JPS6117789B2 - - Google Patents

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JPS6117789B2
JPS6117789B2 JP51080461A JP8046176A JPS6117789B2 JP S6117789 B2 JPS6117789 B2 JP S6117789B2 JP 51080461 A JP51080461 A JP 51080461A JP 8046176 A JP8046176 A JP 8046176A JP S6117789 B2 JPS6117789 B2 JP S6117789B2
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JP
Japan
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temperature
calcia
ceramic
range
aging
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Application number
JP51080461A
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English (en)
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JPS536310A (en
Inventor
Chaaruzu Gaabii Ronarudo
Henri Jan Haninku Richaado
Terii Pasuko Richaado
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Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Original Assignee
Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
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Publication date
Application filed by Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO filed Critical Commonwealth Scientific and Industrial Research Organization CSIRO
Priority to JP8046176A priority Critical patent/JPS536310A/ja
Publication of JPS536310A publication Critical patent/JPS536310A/ja
Publication of JPS6117789B2 publication Critical patent/JPS6117789B2/ja
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、部分的に安定化されたジルコニア
(酸化ジルコニウム、ZrO2)セラミツク耐火・耐
久材料に関するものであり、特には同様の組成を
持つこれまでのセラミツク材料と比較して著しく
改善されそしてこれまで思いもよらなかつた性質
を具備する特別なセラミツク組成物と関係する。
部分的に安定化されたジルコニアセラミツク材料
を今後PSZセラミツクと呼ぶことにする。ここで
用いる“耐火・耐久”という言葉は、そのもつと
も広い意味において、あらゆる種類の苛酷な環境
において摩耗、表面変質、クラツキング、スポー
リング等のような劣質化への耐性、またそれら単
独で或いは組合さつて生じる摩損、腐食、侵食等
への耐性、更には広範囲の温度下で衝撃応力を含
めて一定の或いは可変性の荷重の適用から生じる
応力や物体の温度変化から生じる応力への耐性を
すべて包括するものとして解釈されるべきであ
る。 米国特許第3620781号には、2〜5重量%,好
ましくは3〜4%の範囲の濃度において安定化媒
体としてカルシア(酸化カルシウム,Cao)を持
つ部分的に安定されたジルコニア耐火・耐久材が
開示されている。その記載に従えば、この材料か
ら作られた物体は他の部分的に安定化されたジル
コニア材料に較べて向上せる曲げ破断係数
