JPH07207373A - AlまたはAl合金溶湯の処理法 - Google Patents

AlまたはAl合金溶湯の処理法

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JPH07207373A
JPH07207373A JP327894A JP327894A JPH07207373A JP H07207373 A JPH07207373 A JP H07207373A JP 327894 A JP327894 A JP 327894A JP 327894 A JP327894 A JP 327894A JP H07207373 A JPH07207373 A JP H07207373A
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Kazutaka Kunii
一孝 國井
Motohiro Nagao
元裕 長尾
Kenji Osumi
研治 大隅
Kiyomasa Oga
清正 大賀
Motohiro Arai
基浩 新井
Joji Masuda
穣司 益田
Takayuki Kitano
貴之 北野
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 AlまたはAl合金溶湯内に回転式ノズルを
浸漬し、該ノズルを回転させながら該ノズルから不活性
ガスを吹き込み、不活性ガス噴出流を回転による剪断力
で分断することにより微細気泡として溶湯中へ供給し、
溶湯中の不純物を該微細気泡の上昇に伴わせて浮上分離
する方法において、溶解炉の内周壁に渦流形成防止部材
を設けると共に、回転式ノズルの先端を400〜650
m/分の周速度で回転せしめ、湯面上の空気の巻き込み
による溶湯の酸化を防止しつつ不純物除去を行なう。 【効果】 溶解内壁に渦流形成防止部材を配置すると共
に、回転型ノズルを使用してAl合金内へ不活性ガスを
吹き込み、あるいは不活性ガスと共に精錬用フラックス
を吹き込むことによって、Al合金溶湯の清浄度を効果
的に高めることができる。また、その結果として、その
後の溶湯濾過に使用されるフィルターの寿命も高めるこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAlまたはAl合金溶湯
の処理法に関し、特に溶湯中の水素や精錬工程で浮上し
きれずに溶湯内に浮遊する不純物の除去効率を高め、あ
るいは精錬剤吹き込み法を採用する場合の精錬効率を高
め、清浄度の高いAlまたはAl合金を効率よく得るこ
とができる様に工夫された処理法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】AlおよびAl合金(以下、Al合金で
代表することがある)は軽量で加工性に優れ、且つ耐食
性が良好で美観にも優れるといった様々の特徴を有して
いるので、運輸、建設、包装分野を始めとして多くの分
野で広く使用されている。
【0003】しかし、近年Al合金製品に対する高品質
化の要求は益々高まっており、不純物に起因する欠陥の
発生がこれまで以上に問題視される様になってきてい
る。その中でも、不純介在物欠陥や水素等のガス欠陥は
大きな問題として指摘されており、それらの欠陥を解消
することは当面の重要な課題とされている。
【0004】こうした課題の改善策として現在汎用され
ているのは、不活性ガス吹き込みによる清浄化法、中で
も不活性ガスを微細気泡として溶湯中へ吹き込み、脱ガ
スと不純介在物の浮上分離を促進する方法である。微細
気泡として吹き込む具体的な手段としては、溶湯内に回
転式のノズルを浸漬配置し、該ノズルを回転させながら
不活性ガスを吹き込み、ノズルの回転によって吹き込み
ガス流に加わる剪断力を利用してガスを微細気泡として
溶湯内へ供給する方法であり、この方法を採用すれば、
溶湯中の水素ガス等が不活性ガスの微細気泡に拡散捕集
されて湯面上方に放散され、脱ガス効果が高められると
共に、不溶性の不純介在物も該微細気泡に付着して湯面
上に浮上し易くなるため、溶湯の清浄化効果は一段と高
められることが確認されている。
【0005】また、Al合金溶湯の精錬を行なう際に、
精錬剤を不活性ガスによって吹き込むに当たり、該吹き
込みランスを回転型とし、該ランスを回転させながら不
活性ガスと共に精錬剤を溶湯中へ吹き込むことにより、
溶湯への精錬剤の拡散を促進すると共に、吹き込みガス
の微細化によって精錬により生成する介在物の浮上およ
