JPS6114967B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、例えば荷役自動車などの荷台並びに
コンテナ等に装着させて荷役作業能率の向上を図
る荷役コンベア装置に関する。

従来の技術 従来の荷役コンベア装置は、複数のローラを縦
列状に荷役自動車の荷台に並設し、そのローラ上
面で荷物を滑走させることにより荷物の搬入出を
行う技術があつた。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、荷物搬送面が凹凸状になるた
め、その凹部に荷物が噛込み或いは搬入出時荷物
が上下振動しながら移動する。またそれを解消す
るためローラにベルトを巻装した技術もあるが、
荷物とローラ或いはローラと荷物を上載している
ベルトの間に摩擦抵抗が殆んどなく、ローラ或い
はベルトの駆動を停止しても他の荷物並びに荷台
などに衝突するまで荷物は移動しつづける。した
がつて荷物搬入出時に荷崩れなどが発生して荷物
並びに荷台を破損するばかりでなく、荷物が自由
に移動しその荷物の取扱いが極めて煩雑となり荷
役作業能率を低下させる問題があつた。

特に、上記のような荷役コンベア装置を装着し
た荷役自動車の場合、その発進及び停止並びに走
行中荷物が自由に移動し、荷崩れなどが起こると
荷台のバランスが崩れて横転事故の原因となり、
また急発進及び急停止時には荷物が荷台を突き破
る等の事故も発生する。

さらにベルトをローラに巻装する荷役コンベア
装置においてはそのベルトの伸張による弛みによ
り、この張力が低下するとベルトの蛇行による荷
崩れ、並びにローラとのスリツプによるベルトの
空駆動が起る問題があつた。

問題点を解決するための手段 然るに本発明は、荷台の左右方向に複数張設す
る横フレームを介して前記荷台の前後方向に平行
に張設する複数の縦フレームを備え、該縦フレー
ム上面で前記荷台の前後方向に前記ベルト下面を
摺動支持させ、荷物重量によりベルトと縦フレー
ムとの摺接面に荷物重量に対応する摩擦力を保有
させる一方、左右外側の前記縦フレームに滑動部
材を介して前記基枠左右端を前記荷台の前後方向
に摺動自在に支持させると共に、この基枠前面側
下部に前記ベルトの一端を連結し、また前記基枠
背面側下部に上下動自在に立設支持するテンシヨ
ンボルトを介して前記チエンの一端を連結させ、
ベルトとチエンの張力により基枠を左右外側の縦
フレームに立設支持させ、またベルトとチエンの
張力をテンシヨンボルトの上下動操作により調節
可能に構成したものである。

作 用 したがつて本発明によれば、荷台前後方向に平
行に張設する縦フレーム上面にベルトを摺動移動
させながら、荷物の移動方向に凹凸がない荷物搬
送面が形成され、搬入出時荷物が上下振動するこ
とがなく、またそのベルトと縦フレームとの摺接
面には荷物重量に対応した摩擦力があるから、ベ
ルトを停止させたときには確実にそのベルトの移
動を停止して荷物を静止状態で保持できるからベ
ルトの遊動による荷物の自由移動がない。その結
果荷物の搬入出時に荷崩れ及び荷台の破損などを
防止すると共に、荷役自動車による荷物運搬を安
全に行わしめる一方、荷物重量によりベルトを縦
フレームに食込ませて移動させると共に、ベルト
とチエンをテンシヨンボルトの操作でもつて常時
一定した張力で張設できて、ベルトとチエンを弛
ませることがない。その結果ベルトの直進性を向
上させこのベルトの蛇行による荷崩れ、並びにベ
ルトの破損を防止し、さらにこの調節可能なベル
トとチエンの張力を縦フレームに基枠を立設する
支持力として有効に利用できて、ベルトとチエン
とを連結し且つテンシヨンボルトを備えた基枠の
支持構造の簡素化を図り得るものである。

実施例 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳述す
る。第１図は運転台１及び冷凍装置ｃを備える箱
型の荷台２を有する冷凍食品用の荷役自動車Ｔを
示し、前記荷台２の床板３上面には本発明に係る
コンベア４が設けてあり、該コンベア４は運転台
１下方のエンジン５によつて駆動するコンベア駆
動装置６を介して荷台２の後方から前方へ荷物を
搬入する方向へ、或いは荷台２の前方から後方へ
荷物を搬出する方向へ、前記コンベア４を駆動す
る様にしている。該コンベア駆動装置６は前記コ
ンベア４の前方に軸支する駆動スプロケツト７を
前記エンジン５の走行ミツシヨン８から電磁クラ
ツチ等を内蔵する減速機９及びベベルギヤ機構１
０を夫々ドライブシヤフト１１，１２を介して連
動連結し、走行ミツシヨン８のPTOミツシヨン
１３を運転台１のダツシユボードに形成する
PTOクラツチレバー１４を介して操作すること
により前記コンベア４を駆動制御し得る様にして
いる。

