JPS61106708A - 鉄系金属表面の焼入れ方法 - Google Patents
鉄系金属表面の焼入れ方法Info
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- JPS61106708A JPS61106708A JP22787184A JP22787184A JPS61106708A JP S61106708 A JPS61106708 A JP S61106708A JP 22787184 A JP22787184 A JP 22787184A JP 22787184 A JP22787184 A JP 22787184A JP S61106708 A JPS61106708 A JP S61106708A
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- Japan
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- laser
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- hardening
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
この発明は、炭素鋼、低合金鋼、高合金鋼、普通あるい
は合金鋳鉄などの鉄系金属の表面を焼入れするのに利用
される鉄系金属表面の焼入れ方法に関するものである。
は合金鋳鉄などの鉄系金属の表面を焼入れするのに利用
される鉄系金属表面の焼入れ方法に関するものである。
(従来技術〕
従来の鉄系金属表面の焼入れ方法としては、古くからは
例えば加熱炉内で鉄系金属よりなる物品をオーステナイ
ト域温度に加熱したのち水冷、油冷、空冷等して焼入れ
するものがあり、また表面のみを硬化させるものとして
、高周波焼入れや火炎焼入れなどがあった。一方、近年
においては、表面のみを硬化させるものとして、レーザ
加熱によるレーザ焼入れが注目されるようになってきた
。このレーザ焼入れは、例えば第4図に示すように、鉄
系金属1の表面に、レーザ吸収材2としてブラックペイ
ントを塗付し、この塗付面に集光レンズ3を介してレー
ザ光4を矢印A方向に順次照射することにより、前記鉄
系金属1の表面に焼入れ層5を形成する方法である。
例えば加熱炉内で鉄系金属よりなる物品をオーステナイ
ト域温度に加熱したのち水冷、油冷、空冷等して焼入れ
するものがあり、また表面のみを硬化させるものとして
、高周波焼入れや火炎焼入れなどがあった。一方、近年
においては、表面のみを硬化させるものとして、レーザ
加熱によるレーザ焼入れが注目されるようになってきた
。このレーザ焼入れは、例えば第4図に示すように、鉄
系金属1の表面に、レーザ吸収材2としてブラックペイ
ントを塗付し、この塗付面に集光レンズ3を介してレー
ザ光4を矢印A方向に順次照射することにより、前記鉄
系金属1の表面に焼入れ層5を形成する方法である。
しかしながら、このような従来のレーザ光を使用した鉄
系金属表面の焼入れ方法にあっては、レーザ吸収材2と
して用いるブラックペイントの熱容量が小さく、しかも
基板すなわち鉄系金属1の表面への熱伝達特性が良いこ
とから、その結果として、鉄系金属1.の表面が急激に
加熱されることになる。そのため、焼入れ層5を深くす
ることを目的として、前記レーザ吸収材2の塗付面に投
与されるエネルギーが高くなる条件でレーザ光41.1 ・1. を照射すると、鉄系金属1の表
面で溶融が生じ、特に鋳鉄においては、黒鉛が存在して
いた部分の周囲で著しい表面溶融が生じ、その結果とし
て鉄系金属1の表面を溶融させることなく深い焼入れ層
を得ることが困難であるという問題点があった。
系金属表面の焼入れ方法にあっては、レーザ吸収材2と
して用いるブラックペイントの熱容量が小さく、しかも
基板すなわち鉄系金属1の表面への熱伝達特性が良いこ
とから、その結果として、鉄系金属1.の表面が急激に
加熱されることになる。そのため、焼入れ層5を深くす
ることを目的として、前記レーザ吸収材2の塗付面に投
与されるエネルギーが高くなる条件でレーザ光41.1 ・1. を照射すると、鉄系金属1の表