び脱ガスを促進し精錬効率を高める方法も、有効な方法
として実用化されている(特公昭59ー38815号、
同60−45929号、特開平5−156377号
等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】該ノズル回転吹き込み
法によって吹込みガスの微細化を行なう場合、満足のい
く微細化を達成し得る様な剪断力を得るには、ノズルを
かなり高速で回転させなければならず、それに伴って溶
解炉内における溶湯が渦流を生じて湯面上方の大気を巻
き込み易くなり、溶湯内に酸素が混入して酸化物系介在
物が生じ易くなるという弊害が生じ、溶湯の清浄度が却
って低下することにもなりかねない。
【0007】従って、ノズルの回転は、渦流によって湯
面上大気の巻き込みが起こらない程度に抑えなければな
らず、結局のところ、ノズル回転による吹き込みガス微
細化効果を有効に発揮させることができない。本発明は
上記の様な事情に着目してなされたものであって、その
目的は、ノズル回転による渦流形成を可及的に防止する
ことによって大気混入による溶湯の酸化を生じることな
く、ノズルを十分な高速で回転させて吹き込みガスを十
分に微細化し、ガス吹き込みによる清浄化効果を一段と
高めることのできる方法を提供しようとするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成した本発
明に係る処理法の構成は、AlまたはAl合金溶湯内に
回転式ノズルを浸漬し、該ノズルを回転させながら該ノ
ズルから不活性ガスを吹き込み、不活性ガス噴出流を回
転による剪断力で分断することにより微細気泡として溶
湯中へ供給し、溶湯中の不純物を該微細気泡の上昇に伴
わせて浮上分離する方法において、溶解炉の内周壁に渦
流形成防止部材を設けると共に、回転式ノズルの先端を
400〜650m/分の周速度で回転せしめ、湯面上の
空気の巻き込みによる溶湯の酸化を防止しつつ不純物除
去を行なうところに要旨を有するものである。
【0009】上記において渦流形成防止部材は、炉中心
方向に向けて放射状に2〜10枚設け、また該渦流形成
防止部材の炉中心方向長さは、溶解炉半径の1/2〜1
/10の範囲とするのがよい。また、不活性ガスの吹き
込みに当たり、該不活性ガスをキャリアガスとして活用
し、同時に精錬用フラックスを吹き込んで精錬を行なう
ことも有効である。
【0010】
【作用】以下、実験の経緯を追って本発明の構成および
作用効果を詳細に説明する。回転型ノズルを用いて不活
性ガスを溶湯内に吹き込む場合、前述の如くノズルの回
転数を高めるにつれて、溶解炉内の溶湯は連れ回りを起
こし、ノズル回転軸を中心として湯面が凹上にくぼむ渦
流が発生し、それに伴って溶湯内への大気(酸素)の巻
き込みが起こり易くなる。その結果、溶湯の酸化が起こ
り易くなって酸化物系介在物量が却って増大してくる。
【0011】ちなみに図1は、ノズルの回転によって溶
湯に生じる渦流中心部のくぼみ深さと溶湯清浄度の相関
関係を調べた結果を示したものである。尚溶湯の清浄度
は、該溶湯を用いて鋳造した製品中に存在する非金属系
介在物を蛍光探傷法によって測定し、10μm以上の大
きさの介在物が1cm2 当たりに存在する数によって評
価した。
【0012】図1からも明らかである様に、渦流の深さ
と溶湯清浄度の間には明らかな相関性が認められ、該渦
の深さが溶湯中へのノズル浸漬深さの1/2を超える
と、溶湯清浄度は極端に悪くなることが分かる。これ
は、渦流によって溶湯内への大気(酸素)の巻き込みが
起こり、溶湯が酸化されたことによることは明らかであ
る。
【0013】さて、この様な渦流による酸素の巻き込み
を防止するには、ノズルの回転数を低めに抑えればよい
のであるが、それでは吹き込みガスの微細化効果が有効
に達成できず、回転型ノズルを使用することによる清浄
化促進効果を有効に生かすことができない。
【0014】そこで本発明者らは、ノズルを高速で回転
させた場合でも渦流を生じさせない様な方法について研
究を進めてきた結果、溶解炉の内周壁に渦流形成防止部
材を設けてやれば、ノズル回転による溶湯の連れ回りが
該渦流形成防止部材によって遮断され、渦流の形成を効
果的に防止できることを知った。即ち、溶解炉の内周壁
に渦流形成防止部材を取りつけておけば、ノズルを高速
で回転させた場合でも渦流が殆ど形成されず、その結
果、溶湯内への雰囲気ガスの巻き込みが起こらなくなっ