第２図に示す如く前記コンベア４は、前記駆動
スプロケツト７と同軸上に軸支する従動スプロケ
ツト１５に夫々懸架させるロードチエン１６と、
前記床板３の後端に配設するローラ１７に夫々折
曲張設する搬送ベルト１８の夫々非搬送側の各一
端を夫々連結材１９で結合すると共に、前記チエ
ン１６とベルト１８の荷物搬送側の各他端をテン
シヨン調節部材２０を介して基枠２５に連結し、
チエン１６とベルト１８を無端状に張設するよう
に構成している。

また第３図にも示す如く、該コンベア４には荷
台２の前後方向に平行に複数張設する縦フレーム
であるサイド及びセンター並びにサブフレーム２
３，２２，２１を備え、前記サイドフレーム２
３，２３を左右外側に、その間で等間隔に前記セ
ンタフレーム２２，２２を、さらに前記センタフ
レーム２２，２２に直効させて挿通し、両端部を
サイドフレーム２３，２３に連設させる複数の横
フレーム２４上面に前記サブフレーム２１を配設
して、前記横フレーム２４を介して各フレーム２
１，２２，２３を連結し、左右のサイドフレーム
２３とセンタフレーム２２間とセンタフレーム２
２，２２間の横フレーム２４と床板３との間の空
間に前記チエン１６及びベルト１８の非搬送側を
夫々挿通させる一方、各フレーム２１，２２，２
３上面で荷台２の前後方向に前記ベルト１８を摺
動支持させるように構成している。

第４図に示す如く、前記テンシヨン調節部材２
０は、テンシヨンボルト２７，２９並びにナツト
２８，３０から成り、前記基枠２５の背面側下部
に枢着するローラ２６を介して前記チエン１６を
基枠２５内で上方に折曲げ、その端部を前記テン
シヨンボルト２７下端に連結して、該テンシヨン
ボルト２７上端を基枠２５上面に臨ませ、前記ナ
ツト２９により前記テンシヨンボルト２７を基枠
２５に対して垂直に上下動自在に支持させ、この
ナツト２９の螺回によるテンシヨンボルト２７の
上下動操作により前記チエン１６とベルト１８と
の張力を調節すると共に、前記基枠２５の前面側
下部のスライド面３１を介して前記ベルト１８を
基枠２５内で上方に折曲げ、その端部を前記テン
シヨンボルト２９下端に連結して、該テンシヨン
ボルト２９上端を基枠２５上面に臨ませ、前記ナ
ツト３０によりテンシヨンボルト２９を上下動自
在に支持させ、このナツト３０の螺回によるテン
シヨンボルト２９の上下動操作によつても前記チ
エン１６とベルト１８との張力を調節するように
構成している。

また第２図及び第４図にも示す如く、前記ロー
ラ１７の前側に前記サイドフレーム２３，２３に
固定する軸３２に枢着するプーリ３３を設け、基
枠２５の背面側と前記連結材１９との間に前記プ
ーリ３３を介してワイ３４を張架している。

また前記基枠２５上には荷台２の端面と略同型
の格子状仕切壁３５を立設固定し、荷台３内を荷
物積載空間と非積載空間とに分割して荷物がチエ
ン１６の張設側に入らないように構成している。

前記サイド及びセンター並びにサブフレーム２
３，２２，２１の横フレーム２４による連結は、
第５図に示す如く、センターフレーム２２，２２
に形成する挿通孔３６に横フレーム２４を夫々嵌
挿し、該フレーム２４の下方の切欠３７を前記挿
通孔３６の底部に落込み、挿通孔３６上部と横フ
レーム２４上面とに生ずる隙間に嵌挿部材３８を
嵌入してこれをボルト３９により固定し、センタ
フレーム２２，２２と横フレーム２４とを連結さ
せる。一方、横フレーム２４両端と左右のサイド
フレーム２３，２３とを当接させ、ボルト４０を
介して固定し、サイドフレーム２３，２３と横フ
レーム２４とを連結させる。さらに前記左右のサ
イド及びセンタフレーム２３，２４間とセンタフ
レーム２２，２２間の横フレーム２４上面でサブ
フレーム２１下部をボルト４１を介して固定し、
サブフレーム２１と横フレーム２４とを連結させ
る。前記センタフレーム２２，２２上面は中央が
前記ベルト１８の厚み分突出し、その両側は前記
サブフレーム２１のベルト摺接面４２と同一平面
状のベルト摺接面４４が、また前記サイドフレー
ム２３，２３の内側にも前記サブフレーム２１の
ベルト摺接面４２と同一平面状のベルト摺接面４
３が夫々形成されていて各ベルト摺接面４２，４
３，４４上面でベルト１８の荷物搬送側下面を摺
動支持させるように構成する。