(MOR)と弾性ヤング係数(MOE)を持つてい
る。上記材料の改善された性能は、他の部分的に
安定化されたジルコニア化合物に存在しないミク
ロ組織成分、即ち容積において主ミクロ組織相を
構成する立方晶の粒全体を通して分散する単斜晶
ジルコニアの細い析出物(約1000Å直径)の存在
による。立方晶粒は、CaZr4O9なる式を持つ化合
物中へジルコニアが固溶したものであると考えら
れている。最近、アール・シー・カルビー(R.
C.Garvie)等は細いコヒーレントな析出物とそ
のマトリツクスは混成単結晶として存在するもの
と考えられそして析出物とマトリツクスは互いに
ある結晶関係にあると報告した。 以下、図面を参照しながら本発明について詳し
く説明する。本明細書においてPaはパスカル単
位を表す。1MPの≒10Kg/cm2である。 これまで、カルシアで部分安定化されたジルコ
ニアの改善されたMOR及びMOE性質は2〜5重
量%のカルシア含量の範囲にわたつては組成に関
係しないものと理解されていた。例えば第1図の
徐冷曲線は組成に係りなく破断係数が一定である
ことを示している。また、このような部分的に安
定化されたジルコニア耐火材を作製するには特定
の方法―前述した米国特許第3620781号に記載さ
れる方法―がこれらの性質を実現するのにどうし
ても必要であるものと考えられていた。その後本
発明者は詳細な研究を重ねた結果、カルシア濃度
が3.3〜4.7重量%,好ましくは3.4〜4.2重量%,
更に好ましくは約4重量%のもつと狭い範囲内に
保持されそして焼成温度から時効温度への冷却速
度が175℃/時間より大きいなら、好ましくは約
600℃/時間であるなら、驚くべき程に改善され
た材料が得られることがわかつた。これは、第1
図の急冷表示の曲線により示される。 同じ制御されたミクロ組織はMgO―ZrO2系を
使用しても得られる。この系においては、向上せ
る機械的性質を具備するセラミツクがやかり製造
されうる。しかし、MgO―ZrO2系におけるすべ
ての組成物は1400℃以下で共析分解を受ける。こ
の共析の存在は、使用可能な組成物の範囲を析出
物のカイネテイツクス(析出速度)がCaO―
ZrO2系における好ましい組成に対するそれより
も約10倍早いものに制限する。このような早い析
出速度は適切な品質制御過程をMgO―ZrO2セラ
ミツクに対する製造工程に導入することを困難と
する。更に、共析分解は機械性質を劣化しそして
これはMgO-ZrO2系における品質管理問題を一層
複雑化する。 本発明に従えば、3.3〜4.7重量%のカルシアを
含有する、改善されたカルシア部分安定化ジルコ
ニアセラミツク材料が提供される。 特に、本発明は、カルシア濃度がセラミツク体
の3.3〜4.7重量%以内にありそしてセラミツク体
が立方晶マトリツクス粒とその内部の臨界寸法の
準安定正方晶ドメインから実質上成る微細な2相
ミクロ組成を有することにより特徴づけられるカ
ルシア部分安定化ジルコニアから実質的に成る強
靭な耐火・耐久材料を提供する。これらドメイン
は、物体の応力発生に際して高応力領域におい
て、通常の単斜晶形態に不可逆的に変態する。 最近、単斜晶ジルコニアの析出物を形成するこ
とによりCaO―ZrO2から得られるセラミツクが
多くの研究の課題となつている。これら先行技術
に順に言及しておこう: 1 「CaO―ZrO2系における部分安定化された
ZrO2の破壊靭性」―デー・グリーン(D.
Gren)等―ジヤーナルアメリカンソサイテイ
56(12)619―623(1973)。 組成:3.4w/c;1850℃において5時間焼
成し、1300℃まで徐冷、その後急冷。試料は意
図的な時効処理が存在しないことを除いて米国
特許第3620781号に従つて作製された。事実、
試料はすべて焼成温度からきわめてゆつくりと
冷却されたので過時効されていた。代表的な機
械的性質は、MOR=15.9MPa WOF=180J/
m2(破壊仕事)であつた。 2 「CaO―ZrO2における部分安定化ZrO2にお
ける熱衝撃構造」―ピー・ニコルソン(P.
Nicholson)等―ジヤーナル・アメリカン・セ
ラミツク・ソサイテイ57(1)19―21(1974)。試
料は1300℃で24時間時効したことを除いて文献
1に論じられたものと同じであつた。熱衝撃に
ついての実験データを解釈するに当り、ニコル
ソンは1000℃における準安定ジルコニアの暫次
的な形成が起りうることを仮定した。 3 「CaO―ZrO2系における部分安定化ZrO2
おけるミクロ組織の発生」―デイ・グリーン
