JPS61161686A - シ−ト状発熱体 - Google Patents

シ−ト状発熱体

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JPS61161686A
JPS61161686A JP88485A JP88485A JPS61161686A JP S61161686 A JPS61161686 A JP S61161686A JP 88485 A JP88485 A JP 88485A JP 88485 A JP88485 A JP 88485A JP S61161686 A JPS61161686 A JP S61161686A
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sheet
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particle layer
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、シート状発熱体に関し、より詳細には通電に
よって温度が上昇しても抵抗値に変化がなく、従って発
熱温度が一定に保持される、安全性に優れたシート状発
熱体に関する。
〔従来技術〕
従来、シート状発熱体は、下記のような方法で製造され
ていた。
a、基布に導電性塗料を塗布したり、あるいは含浸させ
る方法。
b、繊維状導電体を基布に織り込む方法。
C0・導電性材料、例えば銅テープを基布にミシン掛け
で固定する方法。
しかしながら、aの方法は、基布に塗布、含浸された導
電性塗料の厚さを一定にすることが極めて困難であり、
導電性塗料に厚さむらがあるので、電気抵抗値が均一で
なく、製品ごとにばらつ門を生じ、製品の収率が低い欠
点があった。
一方、b、やC1の方法は、製造工程が複雑なので製品
価格の上昇を招き、大量生産には不適当゛であった。
特にかかる従来のa w bの方法で製造されたシート
状発熱体では、通電によって昇温すると電気抵抗値が低
下し、通電中止によって降温すると電気抵抗値が増加し
、従って通電によって昇温するにつれて、ますます通電
量が増加するf頃向にあった。
従って、温度制御装置を特別に設けない限りシート状発
熱体を所定の温度に保持することが困難となるばかりか
、異常な昇温や降温を招く可能性があった。
特に基布として合成樹脂フィルムや、合成繊維または天
然繊維の織編物等の再燃焼性物が用いられている場合に
は、異常昇温による発火の危険性を回避できず、安全性
に欠けるという大きな問題点があった。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、温度の変化による電気抵抗値に変化が
なく、かつ不燃焼性で、安全性の高いシート状発熱体を
提供することにある。
〔発明の構成〕
上記目的を達成する本発明のシート状発熱体は、セラミ
ックシートと該セラミックシートの面上に形成された炭
素粒子層とからなり、該炭素粒子層の上に一対の電極が
配設され、該セラミックシートの厚さが0.05〜1鰭
であり、該炭素粒子層の厚さが2.5〜300g/rr
lであることを特徴とするものである。
以下、本発明を図面にもとづき説明する。
第1図および第2図は本発明の第1実施例を示し、シー
ト状発熱体はセラミックシート1と、その表面に形成さ
れた炭素粒子の層2から構成され、この炭素粒子層2の
上には一対の電極3.3が配設されている。
ここで、セラミックシート1は、セラミックファイバー
を主成分とする紙料を抄紙し、ついで焼成し、または焼
成せずに製造される。
セラミックファイバーは、例えばシリカアルミナ等を電
気炉等で溶融し、この溶融物を高速の水蒸気または空気
で吹き飛ばすBlowing Pro−cessや、高
速回転するロールに流してはね飛ばすSpinning
 Processによって製造される。
得られたセラミックファイバーをカリオン繊維を例に説
明すれば、融点が3200″F (1760℃)で耐熱
性に優れ、高温、たとえば2400″F (13416
℃)に加熱しても弾性を保持し、2600’F (14
26℃)に加熱しても結晶しない。
高温水蒸気に侵されることもない。
実用耐熱度は、長期間にわたっては2000’F(10
93℃)であり、短期間の場合には2300’F (1
