JPS61121602A - 自動車用受信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車用受信装置に関し、特にＴＶ放送電波の
受信を良好にしたものである。

〔従来の技術〕

従来より自動車の後部窓ガラスの裏面（車内側）に曇止
め用の複数のヒータ線と共にラジオ受信用のアンテナ線
を付設したものが知られている。このアンテナ線は一般
にＡＭ及びＦＭ等域において良好な受信出力が得られる
ようにチューニングされていて、ＴＶ放送電波を受信す
ることは出来ない。従って車内においてラジオ放送及び
ＴＶ放送を受信するためには、ＴＶ用の専用アンテナを
付設しなければならない。

ところがＴＶ受信用に専ら用いられている広帯域の八木
宇田アンテナを乗用車等に付設することは一般に困難な
ことが多く、従ってＡＭ／ＦＭ用窓ガラスアンテナのよ
うに車体表面にＴＶ用アンテナ線を付設することを考え
なければならない。

しかし自動車の車体は大部分が鉄板であり、またリア窓
ガラスはヒータ線及びラジオ用アンテナ線によって占有
されているので、付設可能部分は極めて限られている。

なお乗用車の側部窓ガラスの多くは開放可能なスライド
ガラスであるから、アンテナ線を付設することはできな
い。またフロントガラスにアンテナ線を付設することは
視界上好ましくない。

更に、ＴＶ用アンテナ線が付設できても、国内のＴＶ放
送周波数は低ハンド（第１〜第３チヤンネルの９０〜１
０８ＭＨｚ）から高ハンド（第４〜第１２チヤンネルの
１７０〜２２２ＭＨｚ）までにわたっていて、１＼つの
アンテナ線でこれらの全帯域をカバーすることは非常に
困難である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は上述の問題にかんがみ、限られたアンテナ付設
場所を有効に利用して、ＴＶ放送電波についても良好な
受信ができるようにすることを、その目的とする。

〔藺り点を解決するための手段〕

本発明による自動車用受信装置は、自動車の窓ガラスに
付設されたアンテナ線（５，２８）と、このアンテナ線
から直接受信出力を取り出す第１の受′信系統と、この
アンテナ線から短縮コンデンサ（実施例の容量結合子１
１）を介して受信出力を取り出す第２の受信系統とを備
えている。

この構成により、１つのアンテナ線から少なくとも２バ
ンドの受信出力を取り出すことができ、例えばＦＭ帯域
用にチューニングされたアンテナ線をＴＶ受信用にも利
用÷きるようになる。

〔実施例〕

第１図は本発明の実施例を示す自動車のリア窓ガラスア
ンテナのパターン図である。リア窓ガラスｌの内側には
複数本の曇止め用ヒータ線２が付設され、母線３，４を
通じて加熱電流が供給される。アンテナ線５はヒータ線
２と平行に延びる主素子５ａを備えている。中波帯（Ａ
Ｍ放送）の受信出力を増強するために、素子５ａの一端
が折り返し部５ｂ−を経てヒータ線２の上段のほぼ中央
に結合されている。受信出力は主素子５ａの折り曲げ位
置から給電点６に導出される。このアンテナパターンは
、第１図に示された寸法を有し、主としてＦＭ帯におい
て良好な受信特性が得られるようにチューニングされて
いる。

第２図はヒータ回路図であって、自動車のメインバッテ
リー７の出力電圧がスイッチ８を介してヒータ線２の母
ｍ４に供給され、加熱電流がヒータ線２を通って母線４
から接地された母線３に流される。母線３と接地点及び
母線４とスイッチ８との間には、ラジオ周波数帯域で高
インピーダンスを呈する高周波チョークコイル９が間挿
されていて、ヒータ線２に誘導された受信信号が接地側
へ漏れるのを極力少なくしている。またスイッチ８の出
力の電源ラインと接地との間には、電源ラインに乗るノ
イズが受信信号に混入しないようにデカップリングコン
デンサ１０が接続されている。

第３図は第１図の給電点６の水平拡大断面図である。こ
の給電点６は周知のこの種の窓ガラスアンテナの給電点
よりも格段に広い面電極１２を備えている。この面電極
１２はアンテナ線５及びヒータ線と同じ材料（例えば銀
ペースト）で同じ工程で形成されたものである。ラジオ
放送電波の受信出力はこの面電極１２の一端部にはんだ
付けされた端子板１３から同軸フィーダ線１４を通って
ラジオチューナに導出される。　　、 更に、給電点６から別の帯域、例えばＴＶ放送の受信出
力を取り出すために容量結合子１１が設けられている。

この容量結合子１１は、ガラス等の絶縁板１５を介して
対向電極１６と面電極１２と対向させることによって形
成されている。ＴＶ受信出力はこの容量結合子１１を介
して同軸フィーダ線１７からＴＶチューナへ導出される
。容量結合子１１は短縮コンデンサの機能を果たし、Ｔ
Ｖ側からみた第１図のアンテナ線５の実効長は、ラジオ
側から見た実効長よりも大幅に、例えば１／２に短縮さ
れる。これによってＦＭ用にチューニングしたアンテナ
パターンを変えずに高感度のＴＶ受信を行うことができ
る。