(D.Green)等―ジヤーナル・アメリカン・セ
ラミツク・ソサイテイ57(3)136―139(1974)。
3.4w/c CaOの組成を持つ3つのバツチが
調製された。 バツチ1.1850℃で5時間焼成;100℃/時間
で1300℃まで冷却;1300℃で25時間時効。 バツチ2.1850℃で5時間焼成;100℃/時間
で1300℃まで冷却;室温に急冷。 バツチ3.1850℃で5時間焼成;1300℃に急
冷;1300℃で25時間時効。 バツチ3で使用された過程は本発明方法に一
見類似している。しかし、バツチ3の材料の
MORは僅か152MPaにすぎないのに対し、本発
明に従つて作られた材料は600MPaである。 4 「部分安定化ジルコニアにおける析出」―ジ
ー・バンサル(G.Bansal)等―ジヤーナル・
アメリカン・セラミツク・ソサイテイ58(5―
6)235―238(1975)。 これは文献3からのバツチ1,2及び3の電子
顕微鏡による研究であるマトリツクス粒中の
ZrO2の単斜晶析出のみが観察された。バツチ3
材料は文献3についての説明で述べたように低強
度でありそして単斜晶析出物のみを有した。従つ
て、処理内容はみかけ上類似しているけれども、
この材料は本発明に記載した方法により処理され
たものでない。バンサル等が「純ZrO2の正方晶
形態が室温で保持されえない」と述べることを銘
記されたい。 総括すると、先行技術はCaO―ZrO2系から生
ずるPSZセラミツク中に準安定正方晶ジルコニア
を形成する可能性を教示していない。更に、先行
技術は著しく向上した機械的性質が相当量の準安
定正方晶ZrO2を含むPSZ材料と関連することを教
示していない。事実、先行技術はCaO―ZrO2
ら生ずるPSZセラミツク中の正方晶準安定ZrO2
存在がありそうにないことを教示している。 本発明はまた、1700℃と1950℃との間の温度で
3.3〜4.7重量%のカルシアを含有するジルコニア
体を焼成しそして温度が1200℃から1500℃までの
範囲内となるまで少く共175℃/時間の平均速度
(以下に定義)で冷却せしめること及び1200℃か
ら1450℃までの範囲内の温度において最大強度が
得られるような期間時効処理することから成る部
分安定化ジルコニアセラミツクを形成する方法を
提供する。 高品質のPSZセラミツクを信頼性を持つて作製
する為には次の工程変数が規定されねばならな
い:組成、焼成温度、冷却速度、時効温度及び時
効時間。これら変数はすべて互いに緊密に関連し
あつている。即ち、3.3〜4.7重量%CaO範囲内で
一つの組成が指定されると、最適の熱―機械的性
質を生み出す為には焼成温度、冷却速度、時効温
度及び時効時間の特定の組合せが存在する。 組成と焼成温度との間の関係がCaO―ZrO2
に対する部分的な相図を表わす第2図に示されて
いる。指定組成範囲に対して、適正焼成温度は単
相立方晶領域と2相領域とを区画する境界に沿つ
ての斜線領域に存在する。換言すれば、各組成の
ものは実質上単一相の立方晶材料を形成するよう
な温度に加熱されねばならない。その温度の下限
は第2図に示されるように4.7%CaOに対する
1700℃であり、他方上限温度は3.3%CaOに対す
る1950℃である。 許容しうる冷却速度が第3図に示した実験デー
タにより例示される。冷却条件は、単に特定の炉
を停止しそしてそれを自然冷却せしめることによ
り様々な寸法の炉において得られた。こうして得
られた最大冷却速度は526℃/時間であつた。許
容速度は斜線領域内にある。平均冷却速度は焼成
温度と1400℃との間の差を得そしてそれを炉温が
前者から後者の温度まで低下するのに要した時間
により測ることにより定義される。図示の最大値
より速い速度もまた許容しうるが、熱衝撃問題及
び(或いは)設備上の限度の故に実施不可であろ
う。175℃/時間の最小速度より遅い速度は次表
に示すように性質の落ちる製品を生成する。
【表】 適当な時効温度は第2図に示される斜線領域に
より定義される。第2図に示される通り、3.3〜
4.7%CaOに対しての時効温度は1200〜1450℃で
ある。好ましい温度は1300℃である。様々な組成
に対して1300℃においての時効時間の関数として
のMORを示す代表的曲線が第4図に呈示されて
いる。各場合共、MORは隣界時効時間において
最大値まで上昇しそして後減少する。第4図にお
いて、太く描いた曲線は平均最大強度曲線を示
す。一般に、3.3〜4.7カルシア濃度において許容