260℃)である。
またカオリン繊維の熱伝導度を示すと下記第1表のよう
である。
204℃(40σF)    8.32    6.0
8371 ℃(600午”)      12.8  
        8.16426℃(80σF)   
 18.4    10.56538 ℃(1000乍
)     26.24        13.28同
様な方法で製造されるボーキサイトや種々のアミナ・シ
リカ系鉱物の繊維や、石英繊維、溶融シリカ繊維、およ
びチタン酸カリウム繊維も使用することができる。
これらセラミックファイバーには、ガラス繊維、石綿、
鉱滓綿等の無機繊維や、カリオン、クレー、雲母、酸化
チタン、ベンガラ等の無機粉末を副成分として加えるこ
ともできる。
かかる副成分の添加量は、通常45%までである。
セ・ラミックファイバーを抄紙してセラミックシートを
製造するに際しては、紙、アスベスト紙、ガラス繊維紙
等の抄紙技術が利用される。
即ち、前記セラミックファイバー、またはセラミックフ
ァイバーと無機粉末副成分の混合物からなる紙料を水に
分散し、バインダーの他に分散剤、紙力増加剤などを適
宜添加し、抄紙機により抄紙する。
バインダーとしては、耐熱分解性、耐熱性のある有機樹
脂、または無機質バインダーが用いられ゛、例えばポリ
テトラフルオルエチレン樹脂やポリビニルアルコール等
の有機バインダーや、シリカゾル等の無機バインダーを
挙げることができる。
分散剤としては、ノニオン系またはカチオン系の界面活
性剤が使用され、紙力増加剤としては澱粉や゛コーンス
ターチ等が使用される。
抄紙後に、焼成せずに、または焼成して、使用目的に応
じた大きさに切断すれば、本発明で使用するセラミック
シートが得られる。
抄紙後の焼成の有無は、本発明によって得られるシート
状発熱体の使用温度によって決定される。
通常、シート状発熱体の使用温度が150℃を越える場
合には抄紙後に焼成するが、シート状発熱体の使用温度
が150℃に満たない時には、抄紙後の焼成を省略する
ことができる。
抄紙後の焼成温度は、使用したバインダーの種類にもよ
るが、通常250〜700℃である。
焼成によって有機バインダーは除去される。
セラミックシートの厚さは、0.05〜1. O1mで
ある。
セラミックシートの厚さが1.0 mを越えるとシート
の柔軟性が失われるので好ましくなく、また厚さが0.
05m+に満たないと、後述する炭素粒子層の担体とし
ては強度が少なすぎ、適当ではない。
得られたセラミックシートは、不燃焼性で耐熱性に優れ
ており、例えば1200℃の温度にも容易に耐えること
ができる。
その物性の一例を下記第2表に示す。
第2表 単位耐あたりの重量−・−−−−−−77,1g/ r
d厚さ        −・−・−・0.29顛密度 
      −−−−−−−−−0、26g / el
l抗張力(縦)    −−−−−−−−−・2.69
kg/15鶴抗張力(横)    =−−−−−−−−
1、56kg / 15 m湿潤抗張力(縦)−−−−
−・・−・0.86kg/15鶴湿潤抗張力(横>  
−−−−−−・−・0.54kg/15mm引き裂き度
(縦)  −−−−−一・・−31g引き裂き度(横>
  −−−−−−−−−・35g透気度      −
−−一−−−−−・1.5秒吸水度      −−−
−−−−−−−129m/10分なお、湿潤抗張力とは
、水で濡らしたセラミックシート試料(15fl巾の帯
状試料)を、縦または横方向に引っ張る際に要する力を
意味し、引き裂き度とはセラミックシート試料に予め切
れ目を入れておき、この切れ目に垂直方向にカをかけて
裂ける時の力を示す。
また透気度とは、試料を通して空気を送ったときに、一
定量の空気が透過するに要する時間を云い、吸水度とは
試料端部を水につけておき、10分後に吸い上げた水の
先端部までの長さを云う。
かかるセラミックシート1の表面に、炭素粒子の層2を
形成するには、炭素粒子を分散媒体中に分散させてなる
印刷媒体を用い、印刷技術によってセラミックシートの
表面に、この印刷媒体を塗布するか、または印刷媒体中
にセラミックシートを浸漬(dipping)させる。
炭素粒子としては、ソフトカーボンブラックやハードカ
ーボンブラック等の種々のカーボンブラックや黒鉛粒子
を用いることができる。
ただし、本発明においては、炭素粒子の製造過程におい
