JPS6115903Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は例えばガンの治療に使用して好適な
医療用マイクロ波照射器に関する。

一般に喉頭ガン、胃ガン、直腸ガン等のガン患
部をマイクロ波で加温し、更に放射線照射を行な
うと治療に有効であることが知られている。

ところが、マイクロ波は電波の浸透性が浅いた
め、深部ガンを外部から加温することは難しく、
最近、短波帯の電波が使用され始めたが、、患部
のみ効果的に加温することは難しい。

この考案は上記事情に鑑みなされたもので、胃
カメラ等と同様に外部から生体内に挿入できる範
囲において加温が可能な医療用マイクロ波照射器
を提供することを目的とする。

以下、図面を参照してこの考案の一実施例を詳
細に説明する。この考案の医療用マイクロ波照射
器は生体内に挿入可能なもので、第１図乃至第３
図に示すように構成されている。

即ち、フレキシブル同軸ケーブル１の一端には
例えばマグネトンのような出力100W以下のマイ
クロ波発振源２が接続され、他端には長さがλ／
４のアンテナ３が設けられている。この場合、同
軸ケーブル１は第２図（断面図）から明らかな如
く中心導体４、誘電体５、外導体６及び被覆７か
らなつており、アンテナ３は中心導体４自身を露
出して使用してもよいし、新たに別個のアンテナ
導体を中心導体４に取付けてもよい。このような
アンテナ３の外側にはアンテナ３を覆うように同
軸的に円筒状の導電体からなる反射板８が回転自
在に誘電体５ａを介して配設されている。この反
射板８の一端側８ａは同軸ケーブル１の被覆７も
一部覆つているが、外導体６に対して1/4波長形
チヨーク機造をなしておりこの８ａの部分はその
表面に高周波電流が流れるのを阻止するいわゆる
スペルトツプの役割をも果している。又、反射板
８の他端つまり開口部は、生体内挿入のときに生
体に傷をつけないように誘電体ドーム９により覆
われている。尚、この誘電体ドーム９は第１図及
び第３図では省略してある。更に、反射板８には
第１図から明らかなように軸方向のスリツト１０
が形成されており、このスリツト１０の開口角度
は第３図に示すように120゜以上に設定されてい
る。

この考案の医療用マイクロ波照射器は上記説明
及び図示のように構成されているので、極めて容
易に生体内例えば口腔や肛門に挿入することがで
き、深部ガンに対して容易に加温を行なうことが
できる。又、反射板８は回転自在ゆえ、加温対象
に対する方向性が極めて優れている。

以上説明したようにこの考案によれば、工業的
価値大なる医療用マイクロ波照射器を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案の一実施例に係る
医療用マイクロ波照射器を示す斜視図と断面図、
第３図はこの考案のマイクロ波照射器における反
射板付近を示す正面図である。 １…同軸ケーブル、２…マイクロ波発振源、３
…アンテナ、４…内導体、５…外導体、６…被
覆、７…反射板、８…誘電体ドーム、９…スリツ
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 同軸ケーブルの一端にマイクロ波発振源を接続
   し、他端に上記ケーブルの中心導体を実質的に延
   長突出させたアンテナを設け、更にアンテナの外
   側にスリツトを有する反射板を回転自在に配設し
   たことを特徴とする医療用マイクロ波照射器。