JPS5992973A - ジルコニア材料およびジルコニア強化方法 - Google Patents

ジルコニア材料およびジルコニア強化方法

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JPS5992973A
JPS5992973A JP57199971A JP19997182A JPS5992973A JP S5992973 A JPS5992973 A JP S5992973A JP 57199971 A JP57199971 A JP 57199971A JP 19997182 A JP19997182 A JP 19997182A JP S5992973 A JPS5992973 A JP S5992973A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、#シい結晶構造を含むジルコニア材料に関す
るものである。
最近、セラミックス材料の一つとしてジルコニア材料が
注目されているが、従来の高強靭性ジルコニア材料とし
ては、立方晶、正方晶の2相組織。
または、立方晶と正方晶と単斜晶の6相組織からなる部
分安定化ジルコニアが使われてきた。該ジルコニアの靭
性を向上させる方法としては、該ジルコニアに作用する
外力を、正方晶から単斜晶への相変態時に生じるエネル
ギーギャップで、吸収する方法が知られている。しかし
、この方法による靭性付与も、必ずしも充分ではない。
また、正方晶から単斜晶へのマルテンサイト変tgt生
じせしめるためには、該ジルコニア材料に必ず正方晶組
織を有する必要がある。このためには、液相金製 成性等の特殊な製造法で調全した高価なジルコニア倣粉
末を使用、または結晶粒の粗大化を生じさせないような
温度での焼成および時効処理条件のもとてジルコニア材
料全製造しなければならない。
なぜなら9粒径の粗い工業用市販原料を使用すると、製
造中に、該ジルコニアの結晶粒が大きくなり、製造中の
高温において安定な正方晶から、製造後の低温において
安定な単斜晶に変態、すなわちマルテンサイト変態、シ
やすくなる。その結果。
正方晶をほとんど含まないジルコニアとなり、従来の上
記強靭化方法は不可能となる。
そこで2本発明者は、上記ジルコニアを強靭化させるこ
とを目的に鋭怠研究した結果0本発明を為すに至ったの
である。
すなわち9本願にかかる第1の発明は、第■。
、TI[、IV族元素あるいは希土類元素の一種又は二
種以上を含有するジルコニアにおいて、該ジルコニアの
少なくとも一部の表面層に斜方面体晶構造含有すること
を特徴とするジルコニア材料である(以下第1発明とい
う)。
本第1発明にかかるジルコニア材料は、その表面層に、
斜方面体晶(Rho+n’bohedra、1 )構造
のジルコニアを有しているので、該表面層に圧縮残留応
力が発生して、セラミックス材料の欠点である敏感な切
欠き感受性を有しない喘・長をもつ。
以下1本第1発明の詳細な説明する。
本第1発明にかかるジルコニア材料は、単斜晶を含むこ
ともあるが、正方晶および立方晶の構造を有する部分安
定化ジルコニアあるいは、立方晶構造のみからなる安定
化ジルコニアの表面層に斜方面体晶構造を含むものであ
る。
本第1発明における斜方面体晶構造を第1図の格子模型
で示す。該斜方面体構造は、各頂点と各+ 面のほぼ中天に位置するジルコニウム(Zr )とその
一部が、マグネシウム(Mf ) 、カルシウム(Cr
L)等の第■族元索、スカンジウム(SC)。
イツトリウム(Y)、アルミニウム(Aβ)等の第■族
元素、チタン(Tt ) 、ノ1フニウム(af)。
硅素(Sl)等の第■族元素およびセリウム(ce)。
イツトリウム(YA)等の希土類元素で置換しφ た副格子と、その内部に、酸素(0)原子を頂点に配し