面で溶融が生じ、特に鋳鉄においては、黒鉛が存在して
いた部分の周囲で著しい表面溶融が生じ、その結果とし
て鉄系金属1の表面を溶融させることなく深い焼入れ層
を得ることが困難であるという問題点があった。
(発明の目的)
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、レーザ光を用いて鉄系金属表面を焼入れする
に際し、前記鉄系金属の表面を溶融することなく深い焼
入れ層を得ることが可能である鉄系金属表面の焼入れ方
法を提供することを目的としている。
たもので、レーザ光を用いて鉄系金属表面を焼入れする
に際し、前記鉄系金属の表面を溶融することなく深い焼
入れ層を得ることが可能である鉄系金属表面の焼入れ方
法を提供することを目的としている。
(発明の構成)
この発明は、鉄系金属表面にレーザ吸収材を被覆してレ
ーザ焼入れをするに際し、前記レーザ吸収材の前記鉄系
金属表面への熱伝達特性を低下させることなく見かけの
熱容量を大きくすることを狙いとして、前記レーザ吸収
材の主成分を特定するようにしたものである。すなわち
、この発明による鉄系金属表面の焼入れ方法は、前記鉄
系金属 ;□表面を焼入れするに際し、前記
鉄系金属のオーステナイト域温度あるいはそれ以上の温
度の融点をもつ金属を主成分とするレーザ吸収材にて前
記鉄系金属表面を被覆した後、レーザ照射して前記レー
ザ吸収材を溶融させることにより前記鉄系金属表面を間
接加熱し、前記鉄系金属を溶融させることなくその表面
を焼入れするようにしたことを特徴としている。
ーザ焼入れをするに際し、前記レーザ吸収材の前記鉄系
金属表面への熱伝達特性を低下させることなく見かけの
熱容量を大きくすることを狙いとして、前記レーザ吸収
材の主成分を特定するようにしたものである。すなわち
、この発明による鉄系金属表面の焼入れ方法は、前記鉄
系金属 ;□表面を焼入れするに際し、前記
鉄系金属のオーステナイト域温度あるいはそれ以上の温
度の融点をもつ金属を主成分とするレーザ吸収材にて前
記鉄系金属表面を被覆した後、レーザ照射して前記レー
ザ吸収材を溶融させることにより前記鉄系金属表面を間
接加熱し、前記鉄系金属を溶融させることなくその表面
を焼入れするようにしたことを特徴としている。
この発明が適用される鉄系金属としては、炭素鋼、低合
金鋼、高合金鋼、普通鋳鉄9合金鋳鉄などがある。
金鋼、高合金鋼、普通鋳鉄9合金鋳鉄などがある。
上記鉄系金属の焼入れに使用するレーザの種類(例えば
Co2その他)、出力、パワー密度、スポット径、スキ
ャン速度等は焼入れ条件等に応じて選定されるべきもの
である。
Co2その他)、出力、パワー密度、スポット径、スキ
ャン速度等は焼入れ条件等に応じて選定されるべきもの
である。
また、前記鉄系金属表面に被覆されるレーザ吸収材は、
上記鉄系金属のオーステナイト域温度あるいはそれ以上
の温度の融点をもつ金属を主成分とするものであり1例
えば、前記レーザ吸収材の主成分となる金属として、純
CuあるいはCu基合金や、純NiあるいはNi基合金
などを用いることができ、レーザ吸収材としては、例え
ばアクリル樹脂をクロロホルムあるいは四塩化炭素に解
かして得た分散媒に、前記レーザ吸収材の主成分となる
金属の粉末を分散させてスラリーを作り。
上記鉄系金属のオーステナイト域温度あるいはそれ以上
の温度の融点をもつ金属を主成分とするものであり1例
えば、前記レーザ吸収材の主成分となる金属として、純
CuあるいはCu基合金や、純NiあるいはNi基合金
などを用いることができ、レーザ吸収材としては、例え
ばアクリル樹脂をクロロホルムあるいは四塩化炭素に解
かして得た分散媒に、前記レーザ吸収材の主成分となる
金属の粉末を分散させてスラリーを作り。
該スラリーを前記鉄系金属表面に塗付した後、有機溶剤
成分を揮発させたものを使用することができる。
成分を揮発させたものを使用することができる。
そして、上記に例示したようなレーザ吸収材を前記鉄系
金属表面に被覆した後、レーザを照射して前記レーザ吸
収材を溶融させることにより前記鉄系金属表面を間接加
熱し、前記鉄系金属を溶融させることなくその表面を焼
入れする。
