JPS61124516A - 切断面合金化法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属製工具まだは機械部品の製造法、特に局部
的合金化法に関するものである。

（従来の技術） 従来技術のうちいわゆる金属の熱処理は溶融点を超えて
加熱することはなく、成分偏析の改善や結晶組織の微細
化には自ら限界があシ、新たな成分の添加は表面から拡
散できるわずかな量と深さに限定されていた。また、異
種金属を表層に付着させるメッキや溶射は母材との付着
力が弱く、使用性能向上には限界があった。さらに、最
近レーザービームにより金属表層を溶融する試みが知ら
れているが、この方法はブローホールや亀裂を生じ実用
化されるに至っていない。特に刃物や耐摩耗用工具はそ
の端面が作用面として用いられることが多いが、いわゆ
る付は刃は複雑な加工工程を必要とし、端面の形状が直
線やゆるやかな曲線に限定され、付は刃の材質も著るし
く限定されていた。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は性能の優れた金属製工具または機械部品を製造
する方法、特に、母材金属を局部的に溶融して合金化し
、凝固ののち、該合金化部を露出せしめるように切断し
て製造する方法を提供するものである。

（問題点を解決するための手段、及び作用）本発明の要
旨とするところは、母材金属の表面に該母材金属より酸
化されやすく該母材金属より融点の低い脱酸剤と、該母
材金属に添加せんとする合金成分とによって構成される
添加剤を付着せしめ、レーチゼームまたは電子ビームに
よって溶融後凝固せしめたのち、該溶融凝固部を露出せ
しめるように切断することを特徴とする切断面合金化法
である。以下本発明の詳細な説明する。

多くの金属は溶融によって酸化反応が急速に進行し、ガ
スを発生し、ブローホールをつくりやすい。

本発明、においては母材金属より酸化されやすい物質を
含むいわゆる脱酸剤を共存せしめることによって溶融金
属の酸化反応およびリミングアクシ、を鎮静せしめ、こ
の時生ずる脱酸生成物を浮上せしめて溶融金属から分離
せしめる。母材金属が鋼または鋼合金の場合には脱酸物
質としては周知のアルミ、けい素、マンガン、チタン、
ジル；ニウム、パナゾウムまたはその合金の一種以上を
含むものが適当である。これらの脱酸物質を添加する方
法としては、該脱酸物質を含む添加剤を粉末とし樹脂と
溶剤によって母材金属に塗布し乾燥したのち母材ととも
に溶融するか、母材にあらかじめ溶着せしめたのち、母
材とともに溶融する。

合金成分を添加するには添加剤に脱酸剤とともに合金元
素を混合し、塗布乾燥して母材とともに溶融せしめるが
、このほか添加剤を溶融または半溶融の状態で母材金属
の表面に付着せしめ、該付着金属の凝固後あるいは凝固
を待たずに母材とともに溶融することもできる。以上の
脱酸剤および合金元素の添加に際し、添加剤に母材金属
より融点の低い金属を加えておくことにより脱酸剤およ
び合金元素の飛散を防止することができる。

本発明の熱源には母材金属および添加元素を溶融できる
熱源、例えば燃焼ガス、誘導加熱、翫孤、プラズマ、電
子ビーム、あるいはレーザービームなどを用いることが
できるが、エネルギ密度の高い熱源、例えば電子ビーム
あるいはレーザービームが局部加熱溶解と急速冷却効果
による結晶微細化が着るしいので材質特性向上の点から
最も好ましい。

また本発明法においては溶融金属の空気酸化および空気
巻込みをさけるために溶融部をアルゴン、ヘリウムなど
の不活性気体あるいは窒素などの反応しにくい気体によ
っておおうことが好ましい。

切断時には不活性気体により溶融部を吹飛ばすほか、酸
素を吹付けて金属の酸化反応熱を利用することができる
。

（実施例） 次に本発明の実施例について述べる〇 実施例−１ 第１図に本発明の実施例の手順を示す。板厚４鵡の炭素
鋼鋼板ｌの板面にアルミ粉とモＩＪ　ｆ　７″ン粉をｌ
対ｌで混合し、シリコン樹脂をビヒクルとし、シンナー
により粘度調整し、刷毛で塗膜厚さ０．７關に塗布し、
乾燥した（工程Ａ）。次に該塗布部に１０　ｋＷのレー
デ−ビームを直径２　ｍｌＫに絞広４０１１Ｌ／秒の速
度で鋼板を移動させた（工程Ｂ）。

