JPS6117550B2 - - Google Patents

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JPS6117550B2
JPS6117550B2 JP5603678A JP5603678A JPS6117550B2 JP S6117550 B2 JPS6117550 B2 JP S6117550B2 JP 5603678 A JP5603678 A JP 5603678A JP 5603678 A JP5603678 A JP 5603678A JP S6117550 B2 JPS6117550 B2 JP S6117550B2
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JP
Japan
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powder
electrode
thin strip
strip electrode
gun
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JP5603678A
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JPS54148042A (en
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Tsutomu Ito
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Onoda Cement Co Ltd
Original Assignee
Onoda Cement Co Ltd
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Publication date
Application filed by Onoda Cement Co Ltd filed Critical Onoda Cement Co Ltd
Priority to JP5603678A priority Critical patent/JPS54148042A/ja
Publication of JPS54148042A publication Critical patent/JPS54148042A/ja
Publication of JPS6117550B2 publication Critical patent/JPS6117550B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B5/00Electrostatic spraying apparatus; Spraying apparatus with means for charging the spray electrically; Apparatus for spraying liquids or other fluent materials by other electric means
    • B05B5/025Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns
    • B05B5/03Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns characterised by the use of gas, e.g. electrostatically assisted pneumatic spraying
    • B05B5/032Discharge apparatus, e.g. electrostatic spray guns characterised by the use of gas, e.g. electrostatically assisted pneumatic spraying for spraying particulate materials

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、粉体噴出口付近にコロナ放電電極
を有し、かつその粉体噴出口の外側に、コロナ放
電電極に対して電位差をもち、かつその表面への
粉体付着防止手段を設けたことによつて、通常の
運転形式においては、極めて高い塗着効率が得ら
れ、且、他の運転形式においてはフアラデーケー