て溶湯の酸化が防止され、吹き込みガスの微細化による
清浄化効果のみをうまく活用することができるのであ
る。
【0015】渦流形成防止部材の具体的形状、取り付け
数、寸法等は特に限定されないが、本発明者らが実験に
よって確認したところによると、その横幅は、溶解炉の
内半径の1/2〜1/10とし、これを溶解炉の中心方
向に向けて放射状に2〜10設けてやれば、渦流防止効
果がより確実に発揮されることをつきとめた。この時、
複数の渦流形成防止部材は、全てばらばらの角度で設置
することも勿論可能であるが、全ての渦流形成防止部材
を溶解炉の中心方向に等角度で設置することによって渦
流防止効果をより効果的に発揮せしめ得ることが確認さ
れた。
【0016】ちなみに表1は、渦流形成防止部材の横幅
を溶解炉の内半径の1/3、ノズル回転の周速度を45
0m/分に設定し、2〜15枚の渦流形成防止部材を夫
々不等角度で設置した場合と、全ての渦流形成防止部材
を等角度(溶解炉中心方向に向けて放射方向)に設置し
た場合における溶解炉中心部の湯面の窪み深さに与える
影響を調べた結果を示したものである。但しくぼみ深さ
は、溶解炉内の静止状態における湯面深さを1としたと
きの深さ比率を表わしている。
【0017】
【表1】
【0018】この結果からも明らかである様に、渦流形
成防止部材は溶解炉内周壁に炉中心方向に向けて放射状
に等角度で設けることにより最も高い渦流防止効果を得
ることができ、またその設置数は多い方が好ましい様で
あるが、10枚以上に増やしてもそれ以上の効果の向上
は認められないので、実用性を考えれば10枚程度以
下、より一般的には5枚程度で十分であることが分か
る。
【0019】ちなみに図2は、渦流形成防止部材の横幅
を溶解炉の内半径の1/3、ノズル回転の周速度を45
0m/分に設定し、渦流形成防止部材設置の効果と設置
コストの関係を、種々の実験結果から割り出して示した
ものであり、この図からも、渦流形成防止部材の好まし
い設置数は2〜5枚程度であることが分かる。
【0020】また渦流形成防止部材の横幅は、前述の如
く溶解炉の内半径の1/2〜1/10の範囲が好まし
く、横幅が小さ過ぎる場合は十分な渦流防止効果が得ら
れにく、一方横幅が大き過ぎる場合は、湯面の波立ちが
起こり易くなって湯面からの酸素の混入が生じ易くなる
傾向が表われてくる。渦流形成防止部材の形状・構造に
は一切制限がなく、板状、円弧状、穴あき板状等どの様
なものであっても構わないが、最も一般的なのは平板状
のものである。
【0021】図3は、本発明で使用する溶解炉の形状を
例示する概念図で、図3(A)は縦断面、図3(B)は
横断面を示すものであり、図中1は溶解炉本体、2は渦
流形成防止部材、3は回転型ガス吹き込みノズルを夫々
示している。
【0022】尚、本発明においては、該渦流形成防止部
材を溶解炉の内壁から内方向に向けて取りつけることが
不可欠の要件であり、例えば不活性ガス吹き込みノズル
のシャフト部(即ち、溶解炉の中心部)に設けても、本
発明で意図する様な渦流防止効果を得ることはできな
い。しかして、渦流による湯面のくぼみは溶湯の中心部
で起こるので、炉中心部に渦流形成防止部材を設けるこ
とによっても該くぼみの発生防止に有効であるとも考え
られるが、ノズルの回転に伴って生じる溶湯の渦流は遠
心力の作用によって生じると考えられるので、こうした
観点からすると、炉壁側に渦流形成防止部材を設けるこ
との有用性を理解することができる。
【0023】また、溶解炉の形状には一切制限がなく、
最も一般的なのは横断面が円形のものであるが、この他
楕円形、あるいは矩形や長方形等の多角形状の溶解炉を
使用すれば、溶解炉自体の形状特性によって渦流が抑制
されるので、場合によってはこの様な異形横断面の溶解
炉を使用することも可能である。
【0024】かくして、溶解炉の内壁に渦流形成防止部
材を設けることによってノズルの回転による渦流とそれ
に伴う溶湯の酸化を防止することができるので、ノズル
を十分な高速度で回転させながら不活性ガス吹き込みを
行なうことができ、それに伴って不活性ガスの微細化効
果を十分に高めることができるので、溶湯内の例えば水
素等の溶在ガスや微細な不純介在物の浮上分離を著しく
高めることが可能となる。
【0025】このとき、ノズル回転による剪断力を十分
に生かして吹き込みガスの微細化効果を有効に発揮させ
るには、該ノズル先端部の回転周速度を400m/分以
上にしなければならず、これ未満の周速度では、ガス微