て、粒子表面の酸化処理をしていない炭素粒子が用いら
れる。
粒子表面の酸化処理をすると、導電性が失われるからで
ある。
炭素粒子を分散させる分散媒体としては、有機樹脂およ
び有機溶媒の混合物が用いられる。
有・機樹脂としては、液体状のポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、ポリテトラ
フルオルエチレン樹脂等の熱分解性、耐熱性のある樹脂
を挙げることができる。
また、有機溶媒としては、アセトン等のケトン類や、ト
ルエン、キシレン等の芳香族化合物が用いられる。
炭素粒子と有機樹脂および有機溶媒の混合比率は、通常
では、下記第3表のとおりである。
第3表 炭素粒子・・・10〜45部 有機樹脂・・・89〜35部 有機溶媒・・・1〜20部 例えば、有機樹脂に炭素粒子を分散させ、次いで有機溶
媒および必要に応じて水等を添加して、炭素粒子濃度を
適宜調整すれば印刷媒体が得られる。
本発明において採用される印刷技術としては、シルクス
クリーン印刷法や捺染印刷法等を採用することができる
が、シルクスクリーン印刷法が特に好ましい。
シルクスクリーン印刷法で炭素粒子層を形成するには、
従来知られているシルクスクリーン印刷法と同様に、種
々の繊維によって柾目状に、等間隔で編まれた織物を版
材(スクリーン)として使用し、このスクリーンの糸の
間から上記のようにして調整した印刷媒体を押し出し、
セラミックシート上に炭素粒子層を形成する。
本発明においては、かかるシルクスクリーン印刷法を採
用するに際して、スクリーンを形成する糸の種類と糸の
径を適宜選択することによって、スクリーンの糸間のオ
ープニング(開口部)とスクリーンの厚さく上記のよう
に柾目状に編まれているので、糸径の二倍に近い値とな
る)を選定し、さらにスクリーンを枠にセットする際の
張力をコントロールして、炭素粒子層の厚さを調整する
ことができる。
ここで、スクリーンに用いられる糸径は通常では23μ
〜50μであり、スクリーンのメツシュは50〜400
メツシュ/インチであり、スクリーンの厚みは37μ〜
100μであり、スクリーンの糸間のオープニングは3
0〜80%であり、また糸の張力は0.5 kg/cm
〜7.5 kg/amである。
−例を下記第4表に示す。
第4表 *・・・ポリテトラエチレンテレフタレート**メツシ
ュ/インチ すなわち、例えばスクリーンを枠にセットし、3kIr
/c!llの張力をかけてポリエステル糸を延伸させた
後に(張力は低下している)、再び3 kg/cmの張
力をかけなおす。
かかるスクリーンを使用したときの、セラミックシート
上に塗布される炭素粒子を含む印刷媒体の被膜厚さく塗
布量)は、下記のようになる。
1000論(A) X100O鶴(B)X63μ(C)
×0.93 (D) Xo、5  (E) Xo、6 
 (F) Xo、85(G) =14.9 g/rd ここでA、Bはスクリーンの縦、横寸法であり、Cはス
クリーン厚さであり、Dは印刷媒体の比重であり、Eは
印刷媒体透過率(上記第4表のオープニング)であり、
Fは実質透過率(係数)であり、Gは印刷媒体中の固形
分(炭素粒子および有機樹脂)である。
更に本発明においては、恒温、恒温の部屋で印刷を行い
、密封された容器からスクリーン上に印刷媒体が供給さ
れ、スクリーン上をスキージを前後に移動させて、セラ
ミックシート1上に印刷媒体が塗布される。
恒温、恒温の部屋で印刷をすることによって、印斜媒体
の粘度、流動性が一定に保持され、また印刷媒体に含ま
れている有機溶媒の蒸発が一定になるので、印刷媒体の
スクリーン透過率の変化を抑制することができる。
スクリーン印刷機の性能としては、下記が要求される。
スキージ押圧がスキージの左右で一定であること。
印刷初めと印刷路りのスキージ圧が一定であること。
ス゛キージの移動速度の変化がないこと。
所定量の印刷媒体をスクリーン上に残すために印刷終了
後のスクリーンとセラミックシートの分離が容易なこと
セラミックシートを下から支持、固定しているバキュー
ム・ボードに凹凸、歪等がないこと。
また、−゛スキージについては、下記の性能が要求され
る。
スキージ硬度・・・・・・65〜95度(ゴム硬度)ス
キージ角度・・・・・・5〜20度(シルクスクリーン
に対する垂線とスキージ とのなす角度) スキージ押圧・・・・・・スキージの両端においてそれ
