JPS6119506B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は油タンク等のタンク屋根部に付設さ
れたノズルの下縁部と槽底部との間に張設された
ガイドワイヤをガイドとする昇降蓋がガイドノズ
ルを介してタンク外より引上げワイヤにて昇降操
作されると共にタンク外部の表示機構とテープに
て連結されたフロートが該引上げワイヤに遊装さ
れ、而して、上記昇降蓋引上げ時にノズルのタン
ク内開口部が密閉される様にされたタンク用液面
計の取付部構造に関するものであり、特に、上記
ガイドノズルがノズルの側面部に付設されて該ノ
ズルの上蓋が作業の為に完全開放容易にされた構
造に係るものである。

従来、油タンク等の貯液量表示機構として使用
される液面計として第１図に示す如きフロート式
のものが普及されている。

而して、その構造は油タンク等の屋根板１に設
けられたノズル２の上蓋と槽底３との間に張設さ
れたガイドワイヤ４に遊装されたフロート５がタ
ンク外部の表示機構とテープ６を介して連結され
た貯液７の液面位を測定するものであるが、当該
フロート式の液面計においては、表示機構７′の
巻取部による曲げ疲労等によつて該テープ６が不
可避的に破断し易いものであり、而して、該テー
プ６の破断時にはフロート５ががタンク外部より
引上げ操作不能となり、当該破断事故の処置に貯
液の払い出しが必要である等作業が煩瑣である不
利点を有した。

これに対処するに第２図に示す如き構造のもの
が案出されている。

即ち、屋根板１に設けられたノズル８の下端部
と槽底３との間に張設されたガイドワイヤ９には
昇降蓋１０が遊装されており、該昇降蓋１０はノ
ズル８の上蓋に付設されたガイドノズル１１，１
１を介してタンク外の引上げ機構１２と、引上げ
ワイヤ１３，１３にて連結されており、テープ６
の破断時等のトラブル発生時には、該引上げ機構
１２にて上記昇降蓋１０を引上げ、該昇降蓋１０
にて上記ノズル８の下端部を密閉し、而して、上
記ノズル８の側面に設けられた修理口１４からテ
ープ６の破断箇所等の修理を行なえる様にされて
いる。

しかしながら、上記構造の液面計取付部におい
ては、ノズル上蓋に引上げワイヤ１３，１３のガ
イドノズル１１，１１が付設されている為に当該
上蓋を取外ずせない欠点があり、別個の修理口１
４を側設する必要がある為に、貯液がLPG、
LNG等の低温液化ガス等である場合の如く該ノ
ズル８内部が高圧となる場合においては構造的弱
点部が増すこととなり、設計、及び、製作経済上
の不利点を生ずることとなり、又、修理作業に供
する器具のノズル８内への搬入も側面の修理口１
４から行なわなければならず不便であると共に、
修理作業が著しく行ない難く且つ不安全作業を余
儀無くされるなどの難点をも有するものであり、
特に、第１，２図に示す如き二重殻タンクにあつ
ては、該ノズル８は長くなり上記難点は助長され
るものであつた。

この発明の目的は上記従来技術に基づくタンク
用液面計取付部構造の問題点に鑑み、上記ガイド
ノズルをノズルの側面部に付設することによつて
ノズル上蓋の取外しを可能とすることによつて上
記欠点を除去し、難点を解消し、不利点を無くし
た優れたタンク用液面計取付部構造を提供せんと
するものである。

上記目的に沿うこの発明の構成は、フロート式
液面計にテープ破断等のトラブルが発生した場合
の処理作業として、フロートのガイドとして兼用
される引上げワイヤにて昇降蓋をフロートと共に
引上げ、ノズルの下端部を該昇降蓋にて密閉し、
而して、該フロート又はテープ等の修理作業を行
なうに際し、該ワイヤをノズル上蓋以外の部位を
経て張設することによつて、該ノズル上蓋を取外
し可能とし、作業器具の搬入等、修理作業が円滑
になし得る構造とされたことを要旨とするもので
ある。

次にこの発明の実施例を第３図以下の図面に基
づいて説明すれば以下の通りである。尚、第１，
２図と同一態様部分は同一符号にて説明するもの
とする。

第３図に示すものはこの発明による構造のタン
ク用液面計取付部であり、二重殻タンクの屋根板
１に熱挙動吸収用の伸縮管１５を介して付設され
たノズル１６の下端部１６′と槽底部３との間に
はガイドワイヤ９，９が張設され、これに両端部
が遊挿された昇降蓋１０は自重にて槽底に沈降し
ている。