ジ効果の影響をおさえて凹部、コーナー部にたい
しても良好な付囲り性を得ることのできる静電粉
体塗着用のガンヘツドに関するものである。
静電粉体塗装法は、その無公害性と塗膜の優秀
性との故に近来増々多く採用されるようになつて
いる。しかし、その一層の広範な普及を妨げてい
る極めて大きな原因がある。
その第一は塗着効率が低いことであり、その第
二はいわゆるフアラデーケージ効果と言われるも
のであつて、これは被塗物の凹所へ粉体を塗着す
ることが極めて困難であるというよく知られた欠
点のことである。例えば、第6図に示した如き現
在広く用いられている静電粉体ガンを使つて平坦
な被塗物を塗着した場合に得られる塗着効率は静
電粉体塗装の実用的な塗着効率のうちで最も高い
場合であるが、この場合でも通常65〜85%程度の
塗着効率しか得られず、残りの35〜15%の高価な
粉体塗料は、特に自動車ボデイの上塗りなどの如
く、回収塗料の混色を極度に問題にする場合には
廃棄させるを得ないというのが実情である。第6
図に示した如きタイプの静電粉体ガンの塗着効率
が65〜85%程度にとどまつている原因は大きく分
けて二つある。その第1は、粉体の荷電が吐出口
と被塗物との間の空間に存在する厚い層をなす粉
体流に対してイオン電流の並進する状態で行われ
るためにイオン電流が吐出口付近に存在する少量
のよく帯電した粉体クラウドのために粉体クラウ
ドの全体に充分侵透しないためにイオン電流によ
る粉体の荷電が不充分になり、特に粉体の吐出量
が多くて粉体濃度が高い場合に粉体の荷電が不充
分となつて塗着効率が低下するということであ
る。その第2は粉体吐出パターンの広がりに対し
てイオン電流及び塗着のための電界の広がりが小
さく、一旦、吐出クラウドのうち周辺部に来た粉
体は荷重される機会がなく、更に電界も弱いため
に被塗物に塗着されることなく、飛散してしまう
ことである。
即ち第6図に示した如く現在いろく用いられて
いる静電粉体ガンにおいては、送入された空気の
懸濁した粉体塗料13は、その先端部43から例
えば47に示した如き旋回気流や偏向装置などの
手段によつてよく分散した粉体クラウド52を形
成して搬送気流によつて被塗物の方へ向かつてゆ
るやかに噴出される。この場合線50はガン先端
から噴出された粉体クラウド52が主として存在
する領域の境界を示したものである。一方、粉体
吐出ヘツドの先端に配設されたコロナ放電を発生
させ電界を形成するための針電極44には高電圧
電源49によつて高い電圧が印加され、その結
果、針電極の尖端からは矢印45に示した如きコ
ロナ放電電流及び電気力線が発生し、これは主と
して被塗物15に終端する。なお第6図の下部に
示したのは上部に示した側断面図のBB矢視拡大
図であつて、こらの図においてはコロナ放電電流
及び電気力線は矢印45で示されている。
図より明らかな如く、コロナ放電電流45と吐
出される粉体流とは明らかに並進流をなす。
従つて針の尖端付近を通る時に荷電されなかつ
た粉体も吐出気流の作用で被塗物の方へ進行する
ので、よく帯電された粉体のマスキング作用によ
つてコロナ電流が侵透しなくなり結局被塗物15
に達するまで荷電される機会がなく、被塗物に衝
突した気流に乗つて飛散して塗着効率を下げる結
果となる。即ち、これは粉体の荷電が針尖端44
と被塗物15との間に存在する。通常数cmないし
数十cmというマスキング効果のおこり易い著しく
厚い空間51において、しかも搬送気体による粉
体流とコロナ放電電流が並進流をなすことに根本
的な原因があり、特に粉体濃度が高くなり易い中
心部において、また吐出量の多い時に塗着効率の
低下が著しい。一方吐出粉体は線50によつて囲
まれるようにかなり広がつて噴出される場合が多
く、それに対してコロナ放電電流の発生源は針尖
端44の一点のみに限定されるので、クラウドの
周辺部52に吐出された粉体は荷電されるチヤン
スがなく、電界も弱いのでブース内の気流によつ
て被塗物以外の所に飛散し、塗着効率を下げる原
因になる。また充分な荷電用コロナ電流を発生さ
せるために針に著しく高い電圧を印加したり、針
を複数本配設したりする方法もあるが、こらの場
合は無駄な電流が被塗物に多量に流れ込む結果、
塗着粉体層中で著しい逆電離が発生して平坦な塗
膜を得にくくなるという重大な欠陥が発生する。
第6図に示した静電粉体ガンとは異つた構造をも
ち、かつ広く使用されている別のタイプの電極構
造をもつ静電粉体ガンとして第8図に示したよう
なものをあげることができる。なお第9図に示し
たものは、第8図のCC矢視の拡大図である。す