た副格子とからなる蛍石型構造を基本としたものである
。該斜方面体晶構造の格子定数は。
、Z = 5.12〜5.24オングストローム(A)
、α飽 =892〜89.8度(バ方晶表示すると、ヰ=6.6
0〜3.7 OA、 O= 9.’OO〜918Aであ
る。)すなわち、該斜方面体晶構造の格子体積は、立方
晶および正方晶構造のそれよりも0.5〜3%大きい。
本第1発明における斜方面体晶構造は前述した従来の安
定化1部分安定化ジルコニアの表面層Vこ機械的ひずみ
を加えることによシ、立方晶および正方晶構造から加工
誘起変態させて生成せしめたものである。その結果、該
表面層には、圧縮の応力が発生する。
一般に、ジルコニア等、セラミックスは、引張応力に弱
く、クラックを発生しやすいが、圧縮応力には比較的強
い性質があるユ 本第1発明にかかるジルコニア材料は、その表面に圧縮
応力が存在するため、引張の機械的萌重が作用しても、
その表面の引張応力が大きくならない。それ故、該ジル
コニアは、その表面からクラックが発生しにくくなり、
よυ大きな引張荷重に耐えることが出来る特長を有する
。本第1発明にかかるジルコニア材料の用途としては、
切削工具、線引きダイス、機械用機能部品等9機械的強
度、耐摩耗性を必要とする部品用材料が有望である。
本願にかかる第2の発明は、酸化ジルコニウム(ZrO
2)と、男n、N、IV族元素あるいは希土類元素の一
種又は二種以上の元素の酸化物とから安定化あるいは部
分安定化ジルコニア(以下、単にジルコニアという)を
得る工程と、該ジルコニアに機械的加工を加えて、斜方
面体晶構造を誘起せしめる工程、とからなることを特徴
とするジルコニアの強化方法である。(以下、第2発明
という。)本第2発明によれば、ジルコニアの表面層に
斜方面体晶構造のジルコニアが生成するため、該表面層
には、圧縮の残留応力が発生する。そのため。
該ジルコニアに引張の機械的荷車が作用しても。
表面に容易にクラックを発生しない性質を保有せしめる
ことができる。
したがって該ジルコニアは、よシ大きな引張負荷に耐え
ることができる。たとえば曲げ強度は10〜40%向上
し、靭性値は2〜6倍向上する。
さらに1本第2発明によシ強化したジルコニアは。
その表面に傷がついたとしても、該傷がこのジルコニア
を破損に至らしめるクラックに進展する割合が小さいと
いう特徴を有する。また9本第2発明により強化したジ
ルコニアは、切欠き感受性が小さいので、その仕上面粗
さを小さくする・2要がないという特徴をも有する。
以下9本第2発明の詳細な説明する。
本第2発明におけるジルコニアを得る工程は。
焼結による方法、あるいは溶射による方法等がある。
まず、焼結による方法を説明する。
この方法は、酸化ジルコニウム粉末に、第1I。
III、It’族元素あるいは希土類元素の酸化物粉末
を混合して焼成するものである。
上記酸化ジルコニウム粉末は主原料である。一方、第n
、u、tv族元素および布上類元素の酸化物粉末は、焼
結助剤であり、具体的なものを例示ラム(Y2O3)、
酸化アルミニウム(Jz Os ) 。
酸化セリウム(CeO2) 、酸化イツトリウム(YA
zO3)、酸化ノ・フニウム(Hf0z )等がある。
該焼結助剤を、酸化ジルコニウム粉末に、1〜25モル
%添加、混合して、これ全焼結するとクラ・ツクのない
ジルコニアを作ることができる。
該焼結助剤の添加割合を上記範囲内でさらに細かく調整
することによって、該ジルコニアの結晶構造を選択する
ことができる。
たとえば、酸化イツトリウムを6モル%以上。
酸化カルシウム全12モル%以上、又は酸化マダイ・シ
ウムを14モル%以上とすると、生成されるジルコニア
は大部分が立方晶構造となる。すなわち安定化ジルコニ
アとなる。一方、焼結助剤の添加割合が少ない場会、た
