JPS61193406A - 非晶質強磁性酸化物薄膜およびその製造法 - Google Patents

非晶質強磁性酸化物薄膜およびその製造法

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JPS61193406A
JPS61193406A JP3293185A JP3293185A JPS61193406A JP S61193406 A JPS61193406 A JP S61193406A JP 3293185 A JP3293185 A JP 3293185A JP 3293185 A JP3293185 A JP 3293185A JP S61193406 A JPS61193406 A JP S61193406A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は非晶質で強磁性を有する酸化物薄膜およびその
製造法に係るものである。
(従来の技術) 従来より真空蒸着法による強磁性酸化物薄膜の作製は主
として次の2つの方法で行われている。
1つは磁性金属または合金を蒸着した後に空気中で約6
00°C以−トの温度に加熱して薄膜を酸化する方法で
ある。もう1つは真空へルジャー内が1O−2tor+
程度の減圧中で金属を加熱蒸発させて基板上に強磁性酸
化物薄膜を堆積して作製する方法である。こうして作製
した薄膜は結晶粒界や亀裂、穴などの欠陥が多く、しか
も基板から剥離しやすい。
また、上述の製法で得られる薄膜はすべて多結晶体であ
るため、その結晶粒界や比較的多い欠陥が磁気光学材料
に用いる場合の重大な短所となっている。
、(発明が解決しようとする問題点) 前述の多結晶酸化物薄膜の短所を除去する目的で単結晶
酸化物薄膜を作製することが試められている。単結晶酸
化物薄膜には結晶粒界は存在しないが、多少の欠陥が存
在する場合が多い。しかも、この単結晶薄膜作製上の大
きな問題点は基板と単結晶薄膜のそれぞれの格子定数の
マツチングである。もし、両者の格子定数のマツチング
が許容値範囲を外れると、基板と単結晶薄膜との間に歪
が生じ、これが磁気ならびに光学的特性に様々な悪影響
を及ぼす。
、(問題点を解決しようとする手段)。
本発明は蒸着法によって作製された従来の薄膜がもつよ
うな欠点が少なく、かつ均一な品質の非晶質酸化物薄膜
を簡便に作製する方法に係る。
すなわち、本発明の非晶質酸化物薄膜には結晶粒界が存
在せず、また単結晶のように品質の均一性が優れている
。さらに製造工程も比較的簡単であり、基板の材質の種
類を問題生しない利点がある。
(発明の目的及び構成) 本発”明は、酸化第二鉄(Pa2(13)が48〜36
重量%、酸化コバルト(CoO) 、酸化第一鉄(、、
Fe0) 、酸化二・てケル(NiO) 、酸化マンガ
ン(MnO)、酸化銅(CuO)、酸化アグネシウム(
Mg、O)のうちかう選ばれた何れか一種または二種以
上の酸化物が32〜16重量%、残部五酸化リン(P2
O5)が20〜48重量%を含有し、磁気飽和値が60
〜20emu/gである非晶質強磁性酸化物薄膜に係る
本発明の他の構成としては、前記の五酸化リンの組成範
囲の一部である10重量%以下を三酸化ヒ素(Asia
)、酸化セレン(SeO2)、酸化テルル(TeO2)
の中から選ばれた一種あるいは二種以上の酸化物で置換
した非晶質強磁性酸化物薄膜にある。
本発明の更に他の目的とする所は、鉄、コバルト、ニッ
ケル、銅、マンガン、マグネシウムのうち一種または二
種以上の金属をA蒸発源とし、五酸化リンあるいはその
一部を三酸化ヒ素、酸化セレン、酸化テルルの中から選
ばれた一種あるいは二種以上で置換しか酸化物をB蒸発
源とし、初期真空度を5 、X 1.0−5torr以
下になるように減圧した後、A蒸発源を1700℃から
2000℃の範囲に、B蒸発源を300°Cから700