次にｌ　ＯｋＷのレーデ−ビームを直径０．８朋に絞シ
、レーデ−照射部にｌ０Ｋｐ−の酸系５リットル／分を
吹付けながら、４０　ｍｍ／秒の速度で工程Ｂと同位置
を切断した（工程Ｃ）。第２図に本発明実施部の鋼板の
断面変化を示している。工程ムでは鋼板ｌの上に添加剤
２が接着される。工程Ｂではレーザービームにより溶融
部が得られ、該溶融部には添加剤から合金成分としてモ
リブデンがｌＯ〜２０チ添加され、瞬時に凝固し、合金
化部３となる。

添加剤中のアルミは脱酸剤として、また溶融して添加剤
の飛散を防ぐ機能を有している。工程Ｃでは合金化部３
が切断面に露出するように切断されている。第２図Ｃの
例では両側の切断面に合金化部３が露出しているが、切
断位置をずらして合金化部を片側のみに露出させること
ができる。切断面は必要に応じて仕上加工される。この
例では合金化部の断面硬度はビッカース硬度で４３０で
あり、母材部のビッカース硬度１８０に対し著るしく硬
化している。合金化部はブローホールや酸化物の巻込み
は問題とならない程度である。

実施例−２ 板厚２１の炭素鋼板ｌの板面にアルミ粉とタングステン
粉をｌ対ｌで混合して散布し、５ｋＷのし−デービーム
を直径８關に絞Ｄ、８０ｍｇ／秒の速度で鋼板を移動さ
せ、アルミを溶融してタングステンとアルミを鋼板上に
接着した（工程Ａ）。次に塗布部に８　ｋＷのレーザー
ビームを直径２Ｉ！１１１＋に絞シ、８０關／秒の速度
で鋼板を移動させた（工程Ｂ）。

次に８　ｋＷのレーザービームを直径０．８ｆｌに絞シ
、レーザー照射部に５切ら　のアルゴンガス５リットル
／分を吹付けながら８０ｍｔＪ秒の速度で工程Ｂと同位
置を切断した（工程Ｃ）。溶融部へのタングステンの添
加量は１０〜２５チであり、その部分のビッカース硬度
は５６０であシ、母材部のビッカース硬度２２０に対し
著るしく硬化している。

この場合に工程人を省略することもできるが、工程Ａを
省略するとタングステンの添加量が低位にばらつき、品
質性能のばらつきとなシ好ましくない。また、このよう
に高硬度の合金部は通常の機械的切断法では極めて困難
であるが、レーザービームや電子ビームではＮＣ制御盤
によυ容易に加工可能であシ、大量生産に適している。

以上の結果はレーザービームによるものであるが、電子
ビームでも同様の効果が得られる。しかしながら、切断
面はがス吹付の可能なレーザービームの方が電子ビーム
の場合よりきれいである。

（発明の効果） 以上のように本発明は金属製工具または機械部品の端部
を局部的に合金化させ、従来品にない優れた性能を持た
せるとともに、仕上形状あるいはその直前まで一挙に切
断加工できるものである。

本発明法では合金成分が高能度で添加でき、ブローホー
ルや酸化物の巻き込み欠陥は無視でき、産業上補益する
ところが極めて大である。

の変化を示す図である。

ｌ：母材鋼板　　　　　２：添加剤 ３：合金化部　　　　　４：添加剤残部５：切断部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）母材金属の表面に該母材金属より酸化されやすく
   該母材金属より融点の低い脱酸剤と、該母材金属に添加
   せんとする合金成分とによって構成される添加剤を付着
   せしめ、レーザービームまたは電子ビームによって溶融
   後凝固せしめたのち、該溶融凝固部を露出せしめるよう
   に切断することを特徴とする切断面合金化法。
2. （２）レーザービームまたは電子ビームによって切断す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の切
   断面合金化法。