細化による清浄度向上効果を有為に発揮させることがで
きない。しかし、回転周速度が高くなり過ぎると、渦流
形成防止部材の設置とも相まって湯面の波立ちが著しく
なり、湯面での酸素の混入によって溶湯の酸化がむしろ
起こり易くなる傾向が生じてくるので、該ノズルの回転
周速度は650m/分程度以下に抑えることが望まし
い。こうした観点からノズルのより好ましい回転周速度
は450〜600m/分の範囲である。
【0026】尚上記では、不活性ガス吹き込みによるA
l合金溶湯の清浄化効果について説明してきたが、こう
した本発明の作用効果は、精錬用フラックスを不活性ガ
スと共に吹き込む場合においても同様に効果的に発揮さ
れる。即ち不活性ガスをキャリアガスとして精錬用フラ
ックスを溶湯内に吹き込む場合は、精錬用フラックスを
溶湯内へ速やかに且つ均一に分散させることによって精
錬効率を高めることができ、このときキャリアガスを回
転型ノズルから高速で吹き込むほど溶湯へのフラックス
の拡散は促進され、しかも、キャリアガスの微細気泡に
よる脱ガス効果も有効に発揮されるが、この場合も溶湯
が渦流を形成すると、雰囲気ガスの巻き込みによって精
錬効果が阻害されると共に、湯面に折角浮上分離した不
純介在物が再び溶湯内に巻き込まれる現象が生じてく
る。ところが上記本発明によってフラックス吹き込み時
のノズル回転による渦流の発生を防止すると、こうした
雰囲気ガスの混入が防止されると共に、一旦浮上分離し
た不純介在物の巻き込みも起こらなくなり、少ない処理
時間で高い精錬効果を得ることができるのである。
【0027】かくして本発明によれば、ガス吹き込みあ
るいは精錬剤のキャリアガス吹き込み処理時における脱
ガス効果および介在物除去効果を著しく高めることがで
きるので、鋳塊の清浄度が高められると共に、その後の
フィルター濾過におけるフィルターの目詰まりも著しく
抑制することができ、フィルター寿命の延長にも寄与す
ることができる。
【0028】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はもと
より下記実施例によって制限を受けるものではなく、前
後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施
することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の
技術的範囲に含まれる。
【0029】実施例1(不活性ガス吹き込み) 下記の諸条件でAl合金溶湯の不活性ガス吹き込みによ
る清浄化処理を行なった。 溶解炉:電気抵抗加熱型溶解炉、大気溶解、750℃ 溶解原料:純Al(JIS1100)およびAl合金
(JIS2000、JIS3000、JIS4000、
JIS500、JIS6000、JIS7000)、1
トン 溶解炉形状:直径1mの円形断面炉、1編1mの正方形
断面炉または1.5×1mの矩形断面炉使用 渦流形成防止部材:溶解炉の対角線状に内壁から2枚設
置 不活性ガス吹き込み:回転型ノズルの吹き出し口を回転
周速度400〜650m/分で回転させながら、窒素ガ
スを100Nリットル/分で10分吹き込み フィルター濾過:三井金属社製チューブラーフィルタ
18本使用 鋳造:直径300mmのビレットに半連続鋳造 検査:ビレットを50mmごとに段削りし、蛍光探傷法
により介在物検査 清浄度評価: 溶湯水素濃度 ◎:0.15cc/100gAl以下 ○:0.20cc/100gAl以下 ×:0.20cc/100gAl超 非金属介在物 ○:10μm以上の介在物が10m2
に1以下 △:10μm以上の介在物が10m2 内に5以下 ×:10μm以上の介在物が10m2 内に5超
【0030】結果は表2に示す通りであり、溶解炉内に
適性寸法の渦流形成防止部材を取り付け、且つガス吹き
込みノズルを400〜650m/分の周速度で回転させ
ながら不活性ガスを吹き込むことによって、溶湯の清浄
度を効果的に高め得ることが分かる。
【0031】
【表2】
【0032】実施例2 溶解炉:20t重油焚き反射炉、大気溶解、750℃ 溶解原料:JIS3004系、スクラップ配合、20t 溶解炉形状:直径1mの円形断面炉使用 渦流形成防止部材:溶解炉半径の1/3のサイズの渦流
形成防止部材を、溶解炉の対角線状に内壁から2枚設置 溶解炉内精錬:回転型ノズルの吹き出し口(直径20m
m)を回転周速度450m/分で回転させながら、フオ
セコジャパン社製JDR1166(KCl系フラック