℃の温度範囲に可変しながら真空度を1〜10 ×10
−3torrに維持して金属と酸化物を同時に蒸発させ
、かつ基板上に蒸着させることにより非晶質強磁性酸化
物薄膜を形成する非晶質強磁性酸化物薄膜の製造法にあ
る。
本発明の更に他の目的とする所は本発明の方法により得
られた非晶質強磁性酸化物薄膜を結晶化温度以下で加熱
して熱処理すると、垂直力−回転角が0.6度以上に向
上させる非晶強磁性酸化物薄膜の製造法にある。
(作  用) 以下に本発明の非晶質強磁性酸化物薄膜の製造法を詳細
に述べるみ第1図は本発明の製造法に使用した真空蒸発
装置を示し、蒸発源は一つあり、一方の蒸発源Aには合
金試料lを入れたタングステン製ボード3を置き、他の
蒸発源Bには酸化物試料2を入れた他方のタングステン
製ボード3を置き、両者を遮蔽板11により両蒸発源A
、Bをそれぞれ遮蔽し、両蒸発源A、Bのタングステン
ボード3,3を夫々柱4及び絶縁板5によりベースプレ
ート6に支持し、タングステンボード3,3をベースプ
レート6と絶縁して電流計9及びトランス8を介してそ
れぞれの交流電源7,7に接続する。10は真空排気口
で両蒸発源A、Bの中間位置で対向する方向に回転軸1
2により支えられたガラス基板13を配置し、これに両
蒸発mA、Bより蒸発されたものがガラス基板13上で
気相合成反応して、非晶質薄膜14を生成するのである
即ち、2つの蒸発源A2B中の一方の蒸発源Aに合金試
料1を入れ、他の蒸発源Bに酸化物試料2を入れそれぞ
れの受皿であるタングステンボード3,3を夫々の電源
により抵抗加熱して、それぞれの試料を蒸発させる。こ
れらのタングステン製ボード3,3の加熱温度は外部に
ある交流電源7.7を制御することにより、それぞれの
蒸発適温に加熱される。ガラス製基板13は1分間に0
〜10回転で任意に回転又は静止しておくようにし、再
蒸発源A、B間は遮蔽板11で隔てられて、両蒸発源A
、Bより蒸発された合金蒸発体と酸化物蒸発体とが途中
の空間で接触して反応しないよ゛うにし、両蒸発体はガ
ラス基板13の上で遭遇し、ここで気相反応を生じ基板
上にデポジットして非晶質強磁性酸化物情I!14が生
成するのである。
従来、金属あるいは合金を減圧中で蒸着して多結晶質の
酸化物薄膜を基板上に作製することは公知であるが、真
空蒸着法により非晶質でかつ強磁性を有する酸化物薄膜
を作製する方法は全く知られていない。本発明者等は合
金と蒸発温度の低い酸化物を同時に真空中で蒸着するこ
とにより、非晶質状態の薄膜を得る条件を追求した。そ
してまず、合金と同時に蒸発させる酸化物の種類が重要
であることが明らかになった。すなわち、融点が比較的
低く、しかも平衡蒸気圧に達する温度が低く、とりわけ
昇化しやすい酸化物が適していることである。
こうした条件に適合する酸化物を検討した結果は五酸化
リン(has)、三酸化ヒ素(As2es) 、酸化セ
レン(SeOg)、酸化テルル(TeO2)であること
がねかった。平衡蒸気圧が低く、融点も比較的低い酸化
鉛(PbO2)や酸化ビスマス(Bit’s)は減圧中
で容易に還元されること、また酸化ホウ素(8□02)
、酸化ケイ素(Sing)、酸化ゲルマニウム(GeO
2)は平衡気圧が高いため、蒸発しにく(不適当な酸化
物であった。          2 次に本発明の製造法で重要な点は、合金と酸化物の両者
を如何にして同時に蒸発させるかである。
合金を先に蒸発させ、遅れて酸化物を蒸発させると、作
製した薄膜は合金膜と酸化物膜との二層となった。また
酸化物を先に蒸発させ、遅れて合金を蒸発させると、薄
膜の形成功率が極めて低いばかりでなく過度に酸化され
た薄膜が形成された。
合金と酸化物とをある適当な条件のもとて同時に蒸発さ
せると、両者が蒸発中に衝突、反応し、基板上に堆積し
てからも反応することにより均質な酸化物薄膜が形成さ
れた。
