JPS6119506Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電気部品等の測定用アダプタに関する
ものである。

一般に多端子の電気部品の測定には、ワニロク
リツプまたはハンダ付け等の方法によつて接続が
行なわれている。しかし前者の方法は端子間隔が
狭い場合は測定が困難であるし、また後者の方法
では人手作業による接続測定に多大な時間を要す
る欠点があつた。

本考案はこのような欠点を除去した電気部品測
定用アダプタを提供するものであり、その概要
は、上下に弾性的に移動する接続端子上に被測定
物をかぶせ、被測定物を圧着固定する押えホルダ
ーの底面に金属板を取り付け、この金属板を永久
磁石によつて吸引することにより、被測定物のリ
ード端子と接続端子の圧着接触と電気的接続を同
時に行なうものである。

本考案の構成について述べると、本考案は、電
気部品測定用アダプタにおいて、測定器本体に絶
縁基体が装着されるようになつていて、この絶縁
基体中に、複数個の導電性接続端子が、相対向す
る２列に配列された状態でかつコイルばねにより
上方に押し上げられ頭部が絶縁基体上に露出する
状態で挿通装着されていて、さらに前記絶縁基体
中に前記導電性接続端子の各列の外側にこれと並
行しかつ接近して各１個の縦長の永久磁石が埋設
されていて、さらに前記の各永久磁石の上方の前
記絶縁基体上に各押えホルダーが配置されてい
て、この各押えホルダーは、その一端に前記絶縁
基体上の絶縁支持台に支持された回転軸を有し、
他端に被測定部品のリード端子を前記導電性接続
端子に圧着させる圧着部を有し、それらの中間部
の下面に前記永久磁石に対向して吸着力を形成す
る磁性金属板を有する構成になつている。

以下本考案を実施例により図面を参照して説明
する。

第１図は本考案実施例の部分断面図を示す。第
１図において１は第４図の測定器本体１４に装着
される絶縁基体、２は絶縁押えホルダー、３は被
測定電気部品で、４は被測定電気部品３のリード
端子である。５はアダプタの導電性接続端子で、
前記押えホルダー２の圧着により前記被測定部品
３のリード端子４との圧着接触と電気的接続が同
時に行われるもので、その他端は測定器のリード
線に接続されるものである。この導電性接続端子
５についての詳細な構造と機能については後述す
る。次に絶縁基体１の中には接触磁性金属板９が
相対向し導電性接続端子５の列に並行しかつこれ
に接近して設けられ、その間には永久磁石１０が
介存している。押えホルダー２の一端には絶縁基
体１上の絶縁支持台に支持された回転軸１１があ
り、さらに押えホルダー２の下面には磁性金属板
１２が設けられているため、押えホルダー２の先
端突出部１３を手作業にて開閉することにより、
押えホルダー２は回転軸１１を中心として回転さ
せることが出来、閉じたときは、押えホルダー２
の下面にある磁性金属板１２が永久磁石１０によ
る吸引力のため接触磁性板９に吸着され、これに
より押えホルダー２の他端は被測定部品３のリー
ド端子４を接続端子５に対し強く弾性圧着して、
リード端子４と接続端子５との安定した電気的接
続が得られる。

次に第２図を参照して導電性接続端子５の移動
機構に関する構造の詳細について説明する。接続
端子５はまず被測定部品３のリード端子４に対応
する位置に明けられた絶縁基体１の穴の中に挿通
される。この穴の径は２段階になつていて、下の
大径の穴の内側には外円筒６がはめこまれてい
て、外円筒６の内側下方にはねじが切られてい
る。このねじには、これと嵌合するねじを有する
ねじ嵌合ナツト７がねじ嵌合していて、このナツ
ト７の底面と接続端子５の中間突起部との間にコ
イルばね８が設けられている。これにより接続端
子５は常時は上方に一杯に持ち上げられている
が、押えホルダー２の圧着によりリード端子４を
介してその上端を押圧されるときは、下方に移動
し、これによりリード端子４との間に安定した弾
性圧着が得られることになる。またナツト７の回
転調整によりコイルばね８の強さを可変できるこ
とはもとよりである。

第３図は電気部品５の絶縁押えホルダー２の斜
視図で、その底面には永久磁石１０に吸着される
磁性金属板１２を設けた状態が示されている。

なお第４図は本考案アダプタを使用した測定器
本体１４の斜視図を示し、電気部品３を数個挿入
し、ロータリースイツチ機構１６を介して連続測
定を可能としたものを示している。電気部品の接
続はソケツト１５を通して外部の測定器に接続さ
れる。

以上に述べたように、本考案によれば、電気部
品５の測定に際し、接続方法が従来と相違し、作
業時間を極めて短縮することができ、コストの節
減に対しても効果は極めて大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の部分断面正面図、第２
図は第１図の接続端子部の断面図、第３図は電気
部品押えホルダーの斜視図、第４図は本考案を適
用した測定器本体の実施例の斜視図を示す。なお
図面に使用した符号はそれぞれ以下のものを示
す。 １……絶縁基体、２……絶縁押えホルダー、３
……被測定電気部品、４……３のリード端子、５
……接続端子、６……外円筒、７……ねじ嵌合ナ
ツト、８……コイルばね、９……接触磁性金属
板、１０……永久磁石、１１……回転軸、１２…
…磁性金属板、１３……２の突出部、１４……測
定器本体、１５……ソケツト、１６……ロータリ
ースイツチ機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気部品測定用アダプタにおいて、測定器本体
   に装着される絶縁基体と、コイルばねにより上方
   に押し上げられ頭部が前記絶縁基体上に露出する
   状態で前記絶縁基体中に相対向する２列に配列さ
   れて挿通装着された複数個の導電性接続端子と、
   前記導電性接続端子の対向する各列の外側に各列
   に並行にかつ接近して前記絶縁基体中に埋設され
   た縦長の２個の永久磁石と、一端に前記絶縁基体
   上の絶縁支持台に支持された回転軸を有し、他端
   に被測定部品のリード端子を前記導電性接続端子
   に圧着させる圧着部を有し、それらの中間部の下
   面に前記永久磁石に対向して吸着力を形成する磁
   性金属板を有する２個の押えホルダーとを具備し
   ていることを特徴とする電気部品測定用アダプ
   タ。