JPS6118972B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は分析装置用搬送装置に関する。

従来、この種の装置として特別につくられたも
のはないが、各サンプル容器を個別に測定し検出
する装置があつた。このような装置では、特別に
サンプルプレートを測定位置に移送するというこ
とがないので、正確な位置決めの問題が生じな
い。しかしながら、多数のサンプルを載せたプレ
ートを測定位置に移送する装置を設ける場合に
は、測定位置に正確にサンプルが位置しなければ
測定装置のセンサがサンプルを検出できないとい
う問題点が生じるため、移送装置の正確な位置決
めの問題が生じて来る。

本発明は上記問題点を解決した分析装置用搬送
装置を提供するものである。この搬送装置は、案
内・支持軌条から成る軌道であつて、同軌道に沿
つて運搬カセツト上のピツトプレートを運搬する
ような前記軌道を含んで構成される。さらに詳細
には、搬送装置を設けられた分析装置の目的は、
ピツトプレート（微量滴定板、例えば、クツク、
リンプロ、テイターテツク）、測定容器、測定容
器セツト（フインピペツト容器セツト）、投薬量
判定管、等々を、光度測定装置、薬液量判定装
置、あるいは本分析装置に同様に関係のある同様
の装置などに対して十分に正確に移動して位置ぎ
めすることにある。特に、光度測定装置において
は、移動方向に直交する方向の正確な位置ぎめ、
および移動方向での制動による正確な位置ぎめの
双方が重要である。これから開示する装置は、垂
直および水平方向測定用のマルチチヤンネルシス
テム、およびシングルチヤンネルシステムに適合
している。

本発明に係る搬送装置は、案内・支持軌条３か
ら成る軌道に沿つて運搬カセツト１上のピツトプ
レートを運搬する分析装置用搬送装置であつて、
運搬カセツト１に前記軌道に平行な索引軌条４が
固着されると共に、該索引軌条４と共同して動作
する手段として索引装置が、前記索引軌条４の延
長方向において前記軌道に固着され、前記索引装
置は駆動装置９とこれに連動して前記索引軌条４
に搬送力を付与する摩擦車５とから成り、前記索
引軌条４には、運搬カセツト１の停止位置を指示
する光学式読み取り装置７によつて読み取り可能
な前記索引装置の運転制御用コード標識６を配設
し、前記光学式読み取り装置７が、分析装置によ
り実施される作業に必要な方法で、前記軌道に直
交するピツトプレート内のピツト列線を正確に案
内する前記運搬カセツト１の停止位置を指示させ
ることを特徴とする。

本発明に係る搬送装置の利点として、以下のよ
うなものが挙げられる。

−運搬カセツトは取り外し可能である。

−運搬カセツトは、例えば４点のように、複数の
点で支持されており、それによつて、機械的な
剛性は十分にある。

−軌道の長さは任意に選べる。

−運搬カセツトの、一方通行および（または）往
復通行が可能である。

−同一の装置に複数の運搬カセツトを載置可能で
ある。

−運搬カセツトの運動を定速度にすることが可能
であると共に、双方向に移動することも可能で
ある。

−大型の装置（それぞれが位置ぎめ装置を含んで
いる装置を寄せ集めた装置）においては、中間
運動を生成するために、正確な搬送機構の代り
に、ばね力、重力、などを利用することが可能
である。

−大型の装置においては、カセツト同士が重なり
合うように設備することが可能であると共に、
カセツト同士を連結することも可能である。カ
セツト連結トレインの始点あるいは終点に、搬
送用モータを含む機関車を連結することは可能
である。同機関車の索引力は、摩擦車あるいは
同等物を介して支持軌条によつて支えられる。
機関車を、索引の役目の代りに、正確な搬送装
置として動作させることが可能であり、あるい
は、中間的な搬送力を生成するような副次的な
手段としてのみ利用することも可能である。

−軌道に沿つて、ピペツテイング部位、自動温度
調節部位、振動部位、測定部位、等々を設備す
ることは可能である。

−自動温度調節装置付きの機関車の場合では、支
持軌条は、モータおよびサーモスタツト用の電
力供給装置としても機能することが可能であ
る。

このように本発明では、分析用搬送装置が、ピ
ツトプレートを載置した運搬カセツトに案内・支
持軌条から成る軌道に平行な索引軌条を固着し、
その索引軌条に運搬カセツトの停止位置を指示す
る光学式読み取り装置によつて読み取り可能なコ
ード標識を配設したことにより、光学式読み取り
装置が分析装置により実施される作業の測定位置
にピツトプレート上に配置させたピツトを正確に
位置することを検知し、制御装置に検知結果を知
らせ、索引装置の動作を制御できるようになり、
分析用搬送装置の位置確認が正確に実施できるよ
うになる。これにより、分析用搬送装置が分析装
置に対してピツトプレート、測定容器、測定容器
セツト、投薬判定管等の関係緒装置に対して十分
に正確に移動して位置決めすることができる。

