JPS61176338A - 穿刺針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 し発明の技術分野１ 本発明は、隙間に組織片が付着残存することなく、所定
の処置をするのに適した穿刺針に関する。

［発明の技術的背景とその問題点］ 近年、体壁等を切開することなく、案内孔として小さな
穿刺孔を設け、該穿刺孔から挿入して体内の患部を観察
したり、治療処置等のできる内視鏡が広く用いられるよ
うになった。

上記穿刺孔を設ける場合、穿刺針が一般に用いられる。

上記穿刺針として内視鏡を挿入する際の単に案内孔を形
成するためのものと、例えば実開昭５７−７５４８号に
開示された注射針のような中空管状のものがある。

上記従来の注射針は針先の開口が針の側面側に形成する
ことによって、注入（刺入）時に組織片が入り込んでし
まうのを防止できるようにしである。

しかしながら、卵子を体外に採取したり、移植したりす
るのに用いる穿刺針とするには、第１８図に示すように
本出願人が、特願昭５９−３５０２２号において出願し
た卵子採取具にあるように中空外針１１１内をさらに中
空絹針１１２が移動可能で突没できるようにすることが
望ましく、先の従来例における側面側に開口を設けたも
のでは内側の針を突没させることが難しくなるという欠
点があった。

又、上記本出願人によるものは穿刺後、細針１１２を突
出し、さらに引き込んだ際に外針１１１の先端が斜めに
カットされているため、このカット部分と絹針１１２と
の鋭角的な隙間Ａに組織片が入り込んでしまい、該組織
片が穿刺針側に付着したり残存してしまうため、改善が
望まれるものである。

［発明の目的］ 本発明は上述した点にかんがみてなされたもので、卵子
を傷つけることなく採取する等のための穿刺処置に適し
たものにすると共に、その処置で組織片が入り込むのを
防止できる穿刺針を提供することを目的とする。

［発明の概要１ 本発明は、細管を移動可能に挿通し、先端に刃先を設け
た外管における前記刃先における主要な刃面の先端側を
、該刃面と適宜角度をなす切欠き面で而取りを施すこと
により、穿刺処置の際に組織片を取り込むことを防止で
きるようにしている。

［発明の実施例］ 以下図面を参照して本発明を具体的に説明する。

第１図ないし第１５図は本発明の第１実施例に係り、第
１図は第１実施例における先端を示し、第２図は第１実
施例が挿通して使用される腹腔鏡を示し、第３図は第２
図の腹腔鏡の前端面を拡大して示し、第４図は第２図の
手元側を拡大して示し、第５図は第２図の腹腔鏡の保持
固定手段を形成する圧接部材を示し、第６図は第４図に
おけるＡ−Ａ線の断面にて保持固定手段を示し、第７図
は第１実施例の穿刺針を含む卵子採取具を示し、第８図
は第７図の穿刺針を拡大して示し、第９図は穿刺針の外
管の先端形状を示し、第１０図は第７図における穿刺針
の後端部周辺を示し、第１１図及び第１２図は穿刺針の
コックの構造を示し、第１３図は穿刺針に形成した保持
固定手段の圧接部材を示し、第１４図は穿刺針に形成し
た保持固定手段を示し、第１５図は第１実施例を用いて
採卵する使用例を示す。

第１実施例がチャンネル孔内に挿通される腹腔鏡１は第
２図に示すように硬性で細長の挿入部２と、該挿入部２
の後端に連設された太径ないし大幅の本体部３と、該本
体部３の後端側に前記挿入部２と直線状となるように連
設された第１のチャンネル部４と、該チャンネル部４と
斜め後方の下部側に分岐された第２のチャンネル部５と
、さらに本体部３の側部から斜め後方の上部側に突出す
るように連設された接眼部６とから構成されている。

上記腹腔鏡１の挿入部２内には、照明光を伝送する手段
としての極細の光学繊維束で形成したライトガイド７が
挿通され、このライトガイド７は本体部３で湾曲されて
、その後端がライトガイト口金８に固定され、この口金
８に接続される図示しないライトガイドケーブルを経て
光源装置の照明光が伝送され、この照明光は第３図に示
すようにライトガイド７の前端面から前方の被照射部（
患部）に向けて出射されるようになっている。

又、この挿入部２内には、観察光学系収納管（又はチュ
ーブ）９が、例えば挿入部２の外套管１０の上部側に偏
心して挿通され、この収納管９の前端はカバーガラスで
閉塞され、その奥に対物レンズ系が収納され、さらにそ
の奥に対物レンズ系で結像された像を伝送するためのリ
レーレンズ系又はイメージガイドが挿通され、本体部３
で分岐された接眼部６側に像を伝送し、図示しない接眼
レンズを経てその後方のアイピース１１に眼１２を近接
させて、拡大観察できるようになっている。