金属表面に被覆した後、レーザを照射して前記レーザ吸
収材を溶融させることにより前記鉄系金属表面を間接加
熱し、前記鉄系金属を溶融させることなくその表面を焼
入れする。
(実施例)
以下、この発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。第1図はこの発明の実施例におけるレーザ焼入れ方
法の概要を示す図である。すなわち、1は鉄系金属、3
はレーザ集光用レンズ、4はレーザ光、5はレーザ照射
により前記鉄系金属1の表面に形成される焼入れ層、6
は鉄系金属1の表面に被覆されたレーザ吸収材、6Aは
レーザ照射により前記レーザ吸収材6が変化して形成さ
れる金属膜であり、矢印Aはレーザ光4の送り方向を示
す。
る。第1図はこの発明の実施例におけるレーザ焼入れ方
法の概要を示す図である。すなわち、1は鉄系金属、3
はレーザ集光用レンズ、4はレーザ光、5はレーザ照射
により前記鉄系金属1の表面に形成される焼入れ層、6
は鉄系金属1の表面に被覆されたレーザ吸収材、6Aは
レーザ照射により前記レーザ吸収材6が変化して形成さ
れる金属膜であり、矢印Aはレーザ光4の送り方向を示
す。
〈実施例1〉
この実施例1は、鉄系金属1として、JIS規格545
C材を用いてこの表面にレーザ焼入れを行うようにした
場合を示すものである。この実施例において、レーザ吸
収材6は、アクリル樹脂粉末25gをクロロホルム10
0gに解かして分散媒を作り、さらに、この分散媒50
gに、純Cuのアトマイズ粉末(純度99.9重量%2
粒径3pm以下)あるいは純Niのアトマイズ粉末(純
度9936重量%、平均粒径5牌m)を100g分散さ
せてスラリーを作り、ここで得たスラリーに、メチルエ
チルケトン50gを加えて希釈した塗付液を上記545
C鉄系金属1にスプレー塗付した後、有機溶剤成分を揮
発させて被覆したものである。なお、前記スラリーを鉄
系金属」 i(:I tの表面へ塗付する方法とし
ては、前記スラリー中に前記鉄系金属1を直接浸漬する
方法など他の方法であってもかまわない。
C材を用いてこの表面にレーザ焼入れを行うようにした
場合を示すものである。この実施例において、レーザ吸
収材6は、アクリル樹脂粉末25gをクロロホルム10
0gに解かして分散媒を作り、さらに、この分散媒50
gに、純Cuのアトマイズ粉末(純度99.9重量%2
粒径3pm以下)あるいは純Niのアトマイズ粉末(純
度9936重量%、平均粒径5牌m)を100g分散さ
せてスラリーを作り、ここで得たスラリーに、メチルエ
チルケトン50gを加えて希釈した塗付液を上記545
C鉄系金属1にスプレー塗付した後、有機溶剤成分を揮
発させて被覆したものである。なお、前記スラリーを鉄
系金属」 i(:I tの表面へ塗付する方法とし
ては、前記スラリー中に前記鉄系金属1を直接浸漬する
方法など他の方法であってもかまわない。
そこで、この実施例では、このようにして得られる前記
レーザ吸収材6の塗付厚さを種々変化させて鉄系金属1
の表面のレーザ焼入れ実験を行った。また、比較のため
に、従来のブラックペイントを塗付したもの、および前
記吸収材6における純Cu粉末の代わりに、Al−12
重量%Si合金の7トマイズ粉末(粒径3Bm以下)を
分散させて(ただし、分散媒50gに対して粉末50g
の割合で混合したもの)得たスラリーを塗付したものに
ついても実験を行った。なお、ここで使用した545C
鉄系金属1は、厚さ10mmの板状試験片である。
レーザ吸収材6の塗付厚さを種々変化させて鉄系金属1
の表面のレーザ焼入れ実験を行った。また、比較のため
に、従来のブラックペイントを塗付したもの、および前
記吸収材6における純Cu粉末の代わりに、Al−12
重量%Si合金の7トマイズ粉末(粒径3Bm以下)を
分散させて(ただし、分散媒50gに対して粉末50g
の割合で混合したもの)得たスラリーを塗付したものに
ついても実験を行った。なお、ここで使用した545C
鉄系金属1は、厚さ10mmの板状試験片である。
そこで、前記した種々の塗付試験片に対して、種々のレ
ーザ照射条件でレーザ照射したが、このときのレーザ照
射条件は、照射パワーを2kwおよび4kwの2レベル
とし、さらに照射ビーム径をそれぞれのパワーに対して
