JPS6114143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無口金電球用灯具に関する。詳しく
は、ボデイへのターミナルの装着作業性を良好に
すると共に、ターミナルのボデイへの固定手段を
特に設ける必要のない新規な無口金電球用灯具を
提供しようとするものである。

小型小出力の電球として第１図に示すような無
口金電球ａがある。これは後端部に略扁平なピン
チ部ｂを有しており、電球内でフイラメントｃを
支持しているリード線ｄ，ｄがピンチ部ｂを通つ
てピンチ部ｂの後端から導出され、リード線ｄ，
ｄの導出された部分がピンチ部ｂのそれぞれ反対
側の側面に沿うように折り返えされて成るもので
ある。

このような無口金電球ａ用の灯具として、従
来、第２図に示すようなものがあつた。この灯具
ｅはボデイｆに無口金電球ａのピンチ部ｂを挾持
すると共にそのリード線ｄ，ｄと接触するターミ
ナル（図示していない）が装着されており、該タ
ーミナルがコードｇ，ｇを介して受入側コネクタ
ｈ内のプラグ状ターミナル（図示していない。）
と接続されて成る。そして、受入側コネクタｈ内
のプラグ状ターミナルを受け入れる受けターミナ
ル（図示していない。）を有する挿込側コネクタ
ｉが受入側コネクタｈと結合されて、電源回路と
接続されるようになつている。

上記のような無口金電球用灯具ｅは比較的狭い
空間、例えば自動車のトランクルームの照明など
に用いられる。従つて、第２図の灯具のように、
互いに何にも固定されていない状態のコネクタ
ｈ，ｉ同志を自動車のトランクルームの裏側のよ
うな狭いスペース内で連結することはきわめて作
業性が良くない。又、コネクタｈ，ｉは何物にも
固定されていないため、車体の振動により振られ
ることとなり、車体とぶつかつて異音を発生した
りする不都合がある。更に、構成部品数が多く、
かつ、灯具ボデイｆ内のターミナルとコネクタｈ
内のターミナルとをコードｇ，ｇで接続したりす
る工程が必要となり組立作業工数が多く、これら
のことが製品のコスト増を招く欠点がある。

そこで、本考案は、上記した従来の欠点を除去
した新規な無口金電球用灯具を提供しようとする
もので、ボデイと該ボデイに取着された少なくと
も２つのターミナルと該２以上のターミナルに挾
持された無口金電球とから成り、前記ボデイが支
持部材に取着される無口金電球用灯具において、
前記各ターミナルは中間部から略Ｌ字状に屈曲さ
れていて、その一端に前記無口金電球のピンチ部
を挾持すると共にピンチ部側面に沿わされている
無口金電球のリード線と接触する保持部が形成さ
れ、また、他端がプラグ片とされており、前記ボ
デイは各ターミナルのうち保持部が形成されてい
る一半部を後端から受け入れて保持するターミナ
ル保持部と各ターミナルのプラグ片の群を後方か
ら見てプラグ片の長手方向に沿う側方を囲う囲繞
部とを有し、該囲繞部は前記ターミナル保持部に
近接されターミナル保持部の長手方向と同方向に
延びる後壁と該後壁の両側端から反ターミナル保
持部方向に突出された２つの側壁と該２つの側壁
の後端部先端間に架け渡された桟体とから形成さ
れ、更に、前記ボデイにはプラグ片に接続される
外部コネクターの前後方向への移動を阻止する手
段を形成して成ることを特徴とする。

以下に、本考案の詳細を図示した実施例に従つ
て説明する。

１は合成樹脂製のボデイである。ボデイ１は略
椀形を為し前方に開口した主部２と、主部２の後
部中央から後方へ突出したターミナル保持部３
と、ターミナル保持部３の一方の側面側に並んで
形成された囲繞部４と、そして、主部２の側方を
取り囲むように形成されたいくつかの突片５，
５，５及び６，６，６とが一体に形成されて成
る。

ターミナル保持部３は角柱状を為しており、主
部２の後部中央から後方へ向つて突出している。
このターミナル保持部３には２つのターミナル挿
通孔７，７が形成されており、そして、この２つ
の挿通孔７と７との間を区画している隔壁８は後
半部のみに形成されており、従つて、ターミナル
保持部３の前半部において２つのターミナル挿通
孔７，７は単一の空間を形成し、この空間が無口
金電球ａのピンチ部ｂを受け入れる電球挿入孔９
とされる。ターミナル挿通孔７，７は、その後半
部において、隔壁８と対向する壁１０，１０の略
中央部に前後方向に延びる溝１１，１１が形成さ
れる。又、同じ壁１０，１０の前半部の中央にも
前後方向に延びる溝１２，１２が形成され、溝１
１，１１と１２，１２との間にストツパー１３，
１３が形成される。又、ターミナル挿通孔７，７
の壁１０，１０に隣接する２つの側壁の壁１０，
１０側端には前後方向に延びる溝１４，１４，１
４，１４が形成されている。更に、ターミナル保
持部３の後端面には、溝１４，１４の後端部と保
持部３の囲繞部４側外側面とを連通する切欠１
５，１５が形成されている。電球挿入孔９内にお
いて、正面から見て隔壁８が延びる方向における
両端に当る側壁面の略中央部に前後方向に延びる
突条１６，１６が形成され、そして、該突条１
６，１６の両脇に突条１６，１６の長さ方向の略
中間位まで延びる溝１７，１７が形成される。
尚、１８はターミナル保持部３と囲繞部４との間
を連結する如くに設けられたリブである。

