JPS61192949A - 遊星歯車式差動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ１発明の目的 （１）　　産業上の利用分野 本発明は、デフケースの外側に最終被動ギヤ、内側に内
歯ギヤを備え、その内歯ギヤと噛合するプラネタリギヤ
等をデフケースに収容してなる遊星歯車式差動装置に関
する。

（２）　　従来の技術 従来、この種差動装置では、プラネタリギヤ等を収容す
るためにデフケースを左ケース半体と右ケース半体とに
分割し、一方のケース半体に内歯ギヤを刻設し、両ケー
ス半体に最終被動ギヤをボルト等で固着している。

（３）　　発明が解決しようとする問題点従来の構造で
は、デフケースの少なくとも内歯ギヤを刻設されるケー
ス半体は、トルク伝達に耐え得るよう、最終被動ギヤと
同様に高強度部材をもって形成したり、厚肉にしたりし
なければならないため、これが差動装置の軽量化の障害
となっており、またケース半体の内周面に内歯ギヤを切
る加工は、ケース半体の端壁に邪魔されて面倒であるた
め、加工能率の面でも問題がある。

本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、デフケ
ースをトルク負担から解放することにより、その軽量化
を図るべく軽量材料の使用若しくは薄肉化を可能にし、
しかも内歯ギヤの加工を容易に行い得るようにした前記
差動装置を提供することを目的とする。

Ｂ０発明の構成 （１）問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、デフケースを構
成する左ケース半体孕び右ケース半体の接合面間に、最
終駆動ギヤから駆動される輪状の最終被動ギヤを挟入し
て固着し、この最終被動ギヤの内周面に、デフケース内
のプラネタリギヤと噛合する内歯ギヤを刻設したことを
特徴とする。

（２）作　用 上記構成によれば、最終被動ギヤが受ける駆動トルクは
、デフケースを経ることなく、直ちに内歯ギヤに伝達さ
れるので、デフケースをトルク負担から解放することが
できる。

また、輪状の最終被動ギヤの内周面への内歯ギヤの形成
に際しては、加工能率の高いブローチ加工が可能である
。

（３）実施例 以下、図面により、本発明をバギー車の差動装置に適用
した一実施例について説明すると、第１図において、エ
ンジンの駆動トルクは、変速機、最終駆動ギヤ１及び最
終被動ギヤ２を順次径て遊星歯車式差動装置３に伝達さ
れる。

前記最終被動ギヤ２は輪状に形成されると共に、差動装
置３のデフケース４を構成する左ケース半体４ａ及び右
ケース半体４ｂの接合面間に挟入され、これら三者２．
４ａ、４ｂはボルト５により相互に固着される。

デフケース４は、左右の車軸５！、５ｔ周りに回転し得
るように、車体に支持される伝動ケース７に左右一対の
ベアリング８，８を介して支承される。

最終被動ギヤ２の内周面はデフケース４内に臨んでおり
、それに内歯ギヤ９が刻設される。

デフケース４内には、内歯ギヤ９と噛合する第１プラネ
タリギヤ１０．、　この第１プラネタリギヤ１０．と噛
合する第２プラネタリギヤ１０ｔ　−この第２プラネタ
リギヤ１０□と噛合するサンギヤ１１、両プラネタリギ
ヤｔｏ＋、ｔｏｚを回転自在に軸支するキャリヤ１２、
及びこのキャリヤ１２とサンギヤ１１間に介装される差
動制限クラッチ１３が収容される。

差動制限クラッチ１３は、キャリヤ１２に固設されてそ
れと共に有底円筒形をなすクラッチアウタ１４と、サン
ギヤ１１にスプライン結合されてクラッチアウタ１４に
囲繞される筒状のクラッチインナ１５とを有する。クラ
ッチアウタ１４の開放端には蓋体１６がスプライン嵌合
して止環１７により固定される。そして、クラッチアウ
タ及びインナ１４，１５間に密閉油室１８を画成すべく
、蓋体１６及びキャリヤ１２にクラッチインナ１５は相
対回転可能に且つ油密に嵌合される。

密閉油室１８には、交互に重合配列した各複数枚の環状
の外側クラッチ板１９．１９・・・及び内側クラッチ板
２０．２０・・・が収容され、外側クラッチ板１９．１
９・・・はクラッチアウタ１４の内周面にスプライン２
１を介して軸方向摺動可能に係合され、内側クラッチ板
２０．２０・・・はクラッチインナ１５の外周面にスプ
ライン２２を介して軸方向摺動可能に係合される。

また密閉油室１８には高粘性油と、その油の熱膨張を許
容する少量の空気とが封入される。その油の充填のため
に、蓋体１６には充填口２３が設けられ、それは通常ね
し栓２４で閉鎖される。

左方の車軸６ａは左ケース半体４ａと貫通してクラッチ
インナ１５にスプライン結合され、右方の車軸６ｒは右
ケース半体４ｂを貫通して蓋体１６にスプライン結合さ
れる。