また、左右のサイド及びセンタフレーム２３，
２２間並びにセンタフレーム２２，２２間で各フ
レーム２３，２２の座部５０，５１上にはブラシ
体５２を敷設して、この下方を外部から遮閉する
と共に、搬送ベルト１８の表面をこのブラシ体５
２に摺接させ、冷凍付着する氷及び霜等を除去
し、ベルト１８の表面を常に清掃するようにして
いる。

さらに、左右のサイドフレーム２３，２３をＬ
形枠５３を介して荷台２の側壁下部に連結固定
し、長孔５４及び固定ネジ５５を介して荷台２の
左右幅に対応させてその固定位置を適宜調節自在
に設けている。

第６図に示す如く、前記仕切壁３５を立設する
基枠２５両側を左右のサイドフレーム２３，２３
上面に延設し、該基枠２５両側下方に側板５６を
突出固定させ、前記側板５６先端に支承する軸５
７に滑動部材であるローラ５８を支承させ、その
ローラ５８を前記サイドフレーム２３，２３に形
成するコ字形部５９に嵌合させて、このサイドフ
レーム２３，２３に前記ローラ５８を介して基枠
２５を摺接自在に支持させ、ベルト１８と共に基
枠２５及び仕切壁３５を荷台２内で往復移動させ
るように構成する。

本発明は上記の如く構成するもので、PTOク
ラツチレバー１４を適宜操作してコンベア駆動装
置６を介してチエン１６を駆動させ、これに連結
されたベルト１８及び基枠２５並びに仕切壁３５
が荷台２内で床板３上を往復移動する。そのベル
ト１８上面に荷台２後方から荷物を積載して荷台
２前方に順次搬入する一方、ベルト１８上面に積
載された荷物を順次荷台２後方に搬出するもので
ある。

また床板３上面には縦フレームであるサイド及
びセンター並びにサブフレーム２３，２２，２１
が荷台２の前後方向に平行に且つ均平に張設され
ていて、その上にベルト１８を摺動支持すること
により、荷物の移動方向に凹凸がない平坦な荷物
搬送面が形成できる。

前記各フレーム２３，２２，２１でベルト１８
を支持すると、荷物を積載したときベルト１８下
面は荷物重量によつて各フレーム２３，２２，２
１に食い込みその食い込んだベルト１８上面と各
フレーム２３，２２，２１の係合力により、ベル
ト１８が左右にスライドしながら蛇行するのを阻
止している。

さらにそのベルト１８と各フレーム２３，２
２，２１との摺接面４３，４４，４２には荷物重
量に対応する摩擦力が発生し、この摩擦力により
搬入出時の荷物の動慣性力によるベルト１８のス
ライド並びに荷役自動車Ｔの発進及び停止時の静
慣性力によるベルト１８のスライドが確実に阻止
されて、荷台２内での荷物の自由移動が防止され
る。

またベルト１８及びチエン１６の疲労によつて
起こるベルト１８及びチエン１６の伸長をテンシ
ヨンボルト２７または２９の上下動操作により吸
収して、ベルト１８及びチエン１６の張力を常時
一定に保持することができる一方、この前後方向
の張力を基枠２５に対して、下方に引張る力に方
向変換させているから、ベルト１８とチエン１６
の張力を有効に利用して基枠２５の立設力とする
ことができる。

