JPS6111220Y2 - - Google Patents

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JPS6111220Y2
JPS6111220Y2 JP1981058325U JP5832581U JPS6111220Y2 JP S6111220 Y2 JPS6111220 Y2 JP S6111220Y2 JP 1981058325 U JP1981058325 U JP 1981058325U JP 5832581 U JP5832581 U JP 5832581U JP S6111220 Y2 JPS6111220 Y2 JP S6111220Y2
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molten metal
gas
stirring blade
pipe
stirring
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  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、溶融金属から溶存ガス、非金属介在
物などを効果的に除去し得る装置に関する。
鋳造前の溶融金属には多くの溶存ガス及び介在
物等が含まれており、このため鋳造物、更にはそ
れから圧延、鋳造、押出等の加工によつて製作さ
れる製品の品質を低下せしめないように、かかる
溶融金属から溶存ガスや介在物等を除いてやる必
要がある。このような溶存ガスや介在物等として
は、例えば溶融アルミニウムにあつては水素の如
き溶存ガスや、アルミニウム或いはマグネシウム
の酸化物、耐火質物質粒子等の懸濁非金属粒子な
どがあつて、これら溶存ガスや介在物等を可及的
に除去することが、鋳造溶湯処理工程の最重点管
理項目とされている。
従来より、かかる溶存ガスや介在物等を除去す
るために、溶解炉或いは保持炉内の溶融金属(溶
湯)中に塩素を含む窒素ガスなどのフラキシング
ガスを吹き込み、溶存ガス等と接触せしめて、そ
れらを除去するようにした処理装置が知られてい
る。
例えば、特公昭52−36487号公報には、静止シ
エルとその下端に設けけられた回転羽根からな
り、その回転羽根を該静止シエル内を通る回転軸
にて回転せしめることによつて静止シエルと回転
羽根との間よりフラキシングガスを切り出し、金
属溶湯中に吹き込む構造のものが提案されてい
る。ところが構造的に極めて複雑なものであつ
て、製作コストが高く、またその修理、取換えな
ども難しく、しかもフラキシングガスを切り出す
ために静止シエルと回転羽根とを摺り合わせる構
造としているため、それらの寿命が短く、耐久性
に欠如する問題があつた。
また、特公昭54−42337号公報には、直管黒鉛
パイプの下端部分に羽根車を取り付け、そのパイ
プの下端開口部からフラキシングガスを金属溶湯
内に吹き込むとともに、該羽根車の回転によつて
溶湯を撹拌せしめるようにした構造のものが示さ
れている。しかし、そのパイプから吹き込まれる
フラキシングガスの気泡が大きく、羽根車によつ
ても充分に微細化することは困難であるため、溶
湯との接触効率が悪く、他方、吹き込まれたフラ
キシングガスは羽根車の羽根の間を通り、その相
当部分が溶湯中を直上することによつて溶湯表面
に著しい波立ちを起すため、溶融金属が大気と接
する表面で酸化されて酸化物を生ずる等の問題を
も内在していた。
そこで、これらの問題の解消を図るために、本
願出願人は先に特願昭53−38390号として新しい
構造の溶湯処理装置を提案した。この新しい装置
は、フラキシングガス通路を備えたパイプの下端
部にポーラスノズルを取付けると共に、所定の撹
拌羽根、さらには定盤を設けて、該パイプと共に
回転させられる撹拌羽根により、前記ポーラスノ
ズルから金属溶湯中に吹き込まれる微細気泡状の
フラキシングガスを溶湯とともに撹拌せしめるこ
とにより、かかる気泡状ガスを溶湯中に広く分散
せしめて浮上させるようにしたものである。
そして、この装置によれば、ポーラスノズルか
ら金属溶湯中に吹き込まれた気泡状のフラキシン
グガスは、回転する撹拌羽根により微細化される
とともに、広い範囲で溶湯中を浮上させられるた
め、溶存ガス等の処理効率が高められ、またその
気泡状ガスが撹拌羽根の間を直上することが定盤
により阻止されて溶湯表面の波立ち及び酸化物の
