JPS61158689A - 薄膜ｅｌパネルの保護構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く技術分野〉 本発明は、交流電界又は直流電界の印加に依ってＥＬ発
光を呈する薄膜ＥＬ素子を使用した薄膜ＥＬパネル、特
にマトリクス表示型の薄膜ＥＬノくネルに有効な技術と
なる保護構造に関するものである０ 〈従来技術〉 薄膜ＥＬ素子の一例として交流動作の三層構造薄膜ＥＬ
素子の断面図を第３図に示す。

以下、第３図に従って説明する。

ガラス基板１上にＩｎ２Ｏ３，５ｎ０２　　等の透明電
極２を形成し、その上に順次５ｉ０２とＳ　ｉｇ　Ｎ４
の２層構造から成る第１誘電体層３、ＺｎＳ：Ｍｎ発光
層４、Ｓｉ３Ｎ４とＡｌ２０Ｂの２層構造から成る第２
誘電体層５をそれぞれスパッタ法又は蒸着法によって層
設する。更にＡＩの背面電極６を形成することにより薄
膜ＥＬ素子が構成される。そして、透明電極２と背面電
極６とが平面的に見て交叉した位置がパネルの１絵素に
相当する。

ここで薄膜ＥＬ素子の各構成膜は製造工程途中で発生す
るピンホールやクラック等の欠陥を含むので、 ■　これらの欠陥で起こる微小絶縁破壊（以下、ｒＢＰ
Ｊという） ■　これら欠陥から浸透する湿気が原因となる層間剥離
（以下「湿気剥離」という） による素子特性の劣化を招来する。

先行技術として、これら薄膜ＥＬ素子特有の劣化を防ぐ
目的で、シリコンオイル、シリコングリース等の液体（
以下、単に「液体」という）を封入した保護構造が提案
されている。

前記保護構造の一例を示す要部断面図を第４図に示す。

以下、第４図に基づいて説明する。

ガラス基板１上に薄膜ＥＬ素子７を作製し、この薄膜Ｅ
Ｌ素子７を封入するため、背面ガラス板８の所定の箇所
に額縁状にあらかじめスクリーン印刷等の手法でエポキ
シ樹脂等の接着剤９を塗布しておき、この接着剤９によ
ってガラス基板！と背面ガラス板８とを接着することに
よって密封容器とする。次に、あらかじめ背面ガラス板
８に設けられている注入口ＩＯを利用して液体１１が注
入された後、Ｉｎポールや樹脂等の封止剤１２で注入口
ＩＯを封止することによって薄膜ＥＬ素子に対する保護
構造が完成している。

薄膜ＥＬ素子は製造工程上高温処理が必要なこと及びＮ
ａ＋等の汚染によって特性劣化を生じることから、ガラ
ス基板１には通常硬質ガラスが使用されるので、使用環
境の温度変化に耐える必要からガラスフリットや金属融
着による貼合せが困難な為、接着剤９には通常エポキシ
樹脂が用いられる。この為、微量ではあるが、接着剤９
や接着剤９とガラス基板１及び背面ガラス板８との界面
から湿気が密封容器内に浸透し、湿気剥離を招来するこ
とになる。

湿気剥離による素子特性の劣化の観点からすると、前記
の液体を封入した保護構造は、単に気体と較べて相対湿
度を１７４〜Ｉ／１０　　にすることによって湿気剥離
による薄膜ＥＬパネルの寿命を伸ばしているにすぎず、
充分な効果があるとは言えない。実際、液体１１の中に
シリカゲル等の吸湿剤を混入するというわずられしいこ
とも行われている０ 〈発明の目的〉 本発明はかかる従来の保護構造の問題点に鑑みて為され
たものであり、前記密封容器内に水分消費材°（水分と
化学反応して水分を消費する物質）を配置することによ
って、簡易な製造工程で湿気剥離による寿命を改善した
、安価で高信頼性を有する薄膜ＥＬパネルの保護構造を
提供することを目的とする。

〈発明の構成〉 本発明の、薄膜ＥＬパネルの保護構造は、透光性前面基
板と背面板とから成る密封容器内に薄膜ＥＬ素子を内蔵
し、透光性前面基板を介して表示を実行する薄膜ＥＬパ
ネルに於いて、前記密封容器内に水分消費材を配置した
ことを特徴とするものである。