ス、溶湯重量の0.1重量%)を窒素ガス100Nリッ
トル/分×10分と共に吹き込み 炉外精錬:(株)神戸製鋼所製のバフクリーン使用 溶湯重量…1トン 溶湯流速…200kg/分 N2 ガス吹込…70Nリットル/分 フラックス…JDR1166(同前)20kg(対溶湯
重量で0.1%) 吹込みガスノズル…回転型ノズル、周速度500m/分 フィルター濾過:三井金属社製チューブラーフィルタ
18本使用 鋳造:直径300mmのビレットに半連続鋳造 検査:ビレットを50mmごとに段削りし、蛍光探傷法
により介在物検査
【0033】結果は、渦流発生防止部材の設けられてい
ない溶解炉を使用し、回転型ノズルの周速度を200m
/分に低下させた以外は上記と全く同様にして得た結果
と共に表3に示す通りであり、鋳塊検査による介在物欠
陥においては従来法とあまり差が認められなかったが、
フィルター寿命において著しい差が認められた。
【0034】
【表3】
【0035】実施例3 精錬用フラックスとしてK2 SO4 を使用した以外は前
記実施例2と全く同様にして実験を行ない、表4に示す
結果を得た。
【0036】
【表4】
【0037】実施例4 精錬用フラックスとしてKCl−K2 SO4 を使用した
以外は前記実施例2と全く同様にして実験を行ない、表
5に示す結果を得た。
【0038】
【表5】
【0039】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、溶
解内壁に渦流形成防止部材を配置すると共に、回転型ノ
ズルを使用してAl合金内へ不活性ガスを吹き込み、あ
るいは不活性ガスと共に精錬用フラックスを吹き込むこ
とによって、Al合金溶湯の清浄度を効果的に高めるこ
とができる。また、その結果として、その後の溶湯濾過
に使用されるフィルターの寿命も高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、回転型ノズルを使用してガス吹き込み
を行なったときに形成される渦流のくぼみ深さと介在物
欠陥数の関係を示すグラフである。
【図2】渦流形成防止部材の設置数と渦流防止効果およ
び設置コストの関係を示すグラフである。
【図3】本発明で使用される溶解炉を例示する概念説明
図である。
【符号の説明】
1 溶解炉本体 2 渦流形成防止部材 3 回転型ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大賀 清正 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 新井 基浩 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 益田 穣司 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内 (72)発明者 北野 貴之 山口県下関市長府港町14番1号 株式会社 神戸製鋼所長府製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlまたはAl合金溶湯内に回転式ノズ
    ルを浸漬し、該ノズルを回転させながら該ノズルから不
    活性ガスを吹き込み、不活性ガス噴出流を回転による剪
    断力で分断することにより微細気泡として溶湯中へ供給
    し、溶湯中の不純物を該微細気泡の上昇に伴わせて浮上
    分離する方法において、 溶解炉の内周壁に渦流形成防止部材を設けると共に、回
    転式ノズルの先端を400〜650m/分の周速度で回
    転せしめ、湯面上の空気の巻き込みによる溶湯の酸化を
    防止しつつ不純物除去を行なうことを特徴とするAlま
    たはAl合金溶湯の処理法。
  2. 【請求項2】 渦流形成防止部材を、炉中心方向に向け
    て放射状に2〜10枚設ける請求項1に記載の処理法。
  3. 【請求項3】 渦流形成防止部材の炉中心方向長さを、
    溶解炉半径の1/2〜1/10とする請求項1または2
    に記載の処理法。
  4. 【請求項4】 不活性ガスと共に精錬用フラックスの吹
    き込みを行なう請求項1〜3のいずれかに記載の処理
    法。
JP327894A 1994-01-17 1994-01-17 AlまたはAl合金溶湯の処理法 Withdrawn JPH07207373A (ja)

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