JPS61136313A - 表面弾性波装置及びその製造方法 - Google Patents

表面弾性波装置及びその製造方法

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JPS61136313A
JPS61136313A JP60272340A JP27234085A JPS61136313A JP S61136313 A JPS61136313 A JP S61136313A JP 60272340 A JP60272340 A JP 60272340A JP 27234085 A JP27234085 A JP 27234085A JP S61136313 A JPS61136313 A JP S61136313A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表面弾性波トランスデユーサに関し、さらに、
表面弾性波反射の中心と電気波変換の中心との間の位相
角分離を波変換の中心位置を変えることにより調節でき
る表面弾性波装置及びその製造方法に関するものである
(従来の技術) 特に、音波反射の中心に関して電気波変換の中心を制御
する現象は、174波長フインガーとギャップとを有す
る単相単一方向性トランスデユーサ間造を達成すること
ができる。このようなことは従来のフィンガーやギャッ
プを用いることによっては達成することは不可能である
ここで用いられているように、“単一方向性”なる言葉
は、2個の変換された逆伝達音波が実質的に不平等な振
幅変を有する装置を示している。
この装置の単一方向性または指向性の度合は所要の方向
のパワーと不要な方向のパワーとの比率である。
高周波スペクトラムは、それに関して常に増加する要求
を満足するため、効率的に管理されねばならない国の限
定された責源である。その手段はユーザー又はサービス
の数を増加するために見出さなければならず、所要の周
波数帯に割当てることができる。近時、RFC高周波)
スペクトラム上の最も大きい圧力は50MHzからI 
GHzの周波数帯に存在する。
このスペクトラムの重要な部分は、最も普及した受信機
の不完全な選択度の故に現実に消費されている。“ガー
ド帯”が隣接するチャンネル干渉をさけるために各チャ
ンネル間に割当てられねばならない。高選択度をもつ大
量生産形の低価格フィルタを得る技術はこの情勢を改善
するために早急に必要とされるものである。表面弾性波
(SAW)フィルタはこの要望を満足させるために最も
有望な候補である。
SAW装置はコンパクトで、軽量で、強く、さらに、そ
れらはブレーナ技術で安く作ることができると共に、そ
れらはシリコンICの生産に成功したものと同じ技術を
用いて大量生産をなすことができる。非常に多種のアナ
ログ信号処理機能がSAW装置で達成できる。又、他の
応用として、それらはパルス圧縮レーダーシステム、受
信機用バンドパスフィルタ又は種々の応用に利用できる
安定形見振器の共振素子に利用できる。さらに、それら
は多(のコイル、キャパシタ及び従来の高周波システム
の金属キャビティに置換することができると共に、手動
調整を不要とし、信頼性と性能を飛躍的に改善すること
になる。それらは、同時に、サイズとコストとの両方を
小さくすることに役立っている。
VHF及びUHF帯でSAWフィルタによってシャープ
カットオフバンドパスフィルタ特性ヲ達成すると、隣接
するチャンネル干渉の問題を十分に少なくすることがで
き、そのため、周波数チャンネルの接近配置が可能とな
る。
しかしながら、SAWフィルタ特有の特性の故にこれは
大きく普及するまでには到っていない。
一般に、SAWフィルタは非常に高い挿入損失を有し、
典型的には20dBを越えるものである。受信機のフロ
ントエンドのフィルタに用いた場合、十分なシステムノ
イズ特性を確保するため、SA1mフィルタは高利得低
ノイズ形の増幅器を用いる必要がある。しかしながら、
前述のような大きいフィルタ挿入損失を補償するには、
低ノイズ増幅器特有のダイナミックレンジの問題が妨げ
となついる。
SAWフィルタの高挿入損失は材料の限定及び伝播損失
等の技術個有のものではなく、むしろ、それは位相の問
題であり、位相の問題を解決することによってSAWフ
ィルタの高挿入損失問題を解決することができる。より
複雑な設計の低損失形SAWフィルタが開発されている
。しかしながら、それらは単に限定された周波数レンジ
でのみ動作するように作られており、粗悪なバンド外特
性を有し、又は大きくて複雑なマツチングネットワーク
が要求されるものである。
従来技術では、5AW)ランスデューサはそれらに入射
される音響信号を反射する傾向を有する。
これらの反射は、SAW装置の入力及び出力トランスデ
ユーサ間で前後に反射するように生じる。
多くのシステム応用例において、これらの複合反射は、
所望信号発生から数マイクロ秒後にフィルタから発生す
る原信号の小さい複製信号となる。
この現象は時々トリプル伝達エコーとして説明される。
つまり、最強の複製信号はその装置を3回伝達する信号
の1つであるからである。テレビ受信機のようなシステ
ムにおいて、この効果は受信機の性能を著しく落すこと
になる。
従来の5AW)ランスデューサの音響部分からの反射は
2つの成分ををしている。第1のものは短絡状態下でそ
の表面上の複数の電極自身によって発生する機械的及び
電気的不連続状態による不連続形反射である。第2のも
のば、トランスデユーサ電極上の出力電圧に因りトラン
スデユーサから発生する付帯的な波の再放射による電気
的再生である。従来技術では、不連続な反射は波長あた
り3個又は4個の電極を用いることによるトランスデユ
ーサによって一般に除去されてきた。それによって、1
個の電極からの反射は隣接する電極からの反射によって
打消される。再発生した反射を抑制するために採用され
る従来構成のトランスデユーサにおける唯一の方法は慎
重にフィルタにミスマツチさせ、トランスデユーサの電
圧レベルを下げることであるが、その結果、高いフィル
タ挿入損失を生じることになる。
このような電気的ミスマツチ損失は、受は入れ可能なエ
コー抑制が達成される以前においては、典型的には20
から25dBである。多相及び単相の単一方向性SAW
フィルタがこの挿入損失とトリプル伝達との交換を克服
するために用いられてきた。
三相トランスデユーサは波長あたり3個又は4個の電極
を採用していると共に多相駆動手段によってその単一方
向性を達成している。所望の三相は、電気的なボート上
に設けられた複雑なマツチングネットワークによって達
成している。このようなマツチングネットワークは集中