とえば酸化イツト1ノウムを1〜6モル%、酸化カルシ
ウムを4〜12モル%又は、酸化マグネシウムを1〜1
4モル%とすると、生成するジルコニアは、立方晶構造
の他に。
正方晶、単斜晶構造をも保有する。すなわち部分安定化
ジルコニアとなる。この場会、立方晶構造は、必ず該ジ
ルコニアに存在するが、単斜晶と正方晶構造は焼結後の
冷却速度および時効処理条件に依存して、生成したり、
しなかったりする。
なお9本第2発明における主原料粉末としての酸化ジル
コニウム粉末は9粒子径が1μm以下の。
共沈法又は有機溶媒法等の液相合成法により得られる微
粒子のものがよいが9粒子径が1〜10μm程度の一般
工業用の酸化ジルコニウム粉末でもよい。
一方、焼結助剤としての酸化物粉末は、マグネシウム、
カルシウム等の第■族元素の酸化物粉末。
アルミニウム、スカンジウム、イツトリウム等の第■族
元素の酸化物粉床、チタン、ハフニウム。
珪素等の第■族元素の酸化物粉末、セリウム、イツトリ
ウム等の希土類元素の酸化物粉末である。
該焼結助剤の粒子径は、得られるジルコニアの見かけ密
度を高くするために、細かい方が望ましい。
前記主原料である酸化ジルコニウム粉末に、該焼結助剤
が1〜25モル%となるように加える。
焼結助剤は、一種類でもよいが、二種以上混合してもよ
い。次に、これらの粉末に、アルミナポール等の玉石と
少量の水を加えてボールミル等によシ充分に混会し、こ
れを原料粉とする。さらによく混合するためには、得た
混含物を1200〜1600°Cで、約10時間仮焼し
、その後、ポットミル等の粉砕機で再粉砕してもよい。
このようにして粉砕した原料粉に、ポリビニールアルコ
ール等の結合Rjを少量添加して、造粒したのち乾燥し
1粒状原料を得る。それから、該粒状原料を金型プレス
法等の成形方法によって、成形する。成形圧力は400
〜1000 K9/rJ程度がよい。
最後に成形物を温度1500〜1800°Cで数時間加
熱し、ジルコニア焼結体とする。
以上のようにして焼結したジルコニアは、立方晶構造の
みからなるもの、正方晶構造のみからなるもq立方晶構
造と正方晶構造の2相からなるもの、立方晶構造と単斜
晶構造の2相からなるものおよび立方晶構造と正方晶構
造と単斜晶構造の3相からなるもののいずれかである。
なお、液相合成法によって製造した微粒の酸化ジルコニ
ラ′・を主原料とした場合には、上記の粉砕工程までを
省いても本第2発明において使用可能なジルコニアを得
ることができる。
上記焼結法の他に、溶射法によっても9本第2発明にお
けるジルコニアを得ることができる。この方法では、ま
ず5、酸化ジルコニウムに、第■。
M、IV族あるいは、希土類元素を1〜25モル%とな
るように添加して、志井を融解、高温に保持し丸、これ
をプラズマ状態で基材に溶射する。
なお、該基材の表面には、該ジルコニアと該基材との納
会ヲよくするため、あらかじめ表面処理を施すのがよい
。その結果、基材上では、酸化ジルコニウムに、上記元
素が固溶したジルコニアの被膜が形成される。
次に、上記焼結法、溶射法等により製造したジルコニア
に9機械的加工tJnして、該ジルコニアの表面層に斜
方面体晶構造のジルコニアを誘起せしめる。該機械的加
工としては、ショットピーニング、静水圧、プレス圧等
の圧縮加工、ベーパー研摩、ダイアモンド研削、切削等
の剪断加工等が使用できる。
また、該機械的加工は、これ単独で行なってもよいが、
摺動部品等では、該部品の使用における摩擦等を利用し
てもよい。
上記斜方面体晶構造の誘起は、上記機械的加工によって
剪断ひずみを生じさせ、この剪断ひずみによυジルコニ
ア中の立方晶および正方晶構造より生じるものである。
該斜方面体構造の存在割合は、上記剪断ひずみの量によ
って制御することができる。
