JPS6116451B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は被洗浄物（食器類等をラツクに収納し
洗浄、すすぎを行なうものであれば該ラツクも被
洗浄物に含む）を洗浄室、すすぎ室へと順次移送
する移送装置を備え、洗浄タンク内の洗浄物を洗
浄ポンプ装置にて前記洗浄室内に配設した洗浄ノ
ズル管に圧送し洗浄工程を行なうと共に加熱源を
備えた温水器から熱湯のすすぎ湯をすすぎポンプ
装置にて前記すすぎ室内に配設したすすぎノズル
管に圧送しすすぎ工程を行なう食器洗浄機に関す
る。

特にすすぎ工程を行なう場合、該工程に使用さ
れるすすぎ湯温として80〜90℃程度の温度が要求
され、この適温にてすすぎを行なう事により被洗
浄物のすすぎ効果は向上すると言われている。而
してすすぎ工程を行なう一般的な食器洗浄機は前
記適温をすすぎ湯として供給するために所謂ボイ
ラーやプスター等温水器を食器洗浄機と組み合わ
せ備えている。そして前記移送装置にて被洗浄物
がすすぎ室内に入つてきたときすすぎポンプ装置
を動作し前記温水器に備わる加熱源にて加熱され
た熱湯をすすぎノズル管に圧送する様に構成して
いる。しかしながら洗浄機の運転を長時間停止し
てから再運転する場合、被洗浄物が移送される間
隔が長くなつたりする場合、実際にすすぎノズル
管から噴射される最初のうちのすすぎ湯の温度は
すすぎ効果を低下せしめる程のすすぎ湯（水の場
合もあり得る）が噴射されるのが現状である。な
ぜならすすぎ配管の途中に温度低下した湯が残つ
ており、この湯がまずすすぎノズル管から噴射さ
れるためである。この現象は家庭用湯沸かし器に
おいて最初のうち出てくる湯が温い事からも理解
できる。

本発明は斯かる点に鑑み極めて簡単な制御回路
によつて洗浄、すすぎ工程を制御する事により特
に被洗浄物がすすぎ室を通過するとき常に設定さ
れた適温のすすぎ湯によつてすすぎ工程が行なわ
れる様にしすすぎ効果を向上せしめる食器洗浄機
を提供するにある。

以下に本発明の第１図に示す洗浄機は上下洗浄
ノズル管１から適量の洗剤を含んだ洗浄湯を噴射
して洗浄工程が行なわれる洗浄室２と、該室２の
後に上下すすぎノズル管３からすすぎ湯を噴射し
てすすぎ工程が行なわれるすすぎ室４を備えてお
り、食器類（図示せず）は点線で示すラツク５に
収納され前記洗浄室２からすすぎ室４へと駆動装
置６に連動する移送装置７にて順次移送されなが
ら洗浄・すすぎの各工程が行なわれる。この際洗
浄室２の入口近傍には通常、ラツク５の進行方向
に対向し、移送装置６によつて移動するラツク５
によつて進行方向に回動されて洗浄室２へのラツ
ク５の進入を検出し、ラツク５の通過、即ちラツ
ク５が外れたとき、通常位置へ復帰する洗浄操作
部材８が配設され、該部材８に応動する後述のス
イツチ手段は、洗浄ポンプ装置９及びすすぎポン
プ装置１１を制御する。また、すすぎ室４の入口
近傍には、通常、ラツク５の進行方向に対向し、
移送装置６によつて移動するラツクによつて進行
方向に回動されてすすぎ室４へのラツク５の進入
を検出し、ラツクの通過、即ちラツク５が外れた
とき、通常位置へ復帰するすすぎ操作部材１０が
配設され、該部材１０に応動する後述のスイツチ
手段はすすぎポンプ装置１１を制御する。而して
洗浄工程は洗浄ポンプ装置９にて洗浄タンク（図
示せず）内の洗浄湯を循環して行ない、すすぎ工
程は加熱源１２を含むボイラーやブースター等の
温水器１３より圧送されるすすぎ湯によつて行な
う。