ぞれ0.5〜5kg/cIl このように本発明においては、スクリーン糸の種類と糸
の径、およびスクリーンオープニングとスクリーン厚さ
を選択し、恒温、恒温の部屋で印刷をすることによって
、セラミック・シート上に塗布される印刷媒体層の厚さ
を適宜選定することができると共に、同一条件で印刷す
る限り塗布層厚さを極力、一定にして製品精度を高める
ことができる。
従って、本発明によって製造されるシート状発熱体の品
質が向上し、製品収率が高められる。
ついで、印刷媒体が塗布されたセラミックシートは、シ
ート状発熱体の使用温度に応じて焼成、または焼成せず
に乾燥される。
焼成は、シート状発熱体が150〜1000℃の用度の
場合に行われ、焼成温度は400〜700 ”Cである
焼成せずに乾燥のみの場合は、室温〜150 ’Cで加
熱、乾燥される。
焼成すると、セラミックシート上に炭素粒子層が形成さ
れる。
この焼成によって、印刷媒体中の有機樹脂は一部が分解
、気化し、他の一部は分解により更に高分子化して残存
し、炭素粒子のバインダーとして機能する。
また有機溶媒は気化して除去される。
本発明においては、また、炭素粒子層は、炭素粒子−分
散媒体混合物にセラミックシートを浸漬することによっ
ても形成することができる。
この場合には、炭素粒子−分散媒体混合物中における炭
素粒子濃度と、この混合物中を通過するセラミックシー
トの速度によって、塗布量を制御することができる。
浸漬後の加熱乾燥または焼成は、前記同様である。
本発明における炭素粒子層の厚さは、8〜300μ、炭
素粒子量で云えば2.5〜300g/m2、好ましくは
10〜100g/イである。
炭素粒子層の厚さが2.5g/rrfに満たないと、炭
素粒子層の厚さが薄すぎて発熱機能を存することができ
ず、また300g/m2を越えると、発熱機能上での差
違がな(なり、経済性の点で好ましくない。
このようにして形成された炭素粒子層2の上に導電性塗
料、例えば銀/銅系塗料、または銅系塗料を塗布したり
、炭素繊維フィラメントの存在下に導電性塗料を塗布し
たり、或いは銅線、銅箔、その他の導電性金属線、導電
性金属箔を炭素粒子層上に接着することによって、一対
の電極3.3が形成される。
一対の電極3.3が形成された後に、それぞれの電極3
.3の末端に、端子4.4を固定し、これにリード線5
を連結すれば、シート状発熱体を使用に供することがで
きる。
なお、電極間隔の変化によっても、シート状発熱体の発
熱量を制御することができる。
かかる本発明のシート状発熱体は、炭素粒子層が露出し
た状態で使用することもできるが、シート状発熱体の強
度と電気絶縁性を高めるために、シート状発熱体の両面
に合成樹脂フィルム5.5をラミネートすることが好ま
しい。
ラミネート用のフィルムとしては、ポリエステルフィル
ム、ポリイミドフィルムが用いられるが、耐熱性の点で
ポリイミドフィルムをラミネートすることが好ましい。
第3図は本発明の第2実施例を示し、セラミックシート
1の両面に炭素粒子層2.2′が形成されている。
この場合には、セラミックシート1の片面に前記方法に
よって炭素粒子層2を印刷し、ついで他の面に同様に炭
素粒子層2′を印刷によって形成し、最後に焼成するこ
とによって、シート状発熱体が得られる。
この第2実施例では、セラミックシート1の両面に形成
される炭素粒子層2.2′の合計した厚さが前記第1実
施例における炭素粒子層の厚さに相当するようにしても
良いし、また炭素粒子層2.2′のそれぞれを独立に前
記本発明における炭素粒子層の厚さの範囲内において選
定することができる。
また、電極3は両面に設けられる。
第4図は本発明の第3実施例を示し、炭素粒子層2の両
面に、セラミックシートl、1′が設けられている。
この第3実施例では、まず、セラミックシート1の片面
に、前記第1実施例の場合と同様にして印刷によって炭
素粒子層2を形成し、この炭素粒子層2の上に他のセラ
ミックシート1′を更に印刷し、次いで全体を焼成する
ことによって製造される。
ここで、セラミックシート1.1′の厚さの合計量が、
前記第1実施例におけるセラミックシートの厚さに対応
する。
電極3は炭素粒子層の中に設けられ、この電極からセラ
ミックシート上に至る端子4が取り付けられている。
第5図は本発明の第4実施例を示し、セラミックシート
1が多孔性であり、このシートの両面に炭素粒子層2.