なわち、このタイプの静電粉体ガンにおいては絶
縁物筒体よりなるガン本体の先端部において3
0,31に示される如き数千ボルトの電位差をも
つ2対程度の針電極が配設されておりこのそれぞ
れの電極の一方はそのガン本体に仕込まれた直流
高圧電源24aの最も高い電圧が印加され、他方
にはそれより数千ボルト低い電圧が印加され、こ
れらの2対の電極の間において図には示してない
ところの保護抵抗を介して小さな火花放電を連続
的に行わせることによつてガン先端部においてイ
オンを生成させ、これによつて安定なコロナ放電
電流をガンの先端から被塗物36に向かつて流す
ようにしたものである。このタイプの静電粉体ガ
ンの場合は、一見矢印13によつて示されるガン
本体を通過する塗料粉体と交差してイオン電流が
流れるように見えるが実際はこの場合は、例えば
一対の電流30,31の間においては高い方の電
圧が印加された30からは電源24aと同一極性
の電流、例えば電源24aが負の高電圧を発生す
る電源の場合には負のイオンが主として電極31
に向かつて矢印34に示した如く流れだすのに対
して、電極31からはこれとは極性の異つたすな
わち、例えば十のイオン電流34が電極30に向
かつて流れだし、このように狭い空間において極
性の異る正負の電流が強く交差する結果、ここを
通過する粉体粒子はここにおいて充分除電され、
これらの電極の間を直接流れるイオン電流によつ
て粉体粒子を荷電することを期待することは全く
できない。このタイプのガンにおいて粉体粒子の
荷電が行われるのはガン先端の電極30と被塗物
36との間に存在する直流電界によつて、電極3
0から電極31に向かつて流れだしている負のイ
オン電流のうちの極く一部分が矢印33に示した
如く被塗物に向かつて流れるので、この電流によ
つて実際にはガンの先端から噴出した粒子のみが
粉体流と並進流をなすガンの外部に引き出された
イオン電流33によつて荷電されるのである。従
つてこの種の静電粉体ガンは本質的には粉体粒子
の荷電機構に関しては第6図に示したタイプの静
電粉体ガンと何ら異るところがなく、ただし比較
的低い電源電圧で使用しても、その先端において
対をなす針電極30,31の間に確実にコロナ放
電が生起するので、比較的確実に、かつ大きな電
流を取り出して粒子の荷電をできるという利点は
もつている。なお、第9図は第8図の上の部分に
かかげた側断面図に示した2対の電極から断面図
においてどのように電流が流れるかということを
詳細に示したものである。従つて、このタイプの
静電粉体塗着ガンにおいても、粉体流を広くひろ
げて塗着を行う場合には、周辺部に来た粉体の荷
電が不充分になり、かつ中心部を流れる粉体の荷
電が不充分になるという第6図に示したタイプの
静電粉体ガンの持つている欠点をまぬがれること
はできない。なお以上の説明においては火花放電
の発生を防止するための電源に関連する安全装
置、その他粉体の供給装置等は一切省略した。
以上詳細に説明した在来から広く使われている
静電粉体ガンの欠点を根本的に改良して高い塗着
効率と、必要に応じてフアラデーケージ効果をも
克服できる全く新しい静電粉体ガンの新しい形式
を発明者はここに提供する。
第1図に示したのは本発明による静電粉体ガン
のヘツド部分の側断面図であり、第2図は第1図
のAA矢視拡大図である。本発明による静電粉体
ガンの最も大きな特徴は、矢印13によつて示さ
れる粉体ガンヘツドに送入される気体に搬送され
た塗料粉体はそのヘツド先端部に設けられた適当
な粉体のパターン調整装置によつてその先端部か
らゆるやかに被塗物15に向かつて噴出され、こ
の時、噴出口6の中心部には電源11によつて導
線10を介して直流の高電圧を印加される針電極
11が配設されており、その他に粉体噴出口6の
外側に鋭利な突起やエツジ部を有しない帯状をな
す細い電極2(以下これを細帯電極と略称する)
が配設されており、この細帯電極の表面には矢印
7によつて示される粉塵を含まない清浄な気体が
環状室5を通り、更に流状調整室4を通つて細帯
電極2の表面に形成される狭い空間3によつて細
帯電極2の表面に清浄な気体層流が形成されるよ
うになつている。なお、この細帯電極は導線49
によつて電源11の適当な電位を取り出す位置に
接続され、通常針電極1の電位に対して数千ボル
トないし3万ボルト程度の低い電圧が印加される
ようになつている。従つてこのような電極配置と
接続された被塗物15とが対向して存在する場
合、針電極の先端からは被塗物へ向かう単極性の