本発明の一実施例として第１図に示す温水器１
３は所謂瞬間湯沸かし器の如きシステムで温水タ
ンク１４内にフロート機構１５により適宜供給さ
れる水或るいは温ま湯はすすぎポンプ装置１１を
動作せしめる事によつて圧送され末端に前記すす
ぎノズル管３を連結したすすぎ配管１６中の熱交
換部１６Ａを通過する際ガス等の加熱源１２によ
つて瞬間的に加熱され80℃〜90℃のすすぎ湯とし
てすすぎ配管１６を経てすすぎノズル管３に圧送
される。

また上述したシステムの温水器１３のかわりに
第２図に示す如く所謂貯溜式の温水器１３′を使
用してもよい。この場合温水タンク１４内の湯は
すすぎ湯の適温にサーモスタツト等の感温装置
（図示せず）にてコントロールされる。

次に第３図に基づき電気回路を説明する。３相
電源ライン間に接続された１７は前記洗浄ポンプ
装置９の駆動用洗浄ポンプモータ、１８は移送装
置７を前後動せしめる駆動装置６の動力源である
駆動用移送モータ、２０は前記すすぎポンプ装置
１１の駆動用すすぎポンプモータであり、洗浄ポ
ンプモータ１７は手動の電源スイツチ２１、ラツ
ク５によつて作動される前記洗浄操作部材８に応
動する洗浄スイツチ２２を介して接続される第１
リレー２３が励磁したとき閉路する第１リレーの
各接点２３ａを介して通電し、移送モータ１８は
電源スイツチ２１を介して接続される第２リレー
２４が励磁したとき閉路する第２リレーの各接点
２４ａを介して通電し、すすぎポンプモータ２０
は電源スイツチ２１、常開の第３リレー接点２５
ａを介して接続される第４リレー２６が励磁した
とき閉路する第４リレーの各接点２６ａを介して
通電する。前記洗浄操作部材８に応動する洗浄ス
イツチ２２は、ラツク５によつて洗浄操作部材８
が進行方向に回動されたとき接点を閉路し、ラツ
ク５の通過によつて洗浄操作部材８が通常位置へ
復帰したとき接点を開路する。また、前記すすぎ
操作部材１０に応動するすすぎスイツチ２７は、
ラツク５によつてすすぎ操作部材１０が進行方向
に回動されたとき接点を閉路し、ラツク５の通過
によつてすすぎ操作部材１０が通常位置へ復帰し
たとき接点を開路するもので、該スイツチ２７を
介して第３リレー２５を接続し、更にすすぎスイ
ツチ２７と並列に前記第１リレー２３の常開接点
２３a₁をを接続する。以上に説明した電気回路は
洗浄操作部材８とすすぎ操作部材１０が接近して
いる場合に使用される回路である。即ちラツク５
が洗浄操作部材８から外れるとき既にすすぎ操作
部材１０が作動される関係にある場合に構成され
る電気回路である。