而して、１７，１７は引上げワイヤであり、そ
の下端部が上記昇降蓋１０に連結されると共に、
その上端部は上記ノズル１６内部に設けられたガ
イドローラ１８，１８を介して左右に分岐し、各
各側延付設ガイドノズル１９を介してタンク外に
導出されて引上げ機構１２に連結されている。

又、上記引上げワイヤ１７，１７にはフロート
５が遊挿されており、テープ６を介してタンク外
部に設けられた表示機構７′に接続されている。

而して、上記昇降蓋１０は、上記ノズル１６の
径よりやや大径に設計されており、引上げた時に
該ノズル１６の下端部がこれにより密閉される様
にされている。

尚、２０は上記ノズル１６の側面部に付設され
たガスバージノズルであり、２１は該ノズル１６
の上蓋である。

上記構成において、通常運転時には貯液７の増
減に伴ないその液面は昇降するが、フロート５は
引上げワイヤ１７，１７にその両端部がガイドさ
れて、液面の昇降に従動し、テープ６を介してそ
の位置が表示機構７′に表示される。

而して、上記テープ６の破断等のトラブル発生
時には、ガイドノズル１９，１９を開放し、引上
げ機構１２にて昇降蓋１０を上記フロート５と共
に引上げ、該昇降蓋１０で上記ノズル１６の下端
部が密閉される状態にて引上げを停止して、上蓋
２１を取外して、修理器具等を搬入等して修理を
行なう。

而して、修理作業終了後、再び上蓋２１を取付
けて、上記引上げ機構１２のロツクを解除等して
上記昇降蓋１０を下降させて、ガイドノズル１
９，１９を閉鎖して通常運転が再開される。

次に第４図に示すものは他の実施例であり、二
重殻タンクの屋根板１に設けられた熱挙動吸収用
の伸縮管１５を介して大径のノズル２２の上端部
に小径のノズル２３が付設され、而して、昇降蓋
１０引上げ時に該ノズル２３の下端部が密閉され
る様にされており、当該引上げ時に昇降蓋１０と
上蓋２４とが短距離であり、該昇降蓋１０を取外
した外の修理作業が容易にされる様になつてい
る。尚、説明を省略した部分の態様は第３図実施
例と同一である。

尚、この発明は上記各実施例に限定されるもの
ではなく、二重殻タンク以外のタンクへの利用、
その他の態様とすることも設計にて可能であるこ
とは勿論である。

上記の様にこの発明によれば、フロート、又
は、これに連結されたテープ等にトラブルが生じ
た際には、昇降蓋を該フロートと共に引上げるこ
とが出来、而して、該昇降蓋にてノズルの下端部
を密閉して、該ノズル内にて所定修理作業が行な
える為に、当該修理作業に際し貯液の払い出し等
の煩瑣な作業を伴なうことのない利点を有するこ
とに加えて、該昇降蓋の引上げワイヤが、ノズル
側面部のガイドノズルを介してタンク外に導出さ
れており、ノズル上蓋にはテーブルの導出部が付
設されているのみである為に、上記修理作業に際
して、該上蓋を取外して行なうことが出来、修理
器具の搬入等も容易となり、又、作業部分にノズ
ル上方から入光し明るい中で作業を行なえる等著
しく作業性並びに安全性が向上されるのみなら
ず、該上蓋の取外しが行なえる為に他に修理口を
必要とせず、従つて、LPG、LNG等の液化ガス
用タンクに於いて、貯液中におけるシール部分が
減少することとなり安全性の向上にもつながるメ
リツトがある。

【図面の簡単な説明】

第１，２図は従来技術に基づく構造のタンク用
液面計取付部を示すものであつて、第３図以下は
この発明の実施例を示すものであり、第３図は縦
断面説明図、第４図は他の実施態様による縦断面
説明図である。 １……タンク屋根部、２，８，１６，２３……
液面計取付用ノズル、３……槽底部、９……ガイ
ドワイヤ、１０……昇降蓋、１１，１９……ガイ
ドノズル、１３，１７……引上げワイヤ、７′…
…表示機構、６……テープ、５……フロート、２
１，２４……上蓋。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ タンク屋根部の液面計取付ノズル（以下ノズ
   ルと呼ぶ）の下縁部と槽底部との間に張設された
   ガイドワイヤに遊装された昇降蓋がガイドノズル
   を介してタンク内外に張設された引上げワイヤに
   吊下されると共にフロートが該引上げワイヤに遊
   装され、而して、上記ノズルのタンク内開口部が
   上記昇降蓋にて密閉可能とされているタンク用液
   面計取付部構造において、上記ガイドノズルが前
   記ノズルの側面部に付設され、而して、上記ノズ
   ルの上蓋が作業用に完全開放出来る様にされたこ
   とを特徴とするタンク用液面計取付部構造。