コロナ放電電流17及び同様の電気力線が被塗物
に向かつて形成されると同時に針1の先端からは
矢印16に示される如く細帯電極に向かつて強い
単極性コロナ放電電流が粉体の流れを確実に横切
るように形成されるのである。この状態は第1図
のAA矢視拡大図において特に明らかであつて、
このようにすることによつてガンヘツドの噴出口
6を通つて噴出される粉体流を確実に横切つて強
い単極性コロナ放電電流が流れることになり、こ
の結果、ガンヘツドから噴出される粉体のパター
ンがどのような形に調整される時でも確実にこの
領域に形成される単極性交差コロナ放電電流によ
つて粉体が極めて強力に荷電されるようになる。
この単極性交差コロナ放電電流の形成が、前述し
た並進イオン電流荷電による在来方式の粉体ガン
と本質的に異る所である。
それと同時に図には示してないが、細帯電極2
からも確実に被塗物15に向かつてかなり強力な
電界が形成されるので、針から被塗物に向かう電
界と細帯電極から被塗物15に向かう電界との間
に確実に単極性交差コロナ放電電流16によつて
強く帯電された粉がこの電界によつて被塗物に向
つて確実に捕促されることになり、従つて噴出さ
れた粉体のほとんど全部が強く被塗物に向かつて
吸引され、安定に塗着されることが可能となるの
である。
以上に述べた如く、本発明による静電粉体ガン
ヘツドにおいては、ガンヘツドより噴出される粉
体のすべてにわたつて確実に交差する強い単極性
コロナ放電電流の形成が、その最も大きな特徴を
なすものであるが、この状態を工業装置として用
いられる粉体塗着用のガンヘツドとして確実に実
現するためには、細帯電極2が粉体噴出口6に対
して図に示した如く外側に配設され、かつその表
面に前述した如く粉体を含まない清浄な気体の流
層が形成されていることがぜひ必要であつて、次
にこの理由を詳細に説明する。すなわち、細帯電
極2は針電極1に対して低い直流電位に保持さ
れ、かつその間に強い電界が形成される結果、1
6の如き強い単極性コロナ放電電流が存在するの
で、もしこの気体流層3が存在しない場合にはた
だちに細帯電極2の表面に極めて強力に荷重した
粉体が急速に堆積し、その堆積した粉体層の内部
の電界が著しく強くなつて、その粉体層内部で逆
電離が発生し、この逆電離が原因となつて細帯電
極2の表面から前述の単極性コロナ放電電流とは
逆極性の強い単極性電流が流れ出すようになり、
この逆電離に基因する電流によつて矢印16に示
した電流によつて荷電された粉体の持つている電
荷がただちに中和され、この電極の荷電効果は全
く消失してしまい、所期の目的を全く達成するこ
とができない。従つて細帯電極を粉体噴出口の外
側に配設するとともに細帯電極2の表面に常に帯
電された塗料粉体粒子の堆積を確実に防止できる
程度の清浄な気体の流層を形成することによつて
所期の目的がはじめて達成できることを発明者は
種々の研究努力の結果明らかにして本発明を完成
するに至つたものである。
次に細帯電極2が粉体噴出口6の外側に配設さ
れなければならない理由について更に詳細に説明
する。
例えば第10図に示した如く、針電極20の先
端に対向してガンヘツド先端の粉体噴出口の内側
に細帯電極21を配設し、針電極に配線22を通
して電源24によつて最も高い電圧を印加し、こ
れよりやや低い電圧を配線23によつて内側細帯
電極に印加した場合には、ガンヘツドとしての粉
体噴出口の先端においては必ず粉体流の流出速度
をあまり上げることができないので、仮にガンヘ
ツドから噴出される粉体流を横切つて単極性電流
25を流そうとしても、直ちに細帯電極21の表
面には26によつて示される如く強力に帯電した
塗料粉体の粒子が直ちに堆積し、その内部におい
て発生する逆電離により逆極性を有する電流27
が25に向かつて強力に流れ出して、これが25
による単極性荷電効果を全く打ち消してしまい、
この領域において粉体に荷電を与えることが直ち
に不可能となつてしまうのである。従つてこの場
合には針の先端に対向して細帯電極21を設ける
ことが何ら有効な役割をはたすことがなく、所期
の目的を達成することができない。これは−にか
かつてガン噴出口においては粉体の噴出流速を遠
くとることができないことによるためであつて、
内側に設けた対向電極によつてはガンヘツドの塗
着効率を上げることは全く不可能である。これに
対して第1図の如くガンヘツドの外側に細帯電極
を設けた場合には、この部分はガンの噴出口の外
側にあり、かつ細帯電極の外側に形成されている
流路3は通常0.5mmあるいはそれ以下の程度に著