発生が抑えられ、しかも構造が簡素化されて製造
コストの低減を図り得る等の顕著な効果が達成さ
れ得たのである。
本発明者らは、かかる優れた特徴を有する溶湯
処理装置について更に検討を進めた結果、その撹
拌羽根から隔たつた部分における処理効果の点に
つき今一歩改良すべき余地が残されている事実を
知見した。即ち、これまでは、その撹拌羽根の羽
根部分の面が回転方向に対してほぼ直角に形成さ
れていたため、溶湯全体に大きな流動状況を生じ
させ難く、その結果、撹拌羽根による処理効果は
その周囲近傍には充分及んでも、遠く隔たつた部
分まではなかなか及ばず、撹拌羽根単位の処理効
果の及び範囲は狭く限定されていたのである。従
つて、溶湯全体の均一な処理を達成するために
は、ある程度多くの撹拌羽根を設ける必要があ
り、それ故処理装置のコスト低減にも限界があつ
たのである。また、その気泡状ガスが撹拌羽根の
真直な羽根部分の間を通り抜けて真上に浮上し易
いため、溶湯表面の波立ち並びに気泡状ガスの効
果的な分散のためには、撹拌羽根の上側にかかる
通り抜けを防止する前記定盤を設けることが不可
欠ともなつていたのである。
本考案は、このような背景のもとに、本考案者
らが更に研究を重ねた結果完成されたもので、そ
の目的とするところは、フラキシングガスの微細
化、並びに広範囲な分散化を更に効果的に成し
得、より均一な溶存ガス、介在物の処理が可能で
あると共に、溶湯表面の波立ち、酸化をより簡単
に防止することが可能となる簡素な処理装置を提
供することにある。
かかる目的を達成するために、本考案は、溶融
金属中に導入せしめるためのフラキシングガスの
通路が内部に形成された、駆動手段に連結されて
回転せしめられるパイプの下端部にポーラスノズ
ルを設け、該ポーラスノズルを通じて、溶融金属
中に該フラキシングガスを細かい気泡状に導入せ
しめる一方、かかる気泡状ガスが溶融金属中を浮
上する過程においてそれを前記パイプに取り付け
られた前記ポーラスノズルよりも上方に位置する
撹拌手段の回転によつて溶融金属と共に撹拌せし
め、かかる微細な気泡状ガスを溶融金属中に分散
させて浮上せしめることにより、該溶融金属中の
溶存ガス、介在物等を該フラキシングガスにて除
去するようにした溶融金属の処理装置において、
該撹拌手段の撹拌羽根部分を、前記パイプの軸心
と直交する方向に対して放射状に突出せしめると
共に該パイプ軸心に対して所定の角度傾斜した異
なる平面上に位置するように設け、しかも該撹拌
羽根部分の上部よりもその下部の方が回転方向に
おいて前方となるように傾斜せしめる一方、該撹
拌羽根部分の下部の先端を鋭角に形成して、該傾
斜した撹拌羽根部分の回転によつて、前記浮上す
る気泡状ガスを分断、細分化せしめつつ、溶融金
属が強制的に撹拌、流通せしめられるようにした
のである。
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図には本考案に係る処理装置の一例が示さ
れており、この装置(フラキシング装置)は図示
しない溶解炉若しくは保持炉と鋳造装置との間に
設けられている。この図において、1はフラキシ
ングボツクスであり、このフラキシングボツクス
1上にフラキシング装置本体2が設置されてい
る。装置本体2の昇降部材3には継手4及びロー
タリージヨイント5を介して一対のパイプ6が取
付けられ、パイプ6はガイドレール7に案内され
る昇降部材3と共にウインチ8によつて昇降せし
められる一方、エアモータ9により回転させられ
るようになつている。パイプ6の最も下端にはポ
ーラスノプラグ10が取付けられ、該ポーラスプ
ラグ10に近接して撹拌羽根11、さらに定盤1
2がパイプ6に固定されている。ロータリージヨ
イント5に接続された図示しないフラキシングガ
ス供給管から供給されるフラキシングガスは、ロ
ータリージヨイント5を経てパイプ6内に導か
れ、ポーラスプラグ10から金属溶湯13内に吹
き込まれることとなる。他方、溶湯13の表面か
ら生ずる余剰のフラキシングガス及びガス状処理
反応生成物等は、枠体に形成されて装置本体2に
固定の隔壁14、並びに上板15によつて排ガス
ダクト16に導かれ、さらに図示しない排ガス浄
化装置に吸引されるようになつている。
また、第2図乃至第8図には、かかるパイプ6
及びその下端部に取り付けられる各部材並びにそ
れらの組付状態が示されている。先ず、パイプ6
は、第2図に示されるように、その軸心方向の中