しうる強度水準が得られるが、該曲線の水平部分
(実線部分)に相当する3.4〜4.2%カルシア含量
が好ましい。4%前後の濃度が特に好ましい。
3.3%において他の曲線より高いピークが示され
ている。しかし、この曲線のピーク巾は非常に狭
い。この事実は、実際の工業的プロセスにおい
て、時効時間の管理を非常に困難たらしめる。最
適の時間からの少しのずれでも著しい強度低下が
生じやすい。従つて、カルシア含量は3.4%以上
とすることが好ましい。4.2を越えると強度低下
が生じる。従つて、3.4〜4.2%カルシア含量が好
ましい。 最大強さに至る時間を組成の関数としてプロツ
トしたものが第5図に示される。 時効は、時効温度への所定の条件の下での冷却
後、該時効温度に最大強度が得られるまで保持す
ることにより行われるが、組成の適正な選定をす
れば、正式の時効工程を行うことは不要である。
材料は、制御されたミクロ組織を生成する為には
1400〜1000℃において徐冷されればよい。別のや
り方として、急冷と時効処理を含む熱処理を実施
することにより所望のミクロ組織を実現すること
もまた可能である。例えば、幾つかの状況におい
ては、指定された温度範囲での焼成に続いて室温
まで上述したように急冷することによりセラミツ
ク体を形成するの好部合でありうる。その後、時
効作用が物品を時効温度(1200〜1450℃)に再加
熱しそしてその温度で所要時間保持することによ
り実施されうる。 高品質のPSZ材料は、米国特許第3620781号に
記載された方法を使用しても、そこでは臨界冷却
速度或いは臨界時効時間への考慮が払われていな
いので作製しえない。 信頼性のある製造を可能ならしめるPSZセラミ
ツク作製の好ましい方法は次の段階から成る: (a) 分析酸化物ベースにおいて焼成に際してカル
シアが生成物重量に基いて3.3〜4.7%を構成す
るようジルコニアとカルシアとから成る材料の
バツチを調製する段階、(好ましい組成は4重
量%CaOである。これは時郊時間が実用的であ
るに充分短く、且つ良好な品質管理を行うに充
分長いからである) (b) 上記材料を乾式プレス、静圧プレス、スリツ
プ鋳造等のような適当な技術により焼成後必要
とされる寸法を持つ物品に成形する段階、 (c) 物品を1700〜1950℃の範囲における焼成温度
に加熱しそしてその焼成温度で約3〜5時間維
持する段階(約1800℃×3時間が4w/oCaOに
対して好ましい条件である)、 (d) 物品を175℃/時間と約600℃/時間との間の
平均温度/時間、代表的には約525℃/時間に
おいて1200℃〜1350℃,好ましくは約1300℃の
範囲の時効温度まで冷却せしめそしてその温度
において最大強度が得られるまで維持する段
階、 (e) 物品を周囲温度まで冷却せしめる段階。 時
効時間は代表的には(c)及び(d)項に記した好まし
い条件及び組成に対して約64時間である。 時効処理が別のやり方で実施される場合、物品
は(d)段階におけるように時効されず、周囲温度ま
た冷却せしめられる。続いて、物品は時効温度ま
で再加熱されそしてその温度で所要の期間維持さ
れる。 段階(a)において、市販の高純度ジルコニアを使
用することが好ましい。認めうる量の不純物が存
在するなら、時効の機構が僅かに変化する。
MgO―ZrO2粉砕用媒体を使用してのミリングに
より導入されるMgOは少量なら許容されうる。
ジルコニアは、粉末状純カルシア或は焼結温度で
固体分解生成物として純カルシアを生じる熱分解
性化合物の粉末いずれかと充分にミリングされ
る。このような熱分解化合物としては、カルシウ
ムの修酸塩、酢酸塩、硝酸塩、弗化物、硫酸塩、
炭酸塩、水酸化物が挙げられ、そしてこれらは分
解を達成する為の適当な温度に仮焼するに際して
反応性形態のカルシアを生成しそしてこれは物体
の爾後の焼成に際して改善された密度を生じるか
ら好ましい。ミリングはジヤーミル内で適当な期
間混和すると云つた従来方式でもたらされる。 バツチ混合物は、熱分解化合物が添加されたの
なら仮焼しそして再度ミリングした後、段階(b)に
おけるように成形されそしてこの目的の為米国特
許第3620781号に記載されるようにポリエチレン
グリコールワツクスのような結着剤が一般に使用
される。乾式プレス、静圧プレス、スリツプ鋳造
等のような任意の適当な技術による成形後、生の
(green)物体は実質上単相の立方晶構造の形成
を保証する温度(焼成温度)まで加熱される。 最適組成のものを臨界的に冷却しそして時効す
ることにより生じる機械的性質の著しい向上に対