上記挿入部２には、観察光学系収納管９に隣接する下部
側に偏心して、中空の管が挿通され、この管の中空部を
通って処置具等を挿通可能とするいわゆる鉗子チャンネ
ル孔１３が形成されており、このチャンネル孔１３は第
４図に拡大して示すように本体部３後方で分岐された第
１のチャンネル部４及び第２のチャンネル部５内側の各
中空管路１４．１５とそれぞれ連通するようになってい
る。

上記第１のチャンネル部４の管路１４は上記チャンネル
孔１３と直線状に連通し、その後端にゴムキャップ１６
が取付けてあり、又、途中にコック１７が取付けてあり
、このコック１７に突設したレバー１８を矢符で示す方
向に回動することによって、管路１４を開いたり、その
逆の方向に回動することによって閉じることができるよ
うになっている。

上記ゴムキャップ１６は、管路１４の中心に対向する部
分に孔１つが形成されており、上記コック１７を開いて
、その後方から第１図又は第４図又は第７図に示す第１
実施例の穿刺針２０を備えた卵子採取具２１を挿入した
場合、気密を保持できるように、前記孔１９の径は卵子
採取具２１の外径より小さく形成されている。

一方、上記第１のチャンネル部４と分岐されて斜め下方
に延出するように形成された第２のチャンネル部５は、
分岐点より若干後方位置にルアコック口金２２が下方に
突設されて、管路１５はこのルアコック口金２２内側の
管路２３と連通して外部に開口されており、このルアコ
ック口金２２にルアコックコネクタ２４を接続して図示
しない気膜器から気液ガスを流入させることができるよ
うになっている。

上記第２のチャンネル部５におけるルアコック口金２２
が突設された位置より後方位置に、該チャンネル部５内
の管路１５を挿通される把持鉗子２５を可動しないよう
に固定する保持固定手段２６が形成されている。この保
持固定手段２６のさらに後方位置にはコック２７が形成
され、該コック２７の後方の挿入口部には小孔２８を設
けたゴムキャップ２９が覆せである。

上記コック２７は、レバー３０の９０度の回動操作によ
って透孔３１を形成した栓３２が回動して、管路１５を
閉じたり、開いたりできるようになっている。（尚、第
１のチャンネル部４側に形成したコック１７も同様の構
造になっている。）上記保持固定手段２６は例えば第５
図及び第６図に示すような構造になっている。

即ち、チャンネル部５内に管路１５の一部を形成するよ
うに内装された圧接部材３４と、該圧接部材３４の外周
をその長手方向に適宜長さ切欠く等して形成した平坦部
３５を押圧し、該平坦部３５と平行となるように長手方
向に切り欠く等して形成したすり割り溝３６の幅を狭く
することによって圧接部材３４の中空部内を挿通された
例えば把持鉗子２５を挟持させるための押圧部材３７と
からなる。この押圧部材３７は例えば半硬質のゴム又は
プラスチック等の材質のもので形成され、第６図に示づ
保持固定部材本体３８に形成したテーパ状の貫通孔にす
り合わせられるように収納されている。この貫通孔と密
着する押圧部材３７のテーパ状の外周は、その一部を切
欠く等して凹部内面が平坦となり、上記圧接部材３４の
平坦部３５側と嵌合する凹部（又は切欠き部）３９が形
成されており（第６図に示す状態）、この状態において
は圧接部材３４の内径は狭められてない所定の内径を有
し、挿通された把持鉗子２５はその軸方向に可動できる
ようになっている。しかして、押圧部材３７の一方の端
部側に突設したレバー４０を回動すると、凹部３９にお
いて圧接部材３４の平坦部３５面に密接していた状態か
ら、凹部３９の隅（縁）の部分で圧接部材３４の平坦部
３５が押圧されて、そのすり割り溝３６の溝幅が狭くな
って、内側を挿通可能な有効径が縮小され、内側に挿通
された把持鉗子の軸部を（広い面積で）圧接挟持して、
軸方向に可動しないように保持固定できるようになって
いる。