たとえば、ショットピーニングの場合にはショットの材
質、形状1寸法、速度等によって制御することが可能で
るる。ショットピーニングは9通常、ばね鋼等の金属材
料に施す方法を、はとんどそのまま通用することができ
る。ピーニングが強すぎると、該ジルコニアを破壊する
恐れがあり。
注意する必要がある。
通電、使用するショットは、銅線を、その直径とほぼ等
しい長さに切断したカットワイヤショットし、カーゾト
ワイづ5−一 トがよい。この場会、該≠吻Φナテ+ショットは。
その角が鋭いため、ジルコニア表面に欠は疵がつきやす
い。それ故、あらかじめ、その角をなめらかにしたのち
、ジルコニアに通用するのがよい。
また、該カットワイヤショットの硬さを金属材料への適
用時より若干軟かくすると、該ジルコニアの表面に剪断
ひずみを効率よく生じせしめることができ、加工誘起変
態が生じる。しかし、該ショットの寿命が短かくなる欠
点がある。
上記カットワイヤショットの直径としては、0.5〜1
.5mm程度のものが、ショット吹きつけ速度。
すなわち、ショットに持たせる運動量との関係で都合が
よい。通常、ショット打ち出し速度は、60〜b さらに、使用できるショットとしては、鋳鋼を水中に落
して、固化せしめて製造した鋳鋼ショットがある。この
鋳鋼ショットで実施する場合は。
該ショットの形状が丸みをおびているので、ジルコニア
に欠は等の疵がつきにくい利点がある。
一方、ショットピーニングの代りに、これと似た方法で
あるサンドブラストでも実施することができる。ショッ
トには、川砂あるいはアルミナ粉を使用する。該サンド
ブラストはショットピーニングよシも軽い条件のピーニ
ングを与える場合に有効である。特に、小物のジルコニ
ア部品に対して有効である。
また、水圧、油圧あるいは機械式プレスにより。
圧力をかけると、多結晶からなるジルコニアに剪断ひず
みを生じせしめ、誘起変態を進行させることができる。
そのとき、圧力としては6万〜10万気圧程度の圧力が
必要である。
さらに、エメリー、ダイアモンド等の研摩材による研摩
、研削によって、剪断ひずみを生じさせてもよい。この
場合、研摩材の粒径は5011m〜05朋の範囲がよい
。該研摩材の粒子は、なるべく大きい方が、より深くま
で剪断ひずみを加えることができる。しかしあまシ大き
い粒子を使用するとジルコニア表面にはく離や欠けが生
じるので好ましくない。一方2粒子が小さいと充分に剪
断ひずみを加えることができず、斜方面体晶構造が誘起
されない。該研淳、研削の方法としては、たとえば、上
記研摩材のついた研摩紙、布で摩擦する方法、あるいは
、ラップとジルコニア間に研摩材を入れて摩擦する方法
でもよい。このとき、上記、aTs紙、布あるいはラッ
プの押しつけ圧力は。
1〜50 Kg/cyA程度がよく1局部的に破壊が生
じができる。
上記のような機械的加工によって、ジルコニアの表面付
近に存在する立方晶および正方晶構造をほとんど斜方面
体晶構造に変態せしめることができる。
該斜方面体晶構造ジルコニアは、立方晶または正方晶構
造に比して、その体積が0.5〜6%大きい。そのため
、斜方面体晶構造(i−誘起したジルコニアの表面層に
は、圧縮の応力が発生し9曲げ強度、破壊靭性等の機械
的強度が著しく向上する。
島構造を有するジルコニアの曲げ破壊強さは160〜1
70 Kg/+諸以上である。
また、ピソカーヌ硬さ計の圧子押し込みによる破!!靭
性の判定によれば、斜方面体晶構造を有しないジルコニ
アでは、圧子荷車1Kgで、圧痕角部に微小クラックが
発生する。しかし、斜方面体晶構造を誘起したジルコニ
アでは、圧子荷車ヲ20に9に増加したときに、初めて
クラックが発生する。
すなわち9本第2発明にかかるジルコニア強化方法によ
れば、破壊靭性値を2〜3倍向上せしめることができる
斜方面体晶構造を誘起せしめたジルコニアは。