次に以上の構成に基づき動作を説明する。電源
スイツチ２１の投入により第２リレー２４が励磁
しその各接点２４ａが閉路するため移送モータ１
８に通電し駆動装置６を介して移送装置７を前後
動する。而して該装置７に食器類等を収納して載
置されたラツク５は移送されまず洗浄操作部材８
を作動し、洗浄スイツチ２２をONせしめる。す
ると第１リレー２３が励磁しその各接点２３ａが
閉路するため洗浄ポンプモータ１７に通電し予め
貯溜されている洗浄タンク内の洗浄湯を洗浄ポン
プ装置９にて洗浄ノズル管１に圧送し被洗浄物に
向けて噴射する洗浄工程が行なわれる。同時に第
１リレー接点２３a₁を介して第３リレー２５が励
磁してその接点２５ａを閉路し第４リレー２６を
励磁せしめその各接点２６ａを閉路する。而して
すすぎポンプモータ２０に通電しすすぎポンプ装
置１１が動作し温水タンク１４内の水域るいは温
ま湯はすすぎ配管１６の熱交換部１６Ａに圧送さ
れこの際点火する加熱源１２にて熱交換部１６Ａ
を通過する間に80℃〜90℃に昇温せしめられるが
すすぎ配管１６内には相当以前の低温の湯が存在
しているため最初のうちすすぎノズル管３からは
低温の湯又は水がすすぎ湯として噴射される様に
なる。しかし洗浄ポンプ装置９と同時にすすぎポ
ンプ装置１１を動作開始しているため、ラツク５
はまだ洗浄室２内の途中にあまり洗浄工程を行な
つている。したがつて前記低温のすすぎ湯は被洗
浄物にかかることがない。そして被洗浄物が洗浄
室２を通過してすすぎ室４へ移送される頃には、
すすぎノズル管３から噴射される湯はすすぎ湯と
して適温となつている。

而してラツク５の後端が洗浄操作部材８から外
れると該部材８は通常に復帰して洗浄スイツチ２
２はOFFし第１リレー２３非励磁にするため、
その各接点２３ａ及び接点２３a₁を開路し洗浄ポ
ンプモータ１７への通電を切り洗浄ポンプ装置９
を不動作にして洗浄工程を終了する。またこの
時、既にラツク５はすすぎ操作部材１０を作動し
ており、すすぎスイツチ２７がONしているため
引き続き第３リレー２５は励磁しておりすすぎポ
ンプモータ２０は通電を継続する。したがつてこ
のときすすぎノズル管３からは適温のすすぎ湯が
噴射される事になり被洗浄物は効果的にすすぎ工
程を行なう事ができるのである。

そしてラツク５の後端がすすぎ操作部材１０か
ら外れると該部材１０は通常に復帰してすすぎス
イツチ２７はOFFし第３リレー２５が非励磁と
なりその接点２５ａを開路する。すると第４リレ
ー２６が非励磁となりその各接点２６ａを開路す
るためすすぎポンプモータ２０への通電が切れす
すぎポンプ装置１１を不動作にしてすすぎ工程を
終了する。

以上の如く本発明は洗浄工程を開始したとき低
温のすすぎ湯をすすぎノズル管から噴射し被洗浄
物がすすぎ室に入つたときには適温のすすぎ湯で
すすぎ行程が行なわれる様にしている。本発明の
上述した実施例は洗浄操作部材８からラツク５が
外れてもこのときすすぎ操作部材１０が作動され
る様になつているから、すすぎ湯の噴射を継続で
きるが、洗浄操作部材８からラツク５が外れたと
きすすぎ操作部材１０を作動できない様に洗浄操
作部材８とすすぎ操作部材１０が離れている場合
も考えられる。この様なときはラツク５が洗浄操
作部材８から外れてすすぎ操作部材１０を作動す
るまでの間すすぎ湯の噴射を継続する自己保持回
路を形成する必要がある。これを満足する本発明
の他の実施例を第４図に示す電気回路に基づき説
明する。なお第３図に示す電気回路と同一構成の
ものは同一番号を付して説明する。

電源スイツチ２１の投入により洗浄工程を開始
する動作及びすすぎポンプ装置１１を動作してす
すぎノズル管３から、低温のすすぎ湯の噴射を開
始する動作は上述と同様である。このとき第３リ
レー２５は他の第３リレー接点２５a₁を閉路して
おり、更にすすぎスイツチ２７のOFF接点２７
ａを介して励磁される第５リレー２８はその接点
２８ａを閉路している。而して洗浄工程を終了し
て洗浄スイツチ２２がOFFしたとき、第１リレ
ー接点２３ａは開路するがこのとき開路している
他の第３リレー接点２５a₁、更に第５リレー接点
２８ａを介して第３リレー２５は励磁し続けるた
め、すすぎポンプ装置１１は動作を継続する。そ
してラツク５がすすぎ操作部材１０を作動しすす
ぎスイツチ２７がON接点２７ｂに切り換わる
と、該接点２７ｂを介して第３リレー２５は更に
励磁を継続しすすぎポンプ装置１１は動作し続け
るため、このとき適温のすすぎ湯が洗浄物へ噴射
されるすすぎ工程が行なわれる。