コイルとキャパシタとよりなるが、フィルタのコストを
上昇させることになり、さらに重要なことには、同調が
困難となる。このようなマツチングネットワークの必要
性は多くの回路においてSAW装置を用いるための動機
を阻害していた。このSAW装置の原理的な魅力は、こ
れらが小さく、非同調であり、信親性のない集中素子部
品の必要性を除いていることにある。従来の高損失形S
AWフィルタの設計は高挿入損失にも拘わらず多くの応
用において三相以上の設計に好適である。さらに欠点と
しては、組立が困難でコスト高となるエアギャップクロ
スオーバーを伴う多くのレベルの組立工程を必要とする
USP3,686,518に開示されている好適な多相
マツチングネットワークによって駆動する時、トランス
デユーサの一端のみから表面波を受信することが達成で
きる。
この反転音響ボートは効果的に除去され、マツチングネ
ットワークを備えたこの構造はその両方のボートでマツ
チングがとれる効果的な2ボート装置となり、それによ
り、同時に低挿入損失及び低トリプル伝達反射が達成さ
れる。しかし、この構造は、好適な作動をさせるために
は複雑な三相マツチングネットワークを必要とするとい
う欠点を有している。さらに、組立てが困難であり、コ
ストアップとなる。波長あたり3電極を有する構造にお
けるフィンガー及びギャップの幅は、フォトリソグラフ
ィックによって作った装置の周波数幅をさらに限定する
作動音響波長の176である。
実際の最小寸法は典型的に約0.7ミクロンである。1
74波長電極により、5AW)ランスデューサの最高設
計周波数を約1. ’l GHzに限定している。
176波長の電極を有する多相トランスデユーサは対応
する約800MHzの周波数限定を有している。
さらに、この周波数における多レベル構造とエアギャッ
プクロスオーバーは組立てを極めて困難とする。
例えば、従来技術であるI EEE誌の1969年発行
の第11巻856−864頁に記載されているマイクロ
ウェーブ理論と技術に関するスミス他著による“等価回
路モデルを用いたインターデジタル表面波トランスデエ
ーサの分析”によれば、SAW装置における変換の中心
はギャップの中心及びフィンガーの中心の両方であると
考えられている。
この発明においては、変換の中心の空間的分離及びトラ
ンスデユーサ内の反射中心(両方の量は後述の通り)を
考慮することが必要とされる。これらの量を特定するこ
とは複雑な仕事である。何故なら、表面弾性波に関連す
る偏位は機械的偏位に電位をプラスした3成分以上の複
雑な動きとなり、これらの各々は基板表面からの距離の
関数として準独立的に変化する異なった大きさと、位相
とを存しているからである。これらの成分の相対的な大
きさと位相とは、クリスタル基板の表面上における伝播
方向、結晶方向及び、オーバレイすなわち金属化の関数
として変化する。
全ての偏位成分又は電位又はそれらのリニア結合は表面
波の位相や振幅変を選択することができる。正確な選択
は変換の中心の位置及び反射の中心に影響するが、これ
らの量の空間分離は基準偏位の選択によっては不変であ
る。基準変数の選択の独立性である交互作用から、結晶
表面の無損失な不連続性に対し、前進移動波に対する反
射係数は後方移動波に対する反射係数の負の共役複素数
と等しいことを示すことができる。これは等式r−−−
r”やによって表わせる。
結晶が所望の伝播方向に対して垂直な対称的な反射面を
有しており、基準変数として単一の物理的変数を選択し
、反射素子が対称中心(例えば、単一トランスデユーサ
電極)を有し、さらに、反射のための反射面が素子の対
称中心(例えば、電極の中心)に選択されるならば、そ
れにより前進波のための反射係数は対称点(r−−r、
)で後退波のための反射係数に等しくなることになる。
すなわち、r−−r、となる。
前述の2つの方程式は、もし反射係数が反射素子の中心
(例えば、電極の中心)で真に虚であれば、同時に満足
できるはずである。これらの反射は素子の全ての部分か
ら生じるが、この場合、それらは単一ポイント反射から
起るとして設計するものと理解すべきである。もし、基
準波の振幅と位相とが、その表面又は素子に対して対称
な関係を持っていない物理的変数の直線的な組合わせと
なるように選択されるものと理解すべきであり、反射係
数は反射素子の中心において通常真に虚ではない。
SAW伝達に伴う偏位の詳細な計算が論じられている文
献のほとんどの場合において、伝達方向に対して平行で
ある材料要素の変位は、基準波成分として用いられる。
一貫性を保たせるため、これは基準成分と同じであると
見なすことにする。
反射素子に対する反射中心は、そこで定義したように、
反射係数が真に虚であるポイントであるように考えられ
ている。この反射係数は正、負いずれでも可能である。
変換の中心は、そこで定義されたように、前進波及び後
退波の近くで変換された成分が互いに位相内にあるトラ
ンスデユーサ上の点であると考えられる。
もし、これらの定義が波長トランスデユーサあたり2個
の電極に適用されると、その結果、波長あたり4個の中
心及び波長あたり4つの変換中心をもつことになる。反
射中心の近傍は逆符号で174波長の空間ををしている
もし波長トランスデユーサあたり2個の電極が伝達方向
に対して対称的に垂直な反射面を有する結晶基板上に設
けられているならば、変換の中心は反射の2つの中心と
一致する。さらに、もし偏位要素の1つが反射波振幅及
び位相として用いられるならば、反射中心は電極の中心
に集中し、変換の中心は常に電極下に集中又はギャップ
内に集中する。従来技術において、実際の装置に用いら
れた殆んどのSAW基板材料は伝達方向に対して対称的
に垂直な反射面を有する。例えばこれが真実でないとし
た場合(例えばYカット、2伝播、リチウムニオブ)、
反射及び変換中心間のシフトは、このような反射対称が
実験的な結果と一致するような内部反射を有するトラン
スデユーサの公知のモデルであるように十分に小さいも
のである。
電極からの反射はこれまでに文献で討論されてきた。例
えは、1976年発行の第30回年次周波数制御シンポ
ジウムのプロシーデインダス誌の346〜357頁にお
けるW、 H,ハイデル他著の“アルミニウム金属化技
術を用いた水晶とリチウムニオブSAW同調器”に記載
されている。この論文において、全ての反射は、電極の
端部で関連した時に真に実となると推定される。しかじ
な゛がら、1975年に発行されたIEEE)ランズア
クシッンの5U−22“音速及び超音速”誌の189頁
に記載された“表面波格子の動作における段階停止に対
する蓄積技術の影響”でR,C,MルミとJ、メルノが
イリスによって指摘されたように、その端部に関連する