空部がフラキシングガス通路17とされており、
また、上端部及び下端部にはそれぞれ雄ネジ部1
8,19が形成されている。また、撹拌羽根11
は、第3図及び第4図に示されるように、中心部
に取付用雌ネジ孔20を有するボス部21と該ボ
ス部21の周囲にほぼ90゜の位相差をもつて放射
状に形成された4枚の撹拌羽根部分22とを備え
ている。各々の羽根部分22はその立面方向にお
いて、垂直方向、即ちボス部21の雌ネジ孔20
の中心線を含む平面に対して、換言すればパイプ
6の軸心に対して、同じ向きに角度:θだけ傾斜
した平面上に形成されている。この傾斜角θは、
撹拌される溶融金属の種類或いは撹拌羽根11の
回転速度等、種々の10゜〜50゜の範囲で設定する
ことが撹拌効率等の点からみて望ましく、本実施
例においては約30゜に設定されている。また、羽
根部分22は第3図に矢印で示す撹拌羽根11の
回転方向との関係において、その立面方向の上部
よりも下部の方がその回転に対して前方となるよ
うに傾斜させられ、さらに上記下部の先端は鋭角
となるように形成されている。
第5図及び第6図に示される定盤12は、撹拌
羽根11の直径とほぼ等しい直径を有する円板状
の部材で、中心部に取付用の雌ネジ孔23が形成
され、またその雌ネジ孔24を中心として4個の
貫通孔24が等角度の位相で設けられ、フラキシ
ングガスの通過を許容するようになつている。さ
らに、ポーラスノズルとしてのポーラスプラグ8
は、第7図に示されるように中心部にネジ穴25
を備えた有底円筒形状をなすとともに、フラキシ
ングガスを細かい気泡状にて噴出せしめるための
多数の微孔を有している。
なお、高温の金属溶湯中に浸漬されることとな
る上記部材、すなわちパイプ6、撹拌羽根11及
び定盤12並びにポーラスプラグ10等は、熱に
侵されず、又剛性強度も高いことが要求される
が、本実施例においては人造黒鉛を素材としても
のが、用いられており、そのため耐熱性、耐久性
に秀れることは勿論、熱による変形も殆んど生じ
ることが無い。
そして、これらパイプ6及びそれに付属の各部
材は、第8図に示されるように組み付けられてい
る。つまり、パイプ6の下端部における雄ネジ孔
19の最も上側に位置して定盤12が螺合され、
次に撹拌羽根11が、その各羽根部分22の上端
部の間に定盤12の貫通孔24が位置するように
取付けられ、さらに最も下端にはポーラスプラグ
10が螺合され、パイプ6のフラキシングガス通
路17をその内部に導いている。このようにパイ
プ6の下端部には上記各部材が一体的に固定され
る一方、その上端部の雄ネジ孔18には継手4が
螺合され、該継手4を介して第1図に示されるよ
うにロータリージヨイント5側に取付けられてい
る。
かかる構成の装置を用いて金属溶湯を処理する
に際しては、先ずウインチ8により昇降部材と共
にパイプ6を下降せしめ、その下端部のポーラス
プラグ10及び撹拌羽根11並びに定盤12をフ
ラキシングボツクス1の床面近くに位置せしめる
(第1図における破線位置)。そして、図示しない
保持炉或いは溶解炉から金属溶湯、例えばアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金溶湯13がフラキ
シングボツクス1内に供給されると、ロータリー
ジヨイント5を介してフラキシングガス(例え
ば、窒素、アルゴン等の不活性ガスやこれらに塩
素を混合せしめた混合ガスなど)がパイプ6のフ
ラキシングガス通路17に導入される。他方、エ
アモータ9の駆動によつてパイプ6と共に撹拌羽
根11等が回転せしめられる。
フラキシングガス通路17に導入されたフラキ
シングガスは、その通路17を経てポーラスプラ
グ10に至り、そこの多数の微細孔より金属溶湯
13中に吹き込まれて、微細な独立した気泡とな
る。そしてこのフラキシングガス気泡は溶湯13
中を浮上することとなるが、その浮上の過程にお
いて、回転する撹拌羽根11の撹拌作用並びにカ
ツト作用によつて、かかる気泡は凝集しないよう
に且つ溶湯の熱により粗大化しないようにされる
と共に、更に微細な気泡に分断、細分化される。
ここで、撹拌羽根11の羽根部分22が傾斜させ
られ、また回転方向に対して前方となる羽根部分
22の下部が鋭角に尖つているため、かかる気泡
は極めて効果的に且つ微細に細分化されるように
なるのである。
しかも、かかる撹拌羽根11はその傾斜した羽
根部分22によつて溶湯13を、単に撹拌羽根1