6〜1OIIlfflの範囲の2レベルとした。また、
ビーム送り速度は0.25〜2m/分とした。
ーザ照射条件でレーザ照射したが、このときのレーザ照
射条件は、照射パワーを2kwおよび4kwの2レベル
とし、さらに照射ビーム径をそれぞれのパワーに対して
6〜1OIIlfflの範囲の2レベルとした。また、
ビーム送り速度は0.25〜2m/分とした。
その結果を第2図に示す、第2図において、焼入れ深さ
はHv450以上が得られた所の表面からの距離を示し
、同じ符号において実線で結ばれている部分は545C
試験片の表面が溶融しなかったことを示しており、この
場合、レーザ吸収材6はリボン状となって表面から剥離
した。
はHv450以上が得られた所の表面からの距離を示し
、同じ符号において実線で結ばれている部分は545C
試験片の表面が溶融しなかったことを示しており、この
場合、レーザ吸収材6はリボン状となって表面から剥離
した。
第2図に示す結果から判るように、ブラックペイント(
B、P、)を塗付した比較の場合(図中◇、◆で示す)
には、焼入れ深さが約0.5mm+を越えると表面が溶
融する傾向にあるのに対し、この発明のCu系吸収材あ
るいはNi系吸収材を塗付した場合(図中0.C9・、
☆、★で示す)には、焼入れ深さが約1mm程度の焼入
れ層5が表面溶融を伴わずに得られた。これは、Cuの
融点が545Cのオーステナイト(γ相)域温度にある
ため、レーザ光の高エネルギーはCuの溶融潜熱として
使われ、545C表面の過昇温が防止されたと同時に、
Cuの溶融潜熱のため゛レーザ吸収材6部の熱容最が大
きいので、345Cの深い層までオーステナイト化され
たためと考えられる。
B、P、)を塗付した比較の場合(図中◇、◆で示す)
には、焼入れ深さが約0.5mm+を越えると表面が溶
融する傾向にあるのに対し、この発明のCu系吸収材あ
るいはNi系吸収材を塗付した場合(図中0.C9・、
☆、★で示す)には、焼入れ深さが約1mm程度の焼入
れ層5が表面溶融を伴わずに得られた。これは、Cuの
融点が545Cのオーステナイト(γ相)域温度にある
ため、レーザ光の高エネルギーはCuの溶融潜熱として
使われ、545C表面の過昇温が防止されたと同時に、
Cuの溶融潜熱のため゛レーザ吸収材6部の熱容最が大
きいので、345Cの深い層までオーステナイト化され
たためと考えられる。
一方、第2図において、比較のために実施したAn系吸
収材の場合(図中Δ、ムで示す)には、表面溶融は生じ
にくくなるものの焼入れ深さが著しく浅くなった。これ
は、ここで使用したAl−12重量%Siの融点が54
5Cのオーステナイト(γ相)域温度以下であるため、
上記Al合金の凝固潜熱が345Cの冷却速度を減少さ
せるように作用したためであると考えられる。
収材の場合(図中Δ、ムで示す)には、表面溶融は生じ
にくくなるものの焼入れ深さが著しく浅くなった。これ
は、ここで使用したAl−12重量%Siの融点が54
5Cのオーステナイト(γ相)域温度以下であるため、
上記Al合金の凝固潜熱が345Cの冷却速度を減少さ
せるように作用したためであると考えられる。
〈実施例2〉
この実施例2は、鉄系金属lとして、JISfi格FC
25材を用いてこの表面にレーザ焼入れを行うようにし
た場合を示すものである。この実施例において、レーザ
吸収材6は、前記実施例1のCu粉末の代わりに、Cu
−3531Hi%Znのアトマイズ粉末(粒径3ILm
以下)を用いた。そして、レーザ吸収材6の製法は実施
例1と同じにした。また、比較のために、純Aiの7ト
マイズ粉末(純度99.6重量%1粒径3ルm以下)を
上記Cu−35重量%Zn粉末の代わりに用いた吸収材
およびブラックペイントを塗布したものについても実験
した。なお、レーザ照射条件においても実施例1と回し
にした。その結果を第3図に示す。この第3図においも
焼入れ深さはHv450以上が得られた所の表面からの
距離を示し、同じ符号において実線で結ばれている部分
はFC25試験片の表面が溶融しなかったことを示すも
のであり、この場合もレーザ吸収材6はリボン状となっ
て表面から剥離した。第3図に示す結果から判るように
、ブラックペイント(B、P、)を塗布した比較の場合