このように合金と酸化物を同時に蒸発させることが極め
て重要であって、その条件はペルジャー内の真空度を適
当な値に調節することであ′る。真空度がI X 10
−4t’orr以下の場合には合金膜が形成され、また
真空度が1〜10 X 1(1−’ torrの範囲で
は多結晶質体と非晶質体の混合した薄膜が得られる。
真空度が10−”torr以上の低い時は膜形成功率は
著しく低下し、酸化物膜は形成されるが、膜中に酸化物
中の陽イオンが含有されに<<、やはり非・品質膜は形
成されない。
多(の実験を繰り返した結果、1〜IOX・10−”t
orrの範囲内で、特に酸化物の加熱温度(Bの蒸発源
)を300〜700℃の温度範囲に制御じながら蒸着す
ると非晶質薄膜が得られることがわがった。また合金の
方の蒸発速度を早くすること、換言すると、合金の加熱
温度を2000℃以上にすると多結晶質の膜が作製され
る。しかし、Aの蒸発源の温度を170゜°C〜200
0°Cとすると良質な非晶質状態の酸化物薄膜が得られ
た。Aの蒸発源の温度が1700°C以下の場合は合金
はほとんど蒸発せず薄膜は形成されない。
」二連の本発明の方法で作製した非晶質強磁性酸化物薄
膜は均一性が良好で欠陥も極めて少なかった。
次に非晶質強磁性物酸化薄膜の磁気特性および垂直力−
回転角の波長依存性について述べる。
第2図はNlFez合金粉末と五酸化リンとから作製し
た薄膜中の五酸化リンの含有量と室温における磁気飽和
値との関係を示す。五酸化リン含有量が増大すると磁気
飽和値は低下する傾向がある。
また図中には結晶領域(1)と非晶質領域(1’I)と
の境界も示しである。五酸化リン含有量が約20重量%
以上では非晶質体となる。この非晶質領域における磁気
飽和値は約60〜20emu/gである。しかしながら
、薄膜中に48重量%以−1x五酸化リンが含有される
と、薄膜の表面光沢がなくなり、基板との密着性も悪く
実用には不適当となる。
また五酸化リンの一部10重量以下を他の酸化物A S
 203 + S e Oz + T e O□で置換
して作製した非晶質強磁性酸化物薄膜の磁気飽和値もほ
ぼこの第1図と同等である。
第3図は第2図中に示した(a) 、 (b) 、 (
c) 、 (d)の各試料の垂直力−回転角(2θk)
の波長依存性を示す。(a) 、 (b)は結晶質体で
あり、そのスペクトラムは比較的単調な変化をしている
。(c)は結晶質体と非晶質体の境界に近い試料で、そ
のスペクトラムは少し複雑になっている。さらに(d)
は非晶質体であり、そのスペクトラムは正、負の極性が
頻繁に変化している特徴を示す。それとともに2θに値
の極大値は増大し限定された波長範囲で約21分になり
、非晶質強磁性酸化物薄膜の方が結晶体よりも大きな値
を示すようになる。
(実施例) 次に実施例について述べ、本発明の内容をさらに詳細に
説明する。    □ 去狙聞上 1gのCoFe2合金粉末および0.3gの五酸化リン
(P2O5)と0.1gの酸化テルル(TeO2)の混
合物をそれぞれ2つのタングステンポートに入れた。1
×1O−5torrにヘルシャー内を減圧した後にC0
F02合金側のボー)(A蒸発a)ヲ約1700〜17
50°cにsmmし、かつ真空度が2〜IQ X 10
− ” torrに維持できるように酸化物側のポート
(B蒸発源)を300〜500°Cに調節しながらそれ
ぞれ加熱蒸発させ、ガラス基板上に薄膜を形成した。膜
厚は約4000人であった。
コバルト、鉄、五酸化リンおよ、び酸化テルルの含有量
は螢光X線分析により定量した。その結果、膜中の五酸
化リンは28重量%、酸化テルルは10重量%で残部は
CgおよびFeの酸化物であった。X線回折で非晶質で
あることも確認した。作製した非晶質強磁性酸化物薄膜
は磁気飽和値が34cmu/gであった。垂直力−回転
角(2θk)は500〜600nmで+20分、700
〜800m付近で一24分とそれぞれ極大(直を示した