1を中心とする水平方向の湯流のみならず、上下
方向にも強制的に流動せしめ、溶湯13内に対流
を発生させる。そして、微細な気泡はこの流動、
対流と共に撹拌羽根11の周囲はもちろんのこ
と、そこから遠く隔つた部分にまで移動、分散せ
しめられて、溶湯13中をほぼ均一な分布をもつ
て浮上させられるため、溶湯13に充分広い範囲
で且つより多くの頻度、長時間の接触をなす。そ
の結果、溶湯13の極めて均一な処理が可能とな
るのである。
なお、撹拌羽根11により斜め上方に押し上げ
られるように流動させられる溶湯13並びにそれ
らに伴つて移動せしめられるガス気泡は、撹拌羽
根11の上側に位置する定盤12に当たることに
より、一部を除いてほぼ水平方向に押し拡げられ
る。この定盤12によつてガス気泡の広範囲且つ
均一な分散効果は相剰的に高められるとともに、
多くのガス気泡が撹拌羽根11を通り抜けて直上
することが防止され、溶湯表面からかかるガス気
泡がにげる際にその表面に踊りを発生させること
が殆んどない。しかも、定盤12に設けられた貫
通孔24により、定盤12に押し当てられたガス
気泡の一部は貫通孔24を通り抜けて定盤12の
上方を浮上させられるため、定盤12の上方部分
の溶湯13中を浮上するフラキシングガス気泡が
囲りに比べて希薄となることがなく、溶湯13全
体における均一な処理が達成されることとなるの
である。ところで、定盤12のもつ大きな機能と
して、撹拌羽根11の撹拌作用に起因する溶湯表
面の波立ちを小さく抑える効果がある。そのた
め、撹拌される溶湯13がその表面で大気(雰囲
気)にて酸化されて、そこに酸化物が発生するこ
とが低く抑えられているのである。
このように、溶湯13に対する接触面積も、時
間、頻度を十分に高められたガス気泡が、溶湯1
3全体に亘つて均一に浮上せしめられるため、よ
り効果的な脱ガス(例えば脱水素、Al+3/2Cl2
→AlCl3↑など)、脱Na(Na+1/2Cl2→NaClな
ど)と共に、溶湯中に浮遊する酸化物やその他の
非金属介在物などのムラのない吸着浮上分離が進
行するのである。
かくの如き効果的なフラキシング処理は、保持
炉或いは溶解炉から連続的に供給される金属溶湯
に対して連続的に施され、そして浄化された金属
溶湯は鋳込樋を通じて鋳造装置に送られ、目的と
する鋳塊が製造されることとなる。なお、このフ
ラキシング処理中、溶湯表面から雰囲気中に逃出
する余剰のフラキシングガス(N2,Cl2など)や
反応生成物(AlCl3,NaCl,Al2O3,MgO,MgCl
など)は、排ガスダクト16を通じて、図示しな
い排ガス浄化装置に吸引され、所定の処理が施さ
れることとなる。
ここで、上記のようなフラキシング処理効率の
著しい向上により、フラキシングガスの使用量並
び排ガス浄化装置消耗資材(例えばNaOH、
H2SO4など)の使用量は、かなり削減し得ること
が可能となり、フラキシング処理コストをそれだ
け低下させ得ることとなるのである。
以上、本考案の好ましい一実施例について説明
してきたが、本考案はかかる実施例にのみ限定さ
れるものでは決してなく、本考案の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて種々の変更を加えた態様で実施
し得るものである。
例えば、撹拌羽根とポーラスノズルとしてのポ
ーラスプラグとは一体構造とすることも可能で、
撹拌羽根11のボス部21をポーラス構造にし
て、かかるボス部21をそのままポーラスノズル
として用いれば、前記ポーラスプラグ10を設け
る必要は無くなる。
さらに前記実施例において設けられていた定盤
は必ずしも必須の要件ではなく、それが無くても
金属溶湯は撹拌羽根の傾斜した羽根部分により強
制的に流動(対流)せしめられるとともにフラキ
シングガス気泡も広く且つ均一に分散されて浮上
することができる。なお、ここでより大きな上下
方向の対流効果も期待される。しかも羽根部分が
垂直方向で傾斜させられているため、その羽根部
分の間をかかるガス気泡が真上に通り抜け難く、
定盤が無くても撹拌羽根の真上の溶湯表面に踊り
が生ずるおそれは殆んどない。結局、定盤を設け
る必要が生ずるのは、激しい撹拌が行なわれて溶
湯表面に波立ちが起こるおそれがある場合であ
り、その場合に定盤を設ければかかる波立ちは抑
制される。
なお、撹拌羽根の羽根部分の形状、枚数等、適
宜選択し得ることは言うまでもなく、本考案はそ