なおラジオ受信側から見て上記容量結合子ＩＩは非常に
高いインピーダンスを持つので、ＦＭ又はＡＭ受信のた
めの性能を損なうことはない。また現実的には、車内に
おいてＴＶとラジオとを同時に視聴することは無いので
、ＴＶ／ラジオの切換スイッチを設けておけば、受信性
能について相互の影響は全く生じない。

第４図は第１図及び第３図に示すアンテナの周波数特性
図で、同軸フィーダ線１４から得られる直接受信出力は
、実線で示すようにＡＭ及びＦＭ放送帯で高利得を示す
。一方、同軸フィーダ線１２から得られる容量結合子１
１を介した受信出力は、点線で示すようＴＶ放送帯で高
利得を示す。

第５図は容量結合子１１の対向面積（容量値）を種々に
変えたときの受信出力の変化を示している。このグラフ
に示すように、二重線の直接給電出力に対して、容量結
合子１１を介した受信出力は短縮効果によってそのピー
ク点が高域側にずれるので、容量値の選定によってＴＶ
放送電波や外国ＦＭ放送電波に同調したチューニングが
可能となる。

第６図は第３図に示す容量結合子１１の変形例を示して
いる。この例では、絶縁スペーサ１９でもって空気層２
０を隔てた状態で対向電極１６を面電極１２に対向させ
、これによって形成された空気コンデンサを容量結合子
１１としている。

第７図は容量結合子１１の更に別な変形例を示す部分断
面図である。この例では、容量結合子１１の外観を考慮
して対向電極１６を半球形としている。この半球状対向
電極１６はリング状スペーサ２１を介して面電極１２上
に取付けられ、第６図と同様に空気コンデンサが形成さ
れる。この場合、面電極１２は対向電極１６と合った円
形とされる。半球状対向電極１６の空洞内において、面
電極１２にはんだ付けされた端子板１３から同軸フィー
ダ線１４を介してラジオ受信用の直接給電出力が導出さ
れる。この同軸フィーダ線１４は、リング状スペーサ２
１の一部に形成された切欠き２１ａを通って空洞内から
外部に引き出される。

この構成によれば、金属の半球帯域のみが給電点６の外
観として現れるので、美観を損なうことが無（、装飾風
に使うこともできる。

第８図はリア窓ガラスのアンテナパターン別の実施例を
示している。この例では、リア窓ガラス１のほぼ中央部
に全体としてコ字状パターンのヒータ線２が配置されて
いて、その上下のヒータ線２は母線２４で短絡され、他
端の一対の母線２５゜２６から加熱電流が流される。

第８図に示すアンテナパターンは公知のものであって、
特にＦＭ放送帯において指向特性の凹凸が生じない無指
向性が得られるようにチューニングを施したものである
。アンテナ線２８は３本の互いに平行なアンテナ素子２
９ａ、２９ｂ、２９ｃから成る主アンテナ及びこの主ア
ンテナと結合された補助アンテナ素子３０ａ、３０ｂで
もって構成されている。中央の主アンテナ素子２９ｂは
給電点３１から水平方向に延び、その先端側が下側に折
曲げられ、下側の主アンテナ素子２９ｃの端部に連なっ
ている。上側の主アンテナ素子２９ａは、給電点３１か
ら上方に延び、さらに平行に折り返され、窓ガラスｌの
ほぼ中央付近まで達している。

補助アンテナ素子３０ａは上記主アンテナ素子２９ａの
上側に設けられ、この主アンテナ素子２９ａと所定の長
さにわたって近接して対向している。この補助アンテナ
素子３０ａは窓ガラス１の中心線に関してほぼ左右対称
に配置され、その中間点が、中段の主アンテナ素子２９
ｂの中心位置から外れた位置に、主アンテナ素子２９ｂ
に平行で両端が折れ曲った連結線°３２を介して結合さ
れている。また下部補助アンテナ素子３０ｂは、下側主
アンテナ素子２９ｃとヒータ線２との間に配置され、ヒ
ータ線２と近接対向している。この補助アンテナ素子３
０ｂは窓ガラス１の中心線の部分において主アンテナ素
子２９ｃと結合されている。

補助アンテナ素子３０ｂはヒータ線２から誘導される受
信波を主アンテナ素子２９ｃの側に伝達する目的で付設
されている。従って受信波と位相上の整合を取って補助
アンテナ素子３０ｂと主アンテナ素子２９ｃとを結合す
るのが好ましく、第８図の如く、窓ガラス１の中心線の
近傍位置における結合点Ａで両者を結合したとき好まし
い結果が得られることが実験上確かめられている。この
好ましい結合状態では、上記結合点Ａが受信電界中に置
かれたアンテナの電位分布の零点に相当していると考え
られる。