発明の効果 以上実施例から明らかなように本考案は、荷物
を上載する搬送ベルト１８の一他とこのベルト１
８を牽引駆動するロードチエン１６の一他とを連
結材１９を介して結合すると共に、前記ベルト１
８の他端と前記チエン１６の他端とを基枠２５を
介して結合し、無端状に連結張設するベルト１８
とチエン１６を備え、荷役自動車などの荷役２内
に装着する装置において、前記荷台２の左右方向
に複数張設する横フレーム２４を介して前記荷台
２の前後方向に平行に張設する複数の縦フレーム
２１を備え、該縦フレーム２１上面で前記荷台２
の前後方向に前記ベルト２１下面を摺動支持さ
せ、荷物重量によりベルト１８と縦フレーム２１
との摺動面に荷物重量に対応する摩擦力を保有さ
せる一方、左右外側の前記縦フレーム２１に滑動
部材５８を介して前記基枠２５左右端を前記荷台
２の前後方向に摺動自在に支持させると共に、こ
の基枠２５前面側下部に前記ベルト１８の一端を
連結し、また前記基枠２５背面側下部に上下動自
在に立設支持するテンシヨンボルト２７を介して
前記チエン１６の一端を連結させ、ベルト１８と
チエン１６の張力により基枠２５を左右外側の縦
フレーム２１に立設支持させ、またベルト１８と
チエン１６の張力をテンシヨンボルト２７の上下
動操作により調節可能に構成したものであり、し
たがつて荷台２前後方向に平行に張設する縦フレ
ームであるサイド及びセンター並びにサブフレー
ム２３，２２，２１上面にベルト１８を摺動移動
させながら、荷物の移動方向に凹凸がない荷物搬
送面が形成され、搬入出時荷物が上下振動するこ
とがなく、またそのベルト１８と各フレーム２
３，２２，２１との摺接面４３，４４，４２には
荷物重量に対応した摩擦力があるから、ベルト１
８を停止させたときには確実にそのベルト１８の
移動を停止して荷物を静止状態で保持できるから
ベルト１８の遊動による荷物の自由移動がない。
その結果荷物の搬入出時に荷崩れ荷物及び荷台の
破損などを防止すると共に、荷役自動車Ｔによる
荷物運搬を安全に行わしめる一方、荷物重量によ
りベルト１８を各フレーム２３，２２，２１に食
込ませて移動させると共に、ベルト１８とチエン
１６をテンシヨンボルト２７の操作でもつて常時
一定しした張力で張設できて、ベルト１８とチエ
ン１６を弛ませることがない。その結果ベルト１
８の直進性を向上させこのベルト１８の蛇行によ
る荷崩れ、並びにベルト１８の破損を防止し、さ
らにこの調節可能なベルト１８とチエン１６の張
力をサブフレーム２３に基枠２５を立設する支持
力として有効に利用できて、ベルト１８とチエン
１６とを連結し且つテンシヨンボルト２７を備え
た基枠２５の支持構造の簡素化を図ることができ
る等の顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す全体の一部断
面側面図、第２図はコンベアの一部断面平面図、
第３図は荷台の断面背面図、第４図はベルトとチ
エンの張設構造を示す説明図、第５図は縦・横フ
レームの連結構造の説明図、第６図は基枠の支持
構造の説明図である。 Ｔ……荷役自動車、１６……ロードチエン、１
８……搬送ベルト、１９……連結材、２１，２
２，２３……縦フレーム、２４……横フレーム、
２５……基枠、２７……テンシヨンボルト、４
２，４３，４４……ベルト摺接面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 荷物を上載する搬送ベルトの一他とこのベル
   トを牽引駆動するロードチエンの一他とを連結材
   を介して結合すると共に、前記ベルトの他端と前
   記チエンの他端とを基枠を介して結合し、無端状
   に連結張設するベルトとチエンを備え、荷役自動
   車などの荷台内に装着する装置において、前記荷
   台の左右方向に複数張設する横フレームを介して
   前記荷台の前後方向に平行に張設する複数の縦フ
   レームを備え、該縦フレーム上面で前記荷台の前
   後方向に前記ベルト下面を摺動支持させ、荷物重
   量によりベルトと縦フレームとの摺接面に荷物重
   量に対応する摩擦力を保有させる一方、左右外側
   の前記縦フレームに滑動部材を介して前記基枠左
   右端を前記荷台の前後方向に摺動自在に支持させ
   ると共に、この基枠前面側下部に前記ベルトの一
   端を連結し、また前記基枠背面側下部に上下動自
   在に立設支持するテンシヨンボルトを介して前記
   チエンの一端を連結させ、ベルトとチエンの張力
   により基枠を左右外側の縦フレームに立設支持さ
   せ、またベルトとチエンの張力をテンシヨンボル
   トの上下動操作により調節可能に構成したことを
   特徴とする荷役コンベア装置。