する理由は次の通りである。時効温度への冷却
中、みかけ上上述したような立方晶マトリツクス
粒内に正方晶ドメインが分散して成る未発達の2
相ミクロ組織が発現する。最適の性質を得る為に
は、冷却速度及び時効条件は、室温において正方
晶ドメインが正方晶形態のままそれらの小寸法の
故に準安定的に保持されるよう2相ミクロ組織が
核生成しそして臨界寸法まで粗大化するようなも
のでなければならない。この注意深く制御された
ミクロ組織を具備するPSZセラミツクが応力下に
置かれる時、正方晶―単斜晶系マルテンサイト変
態が高応力の領域における正方晶ドメイニ内で誘
発及至融発され従つてそれらの通常の単斜晶形態
への変態が生じる。 拘束媒体における応力誘起相変態はエネルギー
吸収過程であり、PSZ中でのクラツクの伝播を阻
止する傾向があり、以つてPSZを強靭な材料とす
る。焼成したままの状態でのPSZのX線回折態様
(第6a図)は単斜晶物質がほとんどないことを
示している。表面がダイヤモンド鋸で切られる
時、準安定正方晶ドメインへの応力誘起変態が生
じる(第6b図)。表面が研磨される時、研磨過
程自体は少量の変態をもたらしたが、元の表面状
態がほとんど回復される(第6c図)。最終的
に、セラミツクが粉砕されそしてミリングされる
時、一層多くの正方晶ドメインが変態される(第
6d図)。変態量は系に為された仕事の量に比例
すると結論するのが至当である。 第2相正方晶ドメインの追加的利点は、それら
が古くから知られている析出強化作用を行使する
ことである。応力誘起変態機構は、観測される強
度の増加が通常の析出硬化に伴つて見られるそれ
よりもはるかに大きいが故にそして破壊仕事が数
百J/m2まで増加されるが故に一層重要であると
考えられる。 従来からの微粒の強いセラミツク酸化物は作製
及び機械加工過程により導入されるミクロな表面
きずに由り引張りに際して壊れる。強度は通常表
面粗さの増大と共に減少する。この挙動は、強度
を中心線平均(CLA)により測定したものとし
ての表面粗さの関数としてブロツトした第7図に
おいてアルミナに対して示されている。最初、滑
らかな研磨表面を具備するアルミナな強力であ
る。表面がそれを擦ることにより損傷されるにつ
れ、強度は著しく減少する。この理由の為に、セ
ラミツク表面を圧縮状態に置きそしてクラツクの
あくのを抑えることによりセラミツク表面を損傷
から保護する方法を見出さんとして多くの研究が
為された。制御されたミクロ組織を持つPSZセラ
ミツクの挙動は従来材料の丁度反対である。第7
図に示されるように、制御されたミクロ組織を持
つ研磨PSZセラミツクの強度は高い、しかも、驚
くべきことに、表面が機械加工により損傷される
時、強度は著しくく増大する。この理由は、機械
加工の過程が表面層における高密度の正方晶物質
を低密度の単斜晶相に変態せしめ、それにより表
面を自動的に圧縮状態に置くからである。これ
は、この新しいセラミツクのもつとも価値ある性
質であり、従つて本セラミツクは有用な工業物質
として使用されうる。 もしPSZセラミツクが焼成温度から時効温度ま
であまりにゆつくりと冷却されるか或いは長期に
わたつて若しくは高い温度において時効されるな
ら、2相ミクロ組織はあまりに粗大化して、室温
において先の正方晶ドメインがそれらの常態の単
斜晶構造にほとんど変態してしまつており従つて
材料は程々の熱―機械的性質を持つたにすぎな
い。 第8a図は1950℃の焼成温度から400℃/時間
の冷却速度で冷却しそして1300℃で時効した3.6
重量%材料の表面レプリカ電子顕微鏡写真であり
(MOR=586MPa)、他方第8b図は同じ組成のも
のを120℃/時間の非常に遅い冷却した場合の顕
微鏡写真である(MOR=90MPa)。徐冷セラミツ
クのミクロ組織における顕著な粗大化を銘記され
たい。 第9及び10図は、第8a及びb図と同一材料
に対するX線回路図であり、第9図は30゜近辺の
低角度反射をそして第10図は73゜近辺の高角度
反射状態をそれぞれ示す。 上記低強度材料のX線回折模様(第9b図)は
上記高強度材料のそれ(第9a図)よりかなり多
くの単結晶相の存在を示す。更に、低強度材料の
X線回折模様は正方晶の存在を示さず(第10b
図)他方高強度材料の回折模様はかなりの量の正
方晶相が存在することを示す(第10a図)。 しかし、PSZセラミツクがあまりにも早く冷却
されそして充分に時効されないから、正方晶ドメ
インはあまりに小さく従つて応力を受けても変態
せず、その結果はるかに弱い材料が生じる。時効