上記押圧部材３７における貫通孔を貫通させた他方の側
は段部状に細径にされて、ナツト４１で螺着されている
。このナツト４１は、対向する座金４２との間に゛ばね
４３を介装して、ナツト４１を押圧部材３７の反対側に
付勢することによって、押圧部材３７のテーパ状の外周
とテーパ状の貞通孔内壁とのすり合ね部分がわずかに介
装したグリスで密着して気密及び水密を保持できるよう
にしである。尚、押圧部材３７の外周に突設したビン４
４は、レバー４０の回動する角度範囲を規制するストッ
パである。

ところで、上記保持固定手段２６を途中に設けた第２の
チャンネル部５内を挿通される把持鉗子２５は、中空細
長でフレキシブルとなる軸部４５内に図示しないワイヤ
が挿通され、図示しない手元側の操作部においてワイヤ
を例えば弛緩する操作をすることによって、第５図に示
すように軸部４５先端側に回動自在に設けたわに口部４
６を開口でき、前記ワイヤを牽引することによってわに
口部４６を閉じて所望とづる対象部位を把持できるよう
になっている。

尚、ライトガイト口金８の後方部分の本体部３は平坦状
にする等して指を掛は易くした指掛は部４７が形成され
ている。

一方、上記腹腔鏡１における第１のチャンネル部４内を
挿通可能とされる第１実施例に係る卵子採取具２１は、
第７図に示すように、穿刺針２０と、該穿刺針２０の内
側の中空管路を挿通可能とされる卵子吸引採取手段とし
ての中空の吸引針５０とから構成されている。

上記穿刺針２０は、第１のチャンネル部４の後端の挿入
口部から挿入されて、腹腔鏡１のチャンネル孔１３内を
挿通される細長の外管５１と、該外管５１の後端を太径
の管状ないし筒状部材に固着して、その外周に把持操作
し易いローレット目を形成した操作部５２と、前記外管
５１内にあって、その軸方向（長手方向）に摺動可能に
取付けられた中空の細管５３とから構成されている。

上記外管５１の先端は、第１図又は第９図に示すように
その軸方向に対して適宜角度αをなす斜めに切欠かれて
鋭利に突出する刃先５４における主要な刃面５４Ａが形
成されると共に、この刃面５４Ａに（適宜角度βで）対
向する方向で刃先５４の先端側を切欠いて、上記刃面５
４Ａと鋭角的等の適宜角度βをなす面取り用切欠き面５
４Ｂが形成れている。この切欠き面５４Ｂによって、外
管５１の刃面５４Ａの先端側と切欠き面５４Ｂとは細管
５３の外周位置で樹状のエツジ部分が形成される。

従って、この外管５１の先端から細管５３が突出された
後、該細管５３が引き戻されてその先端が外管５１内に
退避（収納）された場合、外管５１に面取りが施されて
いるので第１８図に示す従来例における外針１１１に相
当する外管５１と細針１１２に相当する細管５３との間
に組織片が入り込むことを防止できることになる。

上記外管５１内の細管５３は、その後端が第８図に示す
ように肉厚で略管形状の操作部本体５６の前端内周に固
着され、この（操作部）本体５６の前半側の外周でその
外側のく操作部５２を形成する）筒状部材内周面とのす
き間に嵌装したばね５７によって、本体５６と共に、細
管５５は軸方向前方に突出するように付勢されている。

つまり、通常は、細管５３の先端が第７図又は第８図に
示すように、斜めにカットされた刃先５４及びこの刃先
５４に面取りが施された外管５１の先端より適宜長さ突
出するようにしである。この細管５３の先端側には側部
に孔、つまり側孔５８が形成され、ガスとか生理食塩水
等を流出できるようにしである。又、この側孔５８の前
方部分は球面状又は円錐面状又は長円面状等に丸みを持
たせた先細り形状にした先端部５９が形成され、この先
細り形状の最先端部分に小孔６０が形成されており、こ
の小孔６０を通して細管５５内の中心軸上を挿通された
吸引針５０を突出できるようになっている。

上記細管５３を突出するよう付勢するばね５７は、その
前端が本体５６の前端に例えば螺着されたナツト６１に
当接して規制され、又、その後端は操作部５４を形成す
る筒状部材の後端側に連設され、本体５６の外周に外嵌
された筒状の摺動部材６２の前端に当接して規制されて
いる。この摺動部材６２には、その本体５６に嵌合する
その内周における例えば上部側に軸方向への長溝６３が
形成されており、該長溝６３にはガイドビン６４が収納
され、このガイドビン６４の長手方向における突設位置
は、細管５５の先端側が押圧によって後方に移動した場
合、本体５６は長手方向に収縮すると共に、ガイドビン
６４も長溝６３内を後方に移動し、ガイドビン６４が長
溝６３の最後部と当接した状態のときに、細管５３の先
端部５９が外管５１の斜めにカットされた先端の内側に
あるように設定されている。尚、第７図あるいは第８図
において、外管５１は実線の位置から一点鎖線で示す位
置まで移動できるのではなく、細管５３側が後方に移動
した場合、細管５３の先端が一点鎖線で示す外管５１の
内側に退避するようになることを示すものである。　　
゛ 尚、細管５３は、通常その側孔５８が外管５１の先端よ
り突出する位置となるように取付けられている。この場
合、例えばナツト６１の固定位置等で微調整できる。又
、上記ガイドピン６４又はさらにピンを摺動部材６２の
前端より前方位置の本体５６に突設すること等によって
調整することもできる。