2′が形成されている。
かつ、セラミックシート1が多孔性なので、印刷または
浸漬によって炭素粒子層を形成する際に、印刷媒体が孔
6の中にも浸透し、上層の炭素粒子層2と下層の炭素粒
子層2′が孔6の中の炭素粒子を介して相互に連結され
ている。
この第4実施例では、電極は炭素粒子層2と2′にそれ
ぞれに設けられる。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明のシート状発熱体によれば、通電に
よって発熱体自体の温度が上昇しても、電気抵抗値は殆
ど変化しない。
この理由の一つとしては、炭素粒子の熱膨張係数が小さ
く、比抵抗が温度上昇によって僅かに上昇するのに対し
て、セラミックシートは熱膨張係数が小さく、比抵抗が
温度上昇によって僅かに低下し、結局、炭素粒子とセラ
ミックシートの比抵抗が相殺され、温度が変化してもシ
ート状発熱体全体としての比抵抗が、殆ど変化しないた
めと考えられる。
従って、本発明のシート状発熱体では、セラミックシー
ト上に形成される炭素粒子層の厚さと、セラミックシー
トの厚さによって発熱温度が決定され、かつこの温度を
保持することができる。
また、セラミックシートの表面に、炭素粒子の層を、印
刷、または浸漬という簡単な操作で形成することができ
るので、シート状発熱体を容易に大量生産することがで
きる。
従って、製造コストも安価である。
更に本発明では、スクリーン印刷、または印刷媒体への
セラミックシートの浸漬によって炭素粒子の層を形成す
るので、炭素粒子層の厚さを均一にし、炭素粒子層の厚
さむらの発生を殆ど防止することができる。
従って、電気抵抗値に方向性がなく、また製品ごとの電
気抵抗値のばらつきを極力防止するこができる。
従って、良好な品質のシート状発熱体を高収率で製造す
ることができる。
更にまた、印刷、浸漬によって炭素粒子の層を形成する
ので、炭素粒子層の厚さを自由に変化させ、目的とした
発熱温度に対応した炭素粒子層厚さを有するシート状発
熱体を容易に製造することができる。
また、炭素粒子層の厚さを変えることによって、電気抵
抗値を変化させ、発熱温度を目的の値に容易に設定する
ことができる。
以上のように温度による電気抵抗値の変化がなく、かつ
セラミックシートを使用しているので、安全性と耐熱性
に極めて優れており、発火等の事故発生を防止すること
ができる。
また、セラミックシートの表面に炭素粒子の層を形成さ
せたので、得られたシート状発熱体は可撓性に冨む。
これらの結果、本発明のシート状発熱体は、壁や床の中
に入れて暖房に用いたり、可撓性を利用して衣服類の中
に入れて暖房用としたり、農業用、畜産用、園芸用等の
暖房、パイプ、バルブ、タンク等の保温加熱用、電気部
品等、従来のシート状発熱体では到底使用不可能であっ
た分野に広範囲に使用することができる。
以下、本発明のシート状発熱体の試験結果について述べ
る。
試験例1 アルミノシリケート繊維をバインダーとして、ポリテト
ラフルオルエチレン樹脂を用いて抄紙して厚さ0.3 
tmのセラミックシートを製造し、このシートを550
℃に焼成した後に、シートの表面にカーボンブラック、
アクリル樹脂およびアセトンからなる印刷媒体をシルク
スクリーン印刷法によって塗布し、次いで600℃に焼
成して炭素量13g/mの炭素粒子層を形成させた。
次に、この炭素粒子層の表面に、間隔をおいて銀塗料を
塗布して一対の電極を形成し、シート状発熱体を製造し
た。
この発熱体の大きさは、縦30cm、横10COIであ
り、長辺端部に沿って電極を設けた。
次に机上に20額×300鶴×300鰭の木板(A)を
置き、この木板(A)上に更に5 tm X 500鶴
X500mの木板(B)を置き、この木板(B)の上に
上記シート状発熱体を置いた。
次いで、このシート状発熱体に100vの交流を通電し
、5分毎に温度と電気抵抗値を測定した。
結果を第6図に示す。なお、第6図において曲線Aはシ
ート状発熱体の温度を、曲線Bはシート状発熱体におけ
る炭素粒子層の電気抵抗値を示す。
通電後、20分を経過し、温度約170℃において、小
量の煙が出はじめ、30分を経過した温度約200℃で
は発煙量が増加したので、35分を経過した温度約21
0℃で通電を中止した。
この結果、木板(B)の上下両面ともに焦げて淡黄色に
変色し、かつ木板(B)に接触する木板(A)の表面も
僅かに焦げていた。
しかしながら、シート状発熱体には全く何の異常も見出
せなかった。
かつ、第6図から明らかなように、シート状発熱体は温
度変化にもかかわらず、電気抵抗値に全く変化がなかっ
