JPH0614760Y2 - 加温療法用マイクロ波放射器 - Google Patents

加温療法用マイクロ波放射器

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JPH0614760Y2
JPH0614760Y2 JP3364989U JP3364989U JPH0614760Y2 JP H0614760 Y2 JPH0614760 Y2 JP H0614760Y2 JP 3364989 U JP3364989 U JP 3364989U JP 3364989 U JP3364989 U JP 3364989U JP H0614760 Y2 JPH0614760 Y2 JP H0614760Y2
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coaxial cable
hyperthermia
microwave radiator
dielectric
wavelength
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伊藤  公一
基 松永
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株式会社トキメック
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、加温療法用マイクロ波放射器に係り、とくに
患部に対し直接的に刺入装備して加温治療を行うのに好
適な加温療法用マイクロ波放射器に関する。
〔従来の技術〕
従来より、この種の加温療法用アプリケータとしては、
第9図(1)(2)に示すようなものがある。
この第9図(1)に示す従来例は、誘電体41の外面に螺
旋状に帯状の導体50を巻回し、これによってヘリカル
状のスリット即ち螺旋状状スリット51を形成した点に
特徴を有している。この従来例は、例えば、実公昭61
−33961号公報にて、体腟内挿入型として開示され
ている。この場合、実公昭61−33961号公報のも
のは、これを小型化することにより、病巣組織内への刺
入加温用としても使用可能である。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上記従来例においては、病巣加温機能上
において重大な欠点がある。
以下、これを具体的に説明する。
この第9図(1)において、同軸ケーブル部分Bから突出
した中心導体の長さは、約「1/4」波長とするのが基
本となっている。具体的には、人体筋肉組織内では、使
用する周波数を400〔MHz〕とすると2.0〔cm〕;200〔MH
z〕で3.1〔cm〕;100〔MHz〕で5.5〔cm〕;60〔MH
z〕で8.5〔cm〕の長さを必要とし、これらより短い場
合、入力インピーダンスの整合性が悪くなり、放射効率
は低下する。
一方、加温療法においては、一本のマイクロ波放射器で
広範囲の病巣を加温なし得るのが望ましい。このこと
は、数多くのマイクロ波放射器を体内に刺入されること
により生じる患者の苦痛を和らげる意味もあって重要で
ある。
ところで、体内組織は、悪性腫瘍組織も含めて一種の誘
電損失材として取り扱うことができる。このため、電磁
波については、低周波ほど浸透性が良い。
例えば、表面から筋内組織に向けてマイクロ波を放射伝
播せしめた場合、その電力が1/2となる浸透深さは、
400〔MHz〕で約1.1〔cm〕;200〔MHz〕で約1.4〔cm〕;
100〔MHz〕で約2.2〔cm〕;60〔MHz〕で約3.0〔cm〕
である。
このため、偏平で横方向に広がる病巣に対しては、高い
周波数で動作するアダプタを用いなければならない。ま
た、高周波は組織内への浸透性が悪いことから、数多く
のマイクロ波放射器を必要とする。このことは同時に、
患者にとっては数多くの刺入が必要なことから多くの苦
痛を伴うという不都合があった。
第9図(1)のものは、元来、体腟挿入型のものである
が、前述した如く刺入型としても使用し得る。この第9
図(1)のものは、前述したように高周波同軸ケーブル体
もしくはこれと同等のものの外導体42に螺旋状の連続
したスリット51を設けたもので、その先端部で、内導
体40に短絡した構造を採っている。
この第9図(1)示すマイクロ波放射器の意図するところ
は、螺旋状スリット51部分からの漏洩波による加温で
ある。しかしながら、実際にはそのようには動作しな
い。
すなわち、波長に比較して極めて細い高周波同軸ケーブ
ル体に設けた螺旋状スリット51は、外導体42上に残
った導体部に一巻きの周長が波長に比較して極めて短い
螺旋アンテナを形成することに起因する。この螺旋アン
テナは、同軸線路(すなわち内導体)とは殆ど整合せ