以上のように、靭性に冨んでいるので1機械加工等によ
って、生じた表面傷は、切欠きとして作用L&い。一般
に、セラミックスは、金属材料と異を払う必要がある。
しかし9本第2発明によシ得たジルコニアでは、取扱い
に特別の注意を払わなくてもよい利点がある。
ジルコニアに対する。従来の強靭化法は、正方晶構造か
ら単斜晶構造への相変態で、外力を吸収することで行な
われていた。この強靭化法を実施するためには、ジルコ
ニア中に多量の正方晶構造を含捷せることか必要である
このためには、ジルコニアの原料粉として、極微粒のも
のが必要であったが1本第2発明では。
大きな粒径含有する一般工業用市販原料でもよい。
このため、原料粉の製造工程が簡略化され9強靭性のジ
ルコニアを安価に提供することができる。
以下9本願発明の実施例を示す。
実施例1 主原料粉として9粒径範囲が10μm以下の一般工業用
の酸化ジルコニウム粉末を89モル%。
焼結助剤として粒径10μm LJ下の酸化イツトリウ
ム粉末を10モル%、さらに、焼結促進剤として酸化シ
リコン粉末f:1モル%となるように秤量する。これら
の粉末(全量500fI)に約500ccの水を加えて
、ボールミルで約10時間混合する。混会物をボールミ
ルから取り出し、これを加熱炉で1300°CL:D温
度で10時間保持の仮焼を行なったのち、さらにポット
ミルで20時間粉砕し、よシ充分に混合、粉砕した。
次に、上記粉砕して得た原料粉90重量部に対して、1
0重量部のポリビニールアルコール(P。
状原料を得た。
この粒状原料を、金型プレスを使って、500Kg /
 r:yftの圧力で圧縮し1寸法が50X4x5mm
の棒状体を10本成形し、これらを大気雰囲気で170
0°C,5時間陥井万焼訝餐iキ塾、ジルコニアの焼結
体を得た。
上記10不のジルコニアのうち、5本を9粒度600番
のダイアモンド砥石を使って、全表面を研摩処理した。
その後研摩処理したジルコニアと研摩処理を施していな
いジルコニアの表面層で、X線により結晶構造を調査し
た。その結果、な■要処理したジルコニアは立方晶と斜
方面体晶構造ジルコニアの2相組織、@岸処理を施して
いないジルコニアは立方晶構造の1相組織であった。第
1図に研摩処理したジルコニアから得たX線回折曲線の
一例を示す。なお、X線管球の電極にはコバルトヲ使用
した。同図中の曲線10は測定回折曲線1曲線11は該
測定回折曲線を単一の回折曲線に分割したと仮定した線
図である。曲線11のビーク11t1轄〈11:、/ 立方晶および正方晶構造を、ピーク零9は単斜晶構造を
、ピーク113は斜方面体晶構造を示す。
研摩処理を施していないジルコニアには該ビーク116
の存在を示す回折曲線は測定されなかった。
これらのジルコニアを、スパン65開の中央ニ負荷する
3点曲げ試験に供し9曲げ破断強さを求めた。その結果
、研摩処理したジルコニアの曲げ破断強さは平均値で2
6 Kq/mv 、研摩処理を施さないものでは22 
Kq/rytvであった。
このように、研摩処理を施して斜方面体晶構造を誘起せ
しめることによって9曲げ破断強さは約20%向上した
実施例2 実施例1で使用した一般工業用酸化ジルコニウム粉末を
92モル%、酸化イツトリウム粉末を5モル%、酸化ア
ルミニウム粉末を2モル%、[酸化珪素粉末を1モル%
1合計100モル%となるように秤量、混合して、実施
例1と同様の方法で焼結し、〜10本のジルコニアの焼
結体を得た。該ジルコニアのうち5本に、実施例1と同
様のダイアモンド砥石による@摩処理を施し、その表面
層の結晶構造2.X線回折で調べた。その結果、立方晶
構造、正方晶構造、単斜晶構造および斜方面体晶構造の
4相が存在した。
さらに、ダイアモンド研削を施したものと、しないもの
を実施例1と同様の曲げ試験に供し9曲げ破断強さを求
