JPS6113511B2 - - Google Patents

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JPS6113511B2
JPS6113511B2 JP13841577A JP13841577A JPS6113511B2 JP S6113511 B2 JPS6113511 B2 JP S6113511B2 JP 13841577 A JP13841577 A JP 13841577A JP 13841577 A JP13841577 A JP 13841577A JP S6113511 B2 JPS6113511 B2 JP S6113511B2
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JP
Japan
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starch
viscosity
roll
liner
centipoise
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JP13841577A
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Jiro Hino
Tadashi Hirakawa
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nihon Shokuhin Kako Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP13841577A priority Critical patent/JPS5472238A/ja
Publication of JPS5472238A publication Critical patent/JPS5472238A/ja
Publication of JPS6113511B2 publication Critical patent/JPS6113511B2/ja
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  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は濃度により粘度変化の大きい蒸煮澱粉
糊を用いる段ボール貼合方法に関するものであ
り、その目的とする所は、該蒸煮糊をシングルフ
エーサ及びタブルフエーサに使うことにより、貼
合速度の向上、熱量の節約、設備の小型化及び工
程の省力化を実現することにある。 段ボール用澱粉系接着剤の製糊法として現在も
つともよく用いられている方法はステインホール
方式である。この方法の特徴はキヤリヤ部と称す
る澱粉糊液を、メイン部と称する未糊化澱粉粒子
の水懸濁液に添加して製造する点にある。この方
法の接着機構は、先ずキヤリヤ部の澱粉がフルー
ト段とライナーの初期接着(粘着)を助けつつ紙
中に滲透し、同時にフルート、ライナー又は熱板
の熱により、メイン部の未糊化澱粉が糊化して接
着力を発現し、次に乾燥により強固な接着層を形
成することにある。このステインホール方式の糊
は、安価な澱粉を有効に利用しているため段ボー
ル接着剤の主流を占め、今日に至つている。しか
しステインホール方式では、メイン澱粉が接着の
主体となるため、メイン澱粉の糊化のため、充分
の熱と時間をかけることが必要である。そのため
貼合速度に最高200m/minと限界が見られ、更
に、貼合の完成のために膨大な蒸気量が必要であ
るばかりでなく、所要設備も大がかりなものにな
らざるを得なかつた。 又この方式では、糊液中にカセイソーダを使用
するため、アルカリステン発生のおそれがあると
共に、印刷ライナーの貼合が困難である等の欠点
を有している。 又段ボール貼合方法開発の初期において、澱粉
12〜15倍量の水と共に煮る事によつて得られた蒸
煮澱粉糊を使用していた。しかしこの様な糊を使
用すると水分量が多いため必然的に過剰の水分を
発散もしくは原紙に吸着させて貼合せしめなけれ
ばならないので作業能率と言う点では非常に不利
であり、貼合速度も低いものであつた。次いでデ
キストリンの利用が検討されたがこの糊剤を含む