失謄桝l NlFez合金粉末と五酸化リン(pzo5)粉末とを
それぞれ2つのタングステンホードの蒸発HAおよびB
に入れ、ヘルジャー内を1.5 X 10”5torr
に減圧にした後に、金属側ボードを1750〜1800
℃間に加熱すると同時に酸化物側ボードを400〜50
0℃で加熱した。蒸発速度を一定に保つために双方のボ
ートの加熱温度を印加電圧で微調節しながら、蒸着中の
真空度を1〜10 X 10” 3torrに保持して
非晶質強磁性酸化物薄膜を作製した。螢光X線分析によ
る薄膜の組成は五酸化リン含有量が22重量%、酸化第
二鉄が51重量%、酸化ニッケルが27重量%であった
。また磁気飽和値ば40emu/gであった。
このようにして得た薄膜を空気中で熱処理した場合の垂
直力−回転角の波長依存性スペクトラムを第4図に示す
。図中には作製した直後の試料、およびこれをそれぞれ
200°C’、225℃、250℃で3時間空気中で焼
鈍した後に測定したスペクI・ラムが示しである。加熱
温度が高くなるにしたがい垂直力−回転角の最大値は増
大するようになり、225℃で加熱した時に670nm
付近で約36分に達する。
しかし、それ以上の温度で加熱した場合はかえって減少
する傾向がある。この薄膜が結晶化する300℃と35
0°Cで加熱した場合は垂直力−回転角は著しく低下し
た。
実施例3 旦煎FeとP2O5とを蒸発源とする2#真空蒸着法で
作製したFe−P系アモルファス酸化物薄膜(膜厚20
00〜4000人)は、熱的安定性、磁気光学特性等ア
モルファス金属薄膜とは異なる特徴を示す。これらの特
徴は酸化物薄膜中に存在するPイオンの作用に因ると考
えられる。従って、本実験ではPイオン含有量の異なる
薄膜を作製し、それらの結晶相、磁気飽和値、キュリ一
温度等の基本的性質を調べると共に、磁気光学特性の測
定を行った。
実験方法 Fe粉末と乾燥したP2O,とを別々のタン
グステンボートに入れ、1O−3〜10− ’ tor
rに減圧した後に、ボートを加熱しPeとP2O,を同
時に蒸発させてガラス基板上に薄膜を作製した。Feと
P2O。
の組成比の異なる薄膜は、それぞれのボートの加熱温度
を制御することにより金属膜から酸化物膜まで任意に作
製できる。均一な膜を得るためにガラス基板を1分間に
8回転させた。膜の形成速度”  は遅く、効率は良く
ない。
夫腹級米 第5図は磁気飽和値(σS)およびキュリ一
温度のPイオン含有量(P/Fe +P、譬t0%)に
よる変化を示す。Pイオン含有量が13wt%以下では
結晶体であり、それ以上のPイオン含有量では非晶質体
となる。図に示した様にσSはP9オン含有量が増大す
るにしたがい急激に減少し、アモルファス膜として得ら
れるのは44emu/g以下の場合である。この程度の
大きさのσSがあれば磁気光学材料として応用の可能性
がある。また、キュリ一温度(Tc)はPイオン含有量
の増加と共に減少する傾向が見られる。これはFe−0
−Fe超交換相互作用にPイオンが係っていると推測さ
れる。結晶化温度もPイオン含有量の増加と共に約30
0°Cから約250℃へとゆるやかに減少する傾向を示
す。
第6図はPイオン含有量が異なる6種類の試料の垂直力
−回転角(2θk)の波長依存性を示す。図中のa、b
、c、”’+’a+  fは第5図のa、  b。
−、fに対応している。結晶体であるa、b、’cのス
ペクトラムは単純な型から少しつづ複雑な型へと変化す
る。Cは酸化物との中間状態にある。d。
e、fは非晶質体であり、各波長ごとに対応するピーク
はPイオン含有量の増大と共に短波長側にシフトする。
これは存在するPイオン量に因るものと考えられるが詳
細はまだ明らかでない。eはσ8が44emu/g と
大きく、2θにも±21m1n と大きな値を示す。f
はσ5も小さくなり、波長に対する20にの変化も激し
