JPS61143508A - 酸素吹込みランスの水漏れ検出方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、連続製鋼設備等の製鋼設備における浴銑の精
錬用に使用される酸素吹込みランスの水漏れ検出方法に
関する。

〈従来の技術〉 連続製鋼設備とは、スクラップ等の鉄鋼原料ｔＳ解した
溶銑を精錬して不必要な成分を除き、必要な成分を添加
して成分調整した後、連続鋳造機によって連続的に鋳片
を製造する一連の設備である。第３図は、連続腰骨設備
の一例の概略配置を示したもので、図に基づきその構成
の概要を説明すれば、下記のとおシである。

キエポラ等の縦型シャフト炉よりなる溶解炉Ｉにおいて
、コークスを熱源として連続的にスクラップを溶解して
溶銑とする。次いで、この溶銑を脱硫槽２に装入し脱硫
剤を添加して連続的に脱硫を行い、前炉３内で混合して
成分及び温度を均一化させ、定量供給タンディツシュ４
に装入する。定量供給タンディツシュ４は底部にノズル
を有しており、浴銑を該ノズルに通過させることにより
、一定流量の浴銑が連続的に精錬炉５に供給される。精
錬炉５では、前記溶解炉１で溶解されて供給されて来た
浴銑浴面に酸素吹込ランスＩＯＫよって酸素を吹き付け
て所定の炭素濃度まで脱炭すると共に、脱燐や水素、窒
素の脱ガス等のその他の精錬をも行い、精錬され九溶鋼
を脱酸槽６に送り込む、脱酸槽６内では前記酸素吹き精
錬により酸素含有量を増した溶鋼に脱酸剤を添加して酸
素を除去し、さらに調整炉７内で必要成分を添加して成
分及び温度を均一化し、溶鋼は連続鋳造機８のタンディ
ツシュに供給され、連続鋳造されて鋳片゛９となって送
シ出される。

上述のように、精錬炉５では酸素吹込みランス１０から
酸素を噴出せしめて浴銑表面に吹き付け、脱炭或いはそ
の他の精錬反応を行わせるものであるが、この酸素ラン
スｌＯは高温にさらされるので、第４図にその断面の一
例を示したように、鉄又は銅合金で形成された内筒、外
筒よりなる二重管構造のランス体１１とし、さらに内外
筒間の空間内に隔壁１２ｔ−設けて冷却水１３の往復通
路が形成されている。かくして、内筒内部に酸素ガス１
４ｔ−通過せしめると共に内外筒間に冷却水１３ｉ往復
通過せしめ、ランス体１１の冷却を行いつつ精錬を行う
ことによプ、ランス体１１の溶損を防止している。

〈発明が解決しようとする問題点〉 上述のように１精錬炉において酸素吹込みを行う酸素吹
込みランスは水冷構造として溶損を防止している。しか
しながら、酸素吹込みランスを長時間精錬作業に使用す
ると、熱的に発生するランス体内の応力、変形や、高温
下でのランス材質の性状変化す表わち材質の劣化−或い
は溶銑の飛散、耐着等式起因してランス体先端部分に割
れが発生したり、溶損して微小な穴が生成したシし、こ
のため冷却水が溶湯浴面に漏れ出ることがある。特に、
連続製鋼設備においては精錬が長時間連続して行われる
ので、このようなランスの水漏れ事故を発生し易い。

一般に、このランスの水漏れ量は毎分数リットル以下と
小さく、通常ランス一本当シ毎分数百リットル以上が流
される冷却水量に比較すると微量であるため、冷却水流
路に設けられた流量計或いは圧力計等の指示によってラ
ンスからの水漏れを検知することは極めて困難であり、
従来迅速適確にこれを検知する方法は開発されていなか
った。そして、この水漏れに気付がないで操業を継続し
ていると、下記のような問題が発生する。

漏れ出た水の蒸発潜熱等により溶湯温度が低下し、溶湯
温度が低下すれば脱炭等の精錬反応が効率的に進行せず
、脱炭反応が十分く進行しないと、さらＫＷ！湯温度が
低下する。このよう′に、脱炭反応の効率が低下するた
め、溶鋼成分が目標よりはずれて高炭素溶鋼となってし
まい、成分不良の製品を生じる。

本発明は以上のような問題点を解消し、酸素吹込みラン
スから水漏れが発生した際にこれを迅速に検知し、ラン
スの交換等必要な処置をとることを可能ならしめる水漏
れ検出方法を提供しようとするものである。

、　く問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するため、本発明では、精錬炉内（挿
入した酸素吹込みランスより酸素を吹き込んで浴銑の精
錬を行う製鋼作業において、前記精錬炉より発生する排
ガスの露点を連続的に測定し、該露点の変化により前記
酸素吹込みランスからの水漏れを知るようＫしたのであ
る。