糊は、熱によつて急激に粘度が低下し、しかも貼
合の固着が遅いと言う性状を有していた。このた
め、この糊剤の使用は、シングルフエーサに於け
る接着には一応成功したが、ダブルフエーサに於
ては貼合不可能であつた。更に最近化学処理した
澱粉の高温糊を冷すことによつてセツトするコー
ルドセツト方式(Paperboard Pakage June
1974,22page)が考案された。しかしこの場
合、冷された澱粉糊は老化して接着性が低下し、
又セツト性も不充分であるなどの欠点があり、現
在あまり使われていない。 本発明者らは、種々の研究の結果、濃度により
粘度変化の大きい高濃度蒸煮澱粉糊を用いること
によつて前記従来方法の欠点を解消し、現在問題
になつている省エネルギー、省力化及び高速化を
一挙に達成することのできる新規段ボール貼合方
法を完成した。 次に本発明の貼合方法を現在もつとよく使われ
ているステインホール方式と対比させて詳しく説
明する。 ステインホール方式で使用する澱粉はキヤリヤ
部とメイン部の2つに分けられる。キヤリヤ部は
カセイソーダにより完全に糊化された澱粉からな
り又メイン部は硼砂を含有する澱粉スラリーから
なり、これらを混合して糊液が作られる。通常ス
テインホール方式の澱粉糊を作るには、第1,第
2ミキサーからなるHenry Pratt製糊装置が使わ
れている。 ステインホール方式において、キヤリヤ部の澱
粉はメイン部を均一に懸濁させ、糊ロールに糊液
を上げる働きをするばかりでなくメイン部の澱粉
が完全に膨潤するに必要な水分を確保する。それ
に対しメイン部の澱粉は貼合時の熱により膨潤糊
化し接着の主体となると共に糊化の際系中の余分
の水を取り、接着を強める働きを有する。 第1図は従来のステインホール方式の糊液を使
用する場合のシングルフエーサの概略図である。
第1図において、上段ロール45と下段ロール4
6はその円周に波形の凹凸が施されており、互に
噛合つて回転する。又上段ロール45と下段ロー
ル46の内部には、通常12Kg/cm2・190℃程度の
高圧・高温の蒸気が供給される。 上段ロール45はエアシリンダ(図示されてい
ない)で下段ロール46へ線圧20Kg/cm程度の圧
力で押付けられている。 芯紙43は上段ロール45と下段ロール46の
噛合い点を通過する時に、上段ロール45と下段
ロール46の熱と上段ロール45のエアシリンダ
による加圧力とによつて波形に成形される。波形
に成形されて下段ロール46に巻付いた芯紙43
の段頂へグルーパン52の中に貯えられたステイ
ンホール方式の澱粉糊53が糊付ロール50によ
つて塗布される。ドクタロール51は糊付ロール
50との隙間を変えて芯紙43の段頂へ塗布する
澱粉糊の量を加減する為のものである。 一方ライナー44は、内部に通常12Kg/cm2
190℃程度の高圧・高温の蒸気が供給され、予熱
ロール48,49及び圧力ロール47によつて加
熱されながら圧力ロール47の回転によつて圧力
ロール47と下段ロール46の接触点に進む。 圧力ロール47は、上段ロール45と同様にエ
アシリンダ(図示されていない)で下段ロール4
6へ線圧20Kg/cm程度の圧力で押付けられてい
る。 圧力ロール47と下段ロール46の接触点に致
達した芯紙43の段頂に塗布された澱粉糊は芯紙
43、ライナー44を介して下段ロール46及び
圧力ロール47の熱を受けて糊化が始まる。同時
に圧力ロール47の下段ロール46への加圧によ
つて芯紙43の段頂に塗布された澱粉糊が芯紙4
3とライナー44へ浸透し、次の工程へ送られる
のに支障のない程度の粘着力を得て芯紙43とラ
イナー44が接着して片面段ボール1となる。 上述のように従来のステインホール方式の澱粉
糊は、糊化する為に高温の熱が必要である為に、
下段ロールと圧力ロールの内部に通常12Kg/cm2
190℃程度の高圧・高温の蒸気を約0.1ton/hour
供給する必要がある。 第2図は、従来のステインホール方式の糊液を
用いる場合のダブルフエーサの説明図である。第
2図において例えば第1図のシングルフエーサで
作られた片面段ボール1および1は、グルーパン
5および5′の中に貯えられたステインホール方
式の澱粉糊4および4′を糊付ロール6および
6′でその段頂へ塗布され、ダブルフエーサ18
に入る。 一方ライナー2は予熱ロール9で予熱されダブ