めた。その結果、ダイアモンド研削を実施して斜方面体
晶構造を有するものの破断強さは約60に9/朋ズ、ダ
イアモンド研削を施さなり八、すなわち斜方面体晶構造
を有しないものの破断強さは約50 Kq/闘ズで斜方
面体晶構造を誘起せしめることによって破断強さは約2
0%向上した。
酸化イツトリウム粉末を6モル%、酸化珪素粉末を1モ
ル%となるように秤量して、実施例1と同様の方法で混
合、粉砕、成形、焼結して10本のジルコニアの焼結体
を得た。これらのジルコニアのうち5本に対して粒子径
が約0.5朋のエメリーを有する研摩紙を用いて約5分
研摩した。
その後、X線回折で結晶構造を調べた結果9表面から深
さ約10μmまでは、はとんどが斜方面体晶構造をして
おり、その内部では、立方晶と正方晶構造の2相からな
っていた。これらのジルコニアを実施例1と同様の曲げ
試験に供した。研摩処理したジルコニアの曲げ破断強さ
は、約160”JAg2.研摩処理を施さないものは1
00 Kq/mvであった。この結果から斜方面体晶構
造を誘起せしめることによって、破壊強さは約60%向
上した。
なお、上記研摩処理を施したジルコニアの表面には、エ
メリーによシ、深さ1〜10μmの研摩煮。
加するという優れた特性が現われる。
さらに、上記曲げ破断されたジルコニアと上記研摩処理
を施していないジルコニアとを使って。
ビッカース硬さ計用王子の押し込み法による破壊靭性試
験を行なった。その結果、0f岸処理を施して斜方面体
晶構造を誘起せしめたジルコニアは。
圧子荷車20 Kgでも、圧痕角部にクラックが発生し
なかったが、斜方面体晶構造を有しないものは王子荷m
 I Kgでクランクが発生した。このことは。
斜方面体晶構造を誘起せしめることにより、破壊靭性値
が2〜3倍向上することを示している。
実施例4 一般工業用酸化ジルコニウム粉禾を92モル%。
酸化イツトリウム粉末を4モル%、酸化イッテルビウム
粉末を2モル%、酸化アルミニウム粉末。
酸化珪素粉末をそれぞれ1モル%になるように秤量する
。その後実施例1と同様の方法で混会、粉砕、成形、焼
結して、ジルコニアの焼結体ヲ10本得九0該ジルコニ
アのうち5本について、直径0.2朋のアルミナ製粉末
を用いて約6分間サンドブラストで表面を処理し、その
表面層f:X線回折で結晶構造解析したのち他の5本と
ともに実施例1に示した曲げ試験に供した。
ショットピーニングを施したものは立方晶、正方晶、単
斜晶に加えて斜方面体晶からなっていた。
曲げ試験の結果、ショットピーニングを施したものの破
壊強さは約55Kg7’闘2.ショットピーニングを施
烙ないものは、約45 r(q/mm’であり、斜方面
体晶構造を誘起することにより、破壊強さは約20%向
上した。
実施例5 共沈法を用いて製造された4モル%のイツトリアを含有
したジルコニア微粉末全原料として、該原料100M量
部に10重量部のP、V、A、を結合剤をラバープレス
で1ton/r:Iの圧力で寸法40X3X4ffff
の棒状に成形して、大気中で温度1500°C26時間
保持の焼結工程を施し、10本のジルlLmのダイアモ
ンド砥粒による研摩処理を施し。
X線で結晶構造を調棄した。研摩処理全施しだものは、
立方晶、正方晶、単斜晶と斜方面体晶構造の4才目刀為
らなっていた。
さらに、これら10本のジルコニアを三点曲げ試験に供
した。その結果、1[要処理を施したものの破#Jr強
ざは約1i o hg、々が、研摩処理を施さないもの
の破断強さは約80 fg/+−であり、斜方面体晶構
造を誘起せしめることにより破断強さは約40%同上し
た。
さらに、ビン刀−7.硬さ測定用圧子押し込み法による
破壊靭性を判定[7た。斜方面体晶構造を含まないジル
コニアは圧子前i 500 yでクラックが発生した。