囲繞部４はターミナル保持部３に近接して設け
られた後壁１９と該後壁１９の両側端から反ター
ミナル保持部３方向に突出された側壁２０，２１
とから成る。側壁２０，２１の後端部先端間は桟
体２２によつて連結されている。後壁１９後端部
のうちターミナル保持部３の切欠１５，１５と対
応した箇所に切欠２３，２３が形成されている。
又、一方の側壁２０後端縁の略中間部に稍幅の大
きな切欠２４が形成されている。更に、主部２と
後壁１９とに一体に壁２５，２５が形成される。
壁２５，２５は側壁２０，２１と略平行に形成さ
れており、その後端は、後壁１９や側壁２０，２
１の後端より稍前方で終つている。そして、囲繞
部４の開放された側方から見て、側壁２０，２１
と桟体２２と、そして、壁２５，２５後端とによ
つて区画される矩形の空間２６がコネクター挿入
部とされている。

複数の突片５，５，５及び６，６，６は主部２
の前後方向における中間部から主部２の前半部の
側方を取り囲むように一体に突出されている。そ
して、突片６，６，６の方が突片５，５，５より
長く即ちその前端が突片５，５，５の前端より更
に前方にあるように形成されている。長い方の突
片６にはその先端から外方へ向つて張り出した張
出片２７が形成されており、この張出片２７の後
面と短い方の突片５の前端面との間に適当な間隔
が確保される。しかして、適当な支持部材に形成
された取付孔の縁を突片６，６，６の張出片２
７，２７，２７後面と突片５，５，５の前端面と
の間で挾着するようにして、ボデイ１が支持部材
に取着される。

２８，２８′はボデイに取着されるターミナル
である。これらターミナル２８，２８′は互いに
対称でありその構成がほとんど同じである。そこ
で、一方の２８についてのみ詳細に説明する。タ
ーミナル２８は中間部から屈曲されて略Ｌ字状を
為している。そして、該屈曲部２９を境にして一
方が無口金電球ａのピンチ部ｂを挾持すると共に
ピンチ部側面に沿わされている無口金電球のリー
ド線と接触する保持部３０とされている。又、屈
曲部２９を境にして他方がプラグ片３１とされて
いる。保持部３０は平板状の主部３２と２つの挾
持片３３，３３とから成る。主部３２は先端寄り
の部分が基端（屈曲部２９に近い方）寄りの部分
よりも幅が広くされていて、その一側縁には切欠
３４が形成されている。又、主部３２の先端寄の
部分には先端が後方を向いた切起片３５が形成さ
れている。更に、主部３２には切起片３５の先端
から稍基端寄りの位置に切起片３５の突出方向と
同じ方向に突出した突起３６が形成されている。
挾持片３３，３３は主部３２の基端寄りにてその
基端が連結されている細片であり、その幅方向が
主部３２の幅方向と直交する向きにされており、
かつ、主部３２に対して、切起片３５や突起３６
の突出方向と反対側に存在している。そして、挾
持片３３，３３はその先端から稍基端寄りの部分
３７，３７が互いに接近するように湾曲された湾
曲部とされている。

このようなターミナル２８はボデイ１のターミ
ナル保持部３に以下のようにして保持される。タ
ーミナル保持部３のターミナル挿通孔７にその後
側からターミナル２８の保持部３０がその先端か
ら挿入される。このとき、主部３２の先端寄りの
幅の広い部分の両側縁が挿通孔７の溝１４，１４
に案内され、挾持片３３，３３は隔壁８側にある
ようにされる。そして、ターミナル２８のプラグ
片３１の基端部がターミナル保持部３後端の切欠
１５内に納まるまで挿入されると、主部３２の切
起片３５の後向きになつている先端がストツパー
１３の前面と衝合し、又、突起３６がストツパー
１３の後面と衝合する。このようにして、ターミ
ナル２８はターミナル挿通孔７に保持される。他
方のターミナル２８′も同様にして残りのターミ
ナル挿通孔７内に保持される。そして、ターミナ
ル２８と２８′とは対称に形成されているため、
ターミナル保持部３前半部の電球挿入孔９内にお
いて互いの挾持片が形成された部分が向い合うよ
うに配置される。

そして、ターミナル２８，２８′のプラグ片３
１，３１′は囲繞部４の後壁１９に設けられた切
欠２３，２３を通つて囲繞部４内に、詳しくはコ
ネクター挿入部２６内に配置される。