ルフエーサ18に入る。澱粉糊4および4′が塗
布された片面段ボールおよび1′とライナー2
は、ベルト14とヒーテイングボツクス10で挾
持される。 ヒーテイングボツクス10は、その内容に供給
された圧力約12Kg/cm2、温度約190℃程度の蒸気
により、その表面は約170℃程度に加熱されてい
る。片面段ボール1′に塗布された澱粉糊は、ラ
イナー2を介して、また、片面段ボール1に塗布
された澱粉糊は、ライナー2と、片面段ボール
1′を介して、ヒーテイングボツクス10により
加熱され、それぞれ、50〜55℃の温度に達したと
き、糊化する。糊化した澱粉糊は、接着剤として
の機能を発揮し、はじめて片面段ボール1および
1′と、ライナー2が接着され複両面段ボール3
となる。 ベルト14および15、プーリ11,12,1
3および17は複両面段ボール3を牽引・移送す
るためのもので、ウエイトロール16は複両面段
ボール3をヒーテイングボツクス10へ押付けて
ヒーテイングボツクス10からの熱伝達を良くす
ると共に、ベルト14および15と複両面段ボー
ル3との摩擦力を増して確実に移送するためのも
のである。 ドクターロール7および7′は糊付ロール6お
よび6′との隙間の大きさを変えて片面段ボール
1および1′に塗布される澱粉糊の量を加減する
ためのものである。ライダーロール8および8′
は澱粉糊を塗布するために片面段ボール1および
1′を糊付ロール6および6′に押付けるものであ
る。 しかし、従来のダブルフエーサを用いる場合に
は、下記の欠点があつた。 1 従来のステインホール方式の澱粉糊を使用し
た第2図のダブルフエーサに於ては、片面段ボ
ールに塗布された澱粉糊を、両面段ボールの場
合は、ライナーを介して、又複両面段ボールの
場合はライナーと片面段ボールを介してヒーテ
イングボツクスの加熱(加熱温度約170℃)に
よつて糊化させる必要があつた。従つて澱粉糊
の糊化促進の為に充分な熱と時間を与える必要
がある。例えば最大貼合速度200m/min・最
大通紙幅2200mmのコルゲートマシンのダブルフ
エーサの場合はヒーテイングボツクスの数24枚
(ヒーテイングパート長さ約12m)・ダブルフエ
ーサ機長約17mのものが必要である。しかし上
記のダブルフエーサを用いて、複両面段ボール
を貼合する場合、澱粉糊がライナーと片面段ボ
ールを介して加熱される為、熱伝達が悪く、貼
合速度は最高120m/minまでしか上がらなか
つた。 2 澱粉糊の糊化の為に、ヒーテイングボツクス
は通常12Kg/cm2、および190℃の高圧・高温の
蒸気を必要とし、コルゲートマシンで消費され
る全蒸気量(約2ton/hour)の約半分(1ton/
hour)を占めていると共に、その熱制御と保
守が面倒である。 3 ヒーテイングボツクスの加熱によりライナー
側が高い温度(約170℃)となり片面段ボール
側との温度差が大きくなると共に、ライナーに
含有されている水分が急激に放散されてライナ
ーが伸縮し反りが発生する。 この様な従来法に較べ本発明では接着糊液とし
て、地上澱粉、地下澱粉、又は、ハイアミロース
スターチからエステル化および/又はエーテル化
を経て得られ、0.15〜0.60の固有粘度(IN−
KOH水溶液を溶剤として測定)と、0.005〜0.2の
エステル置換度および/又はエーテル置換度を有
する加工澱粉を、30〜50%の濃度で含み、500〜
3000センチポイズの粘度を有し、かつ、上記濃度
が10%上昇したとき、その粘度が10000センチポ
イズ以上となる蒸煮加工澱粉を用いる。加工澱粉
の蒸煮方法はバツチ式で蒸気吹込みによるが、連
続糊化装置を用いて簡単に得られ、複雑な装置操
作を必要としない。 この様な新らしい加工澱粉糊を用いることによ
り、貼合装置を、加熱が不要が又は非常に少量で
すむと共に小型化し省力化した設備にすることが
可能になる。この新しいコルゲートマシンの例を
第3,4および5図に示す。 第3図は、本発明方法を実施するためシングル
フエーサの概略図である。第1図で説明したシン
グルフエーサとの相違点は下段ロール55と圧力
ロール56に12Kg/cm2・190℃程度の高圧・高温
の蒸気を供給する必要がなく、グルーパン52の
中には本発明の加工澱粉糊57を貯えた構造とな
つている点である。 芯紙43は上段ロール45と下段ロール55の