上記細管５３の先端部５９が突出するように付勢するば
ね５７は、細管５３の先端部５９が卵胞に当接し、さら
に押圧した際における弱い力でもって本体５６を形成す
る弾性部材と共に収縮されるようになっており、この場
合の細管５３の先端部５９が後方に移動することによっ
て、外管５１の鋭利にされた先端部が突出する状態にな
り、この先端部によって、卵胞膜内に刺入できるように
なっている。

上゛記本体５６における摺動部材６２が取付けられた部
分に隣接する後半側は段差状に肉厚にされ、その後端を
肉薄にして第１０図に示すようにルアコック口金６５が
形成され、該ルアコック口金６５には小孔６６を設けた
ゴムキャップ６７が覆せてあり、同図に示すように、こ
の小孔６６後方から吸引針５０を挿通できるようになっ
ている。

上記ルアコック口金６５の若干前方の本体５６の肉厚部
分には、吸引針５０を挿通しない場合に、その内側の中
空管路６８がルアコック口金６５で開口しているのをレ
バー６９Ａの回動操作で閉じることができるように、コ
ツクロ９が形成されている。

又、上記コツクロ９の若干前方の本体５６には、上記中
空管路６８内を挿通された吸引針５０を固定する保持固
定手段７０が設けられ、この保持固定手段７０の前方位
置には、本体５６の中空管路６８に連通する透孔７１を
設けたコック７２が例えば下方に突出するように形成さ
れている。このコック７２は例えば第８図、第１１図及
び第１２図に示す構造になっている。

即ち、コック７２内の透孔（管路）７１はルアコック口
金７３を本体５６の中空管路６８に連通させるものであ
って、コック７２はその途中に、透孔７１の方向と直角
方向に、該透孔７１より大きい内径の貫通孔が設けられ
、栓７４が取付けである。この貫通孔は、その内径がテ
ーパ状に一方に大径となるものであって、この貫通孔に
すり合わせで密封性を保つように取付けられる栓７４は
、そのテーバ状に大径となる側の後端を細径にして、該
細径部分に直角方向にレバー７５が突設され、このレバ
ー７５を９０度回動操作によって栓７４も回動し、該栓
７４に形成した開閉用の孔７６が透孔７１に連通したり
（第１１図、第１２図の状態）、遮断（第８図の状態）
できるようになっている。この栓７４における反対側に
突出する端部は段部状に細径にされ、ナツト７７と連結
されている。このナツト７７は上記栓７４の細径部分に
固着した外周に凹部を形成し、その前方に対置した座金
７８との間にばね７９を収納し、該ばね７９によって栓
７４と反対側にナツト７７を押圧し、栓７４がすり合わ
せ部分と密着して気密及び液密を保持できるようになっ
ている。

尚、栓７４に突設されたピン８０はレバー７５による回
転範囲規制用のストッパである。

又、他方の上記コツクロ９も同様の構造になっている。

一方、上記穿刺針２０のゴムキャップ６７後方から挿入
された吸引針５０をその軸方向に可動しないように保持
固定する保持固定手段７０は、第８図、第１０図、第１
３図及び第１４図に示すような構造になっている。

即ち、第１３図に示すように（第５図に示すものと略同
様な形状をなす）吸引針５０の中空管部８２を挿通可能
とする挿通孔８３が形成された筒状ないし管状部材の外
周をその長手方向に適宜長さ切り欠く等して平坦部８４
が形成された圧接部材８５と、この圧接部材８５の前記
平坦部８４を押圧して、その圧接部材８５の長手方向に
形成したすり割り溝８６の幅を狭くして挿通孔８３の有
効内径を小さくする押圧部材８７と、これら圧接部材８
５及び押圧部材８７とを収納するハウジングとしての保
持固定部材本体８８とから構成されている。