３８は外部コネクターである。この外部コネク
ター３８はターミナル２８，２８′のプラグ片３
１，３１′を中に受け入れ、コード３９，３９′に
連結されている内部コンタクト（図示せず。）と
接触させるようになつており、一方の側面には突
起４０が形成されている。

しかして、上記した灯具において、無口金電球
ａはそのピンチ部ｂがボデイ１前面側から電球挿
入孔９内に挿入される。すると、ピンチ部ｂの側
縁寄りの箇所が両面からターミナル２８，２８′
の挾持片３３，３３，３３′，３３′（３３′の方
は図示していない。）によつて挾持され、これに
よつて、電球ａが灯具内に保持される。又、同時
にピンチ部ｂの側面に沿わされているリード線
ｄ，ｄが挾持片３３，３３′と接触される。

外部コネクター３８は囲繞部４内に構成された
コネクター挿入部２６内に挿入される。すると、
ターミナル２８，２８′のプラグ片３１，３１′は
コネクター３８内に受け入れられ、コネクター３
８内のコンタクト（図示していない。）と接触さ
れる。そして、外部コネクター３８の側面に形成
された突起４０は囲繞部４の一方の側壁２０に形
成された切欠２４と係合し、外部コネクター３８
の囲繞部４からの脱落が防止される。

以上に記載したように、本考案無口金電球用灯
具においては、灯具を適当な支持部材に取り付け
れば、外部コネクター３８を結合すべき受けコネ
クター部が灯具と一体的に形成されているため、
従来のように互いに何処にも固定されていない状
態のもの同志を結合するのと異なり、外部コネク
ターを結合するための作業性がきわめて良好であ
る。又、車体の振動によつて振られるものもない
ので、異音を発生したりすることもなく、外部コ
ネクターの破損の惧れなども無くなる。又、ター
ミナルはすべてボデイの後方から装着することが
でき、きわめて作業性が良好であるし、外部コネ
クターがボデイに装着されると、それによつてタ
ーミナルが後方へ抜け落ちることが防止され、タ
ーミナル保持のための手段を別に設ける必要がな
いという利点がある。更には、ターミナルは略Ｌ
字状に屈曲されていてプラグ片が灯具の軸と直交
する方向に延びているため、受側コネクターが一
体的に形成されていながら、奥行が深くならない
という利点がある。

また、ボデイの囲繞部を後壁と２つの側壁と２
つの側壁の後端部先端間に架設された桟体とから
形成したので、外部コネクターの保持を確実にす
ることができ、また、当該囲繞部を成形するため
の成形金型を所謂スライド方式のものにすること
ができ、安価に製造することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は無口金電球の側面図、第２図は従来の
無口金電球用灯具の斜視図、第３図乃至第１５図
は本考案無口金電球用灯具の実施の一例を示し、
第３図は斜視図、第４図は第３図とは別の角度か
ら見た斜視図、第５図は更に又角度を変えて見た
要部の斜視図、第６図はボデイの正面図、第７図
はボデイの下面図、第８図はボデイの左側面、第
９図はターミナル保持部の拡大正面図、第１０図
はターミナル保持部の拡大後面図、第１１図は第
１０図の１１−１１線に沿う断面図、第１２図は
第１０図の１２−１２線に沿う断面図、第１３図
はターミナルの一方の平面図、第１４図はターミ
ナルの後面図、第１５図はターミナルの第１３図
における右側面図である。 符号の説明、１……ボデイ、３……ターミナル
保持部、４……囲繞部、１９……後壁、２０，２
１……側壁、２２……桟体、２８……ターミナ
ル、３０……保持部、３１……プラグ片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボデイと該ボデイに取着された少なくとも２つ
   のターミナルと該２以上のターミナルに挾持され
   た無口金電球とから成り、前記ボデイが支持部材
   に取着される無口金電球用灯具において、前記各
   ターミナルは中間部から略Ｌ字状に屈曲されてい
   て、その一端に前記無口金電球のピンチ部を挾持
   すると共にピンチ部側面に沿わされている無口金
   電球のリード線と接触する保持部が形成され、ま
   た、他端がプラグ片とされており、前記ボデイは
   各ターミナルのうち保持部が形成されている一半
   部を後端から受け入れて保持するターミナル保持
   部と各ターミナルのプラグ片の群を後方から見て
   プラグ片の長手方向に沿う側方を囲う囲繞部とを
   有し、該囲繞部は前記ターミナル保持部に近接さ
   れターミナル保持部の長手方向と同方向に延びる
   後壁と該後壁の両側端から反ターミナル保持部方
   向に突出された２つの側壁と該２つの側壁の後端
   部先端間に架け渡された桟体とから形成され、更
   に、前記ボデイにはプラグ片に接続される外部コ
   ネクターの前後方向への移動を阻止する手段を形
   成して成ることを特徴とする無口金電球用灯具。