状態を結びついての冷却速度が準安定の正方晶ド
メインの変態が応力を受けるに際してトリガされ
る、即ち誘発されるようなものでなければならな
い。 実質上同じ冷却及び時効過程が、3.3〜4.7重量
%CaO範囲の組成における立方晶安定化形態にお
ける凝着材料を生成する融成鋳造或いは火炎及至
プラズマ溶射或いは他の高温技術により作製され
た物体或いはコーテイングにも応用されえよう。 本発明の材料の用途としては金属用、特に銅、
真鍮及びステンレス鋼用の押出し乃至引抜きダ
イ;連続作動する高温、高圧オートクレーブ工程
用の吹出しオリフイス;高温用軸受及び金属切削
ツールビツトが含まれる。例えば金属押出しにつ
いて、ダイ一つ当りはるかに大きな長さの引抜き
が現在使用されている金属ダイを使用した場合一
般に遭遇する化学的及び構造的劣質化を生じるこ
となく達成されることが見出された。 実施例 1 12.7mm内径×36.5mm外径×20mm厚の押出しダイ
を次のようにして作製した。 二酸化ジルコニウム(平均20μ粒寸法)と酢酸
カルシウム粉末バツチを湿式ボールミルにより不
活性有機溶媒中で1時間完全に混合した。酸化ジ
ルコニウムは99.9%純度であつた(自然に発生す
る酸化ハフニウム不純物除く)。酢酸塩は“アナ
ラー(Analar)”分析等級薬剤であつた。混合バ
ツチをカルシウム塩を分解する為1050℃で24時間
仮焼した。最終組成は3.7重量%CaOであつた。
バツチは、4重量%カーボワツクス
(Carbowax)4000を溶かした不活性有機溶媒中
に1時間湿式ミリングされた。 ミリング後、溶剤を蒸発せしめそして乾燥粉末
を50メツシユ篩を通して分篩した。1400Kg/mm2
おいて生の円筒体(タイブランク)を静圧成形し
た。生の物品を1850℃で3時間焼成して後526
℃/時間で1300℃まで冷却した。ダイブランクを
この最後の温度で40時間時効した。 斯うして生成された過大寸のブランクをダイヤ
モンド工具を用いて前述した寸法に機械加工し
た。仕上りダイは標準的な焼嵌め技術により工具
銅製ダイホルダ内に嵌装した。最後にダイを工業
的真鍮押し出し機の製造ラインで試験した。 押出された真鍮ロツドの表面粗さを押出し回数
の関数として測定することにより性能評価を行つ
た。データを第11図にブロツトする。表面粗さ
は、その初期値(許容値)からもつと低い値(一
層許容しうる値)まで減じそして1000回の押出し
回数に及んでも尚一定値を保つた。これは本発明
に従つて製造されたダイから非常に長い寿命が予
約されることを示す。 市販ジルコニウムダイの場合、第11図に示さ
れるように、押出し回数の増加につれ表面粗さは
単調に増大する。このデータは現在の市販ダイを
使用すると短いダイ寿命しか得られないことを示
す。 実施例 2 実施例1と同材料を526℃/時間で1850℃から
1300℃まで冷却した後、一旦室温まで下げ、1300
℃の時効温度まで再加熱したことを除いて同条件
で押出しダイを作製した。同等性能の製品が得ら
れた。
【図面の簡単な説明】
第1図は急冷及び徐冷PSZセラミツクに対する
強度データを示す。第2図はCaO―ZrO2系に対
する部分的相図である。第3図は冷却速度曲線を
示すグラフである。第4図はPSZセラミツクに対
する一群の強度/時効曲線である。第5図はPSZ
セラミツクに対して組成の関数としての最大強さ
を得るに至る時間を示すグラフである。第6a,
b,c及びd図はPSZセラミツクのX線回折図で
あり、表面処理の影響を示す。第7図はPSZ及び
アルミナの表面粗さと強度の関係を示すグラフで
ある。第8a及びb図は高強度及び低強度PSZセ
ラミツク表面レプリカによりミクロ組織を示す。
第9a及びb並びに第10a図は急冷及び徐冷
PSZセラミツクに対するX線回折図を示す。第1
1図は本発明に従つて作製されたダイと市販のダ
イの性能を比較する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 カルシウム濃度がセラミツク体の重量に基い
    て3.3〜4.7重量%の範囲内にあり、そして立方晶
    マトリツクス粒内に、高応力領域において通常の
    単斜晶形態に不可逆的に変態しうる、臨界寸法の
    単安定正方晶ドメインを含んで実質上構成される
    微細な2相ミクロ組識を具備することを特徴とす
    るカルシア部分安定化されたジルコニア体から成
    る耐火・耐久セラミツク。 2 カルシア含量が3.4〜4.2重量%範囲にある特