上記排ガスの露点を連続的に測定する手段としては、例
えば精錬炉より排ガス処理装置に至るダクトの途中から
排ガスの一部を吸引し、その吸引ガスにより露点計セン
サを動作せしめ、該センサの信号により記録計に連続的
に記録を行わせるようＫすればよい。

く作用〉 酸素吹込みランスから漏れ出た水は、水蒸気となって精
錬炉排ガス中に混入する。ここで、ＨｔＯ＋　ＣＯ；！
　　Ｈｔ　＋　Ｃｏｔなる水性ガス反応が考えられるが
、上式は可逆反応であシ、かつ精錬炉内はＣＯガスに比
較してＣＯ！ガス濃度の方が圧倒的に高いため、漏れた
水は殆んど山にはならず水蒸気Ｈ！Ｏのまま排ガス中に
混入する。

ガス中の水蒸気が増加すると高い温度で結露が発生する
ようになり、すなわち露点が上昇する。従って、露点計
により連続的に排ガスの露点を検出しておけば、その急
激な変化から酸素吹込みランスの水漏れを検知すること
ができる。

精錬炉内に添加される造滓材、スクラップ等も少量の水
分を含んでいる場合もあるが、これらの水分量はランス
からの水漏れ量に比較して少量であり、それによる露点
の変化速度も緩やかである。従って、一定時間内に一定
量以上急激に露点が上昇した場合にのみ異常信号を発生
させるようにすれば、ランスからの水漏れを他の影響と
区別して適確に検出することができる。

〈実施例〉 第１図は、本発明の方法の実施に使用される装置の一実
施例の配置図である。図に見られる如く、酸素吹込みラ
ンスｌＯが挿入された精錬炉５において発生した排ガス
は、ダクト１５を経て排風機１６で吸引され、図示しな
い排ガス処理装置を経て大気中に放出されている。本発
明においては、ダク）１５の途中に配管１７を連結し、
排ガスの一部を該配管１７を介してポンプ１８で吸引し
、吸引された排ガス中の水蒸気濃度を連続測定するもの
であり、水蒸気濃度の測定手段として露点計を用いてい
る。すなわち、前記配管１７に露点計センサ１９が装備
されておシ、この露点計センサ１９から発せられる検出
信号は信号変換器２０で処理されて記録計２１に露点が
連続的に記録され、連続的に排ガスの露点を知ることが
できる。酸素吹込みランスｌＯで水漏れが発生すると排
ガス中の水蒸気量が増加し、排ガスの露点が上昇するか
ら、これが記録計２１に記録される。一方、絽点看視計
２２では信号変換器２０からの信号を処理し、露点が急
激Ｋ、すなわち一定時間に一定量以上変化した場合には
、この露点看視計２２が光学的手段或いは音響による警
報を発し異常を知らせる。以上により、本発明方法では
ランスからの水漏れ発生後極めて短時間、例えば１〜２
分以内に仁れを知ることができる。

毎時２０トンの鋳片を製造する連続製鋼設備に本発明方
法を適用したときの露点の経時変化を記録したチャート
の一例を第２図に示す。本図中、１１時０２分〜０５分
において露点が急激に上昇しているのが見られ、水漏れ
が発生したことがわかる。この場合は、直ちに酸素吹込
み精錬並びに溶湯の供給を一時中断し１酸素吹込みラン
スを点検したところ、ランス二本のうち一本から冷却水
が漏れていた。よって、直ちにこの水漏れランスを交換
し、以降安定した操業を再開、継続することができた。

なお、以上の説明は本発明を主として連続製鋼設備に適
用する場合について行ったが、その他の製鋼設備、例え
ば上吹転炉等においても、本発明方法が適用し得ること
はいうまでもない。

〈発明の効果〉 以上の説明よプ―らかなように、本発明方法によれば、
酸素吹込みランスからの水漏れが発生すると極めて迅速
かつ確実にこれを知シ、対処することができる。従って
、溶湯の温度低下を防止してエネルギー原単位の改善を
図ることができると共に、脱炭等精錬反応の効率低下を
防止し成分変動が小さくなり、製品鋳片品質の向上、安
定化を実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法の実施に使用される装置の一実施例
の配置図、第２図は連続製鋼設備に本発明方法を適用し
たときの露点変化を記録したチャート、第３図は連続製
鋼設備の一例の概略配置図、第４図は酸素吹込ランスの
一例の部分断面図である。 図面中、５は精錬炉、１０は酸素吹込ランス、１１はラ
ンス体、１３は冷却水、１４は酸素ガス、１５はダクト
、１７は配管、１９は露点計センサ、２１は記録計、２
２は露点看視計である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 精錬炉内に挿入した酸素吹込みランスより酸素を吹き込
   んで溶銑の精錬を行う製鋼作業において、前記精錬炉よ
   り発生する排ガスの露点を連続的に測定し、該露点の変
   化により前記酸素吹込みランスからの水漏れを知ること
   を特徴とする酸素吹込みランスの水漏れ検出方法。