噛合い点で上段ロール45の加熱と加圧によつて
波形に成形される。下段ロール55に巻付いた芯
紙43の段頂へ糊付ロール50によつてグルーパ
ン52の中に貯えられた加工澱粉糊57が塗布さ
れる。芯紙43の段頂に塗布された加工澱粉糊は
芯紙が上段ロール45から受けた熱のみで十分接
着力を発揮する。圧力ロール56と下段ロール5
5の接触点に達した芯紙43の段頂に塗布された
加工澱粉糊は、さらにライナー44が予熱ロール
48および49から受けた熱と圧力ロール56の
下段ロール55への加圧によつて、芯紙43とラ
イナー44中へ浸透し、次工程へ送られるのに支
障のない程度の接着力で芯紙43とライナー44
を接着し、片面段ボール54となる。この装置に
おいては、下段ロールと圧力ロールの加熱が不要
になるので、シングルフエーサ2台当り12Kg/
cm2・190℃程度の高圧・高温の蒸気が約0.1ton/
hour(1日8時間・1年300日稼動とすれば年に
約240ton)も節約されることになる。 第4図は本発明方法を実施するための複両面段
ボール製造機の一例の概略図である、シングルフ
エーサで作られた片面段ボール19および19′
は従来装置と同じくグルーパン23の中に貯えら
れた本発明の加工澱粉糊22および22′を、糊
付ロール24および24′でそれぞれの段頂に塗
布し、ダブルフエーサ36に入るようになつてい
る。ドクタロール25および25′は、糊付ロー
ル24および24′との隙間の大きさを変えて片
面段ボール19および19′に塗布する加工澱粉
糊の量を加減する為のものである。ライダロール
26および26′は加工澱粉糊を塗布する為に片
面段ボール19および19′を糊付ロール24お
よび24′に押付けるよう構成されている公知の
機構を持つ。一方ライナー20は走行路に設けら
れた予熱ロール27で予熱されるようになつてい
る。ヒーテイングボツクス28にはその内部に5
Kg/cm2・150℃程度の蒸気が供給され、ヒーテイ
ングボツクス28の表面は100℃程度に加熱され
る。ライナー20はヒーテイングボツクス28に
より加熱される。 ベルト33および24は、片面段ボール19お
よび19′及びライナー20を挾持して牽引する
為のものであり、プーリ30および32がモータ
ー(図示されていない)により駆動されることに
より、前記ベルト33および34は、プーリ29
および31と共に駆動されるようになつている。 ウエイトロール35は、ベルト33に乗つてお
り、その自重ベルト34と複両面段ボール21と
の摩擦力を増す為のものである。又これはヒーテ
イングボツクス28からの熱伝達を良くする。 第4図の装置において、ヒーテイングバート
は、6枚程度のヒーテイングボツクス23で構成
されその長さは、約3mでダブルフエーサの全機
長は約8mとなつている。すなわち、その全機長
は、第2図の装置の全機長の半分以下に短縮され
ている。第2図の装置を、ステインホール方式の
澱粉糊と12Kg/cm2・190℃の高圧・高温蒸気を用
いて運転する場合、約1.0トン/時の蒸気量が必
要であるが、本発明方法により、第4図の装置を
用いる場合、5Kg/cm2・150℃の比較的低圧・低
温の蒸気を使用することができ、そのため、蒸気
消費量は0.25トン/時に減少することができる。
従つて、1日8時間、1年300日の稼働の場合、
1800トン/年の蒸気量が節約されることになる。 第5図は本発明方法を実施するための複両面段
ボール製造機の他の一例の概略図である。第5図
の装置は、第4図の装置からヒーテイングボツク
スを除去し、1対のプーリ38および39のまわ
りにベルト40を回動するようにし、かつベルト
テーブル41を設けて、ベルト33および40
と、ウエイトロール35の重量を支えるようにし
たものである。この装置の全機長は約8mで、第
2図の装置の全機長の半分以下に短縮されてい
る。 本発明方法により第5図の装置を用いる場合、
蒸気量の消費はゼロである。従つて、1日8時
間、1年300日の稼動の場合、ステインホール方
式の澱粉糊と第2図の装置を用いる場合よりも
2400トン/年の蒸気量が節約される。 上記の説明からも明らかな如く、本発明の貼合
方法を用いることにより従来の糊に較べ下記の効
果を発揮する。 澱粉を糊化する必要が無く、又除く水分量も