    許請求の範囲第1項記載のセラミツク。 3 カルシア含量が4重量%である特許請求の範
    囲第1項記載のセラミツク。 4 3.3〜4.7重量%のカルシアを含有するジルコ
    ニア体を1700〜1950℃の間の温度で焼成し、該焼
    成体を温度が1200〜1500℃の範囲となるまで少く
    共175℃/時間の平均冷却速度で冷却せしめ、そ
    して1200〜1450℃の範囲の温度で時効して最大強
    度を得ることから成る部分安定化ジルコニアセラ
    ミツクを製造する方法。 5 セラミツク体のカルシア含量並びに焼成及び
    時効温度が添付図面の第2図に示されるハツチ域
    から選択される特許請求の範囲第4項記載の方
    法。 6 時効温度が1300℃である特許請求の範囲第5
    項記載の方法。 7 冷却速度が175〜600℃/時間である特許請求
    の範囲第4項記載の方法。 8 セラミツク体が一続きの作業手順で焼成さ
    れ、冷却されそして時効される特許請求の範囲第
    4項記載の方法。 9 セラミツク体が1400〜1000℃の温度を通して
    徐冷することにより時効される特許請求の範囲第
    8項記載の方法。 10 セラミツク体の時効がその焼成及び冷却に
    続く別個の作業として実施されることを特徴とす
    る特許請求の範囲第4項記載の方法。 11(a) 分析酸化物ベースにおいて、焼成に際し
    てカルシアが生成物の3.3〜4.7重量%を占める
    ような割合において、ジルコニア及びカルシア
    或いはそれらのセラミツク均等物から成るセラ
    ミツク混合物を調製する段階と、 (b) 混合物を焼成後必要とされる寸法を持つ成形
    体に成形する段階と、 (c) 成形体を1700〜1950℃の範囲にある焼成温度
    に加熱しそして該焼成温度3〜5時間維持する
    段階と、 (d) 焼成体を1200〜1350℃の範囲内の時効温度に
    175〜600℃/時間範囲の平均速度で冷却せしめ
    そして該時効温度に維持して最大強度を得る段
    階と、 (e) セラミツク体を周囲温度まで冷却せしめる段
    階と から成る特許請求の範囲第4項記載の方法。 12(a) 分析酸化物ベースにおいて焼成に際して
    カルシアが生成物の3.3〜4.7重量%を占めるよ
    うな割合でジルコニア及びカルシア或いはそれ
    らのセラミツク均等物から成るセラミツク混合
    物を調製する段階と、 (b) 混合物を焼成後必要とされる寸法を持つ成形
    体に成形する段階と、 (c) 成形体を1700〜1950℃の範囲における焼成温
    度に加熱しそして該焼成温度に3〜5時間維持
    する段階と、 (d) 焼成体を1200〜1350℃の範囲内の温度まで
    175〜600℃/時間の範囲の平均速度で冷却せし
    める段階と、 (e) 上記冷却体を室温まで更に冷却せしめる段階
    と、 (f) 上記セラミツク体を1200〜1350℃範囲内の時
    効温度まで再加熱しそして該時効温度に維持し
    て最大強度を得る段階と を包含する特許請求の範囲第4項記載の方法。 13 焼成後のカルシア含量が4.0重量%であ
    り、焼成が1800℃で3時間実施され、冷却速度が
    526℃/時間でありそして時効が1300℃で64時間
    実施される特許請求の範囲第11或いは12項記
    載の方法。 14 カルシアが固体分解生成物として純カルシ
    アを生じさせるような熱分解性化合物の粉末の形
    態で添加されそして段階(a)の混合物が段階(b)にお
    ける成形前に仮焼されそしてミリングされる特許
    請求の範囲第11或いは12項記載の方法。 15 成形前の混合物に結着剤が添加される特許
    請求の範囲第11或いは12項記載の方法。 16 カルシア濃度がセラミツク体の重量に基い
    て3.3〜4.7重量%の範囲内にあり、そして立方晶
    マトリツクス粒内に、高応力領域において通常の
    単斜晶形態に不可避的に変態しうる、臨界寸法の
    準安定正方晶ドメインを含んで実質上構成される
    微細な2相ミクロ組織を具備することを特徴とす
    るカルシア部分安定化されたジルコニア体から成
    る耐火・耐久セラミツク製ダイ。
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