しく狭くすることができ、かつこの部分にかなり
な流速の清浄な気体を流しても、それによつてガ
ン先端から噴出する粉体粒子のパターンに影響を
与えることがないので、常に細帯電極2の表面を
清浄に保つことができ、2の表面に荷電粒子が決
して堆積しないので単極性コロナ放電電流16の
みが針1から細帯電極2に向かつて流れることに
なり、確実にこの領域を通過する塗料粉体の荷電
を実施することが可能となるのである。更に間隙
3を通つて噴出する気体を流状調整装置4(流
量、形状、方向等を調整する装置)を適当な形状
にすることによつて旋回しつつ細帯電極2の表面
を清浄に保ちながら噴出するようにすることによ
つて、ガンの噴出口の内部に設けられた、例えば
旋回溝8等による粉体の吐出パターンの調整に有
効な働きを加えることも可能であつて、このよう
に細帯電極2を吐出ヘツドの外側に設け、かつそ
の表面に清浄な気体流層を設けることの二つによ
つて本発明が確実に完成されたのである。しか
も、本発明においては、針電極の先端から被塗物
15に向かう単極性コロナ放電電流17は在来型
のガンヘツドの場合と同様に確実に存在するの
で、被塗物15の上に形成される塗着粉体層は良
好に帯電した極めて強固なものとなる。なお、粉
体吐出口における粉体パターンの調整は旋回流だ
けに限定されるものではなく、第1図においては
針電極に付設された偏向装置18も粉体パターン
の調整に併用される場合を示してある。
以上に詳細に説明した如く、本発明による粉体
塗装用ガンヘツドにおいては、吐出口より噴出さ
れる噴体のすべてが、これと交差してガン先端を
横切つて流れる単極性の強いコロナ放電電流によ
つて確実に荷電され、かつ吐出された粉体のクラ
ウドの内部を通して被塗物に到着する強い電界
と、クラウドを包んで被塗物に必ず終端する細帯
電極から出発する強い電界の両方が存在するの
で、極めて高い塗着効率を得ることができ、これ
はガンの運転条件、すなわち吐出量及び吐出され
る粉体の塗料の性質、例えば粒度及び形状、電気
抵抗誘電率等によつて異るが、通常同一の吐出量
の場合に在来の粉体ガンの最も条件の良い場合に
比較して同一の被塗物において10%ないし15%程
度高い塗着効率を得ることができ、すなわち、被
塗物の形状が比較的平坦で大型の場合において90
ないいし95%程度の塗着効率を確実に得ることが
でき、これが本発明による粉体塗着ガンヘツドの
最も大きな第一の特徴である。
しかしながら、本発明による静電粉体塗着ヘツ
ドのもう一つの大きな特徴は、フアラデーケージ
効果をかなりの程度にさけ得ることができ、被塗
物にかなりな程度の窪みやコーナー部があつても
その内部へ確実に粉体を塗着することができると
いうことである。すなわち、本発明において比較
的平坦な被塗物に対して高い塗着効率を得たい場
合には針の先端に印加される電圧を高い値に選
び、これに対して細帯状電極2に針電極1に印加
される電圧よりやや低い電圧を印加するようにし
て、針電極1及び細帯電極2から被塗物15に向
かう電界を強くするのが有効であるのに対して、
被塗物15に窪みやコーナー部分などがある場合
には、針電極1に印加する電圧を比較的低く選
び、これに対して針電極1と細帯電極2との間に
印加する電位差はそれ程小さくならないように電
源11によつて導線10及び9を通して両電極に
印加される電圧を調整する。このようにすること
によつて針電極1から細帯電極2に流れる単極性
コロナ放電電流6の値は全く変わらないようにし
て、両電極から被塗物15に向かう電界を非常に
弱くすることができるので被塗物15とガンヘツ
ドとの間にはほとんど電界が存在しないようにな
るにもかかわらず、ガンから噴出される粉体を極
めて強く荷電することができる。従つてこのよう
にした上で噴出口から噴出される粉体のパターン
をあまり広げずに被塗物に吹きつけることによつ
て被塗物の窪みにまでフアラデーケージ効果を発
生させることなく、極めて強く帯電した粉体を吹
き込むことができ、これによつて窪み部分の内部
にまで確実に粉体を塗着することができるように
なり、これが本発明による粉体塗着ヘツドのもう
一つの極めて大きな特徴である。しかも本発明に
おける針電極1及び細帯電極2に印加する電圧は
同一の電源を分圧して得ることができるので、電
極をふやしたことによつて電源が複雑になること
は全く無く、装置として極めて安価に構成するこ
とができる。しかもこのフアラデーケージ効果を
さけて被塗物15を塗着する運転方法は、フアラ
デーケージ効果だけではなく比較的粉体の届きに