少ないことから加熱装置の数および熱容量を減
ずるか、全く除くことによつて所要蒸気量は従
来の1/2〜1/3ですみ、省エネルギーとなる。又
ダブルフエーサの機長を大幅に短縮でき、設備
を小型化、省力化することが可能になる。 接着糊のセツト性が良く、接着完了が短時間
に行なわれるため、貼合速度が上昇し(どんな
段ボールでも200m/nin以上で運転可能)、生
産性が飛躍的に向上する。 貼合後の乾燥熱量が少くてすむため、印刷ラ
イナーの貼合が出来るようになり、又片面段ボ
ールとライナーの温度差が小さく又ライナー側
の急激な水放散によるライナーの伸縮がなくな
るため、段ボールの品質における最大の敵であ
る反りを撲減出来る。 ステインホール方式にくらべ糊の調製が簡単
であり、連続糊化装置を用いれば、半自動的に
連続的に糊が得られる。 通常のステインホール方式で必要なアルカリ
を使わないため、アルカリステンが無く、段ボ
ールの耐水化も容易であり、種々の合成樹脂と
の併用も出来る。 本発明方法では接着糊液として、地上澱粉、地
下澱粉、又は、ハイアミローススターチからエス
テル化および/又はエーテル化を経て得られ、
0.15〜0.60の固有粘度(IN−KOH水溶液を溶剤
として測定)と、0.005〜0.2のエステル置換度お
よび/又はエーテル置換度を有する加工澱粉を、
30〜50%の濃度で含み、500〜3000センチポイズ
の粘度を有し、かつ、上記濃度が10%上昇したと
き、その粘度が10000センチポイズ以上となる蒸
煮加工澱粉を用い、これを30℃以上、好ましく
は、40〜60℃の温度にて段ボールの貼合に使用す
る方法である。貼合の際必要な接着糊液の特性と
しては乾燥をよりし易くするために出来るだけ高
濃度糊であること更には糊粘度が10000センチポ
イズ以上であることがあげられる。しかし高濃度
糊が必要だとしてもその粘度に限度がある。また
デキストリンの如くあまりにも低分子量物質では
セツト性も悪くなり、常態接着強度も弱くなると
言つた欠点が出て、その濃度にも限界がある。又
糊粘度においても初めから10000センチポイズと
高粘度を示すものは作業性が悪く実際には使用不
可能であり、グルーパンの中では初め比較的低粘
度であるがフルート段上に転着ライナーと合わさ
れる直前に10000センチポイズ以上になることが
必要である。これらのことより本発明では30〜50
%の濃度及び500〜3000センチポイズの粘度を有
する特殊蒸煮加工澱粉糊を30℃以上の温度にてフ
ルート段上に塗布して、フルート中への水の移行
又外気との接触による水分の蒸発により濃度を上
昇させ、引き続いてその上に貼合されたライナー
に直ちに粘着し、水分の蒸発、水・糊のライナー
への移行により塗布された糊液の濃度は10%以上
上昇し、その結果その糊液層は高粘度化し強力な
接着力を発揮する。本発明では、糊液は、その濃
度が10%上昇したときその粘度が10000センチポ
イズ以上になることを必須条件としている。この
10%濃度上昇とは、例えば30%の濃度が40%に、
40%が50%に、50%が60%になることであり、こ
の程度の水の除去(糊液濃度の上昇)は、糊が付
着した際フルート・ライナーへ移行する水分及び
蒸発する水分により、充分達成される。この様に
蒸煮澱粉糊がフルート・ライナーに付着したとき
に起る濃度変化により、粘度変化の大きい澱粉糊
を用いることによつて強力な接着を発揮するので
ある。 本発明に用いられる加工澱粉は、コーンスター
チ、小麦澱粉等の地上澱粉、馬鈴薯澱粉、甘藷澱
粉等の地下澱粉及びハイアミローススターチなど
の澱粉を原料とし、これを酸化、酸、又は酵素処
理により低粘度化し、更に上記低粘度澱粉を、酢
酸、コハク酸、リン酸、キサントゲン酸等により
エステル化したもの、又は、カルボキシアルキ
シ、ヒドロキシアルキル、カルバミルエチル、ト
リアメチルアミノエチル等によりエーテル化した
もの、及び、逆にエステル化又はエーテル化した
後低粘度化したもの又はこれらの混合物などであ
る。これらの加工澱粉の固有粘度(IN KOHを溶
媒として使用)は、0.15〜0.60、置換度は0.005〜
0.2の低粘度エステル化又は/及びエーテル化澱
粉である。この加工澱粉を用いることにより更に
一層の貼合速度の向上が達成出来る。この理由は