ず、輻放射率が悪いことは一般に良く知られている。
一方、この場合は、螺旋軸の位置に高周波同軸ケーブル
体の内導体が存在しているため、この構造では位相速度
が光速(3×10n〔m/sec〕)にきわめて近い波動
をも伝播せしめる。つまり表面に比べ極めて小さい螺旋
アンテナのみの場合に比較してみると、入力インピーダ
ンスの整合性は幾分改善される。その理由は、内導体の
存在が表面波伝送路として働くことによるものである。
しかしながら、この表面波は、伝送路の軸(内導体の方
向)から遠ざかるにつれて急速に減衰(第9図(2)参
照)する。このため、加温領域は、伝送路つまりマイク
ロ波放射器の極く近傍に限られるという不都合があっ
た。
〔考案の目的〕
本考案の目的は、かかる従来例の有する不都合を改善
し、とくに電磁エネルギを病巣内に広く浸透せしめると
ともに不要部分におけるマイクロ波の放散出力を有効に
抑えた加温療法用マイクロ波放射器を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本考案では、比較的細い同軸ケーブル体の一端
より中心導体および誘電体を延長し、延長した該誘電体
外周部に所定間隔をへだてて複数個の環状導電体を装備
し、該同軸ケーブルの外導体部分に使用電磁波の約1/
4波長の長さのシュペルトップを装着する等の構成を採
っている。これによって前述した目的を達成しようとす
るものである。
〔作用〕
本考案により加温療法用マイクロ波放射器では、環状導
電体間で形成されるスロットSがTEMモードで同軸
線路を伝播する電流を切断するため、この部分から電磁
波の放射が起こる。また、上述したシュペルトップの解
放端が極めて大きなインピーダンスを持つため、同軸ケ
ーブルに沿って流れてきた電流をこの点において反射す
る作用を有する。従って、給電方向に向かう電流は、開
放端を過ぎると急激に減衰し、これによって正常組織部
分での、温度上昇が抑えられる。
〔考案の実施例〕
以下、本考案を図面に従って説明する。第1図ないし第
2図は、本考案の一実施例を示す図である。
この第1図に示す実施例は、比較的細い同軸ケーブル体
1aの一端より中心導体2aおよび誘電体3aを延長
し、延長した該誘電体外周部には、複数個の環状誘電体
4aが装備されている。そして、該同軸ケーブル体1a
の外導体部分には、シュペルトップ5aが配置されてい
る。
このシュペルトップ5aは、使用電磁波の約1/4波長
の長さの環状誘電体であり、同軸ケーブル体1aの外周
上に絶縁体7aを介して装着されている。そして環状誘
電体4aに近い端面5asは、該同軸ケーブル体1aに短
絡した構造をしている。本考案によるマイクロ波放射器
は、人体に刺入して使用するものであるから、その直径
は例えば0.5〔mm〕〜1.0〔mm〕程度に設定し、シュペル
トップの直径も、1.1〔mm〕を越えない程度に設定す
る。
外導体に取り付けられたシュペルトップ5aは、1/4
波長短絡線路を形成するため、その開放端面5aoは高い
インピーダンスを有している。従って、該シュペルトッ
プ5aはスロットSから同軸ケーブルに沿って流れる
電流を開放端面5aoにおいて阻止する作用を有し、この
点から給電方向に流れる電流を抑制することができる。
また、このシュペルトップは、その長さや直径及び取り
付け位置を調整することにより、マイクロ波放射器とし
て望ましい電流分布を形成する素子としての働きも有す
る。
また、このシュペルトップは、放射器上の電流分布を安
定にする作用を有するため、第5図に示すように使用周
波数帯域が広がるという利点もある。
〔他の実施例〕
上記実施例では、シュペルトップを環状誘電体に近い端
面に装備した場合を例示したが、第3図ないし第4図に
示す実施例の様に、給電点に近い端面5csを短絡するよ
うにシュペルトップ5cを装備してもよい。
この第3図ないし第4図の実施例においても、シュペル
トップの位置を変化させることにより所望の電流分布を
形成することができる。
また、第5図ないし第6図に、その他の実施例を示す。
この第5図ないし第6図に示す実施例は、同軸ケーブル
体1dの外導体部分にスリーブ6dを配置した構造をし
ている。このスリーブ6dは、使用電磁波の約半波長の
長さの環状導電体であり、同軸ケーブル1dの外周上に
絶縁体7dを介して装着する。この場合、スリーブ6d
は両端面開放の半波長線路を形成するため、両端面の高
インピーダンス部分が電流を阻止する作用を有する。従
って、給電方向に向かう電流は、ふたつの抑制素要素子
を通過するため、その大きさは、前述のシュペルトップ
を備えた実施例の場合より小さくなるという新たな利点
を生じる。
このスリーブも上述のシュペルトップと同様に、その長
さや直径および取り付け位置を調節することによって、