反射は、蓄積エネルギー環にもとずく虚成分とインピー
ダンスの不連続にもとづく実成分の両方を有している。
前述したように、反射中心は、反射位相が真に虚である
点として定義されている。この定義によると、蓄積され
たエネルギー分配及びインピーダンスの不連続性の分配
は電、極の中心又はギャップの中心における純粋な虚反
射係数となるだろう。従って、このモデルは波伝達方向
に対して対称的に垂直な反射面を有する表面波基板に対
して変わらないものである。
1973年のジョンウイレイアンドサンス社発行の“固
体における音響分野と波”において、B。
H,アウルドはその中の170〜171頁において、任
意対称として結晶上のSAW変換を計算するために用い
ることができる式を発表している。
同じ本の305〜309真の他の欄において、任意対称
でもって基板上の単一分離電極から表面波の反射を考慮
している。しかしながら、内部反射を有するトランスデ
ユーサのこれまでの全てのモデルは、伝達方向に対して
対称的に垂直な反射面をもつ基板の場合として特別化さ
れてきた。従って、反射中心に関し、変換の中心の任意
の空間の可能性はこれまでに理解され又考慮されていな
かった。
又、5AW)ランスデューサに存在する全てのことはフ
ィンガーの中心又はギャップの中心の両方に位置する変
換の中心の基礎上において分析され説明されており、反
射の中止は純粋に虚であり、かつ、電極の中心に位置し
ている。このような反射と変換の中心偏位の選択は、波
伝達の方向に対して対称的に垂直な反射を有する結晶に
対して不変である。その結果、波長あたり2つの電極を
有−するトランスデユーサの最も単純な形は強力な内部
反射を有するが、それ故、変換の中心と反射の中心とは
一致し、又は4/λによって置換されている。反射波は
トランスデユーサからの前進及び後退波放射の両方に対
する変換波に対して常に矩形である。従って、双方向レ
スポンスは前述のように変換中心及び反射中心の位置を
有する特有のトランスデユーサの特長である。単相単一
方向性トランスデユーサはまだ実現していない。それ故
、従来技術においては前述のようにSAWトランスデユ
ーサの最も単純な形を用いている。
さらに最近、いくつかの欠点が、最も単純な5AW)ラ
ンスデューサよりもっと複雑なものであるU S P−
4,353,046号公報に開示されている単相単一方
向性トランスデユーサを用いることによって克服された
。この構造では、音響反射は再生された反射を打消すた
めに用いられ単一方向性特性となる。これらのトランス
デユーサは組立てるため及び同調するのに極めて単純で
あるが、それによって、多相装置の多くの欠点を克服で
きる。
しかしながら、単相単一方向性トランスデユーサ(SP
UDT)におけるフィンガー及びギャップ幅は分離フィ
ンガー構造であり、さらに、動作波長の178であり、
それによって、前述のSAWトランスデユーサの最も単
純なものと比較してフォトリソグラフィックを用いて動
作周波数を約60゜MHzの周波数レンジに限定してい
る。さらに、低い反射係数は達成可能な装置のバンド幅
を通常限定するところの178 λフィンガー又は電極
から始まるように得られていた。
さらに、U S P−4,353,046号公報で説明
したように、分離フィンガーSAW装置が単一方向性と
なる理由は、分離フィンガー電極の交互フィンガーが特
別な材料で作られているからである。
SAW装置の音響波反射の中心は、従来では、負荷電極
の中心であると考えられており、変換の中心は反射極性
のフィンガー間のギャップの中心又は分離電極対の中心
のいずれかに残っているとされる。このように、反射の
中心は位相で所要周波数の1/8波長だけ変換の中心か
ら離されている。
変換と反射との中心の分離は、重み付けされた電極から
の音響波反射によって打ち消される電気的変換のため、
トランスデユーサによって一方向に発生する表面波を生
じさせる。逆方向においては、このような反射が強めら
れる。
従って、この装置は単一方向性である。何故ならば、ト
ランスデユーサ電極の負荷が反射の中心を対応する変換
中心から1/8波長の位置に移動するからである。この
従来技術の単相単一方向性トランスデユーサ装置は、対
称的反射面が伝達の方向に対して垂直であると仮定して
いる。この装置を動作させるための仮説はこれまで十分
に理解されていなかった。
この記述は変換モードにおいて単相単一方向性トランス
デユーサを用いることに言及している。
この同じ構造が表面波を受信するために用いられる時、
この構造の音響反射は再発生による反射を打消すために
適宜に位相を合わせている。この結果、電気的ボートで
の良好な電気的マツチング状態のちとに極めて低い反射
性の音響ポートが得られ、良好なトリプル伝達抑制が得
られる。
単相単一方向性トランスデユーサは、変換及び反射の中
心間におけるトランスデユーサ内で1/8波長位相分離
によってその単一方向特性を達成している。従来の単相
単一方向性トランスデユーサは、変換の中心に関し反射
の中心を移動するトランスデユーサ構造(重み付けされ
た電極)の局部的非対称(少なくとも1個のトランスデ
ユーサ期間内、典型的には1波長内の非対称)によって
この位相分離を達成しており、それによってその装置の
非対称なレスポンスを与えている。1982年発行のI
 EEE超音波シンポジウムプロシーディングス雑誌の
40〜45頁に開示されたハートマン、C,S、他著の
“内部反射を有するSAWインターデジタルトランスデ
ユーサの分析及び単相単一方向性トランスデユーサの設
計への応用”を参照されたし。
又、各電極の方向性と基板カットの好適な選択により、
(従来なされた変換の中心に関し、反対の中心を移動す
る代りに)、変換の中心に関し、変換の中心を移動する
ことによる部分的な対称性をもたせた構造から単一方向
性レスポンスを達成するために、本願におけるように、
他の非対称性なものが開発されている。
(発明の目的) 従って、本発明の目的は、所要の周波数及び電気的負荷
に対しトランスデユーサの位相レスポンスが単一方向性
を有するように、反射中心に関し変換の中心を移動させ
基板内の一方向に表面波伝達を起こすことができるよう
所要の基板上に部分的な対称性を有する表面弾性波変換
器を配置することにある。
本発明の他の目的は、任意の電気的負荷に対して圧電層
における単一方向性音響波伝達を十分に起すため反射中
心に関して変換の中心をシフトするように、少なくとも
1層の圧電材を有する所要基板上において所要周波数に
対して部分的に対称で174波長の電極とギャップとを
有する表面弾性波トランスデユーサを選択的に方向付け
することにある。