上側の補助アンテナ素子３０ａについても主アンテナ素
子２９ｂと位相（またはインピーダンス）の整合を取っ
て結合するのが好ましく、補助アンテナ素子３０ａのほ
ぼ中間点から出力を取出し、これを第８図の如（主アン
テナ素子２９ｂの中心位置からずれた結合点Ｂに供給す
ることにより整合を行うことができる。Ｂ点の位置はア
ンテナの指向特性を改良して全方位角に関してほぼ円形
の無指向特性を得る上で大きい影響を有するチューニン
グポイントであることが実験上確かめられている。

上側の補助アンテナ素子３０ａは、上述の如く主アンテ
ナ素子２９ｂに受信電力を供給する機能と共に、この補
助アンテナ素子３０ａの片側の約半分に近接して配置さ
れている主アンテナ素子２９ａに誘導電力を与える機能
も有しているものと考えられる。従って補助アンテナ素
子３０ａと主アンテナ素子２９ａとの対向長さがアンテ
ナの指向特性に対して大きな影響を与える。即ち、主ア
ンテナ素子２９ａの先端から補助アンテナ素子３０ａの
信号引出し点（中点）までの水平距離にに最適値が存在
することが実験上確認されている。

このアンテナパターンの各部の寸法は図示のとおりであ
る。７０〜９０ＭＨｚのＦＭ帯においては、ピーク、デ
ィップの少ない無指向特性が得られている。

第１図の実施例と同じく、給電点３１には容量結合子が
設けられていて、ＦＭ受信用にチューニングされたパタ
ーンのアンテナ有効長を短縮して、ＴＶ受信出力も導出
できるようにしている。

以上本発明を好ましい実施例に基づいて説明したが、本
発明の技術思想に基づいて種々変更が可能である。例え
ば１つの給電点に容量結合子を複数箇所設けて、別々に
チューニングされた複数系統の受信出力を導出するよう
にしてもよい。また容量結合子の代わりに通常のコンデ
ンサ部品を用いてもよい。この場合、Ｑが高く損失の少
ないコ・ンデンサで結合するのが好ましい。

また直接給電路に３〜５μＨ程度のコイルを直列挿入し
て、容量結合子を介する給電路に対する直接電路のイン
ピーダンスの影響を軽減するようにしてもよい。

更に、直接給電路をＡＭ／ＦＭ用に使用し、容量結合子
を介する給電路は例えばＴＶ放送電波の低バンド（第１
〜第３チヤンネル）のみを受信し得るように容量値によ
るアンテナ短縮長の調整を行ない、高バンド（第４〜第
１２チヤンネル）については、別のより短波長用のＴＶ
専用アンテナから受信するようにしてもよい。この場合
には、低バンド及び高ハンドの二つの受信出力の一方を
その受信強度に応じて選択して導出するグイバシティ受
信システムに構成する。

〔発明の効果〕

本発明は上述の如く、自動車の窓ガラスに付設されたア
ンテナ線から直接出力を取出すと共に、短縮コンデンサ
を介して異なる帯域における受信出力を得るようにした
ので、窓部以外にアンテナの付設場所が無（でも、例え
ばＦＭ放送用にチューニングされた窓アンテナを利用し
てＴＶ放送も受信することができるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す自動車のりア窓ガラス
に形成されたアンテナパターン図、第２図は第１図のヒ
ータ線の電源回路図、第３図は第１図の給電点の詳細断
面図、第４図は第１図に示すアンテナの周波数特性図、
第５図は第３図に示す容量結合子の電極対向面積を種々
に変えたときの周波数特性図、第６図及び第７図は第３
図に示す容量結合子の変形例を示す部分断面図、第８図
はガラスアンテナの別の実施例を示すパターン図である
。 なお図面に用いた符号において、 １−・・−・・−・−・・・・・−リア窓ガラス２・−
・−・−・・−一−−・−・ヒータ線５−・−・−・・
−・−・−アンテナ線６・−・−・・・−−−−−−一
・・・−給電点１１・−・−−−一−−−−−−−・容
量結合子１２・・−・−−−−−−一−−−・面電極１
３・−・−−ｍ−−−・一端子板 １４・−−−−−−・−・−−−一−−同軸フィーダ線
１５・・・−・・−・−・−・・・絶縁板１６・・・・
・・−−−−−・−・一対向電極１７−・・−・−−−
−−−−一同軸フィーダ線である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、自動車の窓ガラスに付設されたアンテナ線と、この
   アンテナ線から直接受信出力を取り出す第１の受信系統
   と、このアンテナ線から短縮コンデンサを介して受信出
   力を取り出す第２の受信系統とを備える自動車用受信装
   置。 ２、上記短縮コンデンサが、上記の直接に受信出力を取
   り出す給電点において電極の面対向によって形成された
   容量結合子であることを特徴とする特許請求の範囲第１
   項に記載の自動車用受信装置。