今の所判然としてないが該澱粉が一定濃度及び温
度において粘度安定性が良く又フイルム形成能が
良いなどの特性を有しているため高速運転におい
て、糊ロールにて糊を均一フルートに転着出来る
ためと推定される。 本発明において加工澱粉糊の濃度を30〜50%に
限定するのは、30%以下では貼合後に加熱が期待
出来ないことからもあまりに薄すぎ、又50%以上
では粘度に限度がある以上、低分子量物質とな
り、そのためセツト性も悪く常態接着強度も弱く
なるためである。又接着糊液の粘度は500〜3000
センチポイズが適当であり、500センチポイズ以
下では、濃度アツプしても、仲々目標とする
10000センチポイズに到達しないし又3000センチ
ポイズ以上では、粘度が高すぎるため液輸送など
のときの作業性に問題が生じる。 グルーパンの糊液温度は、特に限定しないが30
℃以上、特に40〜60℃が良い。即ち糊液温度は、
澱粉の老化し難い温度が適当であるが、あまり高
くて、作業上危険性のある温度は好ましくない。
この様にグルーパンの糊液温度は特に限定しない
が糊を安定して一定量フルート段上に転着させる
ためには運転中温度を一定に保つ必要がある。 本発明において糊液濃度が10%上昇したとき、
その粘度が10000センチポイズ以上となる蒸煮澱
粉糊を用い、糊をフルート段上に転着し、フルー
ト及びライナーへ水分を移行させることによつ
て、充分糊をセツトすることが出来るが、従来よ
り知られている方法例えばグルーロールの加熱
(Paperboard packaging/December 1970,21
page)や、フルートとライナが貼合される直前
に熱風を吹付けることや、又はプレヒーターを従
来より高温にするなどの処理により更に糊のセツ
ト性が改善される。 次に実施例を挙げて本発明を説明する。 実施例 1 低粘度酢酸澱粉(固有粘度0.30、置換度0.03)
を連続糊化装置(日本食品化工製セピクツカー)
にて120℃で糊化し、35%濃度、50℃、で1,000
センチポイズ(45%濃度、50℃で16,800センチ
ポイズ)の蒸煮糊を得た。 この糊を、第2図の実際のダブルフエーサの1/
10規模にした試験用ダブルフエーサを用いて、片
面段ボール(K−220×SCP125)に転着し、ライ
ナー(K−220)と貼合した。 比較例として従来のステインホール方式にて
CSP#600(日本食品化工製)の糊を調製し、実
施例1と同じ方法で貼合した。糊の処法は下記の
通りである。 この様にして作つた加工澱粉糊の濃度は20%
(4倍水量)、粘度は30℃で、200センチポイズで
あつた。 段ボールの貼合の際本実施例1ではヒーテイン
グボツクスには蒸気を入れなかつたが比較例1で
は、ヒーテイングボツクスに12Kg/cm2の蒸気を入
れ180℃で加熱した。又着糊量を出来るだけ一定
にするため、澱粉糊の種類により、糊付ロール
と、ドクターロール間のクリアランスを適宜調整
した。結果を表1に示す。
【表】
【表】 比較例1では最高貼合速度が10m/minにしか
あがらなかつたのに対し、実施例1では30m/
minまであがり、この試験機が実用機の1/10の
規模であることより、本発明を用いると実際には
300m/min程度まで貼合速度を上昇出来るもの
と思われる。又常態接着強度も20Kg/cm3以上であ
り、実用上充分である。 実施例 2 尿素リン酸澱粉(固有粘度0.40リン置換度
0.05、窒素置換度0.05)をセピクツカーを用いて
110℃で連続糊化し、30%濃度、60℃、で2600セ
ンチポイズ(40%濃度60℃43,000センチポイ
ズ)の蒸煮糊を得た。 この糊を用いて第2図のダブルフエーサの1/10
の規模の試験機を用い片面段ボール(K−220×
SCP125)とライナー(K−220)を貼合した。ヒ
ーテイングボツクスには蒸気を入れなかつた。 比較例2,3および4としては、コールドセツ
ト方式によつて作つた澱粉糊を用いた。コールド
セツト方式の糊の処法はコンスターチに第2表記
載の量の過硫酸アンモニウム、亜硫酸ソーダ及び
カセイソーダを加え25〜40%濃度でセピクツカー
にて糊化反応させるもので、第2表の条件で蒸煮
糊を得た。
【表】 結果を第3表に示す。
【表】 実施例3、および4 実施例3では低粘度酢酸、コハク酸澱粉(固有