本発明のさらに他の目的は、少なくとも一つの圧電層を
有する基板と基板上の波反射の中心を前もって決めるた
めの部分的な対称を有するトランスデユーサとを有し、
前記基板内の前もって決められた方向に波動伝達を起す
ためトランスデユーサを基板上に選択的に位置決めしう
るように構成し、それによって、位相分離の達成可能な
範囲である0°〜360°にわたる反射中心に係る所定
の位相関係をもって変換中心が位置するようにすること
である。
本発明は互いに関連する変換及び反射中心ををする単相
単一方向性のトランスデユーサSAW装置であって、そ
の基板上に少なくとも一つの圧電材層を有する基板と、
その圧電材上に所定の音響゛波反射の中心を定めるため
に部分的な対称性を有して構成した表面弾性波トランス
デユーサとを有し、0°〜360°の連続位相角度の範
囲内で反射中心から所定の波位相だけ離れた変換中心を
うるためトランスデユーサを基板上に位置決めすること
ができる構成を得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、相互に関連する変換及び反
射の中心を有する単相単一方向性表面波トランスデユー
サ装置を形成するための製造方法を開示することであり
、少なくとも1つの圧電層を有する基板を得るステップ
を有し、表面層に単一方向性音響波伝達を起すように選
択された方向で基板内に音響波伝達が起すように圧電層
上に所要周波数のための174波長電極とギャップを有
する表面波トランスデユーサを得ることにある。
(発明の概要) 単純な形における本発明の好適な実施例は、174波長
の重み付けされていない電極のフィンガー及びギャップ
を有する最も単純な形の表面弾性波トランスデユーサ構
造を備えることによって従来技術の欠点を克服すること
ができる。それによって、一方において波を打ち消し、
他方において波を強めるように各々における位相で離さ
れた変換及び反射中心を与えると共に、構成されるべき
最大サイズの電極フィンガーとギヤツブとを用いること
ができる。かくして、所与の周波数に対する単相単一方
向性トランスデユーサを形成することができる。
同一の単純トランスデユーサ構造でもってなすことは従
来技術では不可能である。何故ならば、内部機械的反射
は常に、双方向において発生した音響波を伴う矩形であ
るからであり、それによって、各方向における波打ち消
しを防止する。
本発明は波長あたり単純な2個の電極を有するトランス
デユーサ得るものであり、1つの方向にピエゾエレクト
リック層内で1つの方向に音響波を伝達させるように少
なくとも1つのピエゾエレクトリック結晶層を有する基
板上に選択的にトランスデユーサ手段を方向づけること
によって単一方向性の構造を達成するものである。所与
の電気的負荷に対し、この変換中心は、所望の位相分離
によってそれらを分離するように、反射中心に鑑みてシ
フトされ、かくして、一方の伝播方向においては機械的
波動を強め、他方の伝播方向においては機械的波動を打
ち消すようになっており、単相単一方向性のトランスデ
ユーサが得られる。
前述のSAW装置は高い対称性をもって゛結晶方向上に
形成されている。前述のように、従来技術のこのような
結晶方向において、反射の中心は常に電極の下に位置し
、かつ、反射係数が真に虚であると考えられている。同
様に、このような方向において、変換の中心はギャップ
の中心又は電極の中心の下にあると考えられている。し
かしながら、対称な性質は持たないが有益な表面弾性波
装置の性質を有する他の結晶方向が存在する。この他の
方向において、変換の中心は結晶の異方性に依存する任
意の位置に通常位置する。反射の中心は潜在的に他の位
置に移動するが、通常音響的変数によって支配され、そ
れ故、電極の下にとどまる。音響反射位相には不確実性
力S存在する。何故なら音響反射は音響及び電気的変化
を含む波動作のいくつかの要素に基づく反射によって起
るからである。一般に、音響波動作の縦要素の位相に関
して電位の位相角度をみることにより変換中心の位置の
合理的で正確な理論的予言をすることは出来る。
結晶方向は、電位が縦波要素に関し±45°又は±13
5°であり、このような方向が本発明による装置に対し
て極めて最適な方向であると一般に考えられる。
実際には、この装置は、好適な単相単一方向性特性を得
るための正確な方向を確認するため、これらの方向の近
辺において実験的に作られている。
極めて有益な単相単一方向性トランスデユーサ特性が、
178波長だけ離れた反射と変換との中心間の分離が名
目上型まれるところの方向に対して達成することが出来
ることは注目すべきことである。
それ故、本発明は、結晶基板における波の伝播゛方向に
依存する一180°から+180°の位相においてピエ
ゾエレクトリック結晶の異方性の故に変化するSAW装
置の電気的表面電位を利用しており、達成可能なO°〜
360° レンジの位相角の連続体を経て(反射の中心
に関して)変換の中心を移動することができる。さらに
、−1ノ2波長から+172波長間の所望の分離で設定
される変換の中心と反射の中心との間を離すことができ
る。
本発明は、±45° (178λ又は−178λ、ここ
でλは所要周波数の1波長である)又は±135゜(3
78λ又は−3/8λ)のような特定のポジションにお
いて、この現象を利用している。前述のポジションにお
いて、1/4λ電極を有する単純トランスデユーサにお
ける変換の中心はほぼ電極エツジ又は電極のほぼ中心に
位置するところの反射の中心から178波長の場所に位
置している。
これは1/4波長電極とギャップを存する部分的な対称
を備えた単純なSAW装置を有する単一方向性のトラン
スデユーサを形成するものである。
又本発明は、変換の中心を移動することにより、反射の
中心とそれに対応する変換の中心との間の調節可能な位
相分離を有するSAWの構造を得るものであり、特定の
状態において電気的負荷とSAW装置との間に所望の不
整合を起すことができ、そこでは、電気的負荷又はトラ
ンスデユーサ構造を変えることなく所望の音響ポート上
の音響反射を低くすることができる。
本発明においては、外部負荷によって決められた電気的
再生波反射は、波長あたり単純な2つの電極を有するト
ランスデユーサ又は部分的な対称性を有するトランスデ
ユーサにおける一方向における機械的な反射によって打
ち消される。この電気的な再生反射は、所望のオイラー
角で結晶における音波伝達を起すように所望の圧電結晶
カットでトランスデユーサを選択的に位置決めすること
によって所望の位相分離による反射中心から分離された
変換の中心を形成することにより、特定の負荷状態の下
で最少となる。