い。以上をまとめると、■アモルファス酸化物薄膜では
Pイオンの役割が極めて重要であり、 ■その含有量が増加するとσg、 Tcrys + T
cがそれぞれ低下するが2θには大きくなり、ピークは
短波長側に移動する傾向がある。
に引き続き、その一部を旧イオンで置換したNi−Fe
−P系アモルファス酸化物薄膜を作製した。F’eイオ
ンをNiイオンで置換する理由はNiイオンの原子価が
安定であると共に、正八面体配位を優先的に占めるため
明確な変化が生じると考えられるためである。本研究で
はNi−Fe−P系アモルファズ酸化物薄膜の磁性およ
び磁気光学特性について調べ′た。         
  −□      ・実験方法 N1xFe、−x(
x=o、0.25,0.5,0.75’、4’、’O)
の5種類の小さな塊状の合金とP2O5とを2うの蒸発
源(タングステンボート)に入れ、10−3〜1O−4
torrに減圧した後に蒸発源の加熱温度を制御しなが
らガラス基板上に薄膜を形成した。薄膜中のPイオン含
有量゛はP2’05側の蒸発源の加熱温度により調節が
可能である。厚い膜を作製する場合は繰り返し蒸着を行
う。
fi  まずNi’Fgz j(x = 0.” 5)
合金とP2O5とから作製したPイオン含有量の異なる
薄膜の結晶相、磁気飽和値・(σs)、電気抵抗率の変
化を゛調べた。
薄膜中゛のPイオン含有量が増加す゛るとσ3゛は減少
し、電気抵抗率は増大した。すなわち、Pイオン含有量
の増加と共に酸化物的性質が強まる。第7図はσ5の異
なる試料の垂直力−回転角(2θk)の波長依存性を示
す。a  (6s =150emu/g)、、b  (
a。
−,85)、C(σ5=57)は結晶体であり、d (
σ。
−32)は非晶体である。これらのスペクトラムはFe
−P系アモルファス酸化物薄膜の場合と同じ様な変化を
示す。また作製条件も同一で良いことを確認した。
第8図は(NixFea−x)−P系アモルファス酸化
物薄膜の2θにの波長依存性を示ず。試料0. P、 
Q、 R。
Sはそれぞれx−0,0,25,0,5,0,75,1
,0に対応している。特徴的なことはNiイオン含有量
が増加するにしたがい、正および負のピークは長波長側
に移動することである。またNiイオン置換量の変化と
ともに250nm〜350nm間でのスペクトラムの変
化は著しいが、Ka hn等の報告の単結晶Niフェラ
イトのスペクトラムではこの付近のN + + 2イオ
ンの遷移は報告されておらず、非晶質体特有のものかも
知れない。また、他の著者によって報告されている旧、
Co;Mgの各フェライトのスペクトラムに比べてこの
アモルファス薄膜は、とりわけ250〜600nm間で
、曲線の変化が著しく、Pイオンの影響に因るものと考
えられる。このことは結晶化した試料のスペクトラムが
この波長間で極めて平坦であることからも推測される。
以」−の結果をまとめると ■Feイオンを旧イオンで置換したアモルファス酸化物
薄膜の2θにのスペクトラムは高波長側に移動する傾向
がある。
■この薄膜の2θにのスペクトラムは単結晶Ni。
Co+Mgフェライト等のそれらと異なっており、この
相違はPイオンの影響であると思われる。
以上述べたように本発明の非晶質強磁性酸化物薄膜なら
びにその製造法はまったく新規な磁性薄膜であり、また
新しい製造法である。さらにその薄膜の磁気的および磁
気光学的特性は従来公知の酸化物薄膜に比べて優れた新
規な特徴を有し、本発明は工業上極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図本発明の実験に使用したアモルファス酸化物薄膜
の製造装置の一例を示す図面、第2図はNlFez合金
粉末と五酸化リンとから作製1した本発明の非晶質強磁
性酸化物薄膜中の五酸化リンの含有量と、室温における
磁気飽和値との関係を示す特性図、 第3図は第2図中に示した五酸化リン含、有量の異なる