粘度0.20、酢酸、コハク酸各置換度0.05)を、実
施例4では低粘度酸処理澱粉(固有粘度0.20)
を、セピクツカーを用い140℃で糊化し40%濃度
60℃で各々2400センチポイズ、および1900センチ
ポイズ(50%濃度60℃では各々24000、および
35000センチポイズ)の蒸煮糊を得た。 この糊を第2図の実際のダブルフエーサの1/10
規模にした試験機を用いて片面段ボール(K−
220×SCP125)に転着し、ライナー(K−220)
と貼合した。ヒーテイングボツクスには蒸気を入
れなかつた。 比較例5ではコンスターチを、比較例6では黄
色デキストリンを、セピクツカーにて140℃で糊
化し、各々5%濃度60℃で580センチポイズ、お
よび55%濃度、60℃で565センチポイズの蒸煮糊
を得、実施例3および4と同じ方法で貼合した。 結果を第4表に示す。
【表】 実施例 5 実施例5では低粘度ヒドロキシエチル澱粉(固
有粘度0.30、置換度0.03)を、セピクツカーを用
い120℃で糊化し、30%濃度60℃で各々620センチ
ポイズ、550センチポイズの蒸煮糊を得た。 この糊を第2図の実際のダブルフエーサの1/10
規模にした試験機を用いて、片面段ボール(K−
220×SCP125)に転着し、ライナー(K−220)
と貼合した。今回はヒーテイングボツクスの半数
に蒸気を入を100℃に加熱した。 比較例7として他の低粘度ヒドロキシエチル澱
粉(固有粘度0.03置換度0.1)をセピクツカーに
て糊化し30%濃度、60℃、で680センチポイズの
蒸煮糊を得、実施例5と同じ方法で貼合した。結
果を第6表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は、従来のシングルフエーサの一例の説
明図であり、第2図は、従来のダブルフエーサの
一例の説明図であり、第3図は、本発明方法を実
施するためのシングルフエーサの一例の説明図で
あり、第4図および第5図は、それぞれ、本発明
方法を実施するためのダブルフエーサの一例の説
明図である。 1,1′,19,19′,54……片面ダンボー
ル、2,20,44……ライナー、3,21……
複両面ダンボール、4,4′,53……従来の糊
液、22,22′,57……本発明方法の糊液、
5,5′,23,23′,52……グルーパン、
6,6′,24,24′,50……糊付ロール、
7,7′,25,25′,51……ドクターロー
ル、8,8′,26,26′……ライダーロール、
9,27,48,49……予熱ロール、10,2
8……ヒーテイングボツクス、11,12,1
3,17,29,30,31,32,38,39
……プーリ、14,15,33,34,40……
ベルト、16,35……ウエイトロール、18,
36,42……ダブルフエーサ、43……芯数、
45……上段ロール、46,55……下段ロー
ル、47,56……圧力ロール。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 段ボールを接着糊液を用いて貼合製造するに
    際し、 接着糊液として、地上澱粉、地下澱粉、又は、
    ハイアミローススターチからエステル化および/
    又はエーテル化を経て得られ、0.15〜0.60の固有
    粘度(IN−KOH水溶液を溶剤として測定)と、
    0.005〜0.2のエステル置換度および/又はエーテ
    ル置換度を有する加工澱粉を、30〜50%の濃度で
    含み、500〜3000センチポイズの粘度を有し、か
    つ、上記濃度が10%上昇したとき、その粘度が
    10000センチポイズ以上となる蒸煮加工澱粉糊を
    用いる ことを特徴とする新規段ボール貼合方法。 2 前記加工澱粉が、前記エステル化および/又
    はエーテル化の前に、酸化、酸処理、又は、酵素
    処理されたものである、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3 前記加工澱粉が、前記エステル化および/又
    はエーテル化の後に、酸化、酸処理、又は、酵素
    処理されたものである、特許請求の範囲第1項記
    載の方法。
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