特定の位置に変換の中心を移動することにより、すなわ
ち単一方向性特性に対して要求する同じ1/8λの移動
において、SAW装置の入力コンダクタンスの形又は波
形は得られるべき対称的な入力コンダクタンスを得るた
めに変化する。これは前述のハートマンC,S、他著の
42〜43頁を参照−すると開示されている。本発明に
先だち、このコンダクタンス波形は表面波トランスデユ
ーサの最も単純な形では達成できない。従来技術で述べ
たように、本発明の最も単純な形の表面波トランスデユ
ーサの入力コンダクタンスの対称性は現存する従来技術
のモデルでは説明することはできない。
本発明のSAWトランスデユーサの入力コンダクタンス
の対称的な波形は、大形のノツチバンド幅及び高感度形
とするノツチフィルタに用いる回路構成にとって極めて
重要となる。
(実施例) フィルタに用いられる表面弾性波装置の基本的な構成ブ
ロックは第1図の符号10で示されている。その最も単
純な形において、部分的に対称構成の所定間隔の指形電
極パターン12及び14を有する表面弾性波トランスデ
ユーサ(SAW)は圧電結晶基板16の表面上に位置し
ている。、ジェネレータ18によるRF信号が入力アー
ム20及び22に印加された時に、指形電極24及び2
6間の電界は圧電結晶基板16の表面に符号27で示さ
れる表面弾性波が生じる。各一対の電極24及び26は
前述のように変換中心と呼ばれるポイントで波源として
作用する。
最も強力な波は発生波の波長が指形格子の周期に等しい
“同期周波数”で発生する。このトランスデユーサ10
における電極24.26及びギャップ28の幅は動作波
長の174である。
この指形トランスデユーサ構造10は、付帯的音響波を
、同期周波数で同様の変換効率のピークをもつ出カドラ
ンスデューサ14において出力信号に変えることができ
る。変換行程における特有の周波数選択性は表面弾性波
(SWA)装置が行うことができる最も特有なフィルタ
機能に対して基礎となるものである。
表面波の反射はそれらが反射中心と呼ばれるポイントに
おいて電極24及び26を電気的にたたく時に起るもの
である。これらの反射中心はトランスデユーサの電極の
構造によって決まり、基板上の表面波の特性は以下に詳
細に説明する。さらに、この構造特有の再生反射は入力
及び出カドランスデューサに設けられた電気的負荷R3
とRLとによって影響をうける。
表面弾性波トランスデユーサ10は、第2図で示される
2つの音響ボート及び少なくとも1個の電気的ボートを
有する無損失3ボートネツトワーク40又は42として
示されている。完全な表面波フィルタは第2図で示され
る音響ボート30及び31の手段による2個の内部接続
トランスデユーサ40及び42によって構成されている
。S7V装置における有害なエコー効果は、装置の内側
で前後に飛びはねる信号となると共に多くの時間遅れと
なる内部接続音響ボートで不整合が表われた時に発生す
る。
この問題を解決するための最も共通している試みは、エ
コー抑制がされる前に20〜25dBのフィルタ損失と
なる短絡に対してトランスデユーサを電気的に不整合と
することである。
又、この問題を解決するための他の試みは波長あたり3
組又は4組の電極を有する指形構造とすることである。
第3図は波長あたり3電極構造を −示している。端子
44.46及び48に所要の位相電圧が駆動されると、
表面波はトランスデユーサの一端のみから実質的に始ま
る。このような状態において、トリプル伝達反射は除去
される。
しかしながら、実際の装置において、この構造は結晶面
60上の空隙部58を有するマルチレベル金属構造を必
要とする。これらは、所要の動作をするため各端子50
及び52において複雑な3相マツチングネツトワークを
設けることは困難であると共に高価である。さらに、波
長あたり3電極構造において、フィンガー54の幅とギ
ャップの幅とは動作波長の単に176である。さらに高
い周波数において、この装置を製造する場合には限定要
素となる。
本発明は“自然”の単相装置である波長あたり2電極構
造の低損失形単一方向性トランスデューサを形成するも
のであり、この単相装置は前述したように、USP−4
,353,046号公報に従来(7)SPUDTSとし
て開示されているより複雑な構造の公知の単相単一方向
性トランスデユーサに相当する。ここに開示された新規
な自然単相単一方向性トランスデユーサの動作原理は従
来の5PUDTと一致しているが、その構造は基本的に
異なる。
従来の単相単一方向性トランスデユーサは第4a図と第
4b図に示されているように構成されている。第4a図
に示されるように、従来の単相単一方向性構造は重畳さ
れた反射格子64を有する圧電基板63上に設けられた
分離フィンガー電極トランスデユーサ62を有している
。反射格子は基板66上に設けられて示される他の全て
の電極6日上の薄い金属のようなおおいを用いることに
よって達成されている。従来の分離フィンガートランス
デユーサは公知技術にあるような不連続反射を持たない
ように通常考えられている。何故ならば、1電極及びそ
の近傍からの反射波は位相が180°ずれて打消される
からである。これらの反射は交互電極68上の追加金属
によって構成された反射中心にもとづき発生する。第4
b図に示したように、各反射素子(反射中心)と各重合
分離電極対の中心(変換中心)間の波長の178のオフ
セットが存在する。
後者のオフセットは従来の単相単一方向性トランスデユ
ーサの動作にとって極めて重大なことである。すなわち
、この状態は直接発生した波及び反射波を一方向で打消
すと共に反対方向において互いに増強するようになるか
らである。
単相単一方向性トランスデユーサの単一方向性は多相単
一方向性トランスデユーサのそれとは根本的に異なって
いる。後者において、トランスデユーサの各小部分は単
一方向性である。単相単一方向性トランスデユーサにお
いて、各小部分は完全なトランスデユーサアレイが考え
られる場合のみ発生する総合単一方向特性を有する単に
弱い単一方向性である。
単相単一方向性トランスデユーサの動作に関する従来の
理解は第5図の番号によって示される微小ポイントから
現実化される。第5図において、櫛状構造体70及び7
2は互いに指状に組合せたフィンガ一対74及び76を
有して櫛状構造に構成されている。圧電基板に関しO”
、90°。
180°及び270°の波伝達方向と共通の結晶カット
に対し、変換中心形の従来構成の理解は、それが分離フ
ィンガ一対82の中心78又は79で示される反対極性
の電極間のギャップ内のいずれかに存在している。
各分離フィンガ一対に対する反射中心は178波長によ
って前述のように移動されるべきものと理解されている