種々の薄膜の垂直力−回転角(2θk)の波長依存性を
示す特性図、 第4図はNlFez合金粉末と五酸化リンから作製した
非晶質強磁性酸化物薄膜を加熱した場合の垂直力−回転
角の波長依存性を示す特性図、第5図は鉄粉末とP2O
5とを蒸発源として作製した非晶質強磁性酸化物薄膜の
磁気飽和値およびキュリ一温度のリン含有量による変化
を示す特性図、第6図はFe−P系アモルファス酸化物
薄膜の垂直力−回転角の依存性を示す特性図、 第7図はN1Fez−P系アモルファス酸化物の垂直力
−回転角の波長依存性を示す特性図、第8図はN1x−
Fe(+−x)−P系アモルファス酸化物薄膜の垂直力
−回転角の波長依存性を示す特性図である。 1−合金試料    2−酸化物試料 3− タングステン製ボード 4−支柱      5−=絶縁体□ 6−ベースプレート 7−交流電源 8−1−ランス    9−電流計 10−排気系     11−”遮蔽板12−回転軸 
    13−ガラス基板14−生成した非晶質薄膜 15− ペルジャー 手  続  補  正  書 昭和60年 4月25日 特許庁長官  志  賀     学   殿1、事件
の表示 昭和60年特許願第 32931号 2、発明の名称 非晶質強磁性酸化物薄膜およびその製造ン去3、補正を
する者 事件との関係 特許出願人 埼玉大学長 須甲鉄也 4、代理人 5、補“正の対象   明細書の「特許請求の範囲」の
4閑6、補正の内容  (別紙のとおり) 1、 明細書第1頁第4行ないし第3頁第12行間を次
の通り訂正する。 [2、特許請求の範囲 (1)酸化第二鉄(Fezes)が48〜36重量%、
酸化コバルト(Coo) 、酸化第一鉄(FeO) 、
酸化−’−ソケル(NiO) 、酸化マンガン(MnO
)、酸化銅(CuO) 、酸化マグネシウム(MgO)
のうちから選ばれた何れか一種または二種以上の酸化物
が32〜16重量%、残部五酸化リン(P2O3)が2
0〜48重量%を含有し、磁気飽和値が60〜20em
u/gであることを特徴とする非晶質強磁性酸化物薄膜
。 (2)前記の五酸化リンの組成範囲の一部である10重
量%以下を三酸化ヒ素(Asz(h) 、酸化セレン(
SeO2)、酸化テルル(TeO2)の中から選ばれた
一種あるいは二種以上の酸化物で置換することを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の非晶質強磁性酸化物薄
膜。 (3)鉄、コバルト、ニッケル、銅、マンガン、マグネ
シウムのうち一種または二種以上の金属をA蒸発源とし
、五酸化リンあるいはその一部を三酸化ヒ素、酸化セレ
ン、酸化テルルの中から選ばれた一種あるいは二種以上
で置換した酸化物をB蒸発源とし、初期真空度を5 X
l0−5torr以下になるように減圧した後、A蒸発
源を1700℃から2000″Cの範囲に、B蒸発源を
300°Cから700℃の温度範囲に可変しながら真空
度を1〜10×10−3torrに維持して金属と酸化
物を同時に蒸発させ、かつ基板上に蒸着させることによ
り非晶質強磁性酸化物薄膜を形成することを特徴とする
非晶質強磁性酸化物薄膜の製造法。 (4)酸化第二鉄(Fez(h)が48〜36重景%、
酸化コバルト(Coo) 、酸化第一鉄(FeO) 、
酸化ニッケル(NiO) 、酸化マンガン(MnO)、
酸化vi4(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)の
うちから選ばれた何れか一種または二種以上の酸化物が
32〜16重量%、残部五酸化リン(hOs)が20〜
48重量%とを含有する非晶質強磁性酸化物薄膜を結晶
化温度以下で加熱して垂直力−回転角が0.6度以上に
向上することを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
