JPS6115253Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は内燃機関における燃料噴射弁を用いた
混合気供給装置に関する。

内燃機関における混合気供給装置は、吸気系通
路内に配設された燃料噴射弁により燃料を霧化し
つつ供給して吸入空気と混合して得られる混合気
を機関に供給するものである。

かかる混合気供給装置の従来例を第１図を参照
して説明する。

第１図に示された従来例においてはエアクリー
ナ１とエンジン２の吸気口を連通せしめる吸入空
気通路３内部に配設されたスロツトル弁４の上流
に熱線流速用熱線５ａを保持した熱線部５が設け
られている。また、スロツトル弁４の下流の適当
な位置に燃料噴射弁６が設けられている。燃料噴
射弁制御回路７は熱線部５の出力信号に応じて燃
料噴射弁６に駆動パルス信号を供給する。燃料噴
射弁６は供給される駆動パルス信号に応じて、燃
料噴射口を開いて燃料を噴射するのである。な
お、熱線流速計は熱線流速用熱線５ａの抵抗の吸
入空気の流速に応じた変化を検出部（図示せず）
によつて流速信号を得るものである。

しかし、熱線部５は燃料噴射弁６に対しはるか
上流部に配設されている故、熱線部５により得ら
れる吸入空気量信号は燃料噴射弁６の近傍の吸入
空気実際量に対して時間的な遅れを生じ応答性が
悪いという欠点があつた。更に、熱線部５、スロ
ツトル弁４及び燃料噴射弁６が縦列的に配置され
ているのでエンジン吸気系が長くなり、近時のエ
ンジン小型化の要請に応じきれないという問題も
あつた。

そこで本考案の目的は上記従来例の問題点を解
決して吸入空気量に対し遅滞なく応答して適切な
量の燃料を供給して所望の混合比の混合気を供給
し、かつコンパクトな形状の内燃機関の燃料噴射
弁を用いた混合気供給装置を提供することにあ
る。

本考案による内燃機関の混合気供給装置は、ス
ロツトル室に配設されたスロツトル弁の上流に下
流方向に向けて配設された燃料噴射口を有する燃
料噴射弁近傍に該スロツトル室の半径方向外側か
ら内側に向かう吸入空気通路を設け、該吸入空気
通路内の一部に熱線流速用熱線を設けたものであ
る。

以下、本考案実施例を第２図を参照して詳細に
説明する。

第２図において示した本考案による混合気供給
装置においては、スロツトル弁４を有するスロツ
トル室８の直ぐ上流にスロツトル室８の半径方向
外側から内側に向けて吸入空気を案内する案内部
材として環状フランジ部材９を形成し、環状フラ
ンジ部材９上部に円盤状に形成された燃料噴射弁
取り付け部材１０がネジ１１等により環状フラン
ジ部材９と好ましくは同軸的に半径方向外側から
内側に向かう吸入空気通路１２を形成するように
保持されている。燃料噴射口１３はスロツトル弁
４に対面するように配設されている。吸入空気通
路１２内一部には環状フランジ部材９と燃料噴射
弁取り付け部材１０とに垂直に張設した熱線流速
用熱線５ａを有する熱線部５が形成され、環状フ
ランジ部材９の外壁に設けられたコネクターの端
子１４を介して熱線部５と共に熱線流速計の一部
を形成している。熱線部５はネジ１５等で環状フ
ランジ部材９及び燃料噴射弁取り付け部材１０へ
固着されている。熱線流速計の熱線流速用熱線５
ａの汚れ防止のため燃料噴射口１３は熱線部５の
出口より下流に設けてある。環状フランジ部材９
の一部には吸入空気通路１２をバイパスするバイ
パス通路１６が形成された外部より吸入空気流量
調整を行なうネジ部材１７が配設されている。バ
イパス通路１６が形成されることにより吸気比率
を調整可能にするものである。

上記構成の本考案による内燃機関の混合気供給
装置において、エアクリーナー１のフイルターエ
レメント１８を経て吸入された吸入空気の一部は
バイパス通路１６を通過し残りの大部分は環状吸
入空気通路１２を通過し、燃料噴射弁６から噴射
された霧化燃料と混合され、スロツトル室８を経
てエンジン（図示せず）に供給される。なお、ネ
ジ部材１７を調整することにより空燃比を容易に
調整できる。

このように本考案による混合気供給装置によれ
ば吸入空気通路１２内一部に熱線部５が配設され
て熱線部５の近傍に燃料噴射弁６が設けられたこ
とにより、エンジンに供給される吸入空気に対し
て必要な燃料が時間的な遅れをなくし供給出来る
一方、エンジンのバツクフアイアーにより逆流高
熱気体による熱線流速用熱線５ａの劣化が防止出
来かつ耐久性が向上するものである。また、燃料
噴射弁６、熱線部５及びエアクリーナー１の取る
付けを一体化することにより、コスト低減を実現
することが出来ると共に小型化が図れるのでエン
ジンレイアウトが容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は内燃機関の混合気供給装置の従来例を
示す断面図、第２図は本考案の内燃機関の混合気
供給装置の断面図である。 主要部分の符号の説明、３……吸入空気通路、
４……スロツトル弁、５……熱線部、５ａ……熱
線流速用熱線、６……燃料噴射弁、８……スロツ
トル室、９……環状フランジ部材、１０……燃料
噴射弁取り付け部材、１２……吸入空気通路、１
３……噴射口、１６……バイパス通路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) スロツトル室に配設されたスロツトル弁上流
   に下流方向に向けて配設された燃料噴射口を有
   する燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁を保持する
   燃料噴射弁取り付け部材と、前記燃料噴射弁取
   り付け部材と共に前記スロツトル室の半径方向
   外側から内側に向かう吸入空気通路を形成する
   案内部材と、前記案内部材内に形成されて前記
   吸入空気通路をバイパスするバイパス通路と、
   前記吸入空気通路内一部に設けられた熱線流速
   用熱線を有することを特徴とする混合気供給装
   置。 (2) 前記燃料噴射口は吸入空気通路中央部に配設
   されたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の混合気供給装置。