本発明は、以下の記事と添付図面とから詳細に
理解されよう。

第１図および第２図に示した搬送装置は、案
内・支持軌条３から成る軌道であつて、同軌道に
沿つて運搬カセツト１上のピツトプレートを運搬
するような前記軌道を含んで構成されている。前
記運搬カセツト１には、前記軌道に平行な索引軌
条４が、運搬カセツト１のほぼ中心線上に位置す
るように固着されていると共に、駆動装置として
のリニアモータ９あるいは同等物によつて、ギヤ
システムから成る伝導装置１０を介して駆動され
る摩擦車５と同摩擦車に対向する押え車８とが、
前記索引軌条４と共同して動作する手段を構成す
るように、前記運搬装置の前記軌道に索引装置と
して設備されている。この索引装置（摩擦車５、
押え車８）の運転を制御するために、前記索引軌
条４には、光学式読み取り装置７によつて読み取
り可能な、例えば孔、切欠き溝、あるいは同等物
のようなコード標識６が設備されており、前記運
搬カセツト１が停止されるべき位置は前記光学式
読み取り装置７によつて前記コード標識から判読
される。

第１図および第２図の実施態様において、運搬
カセツト１の索引軌条４は、まず最初に光学式読
み取り装置７を通過することがわかる。索引軌条
４のコード標識６（本実施態様では信号光を通過
させ得る長方形溝である）は、運搬カセツト１が
停止されるべき位置を表示している。入出力イン
タフエイス回路１２を介して、光学式読み取り装
置７とリニアモータ９とは、それぞれが関連する
特定の時刻において動作電子回路に接続される。

この目的に適わしいそれぞれの特定の時刻に、
制御装置によつてリニアモータ９は運転せしめら
れ、伝導装置１０を介して、摩擦車５は回転せし
められる。この摩擦車５と対向するように押え車
８があり、この押え車８に対して、前記摩擦車５
の作用によつて、前記索引軌条４が挾持され索引
せしめられる。摩擦車５の索引面を弾力性のある
面にすることは可能であり、あるいは、回転機構
を含めた摩擦車５に同摩擦車を押え車８に押圧せ
しめるばね荷重を付加することも可能である。あ
るいは、関係を逆にして、摩擦車５は固定させ、
押え車８に対して、この目的に適わしい方法で、
ばね荷重などを付加せしめることが可能である。
なお、前記押え車８は、摩擦車５との間での索引
軌条４の挾持及び索引軌条４の捻れ防止に効果的
であるが、該索引軌条４の摩擦車５周面（索引
面）への当接を確実にする手段（例えばガイド
等）を選定することにより、これを省略すること
が可能である。

かくして、前記索引軌条４は、例えば、カセツ
ト１の中央付近に固着され、この索引軌条４に
は、例えば、１個あるいは複数個の摩擦車５、押
え車８、およびリニアモータあるいは同等物によ
つて得られる搬送力が直接に作用し得ることに成
り、このカセツト１は搬送せしめられる。同じこ
の索引軌条４は、停止装置の同期用軌条としても
機能する。孔あるいは同等物から成る索引軌条４
の標識コード６は光学式読み取り装置７によつて
読み取られるので、位置確認は正確に実施され
る。この標識コードは、正確な停止に要求される
情報以外の情報を含むことが可能である。

第１図および第２図に示した搬送装置には、一
列に並べた幾つかの伝導体１３が取り付けられて
いる。これらの伝導体は、例えば光フアイバーか
らなり、測定光束を伝播せしめると共に、これら
の伝導体と対応する位置に、測定光束を受光する
検出器１４が配設されている。