くい部分やはなれた部分をガンをはなして塗る場
合にも適用することができ、その適用範囲は極め
て広い。更にこれを自動ガンあるいはハンドガン
として用いる場合に、使用目的によつて電源から
印加される電圧の組み合せを自動的にあるいはハ
ンドガンの手動ボタンによつて自動的に選択する
ことによつて平らな部分を塗着効率を高く塗りた
い場合には両電極に全体として高い電圧を印加し
つつ両電極の間に単極性イオン電流が充分得られ
るような運転状態とし、窪み等への付き回りを重
視する運転を要求される場合には全体としては低
い電圧を印加して、そのうちで針電極1から細帯
電極2に向かつて強固な単極性コロナ放電電流だ
けでは存在するように電圧印加のモードを2つあ
るいはそれ以上に選択して適用対象によつて自動
的に切りかえて使うことにより、被塗物に特に適
した運転状態を自動的に選択して粉体塗装の全体
としての効率を一層向上させることができ、これ
が本発明の第3の大きな特徴である。
本発明による静電粉体塗着ヘツドは粉体の塗着
口の内側に針電極1が配設され、噴出口の外側に
細帯電極2が配設され、これらの間に適当な電位
差が印加され、かつ細帯電極の表面に清浄な気体
層流が形成されていることがその本質的な特徴で
あつて、これらの条件さえ満足させていれば被塗
物15の形状、塗料、塗着の条件によつて極めて
広範囲な変形が可能であつて、第3図、第4図、
第5図はこれらの若干の例について示したもので
ある。
第3図においては粉体吐出口において粉体のパ
ターンの調整は偏向装置41によつて行われるタ
イプを示しており、針電極1の周辺には針電極1
の長期運転時の特性の安定を確保するために矢印
19に示される如く清浄な気体流が送気管40を
経て噴出されるようになつている。又、細帯電極
2は第1図の場合とは異り、粉体噴出口6の外側
に形成された気体流層3の外側に配設された例を
示したものであつて、必ずしも細帯電極2は第1
図のように粉体吐出口6を直接包む外筒の外側に
つけることだけに本発明は限定されるものではな
い。なお、矢印7は細帯電極表面に清浄な気体層
流を形成するために送入される気体を示し、この
気体は環状室5を通つて流状(気流の量と流れ
方)調整溝4を経て3の気体流層を形成するよう
になつている。なお10及び9は針電極及び細帯
電極に所定の電圧を印加するための導線を示した
もので、本図においては電源の接続は省略してあ
る。
なお第1図、第2図、第3図、第4図、及び第
5図においては同一の機能をはたす部分に共通の
番号を使用してある。第4図に示したのは、粉体
吐出口の先端部に配設した偏向装置41が中空な
構造のものである例を示してあり、その中心部に
針電極1が配設されておりこれに電線10を経て
高電圧が印加されている。細帯電極の構造は本質
的には第3図に示したものと同様であるが、円環
状の吐出口6から噴出される粉体クラウドのパタ
ーンを調整するために吐出口の先端が外開きに形
成され、多少前方に突出した場合の形状を示した
ものであつて、この様な場合においても、電線9
によつて細帯電極2に適度な電圧を印加してあれ
ば、環状をなす噴出口6を通つて吐出される粉体
クラウドを横切つて針電極1から細帯電極2に向
かつて確実に強い単極性コロナ放電電流を流すこ
とができ、これによつて本発明の目的を充分達成
することができる。
第5図に示したのは偏向装置41が中空の構造
をなしており、その先端部に配設された針電極1
の回りに形成される円筒状の送気管40を通つて
清浄な気体が噴出するようになしたものである
が、この場合は特に送気管40に対して円周方向
から気体を導入する導入口42をその内部に有し
偏向装置41の被塗物に対向する面における粉体
の堆積を防止するタイプのものを示している。
又、第5図における細帯電極は、第2図又は第3
図に示した細帯電極とその配置は本質的には同様
であるが、噴出口の外側に配設された細帯電極2
が気体層流3の外側に配設されており、かつこの
外側を囲む筒体の先端が粉体クラウドのパターン
を円滑に形成させるために多少前方に伸びた場合
の例を示したものである。細帯電極の設置の位置
については、その表面に形成される気体層流の有
効な作用が確実に及ぶ範囲において、例えば第5
図に示したような設置例においては、細帯電極の
吐出口側の最前端がわずかに気体層流の外側にの
ぞくことはさしつかえないが、原則として第3
図、第4図に示した如く、粉体吐出の流線に直接
触れない位置に設置することが好ましい。特に第