上記押圧部材８７は、保持固定部材本体８８に形成した
テーバ状の貫通孔の内壁面にすり合わせ可能となる円錐
状に形成されている。この貫通孔の内壁面に密着する円
錐状外周面は、切り欠く等して凹部８９（又は切欠き部
）が形成され、この凹部８９の内面（底面）は平坦にさ
れて、第８図あるいは第１４図に示すように、圧接部材
８５の平坦部８４と嵌合する形状にしである。しかして
この嵌合する状態においては、圧接部材８５の挿通孔８
３の内径は吸引針５０の中空管部８２を挿通してその軸
方向に移動可能である。しかして、押圧部材８５の一方
の端部側に突設したレバー９０を回動して凹部８９の平
坦面に密着していた圧接部材８５の平坦部８４を、凹部
（又は切欠き部）８つの隅のテーバ部分で押圧して圧接
部材８５のすり割り溝８６を狭くして、挿通孔８３の有
効内径を小さくして吸引針５０を可動しないように保持
固定できるようになっている。上記押圧部材８７で直接
に吸引針５０を押圧して固定しないで、すり割り溝８６
を形成した圧接部材８５を介装して圧接固定することに
よって、吸引針５０との接触面積を大きくして、吸引針
５０の中空管部８２を変形したり、さらにはつぶしたり
することなく、可動しないように保持できるようにしで
ある。この圧接固定はレバー９０の回動操作で、簡単に
解除できる。

ところで、上記抑圧部材８７におけるレバー９０と反対
側の端部は、第１４図に示すように段部状に細径にされ
て、ナツト９１が螺着されている。

このナツト９１は、対向する座金９２との間にばね９３
を介装して、ナツト９１を押圧部材８７の反対側に付勢
することによって、押圧部材８７のテーパ状の外周とテ
ーパ状の貫通孔内壁とのすり合わせ部分が密着して気密
及び水密を保持できるようにしである。尚、押圧部材８
７の外周に突設したビン９４は、レバー９０の回動する
角度範囲を規制するストッパである。

ところで、上記圧接部材８５を収納した保持固定部材本
体８８は、第８図に示すようにその前端側の外周に凹部
を形成して０リング９５が環装されて、本体５６の後端
側における拡径にした内周に嵌合固着され、気密及び液
密を保持できる構造にしである。尚、上記圧接部材８５
の前端近傍の外周には着脱用の引っ掛は溝９６を形成し
て、引き抜く際に指を掛は易いようにしである。又、圧
接部材８５の平坦部８４より前方の部分の挿入孔８３を
拡径にして、圧接固定する状態でない場合には、挿通さ
れる吸引針５０の中空軸部８２外周に必要以上に接触し
ないで、可動する際の抵抗を必要以上に大きくならない
ようにしである。

一方、上記穿刺針２０内に挿通される吸引針５０は細長
の中空管部８２と、手元側の大径の把持部９７とから構
成され、この把持部９７後端にはルアコック口金９８が
形成されて、チューブ等を介して注射器等の吸引具と接
続できるようになっている。

このように構成された第１実施例を用いて形成した卵子
採取具２１で卵子を採取する使用例を第１５図を参照し
て説明する。

卵巣の表面に胞状卵胞が発育する頃の母体における腹壁
にトラカールの刺入によってガイド孔を設け、このガイ
ド孔内に腹腔鏡１の挿入部２を挿入し、第２のチャンネ
ル部５における分岐点近傍に形成したルアコック口金２
２から気膜ガスを注入し、腹腔１１１の挿入を容易にし
たり、観察及び引き続く採卵操作を容易にできるように
する。この腹腔鏡１の挿入部２を挿入して、第１５図に
示すように挿入部２の先端の観察光学系で、子宮１００
に通じる卵管９９及び卵巣１０１を観察する。

この卵巣１０１の表面に胞状卵胞１０２ができている場
合には腹腔鏡１の第２のチャンネル部５後方から該チャ
ンネル部５内の管路１５を経て、把持鉗子２５を挿通し
、又第１のチャンネル部４後方から該チャンネル部４内
の管路１４を通して穿刺針２０を挿通する。

しかして片方の手で把持した腹腔鏡１の観察のもとで、
該腹腔鏡１のチャンネル孔１３から前方に突出させた把
持鉗子２５の手元側を操作して、その先端のわに口部４
６によって、成長した卵胞１０２の近傍を把持し、その
把持状態に（把持鉗子２５を）ロックし、その後保持固
定手段２６のレバー４０を回動する。このレバー４０の
回動操作によって押圧部材３７はすり割り溝３６が設け
られた圧接部材３４の平坦部３５を押圧して有効内径を
小さくして、チャンネル孔１３内に挿通された把持鉗子
２５が前後に可動しない状態に圧接されて保持固定され
る。従って、術者は、この固定された把持鉗子２５から
手を離して、第１実施例の穿刺針２０をチャンネル孔１
３の前端がら突出させる操作を行う。