。なぜならば、反射は交互電極の付加的大負荷によると
共に、符号80で示されるように負荷電極の中心に位置
しているからである。
簡素化するために、1個の変換中心78と2個の反射中
心79及び80を考えると、第5図の各両側に1個開示
されている。ここで、音響波が右方向に伝達する状態を
所望前方向とし、左側に伝達する状態を所望逆方向と考
えることにする。分離フィンガ一対74の大負荷電極に
おける反対中心80と分離フィンガ一対82における変
換中心78間の178波長移動は直接変換された前方音
響波を有する位相である逆音響波の反射となる。反対に
、反対中心79からの前方音響波の反射は直接変換され
た逆音響波の位相からはずれる。従って、逆方向におけ
る変換は破壊的干渉の結果として減衰され、前方方向に
おいてそれは構造的干渉の結果として増強される。
従来の5TUDTは、変換と反対の中心間における17
8λの所要波長差を作る反射中心を移動するためトラン
スデユーサ内の電極の負荷と物理的移動によって単一方
向特性を達成している。
従って、それは反射中心をポイント80に移動する交互
電極の負荷である、さらに、それは装置の非対称又は単
一方向性レスポンスを生じさせる交互電極の負荷により
起される非対称構造である。
本発明は、しかしながら、対称構造から単一方向性レス
ポンスを達成するために用いられる他の非対称を提供す
るものである。
第6図は部分的に対称な部分を有する単純な2電極トラ
ンスデユーサ構造を示すものであり、この2電極と2空
間は1波長を示し、2電極とギャップは174波長を示
している。圧電基板84上の表面波伝達はそれに伴う電
気的表面電位を有し、ここで用いられているように、“
基板”と云う言葉は、第7図で後述する結晶軸に関する
特別な方位でカットされた結晶材料を意味する。発生し
た音響波に対し変換要素・に発生する電圧間において変
換が生じる。それらの特性によって、圧電結晶は異方性
を有している。従って、表面弾性波装置の電位の位相は
、波の機械的又は音響的偏位に関連して結晶内の波伝達
方向によって変化する。
高い対称性、電位の位相を有し音響波に関して最も一般
的結晶カソト及び方向は、およそ0°。
90“、180°又は270°である。これは、第6図
に示される波長あたり2電極を有する単純トランスデユ
ーサにおいて、電極フィンガー又はギャップの中心で変
換の中心となる。この場合、反射及び変換の中心は1/
4λの整数倍によって分離される。従って、内部反射は
SAW装置の動作に対して有害である。
さらに、SAW電位位相は、多くの結晶に対して、波伝
達方向に依存するが一180°〜+180°に変化する
ことは良く知られている。変換中心位置が電位位、相に
関係すると共に電気的波動が結晶中の波伝達の方向に依
存して一180°から+180”に変化できることに鑑
み、変換中心は、これらの反射が機械的不連続性によっ
て抑制されることとすると、反射中心の位置が実質的に
一定又は固定している間に可能な0°〜360°の範囲
で連続して変化される。この顕著で新規な特徴は、圧電
材料、圧電材料のカット及びその中の波伝達方向に依存
している可能な0°〜360°の範囲を有する連続体を
介して波伝達方向を変化させるように、このような方向
の基板上にトランスデユーサ電極を選択的に設けること
により簡単に達成できる。
、所要の結晶に対する表面波伝達の方向は第7図に示さ
れるよ゛うに、オイラー角、ラムダ、ミュー及びシータ
によって決定される。最初の2個の角度、ラムダとミュ
ーは結晶カットを決め、三番目の角度シータはこのカッ
トにおける表面波の方向を決めている。従って、結晶に
おける表面波伝達方向は全ての三個のオイラー角の特有
の組合わせによって決められる。これは1950年ニュ
ーヨークで発行された“クラシカルメカニックス”を参
照すると明らかである。一種々の表面波材料及び特有の
結晶カットのための種々の方向における表面波伝達方向
の理論的表は作られている。この表は、1973年11
月と1974年10月に空車ケンブリッジリサーチ研究
所のスロボドニック他著による“マイクロウェーブアク
−ステックハンドブックIA及び2”の中において、自
由表面の機械的移動に関する速度、結合係数、振幅及び
位相が開示されている。この本に開示されたデータでは
、所望の変換特性を達成するために必要な結晶における
波伝達及び方向に対する方向を任意に選択することが開
示されている。
さらにこれらのリストの中には、変換の効果的な中心、
反射中心、遅延の温度係数、スプリアスバルクレスポン
ス、回折特性、効果的及び誘電体係数等を含む興味ある
原理的性質が示されている。
明らかに、全ての結晶性材料はこの方法によって分析さ
れ、その材料のための波伝達方向の表が得られる。
従って、所要の人力信号及び電気的負荷に対して“自然
”の単相単一方向特性を得るため、反射中心の場所及び
変換中心の場所間の位置で異なる178波長が特定の結
晶カット上の2電極トランスデユーサ(1/4λ電極)
を選択的に方向づけることによって簡単に得られる。例
えば、反射中心が電極の中心に位置している場合、変換
中心86は基板カット及び電極方向の選択により電極8
8(178λ)の端部で第6図に示すように位置決めさ
れ、それによって、変換及び反射中心間の178波長の
所望分離を達成できる。
従って、全ての基板に対し、電極構造、負荷と入力信号
及び変換中心は、基板上の電極の選択的設置又は方向に
よって、所望の放射特性を有するトランスデユーサを得
るため又は自然の単相単一′   方向性トランスデユ
ーサを得るために、変換中心と反射中心との間の位相角
度を変えるように移動される。
本発明による単一方向性SAW装置はオイラー角、ラム
ダ及びミューにより決められる圧電結晶の特定のカット
を選択することにより構成され、部分的な対称(少なく
とも1トランスデユ一サ期間内で対称)のトランスデユ
ーサを形成し、オイラー角とシータにより決められた特
定方向における結晶カット上のトランスデユーサを選択
的に位置決めすることにより単一方向性となるトランス
デユーサを得ることができる。結晶カット上のトランス
デユーサを選択的に位置決めし又は方向付けすることに
より、所定の方向における結晶を介して行われる波伝達
が起こると共に±45°位相分離又は±135°位相分
離によって反射中心から変換中心が分離される。それに
よって、トランスデユーサによる表面波の単一方向伝達
が達成される。特定の電気的負荷に対し反射中心に関す
る所望の変換中心位置を計算することができ、所望の特
性を有する特定の結晶力・ノドは、これらの所望の位置
をうるためトランスデユーサが選択的に位置決めされる
