JPS6114050B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、粉粒体、例えば貯倉から石炭のスラ
リ化払い出しの改良装置を提供せんとするもので
ある。

この種の、従来の装置の概要を第１図によつ
て、説明すれば、貯倉０１の底部にはウエル０２
が設けられている。底板０３の上方にジエツトノ
ズルマシン０４が設置され、該マシンは、内蔵さ
れてある駆動装置によつて、遮蔽物０５で被われ
ている部分以外の粉粒体０６層へ高圧流体ジエツ
トを噴射することができる。かくして粉粒体０６
は、高圧流体ジエツトによりスラリ状となり、ウ
エルを流下しエダクタ０７で払い出される。

しかし、このような従来の装置では、遮蔽物の
上部に堆積した粉粒物を、ジエツトノズルマシン
から噴射された、高圧流体ジエツトをもつては、
スラリ化できないのであつて、そのためには、別
のジエツト噴射装置を必要とする欠点があつた。

この欠点に鑑み、研究の結果、本発明は、遮蔽
物を数段に重畳的に重ね合せ、かつその間隙から
流体ジエツトがとびだし、下部に位置する遮蔽物
上面を粉粒体が流下できる構造となした。本発明
は、前記、粉粒体の貯倉バラ積み貨物船の外、石
炭焚船および陸上のサイロにもこれを応用できる
のである。

そこで、以下本発明の構造を図面にて説明す
る。第２図は、貨物倉とスラリ化払い出し装置を
示すバラ積み貨物船の概要を示す横断面、第３図
は、第２図で示すスラリ化払い出装置の詳細な断
面図である。

貨物倉１に石炭１９（塊状ないし粒状のものが
主要部、一部に微粉状のものが混入しておる）
が、ハツチ２を通して岸壁のベルトローダなどよ
り積り込まれている。

３は貨物倉底板であつて、二重底頂板が該底板
になつており、払い出しウエル５に向い、ゆるく
傾斜している。

４は二重底区画であり、６はジエツトノズルマ
シンを示し、前記払い出しウエルの上方に設置さ
れ、上段遮蔽物１０、下段遮蔽物１１および金網
１５で被われた区域にて作動する。払い出しウエ
ルの下部は、吸引管１６を通じてエダクタ１７の
吸引部と接続し、エダクタの駆動側および下向き
ジエツトノズル２１はバルブ２０ａ，２０ｂを介
してジエツト水母管１８と接続している。

上向きジエツト水供給管７の一端は、貨物倉底
板３を貫通し、上向きジエツト水下部ヘツダ９お
よびバルブ２０ｃを経て、ジエツト水母管１８と
接続している。該供給管７の他端は、下段遮蔽物
１１を支持する柱として該遮蔽物と固着密閉され
ている。また、該供給管７の途中から上向きジエ
ツト水上部ヘツダ８が枝分れておつて、ジエツト
ノズルマシン６とは、フランジ継手２３を介して
接続している。

上段遮蔽物１０は、下段遮蔽物１１上端に固着
されている水平な補強材１２を介して一体となつ
ている。このため、下段遮蔽物の上端周囲には、
上向きジエツト水流下口１３が形成されている。
上部遮蔽物の内側には反射板１４が固着されてい
る。

ジエツトノズルマシンの周囲には、空間を確保
するため金網１５が下段遮蔽物に取付けられてい
る。

２２ａ，２２ｂは夫々ジエツト水の射水方向を
示す線である。

本発明にかかる、払い出し装置は、以上のよう
な構造であるから、先づバルブ２０ａ，２０ｂを
適宜開き、払い出しウエル５部に入つている粉粒
物一石炭をスラリ化してエダクタにより払い出
し、次にバルブ２０ｃを開き、ジエツトノズルマ
シンのノズルから高圧ジエツトを貨物倉１の石炭
１９に噴射してスラリ化させる、という作用をな
す。

ただし、ジエツトノズルマシンから噴射される
ジエツト水の射水方向２２ａ，２２ｂは上段遮蔽
物および下段遮蔽物により制約せざるを得ない。
従つて、上段および下段遮蔽物上の石炭には、ジ
エツト水が直接あたらないから、この区域の石炭
は、反射板１４にあたつたジエツト水の一部がジ
エツト水流下口１３から下段遮蔽物１１上面を流
下する時点で、スラリ化される。上述の通り、本
払い出し装置にあつては遮蔽物の構造を、変更改
良した結果、その上に堆積した粉粒体、例えば石
炭も唯一個のジエツトノズルマシンによつてスラ
リ化できるという効果を奏するのである。

尚、上述の実施例では、ジエツト水供給管７
は、貨物倉底板３を貫通する場合につき述べた
が、貨物倉上部から配管しても同様の作用、効果
をあげることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の装置の概要を示す断面図。第
２図は、本発明にかかる装置の概要を示す断面
図。第３図は、本発明のスラリ化払い出装置断面
図である。 １：貨物倉、２：ハツチ、３：貨物倉底板、
４：二重底区画、５：払い出しウエル、６：ジエ
ツトノズルマシン、７：上向きジエツト水供給
管、８：上向きジエツト水上部ヘツダ、９：上向
きジエツト水下部ヘツダ、１０：上段遮蔽物、１
１：下段遮蔽物、１２：補強材、１３：上向きジ
エツト水流下口、１４：反射板、１５：金網、１
６：吸引管、１７：エダクタ、１８：ジエツト水
母管、１９：石炭、２０：バルブ、２１：下向き
ジエツトノズル、２３：フランジ継手。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 粉粒体を貯倉の底部に設けた高圧流体ジエツ
   ト装置により、スラリ化して払い出す装置におい
   て、ジエツトノズルの方向を変更する駆動装置を
   内蔵するジエツトノズルマシンを使用し、該ジエ
   ツトノズルマシンの上方に粉粒体に対する、陣笠
   形状の遮蔽物が間隔をおいて複数段に重り合つて
   設けられ、かつ最上段に位置する遮蔽物以外は、
   その頂部が切断され、該切断面の面積はその直ぐ
   上段に位置する遮蔽物下部面積より小さいことを
   特徴とする粉粒体のスラリ化払い出し装置。