た。
本実験例の発熱体を木板の代りに耐火煉瓦の上に置いて
通電した場合は、通電開始後30分で205℃に達し、
以後その温度を安定して保つことができた。
試験例2 試験例1と同様にして製造した厚さ300μのセラミッ
クシートの表面に、試験例1と同様の印刷媒体をシルク
スクリーン印刷法によって塗布し、炭素量11g/rr
lの炭素粒子層を形成させた。
なお、セラミックシート抄紙時に焼成を行わず、また印
刷後も焼成せずに乾燥したのみであった。
次いで、この炭素粒子層の表面に銀塗料を塗布して一対
の電極を形成して、シート状発熱体を製造した。
得られた発熱体の大きさは、縦40cm、横30C11
であった。
試験例1と同様の木板(A)および(B)を試験例1と
同様に配置し、木板(B)上にシート状発熱体を置いた
シート状発熱体に通電し、10分毎に温度と電気抵抗値
を測定した。結果を第7図に示す。
第7図において、曲線Aはシート状発熱体の温度を、曲
線Bは炭素粒子層の電気抵抗値を示す。
通電後、約40分を経過した後から温度は殆ど一定とな
って約52〜55℃を示した。
130分後に通電を中止した。
一方、電気抵抗値も初めから殆ど一定値を示し、通電中
止後も変化はなかった。
試験例3 試験例1と同様に製造したセラミックシートの表面に実
施例1と同様の印刷媒体をシルクスクリーン印刷法によ
って塗布して、炭素量9g/rdの炭素粒子の層を形成
させた。
得られた発熱体の大きさは、25cm X 25CI1
1であった。
なお、セラミックシートの厚さは300μであり、抄紙
後の焼成および印刷後の焼成を行わなかった。
この炭素粒子層の表面に、銀塗料によって一対の電極を
形成させて、シート状発熱体を製造した。
試験例1と同様の木板(A)および(B)を試験例1と
同様に配置し、木板(B)上にシート状発熱体を置いた
次いでシート状発熱体に通電し、5〜10分毎に温度と
電気抵抗値を測定した。結果を第8図に示す。第8図に
おいて、曲線Aはシート状発熱体の温度を、曲線Bは炭
素粒子層の抵抗値を示す。
通電後、約60分経過してから温度は約100℃に安定
するに至ったので、90分経過後にシート状発熱体の全
表面を、厚さ約3nの発泡ポリウレタンシートで被覆し
て蓄熱させるようにした。
すると被覆後、約15分で約120℃に達し、以後、安
定した温度に維持された。
そこで、被覆後60分でポリウレタンシートを取り除い
たところ、約20分後にポリウレタンシート被覆前の表
面温度(約100℃)に復元し、安定温度に維持され、
30分後に通電を中止し、放冷した。
一方、電気抵抗値(Ω)は自由放熱、ポリウレタンシー
ト被覆、ポリウレタンシート除去、放電中止、放冷と条
件を種々変化させたが、はとんど影響がなく、常に約1
15Ωを示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のシート状発熱体の第1実施例を示す拡
大断面図、第2図はその斜視概要図、第3図は本発明の
第2実施例を示す拡大断面図、第4図は第3実施例を示
す拡大断面図、第5図は第4実施例を示す拡大断面図、
第6図、第7図および第8図は本発明のシート状発熱体
の通電時間と温度、電気抵抗値との関係をそれぞれ示す
図である。 1・・・セラミックシート、2,2′・・・炭素粒子層
、3・・・電極。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. セラミックシートと該セラミックシートの面上に形成さ
    れた炭素粒子層とからなり、該炭素粒子層の上に一対の
    電極が配設され、該セラミックシートの厚さが0.05
    〜1mmであり、該炭素粒子層の厚さが2.5〜300
    g/m^2であることを特徴とするシート状発熱体。
JP88485A 1985-01-09 1985-01-09 シ−ト状発熱体 Pending JPS61161686A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2009081986A1 (ja) * 2007-12-26 2011-05-06 保土谷化学工業株式会社 微細炭素繊維水分散液を用いて得られた面状発熱体及びその製造方法
KR102367910B1 (ko) * 2021-02-03 2022-02-25 주식회사 에스플러스컴텍 면상 발열체와 이를 포함하는 의류 관리기, 냉온정수기 및 건물의 바닥난방 패널

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