5図のような配設の場合には気体層流3が直接粉
体の吐出口の軸に平行をなして噴出されると、
徐々に広がりつつ噴出される粉体クラウドの流れ
を乱すことになる。そこで流状調整溝4に旋回溝
等を設けて旋回用間隙3を形成し、噴出される清
浄な気体流層を間隙3により均一な旋回流とした
後、粉体クラウドに、噴出せしめると、渦の発生
が防止され、塗装粉体は、末広がりの粉体噴出口
の表面に沿つて均一に分散噴出するので、粉体ク
ラウドの流れを乱すことはない。
なお、第3図、第4図、第5図に示した偏向装
置を使用する形式の粉体塗着ヘツドの場合は、そ
の偏向装置の尖端に配設される針電極1の数は一
本だけに限定されるものではなく、必要に応じて
複数本設置することは本発明の本質を何らそこな
うものではない。又偏向装置を軸方向に位置を調
整することによつて、粉体の広がりその他を調整
するようにすることもできる。又粉体パターンの
調整は第1図に示した如く、噴出口の直前に設け
た円周方向にそつて送入される旋回流を用いて調
整することもでき、このような方法に対しては流
状調整溝4を旋回させつつ清浄な気体層流を吐出
するように噴出させることによつてより適切な吐
出パターンを得ることができることもある。又、
吐出パターンの調整装置と細帯電極2の配設の位
置に関しては、第1図、第3図、第4図、第5図
に示したようなそれぞれの適用法を別個に組み合
わせることによつて目的に応じて適切な装置を構
成することができ、これらの図に示してないとこ
ろの粉体の吐出パターンの調整方法及び針電極及
び細帯電極の相対的置に関しても本発明の基本原
理を逸脱しない限りにおいて様々な変更が可能で
ある。
以上の説明では省略したが、針電極及び細帯電
極に電圧を印加するに当つては被塗物等が誤つて
接近あるいは接触したりして、危険な火花放電を
発生したりするのを防止するために、各電極の直
前に保護抵抗を配設したり、過大な電流が流れる
ときは自動的に電源電圧を下げたり、遮断したり
する等のよく知られた安全対策を適用することが
必要である。
粉体の噴出口は多くの場合、円筒断面が有利で
あるが、必要に応じて偏平な形状や、多連の円形
噴出口等を採用することができ、これに応じて針
電極を複数個配備したり、細帯電極も円環状だけ
でなく偏平環状、その他の形状が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す静電粉体塗着ヘ
ツドの断面図、第2図は第1図のAA矢視の拡大
図、第3図、第4図及び第5図は夫々本発明の他
の実施例の一部分の断面図、第6図は従来例の断
面図、第7図は第6図のBB矢視の拡大図、第8
図は他の従来例の断面図、第9図は第8図のCC
矢視図、第10図は更に他の従来例の断面図、第
11図は第10図のDD矢視図である。 1……針電極、2……細帯電極、3……気体噴
出口、4……流体調整室、5……環状室、6……
粉体噴出口、40……送気管、8……旋回溝、2
4……電源、41……偏向装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絶縁物よりなる粉体噴出口と、その粉体噴出
    口付近に配設された針電極、該噴出口の外側に配
    設された細帯電極、該細帯電極の表面に気体流層
    を形成させるための気体噴出口とを有し、針電極
    と細帯電極との間に所定の電圧を印加するように
    したことを特徴とする静電粉体塗着ヘツド。 2 粉体噴出口が、円筒ないしは末広がりのコー
    ン状をなし、細帯電極が円環状をなすことを特徴
    とする特許請求の範囲1記載の静電粉体塗着ヘツ
    ド。 3 針電極は、その先端を包囲して開口する送気
    管を有することを特徴とする特許請求の範囲1あ
    るいは2記載の静電粉体塗着ヘツド。 4 粉体噴出口は、その内面に円周方向に開口す
    る旋回溝を設けられていることを特徴とする特許
    請求の範囲2又は3記載の静電粉体塗着ヘツド。 5 粉体噴出口に粉体流の偏向装置を設けたこと
    を特徴とする特許請求の範囲1、2、3、4の何
    れか記載の静電粉体塗着ヘツド。
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JP5352799B2 (ja) * 2008-04-01 2013-11-27 旭サナック株式会社 コロナ帯電式塗装装置

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