この場合、上記穿刺針２０にはその後方から吸引針５０
を予め挿通し、その先端が例えば外管５１の先端より若
干後方となる状態で、保持固定手段７０のレバー９０を
回動して、吸引針５０の管部８２を固定しておく。

即ち、上記レバー９０の回動によって、押圧部材８７は
圧接部材８５の平坦部８４を押圧して、該圧接部材８５
の挿通孔８３の有効内径を小さくして、吸引針５０の管
部８２を圧接して吸引針５０が前後に動かないように固
定できる。

上記吸引針５０を固定した状態の穿刺針２０の先端を腹
腔鏡１による観察のもとて対象となる卵胞１０２に当接
させ、ゆっくりと前方に押し出す。

すると、突出する細管５３の先端は抑圧によって後退さ
れて、鋭利な刃先５４を有する外管５１の先端が突出し
、この先端で小さな開口が形成され、且つこの開口は、
細管５３の先細り先端を挿入可能な大きさになると、（
鋭利な外管５１の先端による刺入は停止されて）細管５
３の先端部５９が卵胞膜側から押圧されなくなるので該
細管５３の先端部５９が自動的に突出されて開口を通っ
て、卵胞１０２内に挿入される。この場合、把持鉗子２
５の先端のわに口部４６によって、卵胞１０２近傍は把
持固定されているので、上記穿刺針２０を突出させてそ
の先端が卵胞１０２を押圧した際にも卵胞１０２が逃げ
ることを防止でき、所望とする部位に安全且つ確実に刺
入できて、採卵用の開口を形成できる。又、上記開口を
通って挿入される細管５３の先端部５９は、丸みがつけ
であるので、たとえ卵胞１０２内のかなり深部まで挿入
されても、卵子を傷つける虞れがなく、挿入できる。こ
の細管５３の先端部５９を挿入する際、穿刺針２０の本
体５６に形成したルアコック口金７３を経て食塩水を注
入し、卵胞１０２内を萎ませない自然な状態あるいは膨
らませた状態にして、予め穿刺針２０内を挿通し、その
先端が外管５１の先端より若干後方位置となる状態で固
定しておいた吸引針５０をレバー９０の操作でその固定
を解除して、前方に移動させる。しかして、その先端を
細管５３の小孔６０から突出させて、開口する先端を卵
胞１０２内に適宜深さまで挿入したら、吸引針５０の把
持部９７に形成したルアコック口金９８にチューブを介
して接続した注射器状の吸引具におけるピストンを後方
に移動させることによって食塩水と共に卵子を中空管部
８２内に吸引収納でき、穿刺針２０から引き抜き、その
後コツクロ９のレバー６９Δを閉じる。しかして穿刺針
２０における外管５１内に細管５３を退避収納して穿刺
針２０を引き抜く場合とか新たに別の場合で卵子採取を
行うために一旦外管５１内に細管５３を収納する場合、
第１実施例においては外管５１の刃先５４の先端側に面
取りを施しであるのｔ１突出させた細管５３が引込めら
れる際の該細管５３外周面と刃先５４との間に組織片が
入り込み易くなる隙間が形成されないので、この採卵処
置によって、卵胞１０２等を殆んど傷跡を残すことなく
行うことができる。又、穿刺針２０側にも組織片が入り
込まないので、従来例における付着残存して簡単な洗浄
では除去できない等が生じることを防止できる。

このようにして簡単な操作でもって、吸引針５０内に卵
子を採取できる。

上記第１実施例によれば、外管５１に面取りを施して、
組織片が穿刺針２０側に入り込むことを防止するように
していると共に、吸引針５０の保持固定手段７０を設け
であるので、腹腔鏡１のチャンネル孔１３内に穿刺刻２
０を挿通して採卵する場合、予め吸引針５０を挿通して
、その先端が突出しない適宜位置に固定しておくことが
できる。

