、人
体の直上を覆うふとんの中央部に厚く分布することにな
るため、同じ羽毛量を使用した従来の羽毛ふとんに比較
して暖かく、寝心地の良いものとすることができる。

従来の羽毛ふとんでは、就寝中の寝返りなどによって羽
毛が周辺部へ移動したり、あるいはふとんを収納、折畳
むときは上部を持ち上げて取扱うのが普通であり、この
とき内部の羽毛がふとんの下部（裾）に移動してしまう
欠点があった。これに対し本発明品によれば、ふとんの
上下方向く羽毛が移動する余地は全く無いとともに、一
定量以上の羽毛は側方へ移動することができず、自然に
最も好ましい羽毛の分布となる０ また、従来の立体キルトのように縦横両方向に区画する
仕切布をふとんの全面に亘って設けるものに比較して縫
製などの加工が簡単となる。

殊に本発明羽毛ふとんの製造法によれば、上記羽毛ふと
んを極めて簡易かつ迅速に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明羽毛ふとんおよびその製造法の実施例
を示すもので、 第１図は全体の平面図、 第２図は第１図の■−■線断面図、 第３図は第１図のｍ−ｍ線断面図、 第４図は別の実施例を示す全体の平面図、第５図は第４
図のマーｖ線断面図、 第６図は仕切布の形状の変形例を示す正面図、第７図は
製造方法を工程順に示す略図、である。 （１）・・・・・・・・・表布、（２）・・・・・・・
・　裏布、（３）・・・・・・・・・仕切布、（４）・
・・・・・・・　支持環、（５）・・・・・・・・接着
剤、（６）・・・・・・・・押圧部材、八）・・・・・
・・・・羽毛。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、表布（１）と裏布（２）の周縁を接合し全体を袋状
   とした内部に羽毛（Ａ）を充填する羽毛ふとんにおいて
   、その内部に上部より下部に向けて所定間隔ごとの複数
   個所に左右両側方に向けて中央部より漸次高さＨの減少
   する仕切布（３）、（３）を設けたことを特徴とする羽
   毛ふとん。 ２、仕切布の中央部の高さＨはふとんの上部に位置する
   ものより下部のものを低くしてなる特許請求の範囲第１
   項記載の羽毛ふとん。 ３、仕切布（３）はその外方端とふとんの周縁部との間
   に隙間Ｘを設けてなる特許請求の範囲第１項または第２
   項記載の羽毛ふとん。 ４、仕切布（３）は少なくとも径方向に伸縮性を有する
   材質で製し、対向する軸線方向の一方を表布（１）の裏
   面に、他方を裏布（２）の裏面にそれぞれ接着してなる
   特許請求の範囲第１項、第２項または第３項記載の羽毛
   ふとん。 ５、表布（１）と裏布（２）の周縁を接合して全体を袋
   状とした内部に羽毛（Ａ）を充填する羽毛ふとんにおい
   て、その内部に上部より下部に向けて所定間隔ごとの複
   数個所に左右両側方に向けて中央部より漸次高さＨの減
   少する仕切布（３）を設けるに際し、仕切布（３）は少
   なくとも径方向に伸縮する材料を用いて筒状に成形し、
   該筒状とした中に支持棒（４）を挿入し、支持棒（４）
   に挿入された筒状の仕切布（３）の上下に対向する軸線
   方向の表面に接着剤（５）を介在させ、これを表布（１
   ）と裏布（２）によって挾持して表布（１）と裏布（２
   ）の間に仕切布（３）を接着することを特徴とする羽毛
   ふとんの製造法。