そしてラツク５の後端がすすぎ操作部材１０か
ら外れるとすすぎスイツチ２７はOFF接点２７
ａに切り換わり、第３リレー２５を非励磁にし後
は上述と同様な動作にてすすぎ工程を終了する。

本発明は以上の様に、洗浄操作部材が被洗浄物
によつて進行方向に回動されて洗浄スイツチが閉
路したとき、洗浄ポンプとすすぎポンプを同時に
動作させることによつて、洗浄タンク内の洗浄湯
を洗浄ノズル管から被洗浄物に噴射して速やかに
洗浄工程を開始すると共に、温水器とすすぎノズ
ル管の間のすすぎ配管内に存在している温度低下
した湯を、被洗浄物が洗浄室を移動している間に
すすぎノズル管から噴射させることができるか
ら、低温の湯が被洗浄物に噴射されることなく、
温水器内の適温のすすぎ湯をすすぎ室に進入して
きた被洗浄物に噴射してすすぎ工程を行なうこと
ができる。

更に、本発明は洗浄操作部材の通常復帰にて洗
浄スイツチの接点が開路すると、洗浄ポンプが停
止し、すすぎ操作部材の通常復帰にてすすぎスイ
ツチの接点が開始すると、すすぎポンプが停止す
るから、被洗浄物の洗浄室通過後及びすすぎ室通
過後の無用な洗浄湯及びすすぎ湯の噴射を防止で
きる利点を重ねて奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の食器洗浄機の内面図、第２図
は、本発明に使用せる他の温水器の内面図、第３
図は本発明の電気回路図、第４図は本発明の他の
実施例を示す電気回路図である。 １……洗浄ノズル管、２……洗浄室、３……す
すぎノズル管、４……すすぎ室、７……移送装
置、８……洗浄操作部材、９……洗浄ポンプ装
置、１０……すすぎ操作部材、１１……すすぎポ
ンプ装置、１３……温水器、２２……洗浄スイツ
チ、２７……すすぎスイツチ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄ノズル管を室内に配設した洗浄室と、す
   すぎノズル管を室内に配設したすすぎ室と、被洗
   浄物を前記洗浄室を通り前記すすぎ室へと順次移
   送する移送装置とを備え、洗浄タンク内の洗浄湯
   を洗浄ポンプ装置にて前記洗浄ノズル管に圧送し
   洗浄工程を行なうと共に、加熱源を備えた温水器
   から熱湯のすすぎ湯をすすぎポンプ装置にて前記
   すすぎノズル管に圧送しすすぎ工程を行なう食器
   洗浄機に於いて、前記洗浄室の入口近傍に移送さ
   れる被洗浄物によつて被洗浄物の進行方向に回動
   され、被洗浄物の通過にて通常位置へ復帰する洗
   浄操作部材と、前記すすぎ室の入口近傍に移送さ
   れる被洗浄物によつて被洗浄物の進行方向に回動
   され、被洗浄物の通過にて通常位置へ復帰するす
   すぎ操作部材と、前記洗浄操作部材の進行方向へ
   の回動に応動して接点を閉路し、前記洗浄ポンプ
   及びすすぎポンプ装置を動作せしめると共に、洗
   浄操作部材の通常復帰にて接点を開路し、前記洗
   浄ポンプ装置を不動作にする洗浄スイツチと、前
   記すすぎ操作部材の通常復帰にて接点を開路し、
   前記すすぎポンプ装置を不動作にするすすぎスイ
   ツチを設けた事を特徴とする食器洗浄機。