非晶質強磁性酸化物薄膜の製造方法。 (5)  特許請求の範囲第3項記載の方法における非
晶質酸化物薄膜は、その五酸化リンの組成範囲の一部で
ある10重量%以下を三酸化ヒ素(八5203) 、酸
化セレン(SeOg)、酸化テルル(TeO2)の中か
ら選ばれた一種あるいは二種以上の酸化物で置換したも
のよりなる特許請求の範囲第3項記載の非晶質強磁性酸
化物薄膜の製造法。」 代理人弁理士   杉  村  暁  秀外1名

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸化第二鉄(Fe_2O_3)が48〜36重量
    %、酸化コバルト(CoO)、酸化第一鉄(FeO)、
    酸化ニッケル(NiO)、酸化マンガン(MnO)、酸
    化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)のうちか
    ら選ばれた何れか一種または二種以上の酸化物が32〜
    16重量%、残部五酸化リン(P_2O_5)が20〜
    48重量%を含有し、磁気飽和値が60〜20emu/
    gであることを特徴とする非晶質強磁性酸化物薄膜。
  2. (2)前記の五酸化リンの組成範囲の一部である10重
    量%以下を三酸化ヒ素(As_2O_3)、酸化セレン
    (SeO_2)、酸化テルル(TeO_2)の中から選
    ばれた一種あるいは二種以上の酸化物で置換することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の非晶質強磁性酸
    化物薄膜。
  3. (3)鉄、コバルト、ニッケル、銅、マンガン、マグネ
    シウムのうち一種または二種以上の金属をA蒸発源とし
    、五酸化リンあるいはその一部を三酸化ヒ素、酸化セレ
    ン、酸化テルルの中から選ばれた一種あるいは二種以上
    で置換した酸化物をB蒸発源とし、初期真空度を5×1
    0^−^5ton以下になるように減圧した後、A蒸発
    源を1700℃から2000℃の範囲に、B蒸発源を3
    00℃から700℃の温度範囲に可変しながら真空度を
    1〜10×10^−^3tonに維持して金属と酸化物
    を同時に蒸発させ、かつ基板上に蒸着させることにより
    非晶質強磁性酸化物薄膜を形成することを特徴とする非
    晶質強磁性酸化物薄膜の製造法。
  4. (4)酸化第二鉄(Fe_2O_3)が48〜36重量
    %、酸化コバルト(CoO)、酸化第一鉄(FeO)、
    酸化ニッケル(NiO)、酸化マンガン(MnO)、酸
    化銅(CuO)、酸化マグネシウム(MgO)のうちか
    ら選ばれた何れか一種または二種以上の酸化物が32〜
    16重量%、残部五酸化リン(P_2O_5)が20〜
    48重量%とを含有する非晶質強磁性酸化物薄膜を結晶
    化温度以下で加熱して垂直力−回転角が0.6度以上に
    向上することを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の
    非晶質強磁性酸化物薄膜の製造方法。
  5. (5)特許請求の範囲第3項記載の方法における非晶質
    酸化物薄膜は、その五酸化リンの組成範囲の一部である
    10重量%以下を三酸化ヒ素(As_2O_3)、酸化
    セレン(SeO_2)、酸化テルル(TeO_2)の中
    から選ばれた一種あるいは二種以上の酸化物で置換した
    ものよりなる特許請求の範囲第3項記載の非晶質強磁性
    酸化物薄膜の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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