(図中◇、◆で示す)には、焼入れ深さが約0.5m1
11を越えると表面が溶融する傾向にあるのに対し、こ
の発明のCu系吸収材を塗布した場合(図中0.C1・
で示す)には、焼入れ深さが約11の焼入れ層5が表面
溶融を伴わすに得られた。一方、A文系吸収材の場合(
図中Δ、ムで示す)には、表面溶融は生じにくくなるも
のの焼入れ深さが浅くなった。そして、これらν′1
の結果は前記実施例1と同様の傾向にあ
ることが認められた。
25材を用いてこの表面にレーザ焼入れを行うようにし
た場合を示すものである。この実施例において、レーザ
吸収材6は、前記実施例1のCu粉末の代わりに、Cu
−3531Hi%Znのアトマイズ粉末(粒径3ILm
以下)を用いた。そして、レーザ吸収材6の製法は実施
例1と同じにした。また、比較のために、純Aiの7ト
マイズ粉末(純度99.6重量%1粒径3ルm以下)を
上記Cu−35重量%Zn粉末の代わりに用いた吸収材
およびブラックペイントを塗布したものについても実験
した。なお、レーザ照射条件においても実施例1と回し
にした。その結果を第3図に示す。この第3図においも
焼入れ深さはHv450以上が得られた所の表面からの
距離を示し、同じ符号において実線で結ばれている部分
はFC25試験片の表面が溶融しなかったことを示すも
のであり、この場合もレーザ吸収材6はリボン状となっ
て表面から剥離した。第3図に示す結果から判るように
、ブラックペイント(B、P、)を塗布した比較の場合
(図中◇、◆で示す)には、焼入れ深さが約0.5m1
11を越えると表面が溶融する傾向にあるのに対し、こ
の発明のCu系吸収材を塗布した場合(図中0.C1・
で示す)には、焼入れ深さが約11の焼入れ層5が表面
溶融を伴わすに得られた。一方、A文系吸収材の場合(
図中Δ、ムで示す)には、表面溶融は生じにくくなるも
のの焼入れ深さが浅くなった。そして、これらν′1
の結果は前記実施例1と同様の傾向にあ
ることが認められた。
(発明の効果)
以上説明してきたように、この発明によれば、鉄系金属
表面を焼入れするに際し、前記鉄系金属のオーステナイ
ト域温度あるいはそれ以上の温度の融点をもつ金属を主
成分とするレーザ吸収材にて前記鉄系金属表面を被覆し
た後、レーザ照射して前記レーザ吸収材を溶融させるこ
とにより前記鉄系金属表面を間接加熱するようにしたか
ら、レーザ吸収材の熱容量が大きくなると共に、レーザ
照射時に鉄系金属表面の温度を溶融温度以上に上昇させ
ないことが可能となり、その結果、前記鉄系金属表面を
溶融させることなく、深いレーザ焼入れ層を得ることが
できるという効果が得られると同時に、レーザ吸収材は
レーザ照射により溶融した後凝固して金属(合金)薄膜
となり、容易に剥離するものとなっているので、レーザ
焼入れ後のレーザ吸収材の除去も非常に簡単であるとい
う著しく優れた効果が得られる。
表面を焼入れするに際し、前記鉄系金属のオーステナイ
ト域温度あるいはそれ以上の温度の融点をもつ金属を主
成分とするレーザ吸収材にて前記鉄系金属表面を被覆し
た後、レーザ照射して前記レーザ吸収材を溶融させるこ
とにより前記鉄系金属表面を間接加熱するようにしたか
ら、レーザ吸収材の熱容量が大きくなると共に、レーザ
照射時に鉄系金属表面の温度を溶融温度以上に上昇させ
ないことが可能となり、その結果、前記鉄系金属表面を
溶融させることなく、深いレーザ焼入れ層を得ることが
できるという効果が得られると同時に、レーザ吸収材は
レーザ照射により溶融した後凝固して金属(合金)薄膜
となり、容易に剥離するものとなっているので、レーザ
焼入れ後のレーザ吸収材の除去も非常に簡単であるとい
う著しく優れた効果が得られる。
第1図はこの発明の実施例において採用したレーザ焼入
れ方法の概要を示す説明図、第2図および第3図は各々
この発明の実施例1および実施例2におけるレーザ焼入
れ結果を示すグラフ、第4図は従来のレーザ焼入れ方法
の概要を示す説明図である。 1・・・鉄系金属 4・・・レーザ光 5・・・焼入れ層 6・・・レーザ吸収材 特許出願人 日産自動車株式会社 代理人弁理士 小 塩 マz1 第1図 11:鋏撃金属
れ方法の概要を示す説明図、第2図および第3図は各々