第２図（Ａ）、　　（Ｂ）に示すように、外側クラッチ
板１９には、クラッチアウタ１４のスプライン１４に係
合する多数の歯２５と、前記油を流通させる多数の油孔
２６とが設けられ、また内側クラッチ板２０には、クラ
ッチインナ１５のスプライン２２に係合する多数の歯２
７と、前記油を流通させる多数の油溝２８とが設けられ
る。

次にこの実施例に作用を説明する。

最終駆動ギヤ１から最終被動ギヤ２に伝達された駆動ト
ルクは、デフケース４を経ることなく、直接内歯ギヤ９
に伝達されるので、デフケース４はトルク負担から解放
される。

内歯ギヤ９に伝達された駆動トルクは、第１゜第２プラ
ネタリギヤ１０＋、１０ｚ、サンギヤ１１及びクラッチ
インナ１５からなる第１の伝動経路を経て左車軸６１へ
、また第１．第２プラネタリギヤ１０１．１０２、キャ
リヤ１２、クラッチアウタ１４及び蓋体１６からなる第
２の伝動経路を経て右車軸６ｒへそれぞれ２分されて伝
達する。

ところで、両車軸６β６ｒに相対回転を与えると、各プ
ラネタリギヤ１０Ｉ、１０ｇの自転により、クラッチア
ウタ１４及びクラッチインナ１５間にも同様の相対回転
が生じ、外側クラッチ板１９及び内側クラッチ板２０は
、それらの間に介在する高粘性油を剪断しながら相対的
に回転する。

このとき、各クラッチ板１９．２０の油孔２６及び油−
ａ２８は油を保持して、その油の効果的な剪断に寄与す
る。

而して、油温か比較的低い状態では、両車軸６１．６ｒ
間の伝達トルク即ち差動トルクは、前記油の剪断トルク
により決定される。

両車軸６に、６ｒの相対回転速度が上昇していくと、前
記油は両クラッチ板１９．２０から受ける剪断エネルギ
により昇温しでいき、当初はその油温上昇に伴う粘性の
低下により差動トルクは減少するが、前記相対回転速度
が所定値を超えると、油温の急上昇により各クラッチ板
１９．２０に複雑な温度勾配を生じ、これに起因する歪
みと、油温の急上昇による密閉油室１８内の圧力上昇と
の相乗作用により、相隣る内、外側クラッチ板２０゜１
９間に摩擦係合部分または隙間が極めて小さい部分がで
き、その結果、差動制限クラッチ１３はカップリング状
態となって両車軸６Ｃ６ｒの相対回転を抑制するように
なる。

したがって、車両の通常の旋回走行時には、両車軸５Ｉ
！、５ｒの相対回転速度が比較的小さいので、差動制限
クラッチ１３の伝達トルクは小さく、両車軸６１，６ｒ
の相対回転を許容するので、差動装置３本来の差動機能
は妨げられない。ところが、例えば左右いずれか一方の
駆動車輪を地面から浮かしてバギー車を操縦するような
場合には、該車輪の空転により両車軸６１，６ｒの相対
回転速度が急増するため、差動制限クラッチ１３はカッ
プリング状態となって両車軸６１．６ｒの相対回転を抑
制し、両車軸６１，６ｒを共に駆動し続けることができ
る。

Ｃ１発明の効果 以上のように本発明によれば、デフケースを構成する左
ケース半体及び右ケース半体の接合面間に、最終駆動ギ
ヤから駆動される輪状の最終被動ギヤを挟入して固着し
、この最終被動ギヤの内周面に、デフケース内のプラネ
タリギヤと噛合する内歯ギヤを刻設したので、デフケー
スをトルク負担から解放することができ、その結果デフ
ケースをＡ１合金等の軽量材料で形成したり、薄肉に形
成したりして、装置の軽量化を図ることができる。

また輪状の最終被動ギヤの内周面には、ブローチ加工に
より内歯ギヤを容易に形成することができるばかりでな
く、最終被動ギヤを複数枚重ねた状態で、それらの内周
面に内歯ギヤを一挙に形成することもでき、加工能率を
著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

図、面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は差動
制限クラッチ付の遊星歯車式差動装置の縦断面図、第２
図の（Ａ）及び（Ｂ）は差動制限クラ゛ソチの外側クラ
ッチ板及び内側クラッチ板の各正面図である。 ■・・・最終駆動ギヤ、２・・・最終被動ギヤ、３・・
・差動装置、４・・・デフケース、４ａ、４ｂ・・・左
、右ケース半体、５・・・ボルト、６Ｌ６ｒ・・・左、
右車軸、９・・・内歯ギヤ、１０．．１０２・・・第１
．第２プラネタリギヤ、１１・・・サンギヤ、１２・・
・キャリヤ、１３・・・差動制限クラッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. デフケースを構成する左ケース半体及び右ケース半体の
   接合面間に、最終駆動ギヤから駆動される輪状の最終被
   動ギヤを挟入して固着し、この最終被動ギヤの内周面に
   、デフケース内のプラネタリギヤと噛合する内歯ギヤを
   刻設したことを特徴とする、遊星歯車式差動装置。