従って、吸引針５０以外の操作等をしている際、吸引針
５０が可動してしまって、その先端が卵胞１０２の奥深
くまで突出し、卵子あるいはその奥の部位を傷つけたり
することを防止できるという安全性を確保できると共に
、固定を解除してわずかに前方に突出させる操作でもっ
て、短時間に効率良く卵子を吸引採取できる。又、吸引
採取する場合において吸引具のみを操作する場合、吸引
針５０が可動してしまう虞れがあれば、吸引針５０を卵
胞内の適宜挿入深さ位置に固定して行うこともでき、容
易に操作できる。又、固定した場合には、その固定した
吸引針５０から手を離して他の操作を行い得るので術者
１人で採卵したり小人数で採卵を行うことができる。

第１６図及び第１７図は本発明の第２実施例における外
管５１の先端形状を示す。

この第２実施例においては、上記第１実施例における外
管５１の面取りを刃先５４の主要刃面５４Ａに対向する
方向で一回切欠くのみならず、これら第１６図及び第１
７図に示すようにこの面取り用切欠き面５４Ｂの両側に
も面取り用切欠き面５４Ｃ，５４Ｄを設けたものである
。

その他は上記第１実施例と同様の構成であり、その作用
効果も略同様のものとなる。

尚、本発明は外管５１の面取りが図示のように施された
ものに限らず、例えば第１６図又は第１７図の切欠き面
５４Ｂ、５４Ｃ，５４Ｄをさらに多くしたものとか、無
数にカットしたもの、つまり円錐面状の面とり面とした
もの等であっても良い。又、刃先５４の主要な刃面５４
Ａは図示のようにカット面が平面であるものに限らず、
曲面状の場合にも、面取りが形成されたものは本発明に
属するものである。

尚、上記第１実施例においては、穿刺針２０の内側に、
吸引針５０を挿通して卵子を吸引採取する構造になって
いるが、卵子吸引採取手段はこれに限定されるものでな
く、吸引針５０を有ざず、且つ細管５３の側孔５８をな
くして小孔６０から直接卵子を吸引採取する構造にする
こともできる。

この場合にも、卵胞１０２内に食塩水等を注入し、この
食塩水と共に卵子を吸引採取することが望ましい。この
ように吸引針５０を有さないものにあっては、細管５３
の後端側を本体５６で固定しないで、吸引針５０が挿通
される部分後方まで延出した構造にして、保持固定手段
７０にて固定できるようにすれば良い。この場合、挿通
孔８３の内径は［１管５３の外径に応じたものにする。

又、上記第１実施例の穿刺針２０において、細管５３を
常にばね５７で前方に突出するように付勢している構造
のものに限らず、ばね５７を用いることなく（あるいは
ばねで一方に付勢しておいて）、細管５３を手動で外管
５１より前方に突出させたり、後退させたりできる構造
にすることもできる。又は逆に細管５３に対して外管５
１側を突出させたり、後退させる構造にしても良い。

尚、吸引針５０あるいは細管５３固定用の手段は、上記
第１実施例のものに限定されるものでなく、例えばねじ
で圧接部材８５を押圧して固定するものであっても良い
。又、圧接部材８５を介装せずに、吸引針５０等をつぶ
さないように固定できれば、直接押圧する構造にしても
良い。例えば、押圧部材８７をゴム等のやわらかい材質
のものを用いて形成すれば、吸引針５０等を直接押圧固
定することもできる。尚、貿創２１の後端側を分岐して
、把持鉗子等を挿通可能としたものも本発明に属する。

尚、卵子吸引採取手段として吸引針５０を用いる場合、
その把持部９７にルアコック口金９８を設けないで、注
射器状等の吸引具を形成したものであっても良い。吸引
針５０を用いない場合には細管の手元側を上記構造にす
ることもできる。

尚、本発明は、人体における採卵に使用できるのみなら
ず、産業的に良い血統の種族が望まれる乳牛あるいは食
肉牛その他の動物に対して用いることもできることは明
らかである。

尚、本発明は、卵子採取用又は人工受精用の卵子採取具
２１に用いられる穿刺針２０の外管の先端に面取りを施
したが、他の構造の穿刺針に対しても、鋭利な刃先を有
する外管内に突没して移動可能な細管５３あるいは絹針
等の中針が設けられた構造の穿刺針又は移植針、気膜針
等に対しては広く適用できるものである。

［発明の効果］ 以上述べたように本発明によれば、先端に刃先を設けた
外管内を突没して移動可能とする細管を設けた穿刺針に
おいて、前記刃先に面取りを施しであるので穿刺処置等
の際細管を移動しても移動した細管と外管先端側の刃先
との間に組織片が入り込むことを防止できる。