この測定技術は、例えば、種量測定、同位元素
測定、光度測定、分光光度測定、螢光測定、不透
明度測定にもとづいて実施可能である。

本発明が使用される総合装置は、例えば、本目
的に適する電流源、光源、光学装置、増幅器、お
よび変圧器、さらに、システム全体、あるいはこ
のシステムの部品を制御する電子回路（例えば、
マイクロプロセツサ、あるいは、システム外の制
御装置）、それから、システム全体に関連するそ
の他の機能に接続可能な出力装置を含んで構成さ
れることが可能である。運搬カセツト１の中に、
例えば、それぞれが８個の独立したピツトを含む
12本の並んだ列線を含む微量滴定板を配置させる
ことは可能である。例えば、伝導体１３から発出
する測定光束は、前記ピツト中の溶液を透光し
て、前記伝導体１３に対応する検出器１４に進入
する。１本の列線上の複数個のピツトの測定を同
時に実施することは可能であり、あるいは、各ピ
ツトを順々に測定することも可能である。測定
後、ピツトの次の列線が測定位置にくるように、
運搬カセツト１が自動的に移動される。ピツトの
列線の正確な位置は、索引軌条のコード標識６に
よつて決定される。叙上の運搬・測定装置は、例
えば、液体投与（ピペツテイング、および（また
は）希釈等々）、および、運搬カセツト１の全体
あるいは、同運搬カセツトに配設される微量滴定
板の自動温度調節などの機能をもつ装置に連続可
能である。この微量滴定板のピツトの測定は、同
微量滴定板を移動させることにより複数回にわた
つて、あるいは、複数回の繰返し測定のためにピ
ツトを復帰させることによつて実施可能である。

本搬送装置に関連する別の機能をもつ装置のタ
イミングおよび制御は、同装置に内蔵される電子
回路（例えば、マイクロプロセツサ）、および
（または）同装置の外部に配設される電子回路
（例えば、マイクロプロセツサ）によつて中央制
御可能である。叙上の搬送装置は、この運搬装置
の目的に合致する適当な方向に所定の距離だけ装
置全体ごと移動させることが可能である。この運
搬・測定装置の測定運動は、例えば、測定、液体
投与、希釈、および自動温度調節などの叙上の型
式の装置に連結可能である。

本発明は以上説明したように、分析用搬送装置
がピツトプレートを載置した運搬カセツトに案
内・支持軌条から成る軌道に平行な索引軌条を固
着し、この索引軌条に運搬カセツトの停止位置を
支持する光学式読み取り装置によつて読み取り可
能なコード標識を配設したことにより、光学式読
み取り装置が分析装置により実施される作業の測
定位置にピツトプレート上に配置させたピツトを
正確に位置することを検知し、制御装置に検知結
果を知らせ、索引装置の動作を制御できるように
なり、分析装置用搬送装置の位置確認が正確に実
施できるようになる。これにより、分析用搬送装
置が分析装置に対してピツトプレート、測定容
器、測定容器セツト、投薬判定管等の関係諸装置
に対して十分に正確に移動して位置決めすること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る搬送装置の側面図であ
る。第２図は、第１図に示した搬送装置の平面図
である。 １……運搬カセツト、３……案内・支持軌条、
４……索引軌条、５……摩擦車、６……コード標
識、７……光学式読み取り装置、８……押え車、
９……リニアモータ、１０……伝導装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 案内・支持軌条３から成る軌道に沿つて運搬
   カセツト１上のピツトプレートを運搬する分析装
   置用搬送装置であつて、運搬カセツト１に前記軌
   道に平行な索引軌条４が固着されると共に、該索
   引軌条４と共同して動作する手段として索引装置
   が、前記索引軌条４の延長方向において前記軌道
   に固着され、前記索引装置は駆動装置９とこれに
   連動して前記索引軌条４に搬送力を付与する摩擦
   車５とから成り、前記索引軌条４には、運搬カセ
   ツト１の停止位置を指示する光学式読み取り装置
   ７によつて読み取り可能な前記索引装置の運転制
   御用コード標識６を配設し、前記光学式読み取り
   装置７が、分析装置により実施される作業に必要
   な方法で、前記軌道に直交するピツトプレート内
   のピツト列線を正確に案内する前記運搬カセツト
   １の停止位置を指示させることを特徴とする、分
   析装置用搬送装置。 ２ 運搬カセツト１は、搬送軌道の案内・支持軌
   条３に取りはずし自在に取りつけられている特許
   請求の範囲第１項記載の分析装置用搬送装置。 ３ 運搬カセツト１は、案内・支持軌条３に４点
   で支持されている特許請求の範囲第１項記載の分
   析装置用搬送装置。 ４ 運搬カセツト１の索引軌条４は、同連搬カセ
   ツト１の中心線上に配設されている特許請求の範
   囲第１項記載の分析装置用搬送装置。 ５ 運搬カセツト１内に配設されるピツトプレー
   トのピツトに対応する区域と重なる同カセツトの
   中央部分は開口すると共に、索引軌条４は、ピツ
   トプレート内で軌道と平行に延伸するピツト列線
   の中間に配設される特許請求の範囲第１項記載の
   分析装置用搬送装置。