また、前記水分消費材が液体であることを特徴とするも
のである。

更に、前記水分消費材が脱アルコール型又は脱アセトン
型のシリコーン樹脂であり、かつ未硬化状態であること
を特徴とするものである。

更に、前記水分消費材が薄膜ＥＬ素子上にコーティング
されており、前記背面板と前記水分消費材との間に空隙
を設けたことを特徴とするものである。

〈実施例〉 本発明による薄膜ＥＬパネルの保護構造の一実施例とし
て第１図に要部構成断面図を示す。

第１図において第４図と同一箇所は同一符号で示す。

以下、第１図に従って本発明を具体的に説明するＯ ガラス基板ｉ上に作製され九薄膜ＥＬ素子７の全絵素部
を覆うように、スクリーン印刷等の手法によって液状の
水分消費材１３を塗布する。そして、あらかじめ所定の
箇所にスクリーン印刷等の手法によってエポキシ樹脂等
の接着剤９を塗布した背面ガラス板８と重ねて、適当な
荷重を加えたままの状態で接着剤９を硬化させることに
よって本実施例による薄膜ＥＬパネルの保護構造が完成
する。

本実施例では、水分消費材１３として作業の容易さから
液状のものとし、又、純度的な観点から脱アルコール型
又は脱アセトン型のＲＴＶシリコン樹脂としたが、他の
適当な材料を用いてもよい。

水分消費材１３の塗布から接着剤９の硬化までの工程は
乾燥雰囲気中で行なうことが望ましい。

第２図に別の実施例を示す要部構成断面図を示す。

第２図において第１図と同一箇所は同一符号で示す。

第２図は、第１図の実施例において背面ガラス板８の概
略中央部に凹陥部を設けることによって、接着剤９が絵
素部にまで広がることを防止すると共に、水分消費材Ｉ
３と背面ガラス板８との間に空隙Ｉ４を設けたものであ
る。空隙！４によって、水分消費材１３の表面積を広く
する効果と、水分消費材１３と水分との化学反応の進行
方向を水分消費材１３の厚さ方向にコントロールする効
果が得られる。特に、後者の効果は各絵素部における相
対湿度を同じにできることから有益である。

なお、接着剤９が加熱硬化型の場合には、硬化時の空隙
１４の圧力上昇を避ける意味から、第４図の注入口１０
のような空気逃げの穴を設けることが望ましい。

〈発明の効果〉 本発明による薄膜ＥＬパネルの保護構造の効果を確かめ
る為、第２図に示すサンプルを作成し、第４図に示した
従来例と比較した。

この結果、液体封入型保護構造の ■　ＢＰ領領域拡大を防止する。

■　ＢＰのアウトガスの封じ込めによる眉間剥離を防止
する。

■　放熱効果が大きい。

■　湿度変化及び振動、たわみによる薄膜ＥＬ素子構成
膜への損傷が少ない。

といった特長はそのままで、湿気剥離による薄膜ＥＬパ
ネルの寿命を飛躍的に伸ばすことができた。

又、注入工程が不要となり、製造工程の簡略化も実現で
きた。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明による薄膜ＥＬパネルの保護
構造の例を示す要部構成断面図、第３図は薄膜ＥＬ素子
の一例を示す断面図、第４図は従来の薄膜ＥＬパネルの
保護構造の一例を示す要部断面図である。 符号の説明 １ニガラス基板、７：薄膜ＥＬ素子、８：背面ガラス板
、９：接着剤、１３：水分消費材、１４：空隙。 代理人　弁理士　福　士　愛　彦（他２名）第１図 第２Δ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 　（１）透光性前面基板と背面板とから成る密封容器内
   に薄膜ＥＬ素子を内蔵し、透光性前面基板を介して表示
   を実行する薄膜ＥＬパネルに於いて、前記密封容器内に
   、水分と化学反応して水分を消費する物質（以下「水分
   消費材」という）を配置したことを特徴とする薄膜ＥＬ
   パネルの保護構造。
2. 　（２）前記水分消費材が液体であることを特徴とする
   特許請求の範囲第（１）項記載の薄膜ＥＬパネルの保護
   構造。
3. 　（３）前記水分消費材が脱アルコール型又は脱アセト
   ン型のシリコーン樹脂であり、かつ未硬化状態であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の薄膜Ｅ
   Ｌパネルの保護構造。
4. 　（４）前記水分消費材が薄膜ＥＬ素子上にコーティン
   グされており、前記背面板と前記水分消費材との間に空
   隙を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第（１）項
   記載の薄膜ＥＬパネルの保護構造。