従って、処置後、生体に残す傷跡を必要最小限にするこ
とができると共に、穿刺針側の洗浄処置の際手間のかか
る組織片の付着残存を防止できる。

又、本発明に係る卵子採取具によれば該採取具で採取し
た卵子を体外受精させ、再度本採取具を使用して、腹腔
鏡観察下で子宮の一番着床し易いところへ刺入し、注入
してやれば特に動物に多い変形した子宮を有するような
場合、妊娠率を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第１５図は本発明の１実施例に係り、第１
図は第１実施例の穿刺針の先端形状を示す側面図、第２
図は第１実施例が挿通して使用される腹腔鏡を示す側面
図、第３図は第２図の腹腔鏡の前端面を拡大して示す正
面図、第４図は第２図の手元側を拡大して示す縦断面図
、第５図は第２図の腹腔鏡の保持固定手段を形成する圧
接部材を示す斜視図、第６図は第４図におけるＡ−Ａ線
の断面にて保持固定手段を示す拡大断面図、第７図は第
１実施例に係る卵子採取具を示す側面図、第８図は第１
実施例の穿刺針を拡大して示す縦断面図、第９図は穿刺
針の外管の先端形状を示す斜視図、第１０図は第７図に
おける穿刺針の後端部周辺を示す縦断面図、第１１図及
び第１２図は穿刺針のコックの構造を示し、第１１図は
断面図、第１２図は正面図、第１３図は穿刺針に形成し
た保持固定手段の圧接部材を示す斜視図、第１４図は穿
刺針に形成した保持固定手段を示す断面図、第１５図は
第１実施例を用いて採卵する様子を示す説明図、第１６
図及び第１７図は本発明の第２実施例の穿刺針を形成す
る外管の先端側を示し、第１６図は斜視図、第１７図は
正面図、第１８図は従来例における先端側を示す側面図
である。 １・・・腹腔鏡　　　　　２・・・挿入部３・・・ネ彷
一部 ４・・・第１のチャンネル部 ５・・・第２のチャンネル部 ６・・・接眼部　　　　　８・・・ライトガイト口金１
３・・・チャンネル孔　１４．１５・・・管路２０・・
・穿刺針　　　　２１・・・卵子採取具２２・・・ルア
コック口金 ２５・・・把持鉗子　　　２６・・・保持固定手段４６
・・・わに口部　　　５０・・・吸引針５１・・・外管
　　　　　５３・・・細管５４・・・刃先　　　　　５
４Ａ・・・刃面５４Ｂ、５４Ｇ、５４Ｄ・・・切欠き面
５６・・・本体部　　　　５７・・・ばね５８・・・側
孔　　　　　５９・・・先端部６０・・・小孔　　　　
　７０・・・保持固定手段７２・・・コック　　　　８
３・・・挿通孔８４・・・平坦部　　　　８５・・・圧
接部材８６・・・すり割り溝　　８７・・・押圧部材９
０・・・レバー　　　　９５・・・Ｏリング１００・・
・子宮　　　　１０１・・・卵巣１０２・・・卵胞 −−、」 ト 第１３図 第１４図 １１１６図　　　　　　　　　　第１７図＊ｉ８図 手続ネ…正書（自発） 昭和６０年７月３日 ２、発明の名称　　　穿　刺　針 ３、補正をする者 事件との関係　　　特許出願人 住　　所　　　　東京都渋谷区幡ケ谷二丁目４３番２号
名　　称　　　　（０３７）オリンパス光学工業株式会
社代表名　　下　　山　　敏　　部 １、明細書第４ページ第１７行に「第１実施例が」とあ
るを「第１実施例として示される穿刺針が」と補正しま
す。 ２、明ｍ書第１２ページ第１２行〜第１３行に「出され
た後、該細管５３が引き戻されてその先端が外管５１内
に退避（収納）された場合、」とあるを「出された場合
、」と補正します。 ３、明細書第１４ページ第９〜第１０行に「収縮」とあ
るを「移動」と補正します。 ４、明ｌｌｌ書第１５ページ第１８行〜第１９行、第１
６ページ第３行、同ページ第５行、同ページ第１７行〜
第１８行、第２１ページ第１３行、第２２ページ第３行
、第２５ページ第２行、同ページ第１１行、第３０ペー
ジ第６行、第２５ページ第８行に「ルアコック口金」と
あるを「ルアロック口金」と補正します。 以　　上

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 先細り形状の先端に小孔を設けた細管と、該細管がその
   軸方向に相対的に移動可能に挿通され、先端に刃先を形
   成した外管とを有する穿刺針において、前記刃先の先端
   を、その刃面と対向する適宜角度で切欠いて面取りを施
   したことを特徴とする穿刺針。