基板を形成するために選択される。
第6図に示すトランスデユーサにより、一般に、1波長
あたり2フインガー形のトランスデユーサにおける各電
極88は音響反射を生ずることが判る例えば、反射中心
は174波長幅電極88の中心であると仮定される。ト
ランスデユーサのレスポンスは電極パターンが総合的に
対称であるにも拘わらず非対称である。従来の単相単一
方向性トランスデユーサに比較すると特異な自然単相単
一方向性トランスデユーサの有利性は、電極フィンガー
が、2倍の周波数である装置ができる幅の2倍であるこ
とである。さらに、大きい反射係数は低挿入損失又は広
いバンド幅となる1/4λの電極で達成されている。
本発明の他の利点は、トランスデユーサの入力コンダク
タンスの大きい変化レンジが得られることである。従来
のトランスデユーサに対し、十分な内部電極反射を有す
るトランスデユーサに対する周波数対入力コンダクタン
スのグラフが第8図に示されている。このグラフは部分
対称を有すると共に反射対称を有する結晶カプトに方向
性を有する単純な1波長2を積形トランスデユーサのた
めのものである。人力コンダクタンスは見て明らかなよ
うに非対称である。非対称コンダクタンスにおける反転
は、変換中心(すなわち、電極下又はギ゛ヤップ中)の
位置上の電極反射係数の符号に依存して得られている。
第9図は、コンダクタンスが中心周波数に対して総合的
に対称的であることを示す自然の単相単一方向性トラン
スデユーサの理論的モデルの入力コンダクタンス対周波
数の図表を示すグラフである。
本発明の実際のテストにおいて、同様の1波長2電極形
のトランスデユーサを用い、電極端すなわち変換中心を
反射中心から1/8λ移動するように1つの方向におい
て結晶を介して音響波伝播を発生させるため、基板上に
電極構造を選択的に方向づけすることによって、第1O
図に示されるコンダクタンス対周波数のグラフが得られ
る。このコンダクタンスは、注目されているように、対
称的であり、理論モデルによって得られた第9図のグラ
フと合致する。結晶における波伝達方向を変えることに
より、第8図及び第9図に示す依存性を有している可変
人力コンダクタンスが達成される。周波数による入力コ
ンダクタンスの依存性における変化を越える制御は多く
の回路において有利に用いられる。もちろん、第10図
に示すX及びY軸しンジは限定されるものではない。
単純なSAWフィルタは、反対方向において単一方向性
である2個の単相単一方向性トランスデユーサとなるで
あろう。従来の構成では、この単純性は2個のトランス
デユーサにおける逆の非対称となる。自然な単相単一方
向性トランスデユーサでもって、単一方向性の方向は電
極対称係数の符号を変えることによってのみ逆となる。
例えば、これは、2個のトランスデユーサにおいて異な
る金属を用いることによって達成される。
この電極反射の振幅は電極の金属厚さを変化させること
によって調節することができる。
本発明の出願が単純な1波長あたり2電極形のトランス
デユーサに用いられるだけでなく、第11図に示す他の
実施例にも適用できることは容易に理解できるところで
あろう。特に、第11図では部分対称が存在し、電極は
94で分離され、92で垂下し、第11図で示すトラン
スデユーサの構造によって非対称であることが明らかで
ある。
従って、新規な装置は異なる金属化又は多層組合せの電
極を有する複合トランスデユーサで用いられ、電極は金
属上に誘電体を有し、構造は各溝間に一様の金属化部分
又は他の金属組合せを有している。さらに、新規な表面
波装置はコンボルバ(Conνo l ver)、同調
器、ローパス及びバイパスのようなバンドパスに用いる
全ての形式のフィルタ、ノツチフィルタ及び回路素子等
に適用できる。
それ故、変換中心が±180”以上変化でき、所要のト
ランスデユーサ構造、電気的負荷及び周波数に対する反
射中心から所要の分離をうるためのSAW装置を形成す
る新規なトランスデユーサを開示している。
トランスデユーサが1/4λ入力電極及びギャップを有
する単純な2電極形である自然な単相単一方向性トラン
スデユーサの場合、トランスデユーサを178λ分離に
よる反射中心から変換中心を移動するように基板上に位
置することによって、対称トランスデユーサから単一方
向性液伝達を得名ことができる。
本発明は好適な実施例との関連について述べてきたが、
本発明はこれら特定の構成に限られるものではなく、特
許請求の範囲内に記載された発明の精神及び範囲内に含
まれる変形、修正及び等価な構成を全て含むものである
(効 果) 本発明によれば、上述の如く、位相レスポンスが単一方
向の特性を有し、低損失で急峻な特性のフィルタを実現
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はSAWフィルタの基本要素を示す構成図、第2
図は双方向SAWフィルタの音響及び電気的ボートを示
すブロック図、第3図は三相単一方向性SAWフィルタ
の構成図、第4a図は従来の単相単一方向性トランスデ
ユーサの組立状態を示す構成図、第4b図は従来の単相
単一方向性トランスデユーサの断面図、第5図は非対称
構造の従来の単相単一方向性トランスデユーサを示す構
成図、第6図は本発明による変換及び反射中心が自然な
単相単一方向性トランスデユーサで示された基本的な表
面波装置を示す構成図、第7図は結晶に対する軸及び被
伝達方向を限定するように用いられるオイラー角を示す
原理図、第8図は内部電極反射を有する従来の波長あた
り単純な二電極形トランスデユーサに対する理論上のコ
ンダクタンス対周波数のグラフ図、第9図は本発明の波
長あたり単純な二電極形トランスデユーサに対する理論
上のコンダクタンス対周波数のグラフ図、第↓ 10図は本発明の実際のストの結果得られたコン指形電
極パターン、16・・・圧電結晶基板、24゜26・・
・電極、28・・・ギャップ、30.31・・・音響ポ
ート、54・・・フィンガー、63・・・圧電基板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、少くともピエゾエレクトリック層を有する基板と、
    前記基板上に弾性波反射の所定の中心を決めるために構
    成され0°から360°の範囲内において達成可能な位
    相角の連続的な反射の中心から離れた所定の波動位相に
    変換の中心を決めるため弾性波伝播を前記基板におこさ
    せるよう前記基板上で選択的に位置決めすることができ
    るトランスデューサ手段とを備えたことを特徴とする表
    面弾性波装置。 2、少なくともその一部が波長あたり基本的に2つの電