しかし、斜方面体晶構造を含むジルコニアは、圧子荷車
1o Kgでようやくクラックが発生し、斜方面体晶構
造を含むことにより、破壊靭性が約2倍向上してい/と
実施例6 一般工業用酸化ジルコニウム粉末−(i795.5モル
%、酸化カルシウム粉末を4モル%、酸化珪素粉末’i
i 0.5モル%となるように秤量し、実施例1と同様
の方法で混合、粉砕、成形、焼結して、10本のジルコ
ニア焼結体を得た。該ジルコニアのうち5本に、実施例
4と同様のサンドブラストを施し、結晶構造ヲ幽査した
のち、三点曲は試験に供した。その結果、該ショツトブ
ラストを施したものには斜方面体晶構造が誘起してお9
.破断強さも50 Kq/mM”となり、斜方面体晶構
造のないものよシ約40%向上した。
実施例7 一般工業用酸化ジルコニウム粉末を86モル%うに秤量
し、実施例1と同様の方法で混合、粉砕。
成形、焼結して、io本のジルコニア焼結体を得た。該
ジルコニアのうち5本に実施例4と同様のサンドブラス
トを施し、結晶構造全調査したのち7三点曲は試験に供
した。その結果、ショットピーニングを施したものには
斜方面体晶構造が誘起しており、破断強さも約50 K
q/mtnzとなシ、斜方面体晶構造のないものよシ約
40%向上した。
実施例8 Ni−Ou−AI−Y台金の薄層を有するニッケル基超
合舎製のガスタービンエンジン用タービンブレードに、
n化ジルコニウム95モル%l酸化イツトリウム6モル
%混合した原料全プラズマ溶射装置で溶射し、厚さ約4
00μmのジルコニア被膜を形成した。
次に、実施例4と同様のアルミナ粉床によるサンドブラ
スト処理を、上記タービンブレードに施した。その1反
、該タービンブレードの先端に負荷する片持ち曲げ試験
に供し、ジルコニア被験のはく離状況をパ〈−μ’、’
 7’57> I−≦;イを)j(riシCいナイネ≠
を施していないものに比べて、ジルコニア被膜のはく離
時の負荷位置の変位が約1.5倍めった。
この結果からジルコニア被膜に斜方面体晶構造を誘起せ
しめることによって、該ンルコニア被膜は破壊しにくく
なることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、斜方面体晶構造の格子模型を示す図。 第2図は、実施例1におけるジルコニア表面で測定した
X線回折曲線の例を示す図である。 1−−−@・ジルコニウム、2・@II―・酸素10・
・・・・測定X線回折曲線 111・・・・・立方晶および正方晶構造から得られる
回折曲線 112・・・・・単斜晶構造のみから得られる回折曲線 116・・・・・斜方面体晶構造のみから得られる回折
曲線 特許出願人 株式会社 豊田中央υf究所

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)第n、 I[、IV族元素あるいは希土類元素の
    一種又は二種以上を含有する安定化あるいは部分安定化
    ジルコニア(以下、単にジルコニアという)において、
    該ジルコニアの少なくとも一部の表面層に斜方面体晶構
    造を有することt%徴とするジルコニア材料。
  2. (2)酸化ジルコニウム(ZrCh )と第n、m、■
    族元素あるいは希土類元素の一種又は二種以上の元素の
    酸化物とからジルコニアを得る工程と、該ジルコニアに
    機械的加工を加えて、斜方面体晶構造を誘起せしめる工
    程、とからなることをfi、黴とするジルコニアの強化
    方法。
JP57199971A 1982-11-15 1982-11-15 ジルコニア材料およびジルコニア強化方法 Granted JPS5992973A (ja)

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