の他にも種々の態様で実施し得ることはもちろん
である。
以上詳記したように本考案にかかる処理装置に
よれば、傾斜した羽根部分を備えた撹拌手段の回
転によつて、極めて微細に分断されたフラキシン
グガス気泡が金属溶湯の大きな流動(対流)に伴
つて撹拌羽根から遠く隔つた部分にも広く分散さ
れるとともに、均一な分布で溶湯全体に亘つて浮
上させられるため、溶湯に対するガス気泡の接触
面積並びに接触頻度が格段に向上し、また金属溶
湯全体を通してムラのない均一な処理が可能とな
る。このように処理効率が著しく改善されたこと
により、処理時間の短縮、或いは処理用ガスの節
約が図られる一方、鋳造された後の製品品質の向
上すなわち、フクレ、エツジ割れ或いは表面異常
等の発生を末然に防ぐことができる。
しかも、撹拌手段(羽根)の撹拌効果はその近
傍のみならず広い範囲に及ぶため、大量の溶湯を
処理する場合にあつても、最少の撹拌手段を設け
るだけで済み、従つて装置構造が簡略化され得
て、全体として低コストの装置と為し得ることと
なつたのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例に係る装置の正面図
(一部断面)である。第2図は第1図におけるパ
イプの正面図、第3図は撹拌羽根の平面図であり
第4図はその正面図である。第5図は定盤の平面
図であり第6図はその正面断面図、第7図はポー
ラスプラグの正面断面図であり、第8図は第2図
〜第7図における各部材の組付状態を示す正面断
面図である。 1……フラキシングボツクス、2……フラキシ
ング装置本体、6……パイプ、10……ポーラス
プラグ(ポーラスノズル)、11……撹拌羽根
(撹拌手段)、12……定盤、13……金属溶湯
(溶融金属)、17……フラキシングガス通路、2
2……撹拌羽根部分、24……貫通孔。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 溶融金属中に導入せしめるためのフラキシン
    グガスの通路が内部に形成された、駆動手段に
    連結されて回転せしめられるパイプの下端部に
    ポーラスノズルを設け、該ポーラスノズルを通
    じて、溶融金属中に該フラキシングガスを細か
    い気泡状に導入せしめる一方、かかる気泡状ガ
    スが溶融金属中に浮上する過程において、それ
    を前記パイプに取付けられた前記ポーラスノズ
    ルよりも上方に位置する撹拌手段の回転によつ
    て溶融金属と共に撹拌せしめ、かかる微細な気
    泡状ガスを溶融金属中に分散させて浮上せしめ
    ることより、該溶融金属中の溶存ガス、介在物
    等を該フラキシングガスにて除去するようにし
    た溶融金属の処理装置において、 該撹拌手段の撹拌羽根部分を、前記パイプの
    軸心と直交する方向に対して放射状に突出せし
    めると共に該パイプ軸心に対して所定の角度傾
    斜した異なる平面上に位置するように設け、し
    かも該撹拌羽根部分の上部よりもその下部の方
    が回転方向において前方となるように傾斜せし
    める一方、該撹拌羽根部分の下部の先端を鋭角
    に形成して、該傾斜した撹拌羽根部分の回転に
    よつて、前記浮上する気泡状ガスを分断、細分
    化せしめつつ、溶融金属が強制的に撹拌、流動
    せしめられるようにしたことを特徴とする溶融
    金属の処理装置。 (2) 前記撹拌手段の上方に位置するように、水平
    方向に所定の広がりを持つ定盤を設けると共
    に、該定盤に適数個の貫通孔を設けて、該貫通
    孔を通じて前記導入された気泡状ガスの一部が
    浮上せしめられるようにした実用新案登録請求
    の範囲第1項記載の装置。 (3) 前記撹拌手段の撹拌羽根部分が、前記パイプ
    軸心に対して為す角度:θが10゜〜50゜の範囲
    内となるように、傾斜せしめられている実用新
    案登録請求の範囲第1項または第2項記載の装
    置。
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JPH0645121B2 (ja) * 1990-05-22 1994-06-15 功 庄田 工作機用角のみの回動装置

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