この発明の実施例1および実施例2におけるレーザ焼入
れ結果を示すグラフ、第4図は従来のレーザ焼入れ方法
の概要を示す説明図である。 1・・・鉄系金属 4・・・レーザ光 5・・・焼入れ層 6・・・レーザ吸収材 特許出願人 日産自動車株式会社 代理人弁理士 小 塩 マz1 第1図 11:鋏撃金属
Claims (4)
- (1)鉄系金属表面を焼入れするに際し、前記鉄系金属
のオーステナイト域温度あるいはそれ以上の温度の融点
をもつ金属を主成分とするレーザ吸収材にて前記鉄系金
属表面を被覆した後、レーザ照射して前記レーザ吸収材
を溶融させることにより前記鉄系金属表面を間接加熱し
、前記鉄系金属を溶融させることなくその表面を焼入れ
することを特徴とする鉄系金属表面の焼入れ方法。 - (2)レーザ吸収材の主成分となる金属が、純Cuある
いはCu基合金である特許請求の範囲第(1)項記載の
鉄系金属表面の焼入れ方法。 - (3)レーザ吸収材の主成分となる金属が、純Niある
いはNi基合金である特許請求の範囲第(1)項記載の
鉄系金属表面の焼入れ方法。 - (4)レーザ吸収材が、アクリル樹脂をクロロホルムあ
るいは四塩化炭素に解かして得た分散媒に、前記レーザ
吸収材の主成分となる金属の粉末を分散させてスラリー
を作り、該スラリーを前記鉄系金属表面に塗付した後、
有機溶剤成分を揮発させたものである特許請求の範囲第
(1)項、第(2)項あるいは第(3)項のいずれかに
記載の鉄系金属表面の焼入れ方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22787184A JPS61106708A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 鉄系金属表面の焼入れ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22787184A JPS61106708A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 鉄系金属表面の焼入れ方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61106708A true JPS61106708A (ja) | 1986-05-24 |
Family
ID=16867654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22787184A Pending JPS61106708A (ja) | 1984-10-31 | 1984-10-31 | 鉄系金属表面の焼入れ方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61106708A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106341917A (zh) * | 2015-07-07 | 2017-01-18 | 丰田自动车株式会社 | 高频感应加热方法 |
CN106755755A (zh) * | 2016-11-11 | 2017-05-31 | 西安必盛激光科技有限公司 | 一种粉末冶金汽车发动机链轮锁销孔激光淬火方法 |
-
1984
- 1984-10-31 JP JP22787184A patent/JPS61106708A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106341917A (zh) * | 2015-07-07 | 2017-01-18 | 丰田自动车株式会社 | 高频感应加热方法 |
JP2017020055A (ja) * | 2015-07-07 | 2017-01-26 | トヨタ自動車株式会社 | 高周波誘導加熱方法 |
CN106755755A (zh) * | 2016-11-11 | 2017-05-31 | 西安必盛激光科技有限公司 | 一种粉末冶金汽车发动机链轮锁销孔激光淬火方法 |
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