    極である電極を有する少なくとも1つのトランスデュー
    サと、所定の結晶方向を持つピエゾエレクトリック結晶
    基板上に前記トランスデューサを選択的に位置づける事
    により一方向性波動伝播装置を形成し前記基板中に所定
    の方向で波動伝播を引き起こす手段とを備えたことを特
    徴とする表面弾性波装置。 3、波動反射の中心と変換の中心とが決定される特定の
    カットのピエゾエレクトリック結晶基板と、集中された
    対称性で構成されており電極を有する少なくとも1つの
    トランスデューサと、前記トランスデューサに取り付け
    られた電気的負荷と、前記基板上に前記トランスデュー
    サを選択的に位置づけして、前記反射の中心に関連して
    所定の位相位置に前記変換の中心の位相位置をシフトす
    るような方向に前記基板中に波動伝播を引きおこすため
    の手段とを備えたことを特徴とする表面弾性波装置。 4、ピエゾエレクトリック基板と、前記基板上の少なく
    とも1つのトランスデューサ電極対と、前記トランスデ
    ューサ電極対に取り付けられた電気的負荷と、前記基板
    中に表面弾性波を発生させ波動反射の中心を前記基板上
    に決定するために前記電極対に結合される電気入力信号
    を有する表面弾性波装置において、前記トランスデュー
    サを1/4波長の少なくとも1対の電極で構成する手段
    と、前記基板中において所望の方向に弾性波動伝播を引
    き起こし、前記基板上で前記トランスデューサを選択的
    に位置づけることで前記トランスデューサを一方向性と
    する手段とを備えたことを特徴とする表面弾性波装置。 5、ピエゾエレクトリック基板と、集中された対称な電
    極を有し変換の中心を反射の中心と関連して所望の位置
    に位置づけるような方向に、前記基板を経た波動伝播が
    おこるように前記基板上に前記トランスデューサを位置
    づけ前記電極に関連して波動反射と変換の中心を決定す
    る少なくとも1つのトランスデューサと前記トランスデ
    ューサに取り付けられた電気的負荷とを備えたことを特
    徴とする表面弾性波装置。 6、表面弾性波装置の製造方法において、少なくともピ
    エゾエレクトリック層を有する基板を形成するステップ
    と、前記基板上に反射と変換の所定の中心を決めるため
    のトランスデューサを構成するステップと、前記基板上
    に前記トランスデューサを選択的に位置決めすることに
    よって0°〜360°の範囲において位相角の連続的反
    射の前記中心からはなれた所定の波動位相を得るため前
    記変換の中心の位置を制御するステップとを備えたこと
    を特徴とする製造方法。 7、表面弾性波装置の製造方法において、所定のオイラ
    ー角でカットされた所望のピエゾエレクトリック結晶上
    に配置するため波長当り2つの電極を有するトランスデ
    ューサを構成するステップと、前記カットされた基板上
    に前記トランスデューサを選択的に方向づけることによ
    り、前記基板における音響波伝播を一方向性にするステ
    ップとを備えたことを特徴とする製造方法。 8、表面弾性波装置の製造方法において、ピエゾエレク
    トリック結晶を選択するステップと、前記結晶の特定の
    カットを選択するステップと、前記基板において波動反
    射と変換の中心を作るために基板上に波長当り2つの電
    極を有する少なくとも1つのトランスデューサを有する
    トランスデューサを少なくとも1つ形成するステップと
    、前記トランスデューサに電気的負荷を付けるステップ
    と、前記基板において所望の方向に波を伝播させるため
    前記カットされた基板上に前記トランスデューサを選択
    的に位置決めすることによって反射中心に関して所定の
    位相配置に前記トランスデューサの中心の位相位置をシ
    フトするステップとを備えたことを特徴とする製造方法
    。 9、ピエゾエレクトリック基板と、該基板上の少なくと
    も1つのトランスデューサ電極対と、該トランスデュー
    サ電極対に取付られた電気的負荷と、前記基板内に表面
    弾性波を発生させるため前記電極対に結合された電極入
    力とを有し、前記基板上に波の反射中心を有する表面弾
    性波装置の製造方法において、ピエゾエレクトリック結
    晶の特定のカットを選択するステップと、約半波長だけ
    離された前記少なくとも一対の電極を有するトランスデ
    ューサを形成するステップと、戦記カットされた結晶に
    おいて特定の方向に前記トランスデューサを選択的に位
    置決めすることにより前記トランスデューサを一方向性
    にするステップとを備えたことを特徴とする製造方法。 10、ピエゾエレクトリック基板と、集中された対称な
    少なくとも1対の電極を有し、前記電極に関連して波動
    反射中心が決定されるよう前記基板上に備えられた少な
    くとも1つのトランスデューサと、前記トランスデュー
    サに接した電気的負荷とを有する表面弾性波装置の製造
    方法において、前記反射中心に関連して変換の中心のた
    めの所定の所望の位相位置を選択するステップと、前記
    ピエゾエレクトリック結晶の特定のカットを選択するス
    テップと、基板を経た波動伝播が所定の方向となるよう
    結晶カット上のトランスデューサを選択的に位置づける
    こよって反射中心に関連して所望の位相位置に変換の中
    心を位置づけするステップとを備えたことを特徴とする
    製造方法。 11、表面弾性波フィルター内のトリプル移動歪を最少
    とするための表面弾性波装置において、ピエゾエレクト
    リック基板と、約1/2波長だけ離された少なくとも1
    対の電極を夫々有する第1及び第2トランスデューサと
    、前記第1及び第2トランスデューサに接続された電気
    的負荷と、前記第1及び第2トランスデューサを前記基
    板上で選択的に位置づけして前記基板内で前記弾性波の
    一方向性伝達を作りだすような方向に前記基板内で弾性
    波動伝播を引き起こして前記トランスデューサ間の弾性
    反射を最少にする手段と、前記装置内で一方向性伝達を
    得るために特定の金属から成る前記電極を形成する手段
    とを備えたことを特徴とする表面弾性波装置。
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