所望の電流分布を形成することができる。
また、本実施例では、スリーブを同軸ケーブルと短絡す
る必要がないため、構造的にも簡単になる。第7図は、
この第5図ないし第6図に示す実施例の軸方向電流分布
図であり、同軸ケーブル部分に流れる電流が抑制され、
加温療法用マイクロ波放射器として望ましい分布となっ
ている。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によると、外導体上に流れる高周
波電流を有効に抑えることができ、これによってマイク
ロ波エネルギを有効に放射することができ、従って、当
該マイクロ波放射器を加温箇所に刺入した場合、その周
囲を比較的高範囲にわたって有効に加温することがで
き、シュペルトップの作用により同軸ケーブルに沿って
流れる電流を阻止し、正常組織の加温を抑制することが
でき、また、シュペルトップやスリーブの取付位置や形
状を調整することにより、マイクロ波放射器として望ま
しい電流分布を実現できかつ使用周波数帯域も広がると
いう従来にない実用的な加温療法用マイクロ波放射器を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図の一部断面した正面図、第3図ないし第4図は各々他
の実施例を示す説明図、第5図(1)(2)は第1図ないし第
4図の実施例におけるシュペルトップの特性を示す比較
説明図、第6図ないし第7図は他の実施例を示す説明
図、第8図(1)(2)は第6図ないし第7図の作用を示す比
較説明図、第9図(1)(2)は従来例を示す説明図である。 1a,1c,1d…同軸ケーブル体、2a…中心導体、
3a…誘電体、4a…環状誘電体、5a,5c…シュペ
ルトップ、6d…スリーブ。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】比較的細い同軸ケーブル体の一端より中心
    導体および誘電体を延長し、延長した該誘電体外周部に
    所定間隔をへだてて複数個の環状導電体を装備し、該同
    軸ケーブルの外導体部分に使用電磁波の約1/4波長の
    長さのシュペルトップを装着したことを特徴とする加温
    療法用マイクロ波放射器。
  2. 【請求項2】比較的細い同軸ケーブル体の一端より中心
    導体および誘電体を延長し、延長した該誘電体外周部に
    所定間隔をへだてて複数個の環状導電体を装備し、該同
    軸ケーブルの外導体部分に使用電磁波の約1/2波長の
    長さのスリーブを装着したことを特徴とする加温療法用
    マイクロ波放射器。
JP3364989U 1988-11-16 1989-03-24 加温療法用マイクロ波放射器 Expired - Lifetime JPH0614760Y2 (ja)

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JP3364989U JPH0614760Y2 (ja) 1989-03-24 1989-03-24 加温療法用マイクロ波放射器
US07/423,753 US5026959A (en) 1988-11-16 1989-10-18 Microwave radiator for warming therapy

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JPH02123250U JPH02123250U (ja) 1990-10-09
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JP3364989U Expired - Lifetime JPH0614760Y2 (ja) 1988-11-16 1989-03-24 加温療法用マイクロ波放射器

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US5707452A (en) * 1996-07-08 1998-01-13 Applied Microwave Plasma Concepts, Inc. Coaxial microwave applicator for an electron cyclotron resonance plasma source
US9987087B2 (en) * 2013-03-29 2018-06-05 Covidien Lp Step-down coaxial microwave ablation applicators and methods for manufacturing same

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