JPS6110509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は所定形状に裁断した型紙を夫々一定の
順序に従い折曲することによつて成形した引き出
し形式の箱容器の防虫剤組込み構造に関するもの
である。

従来より所謂ダンボール箱など厚紙を折曲して
箱体を成形することは広く行なわれている。

しかし、既知のこれらのものは所謂Ｃ式（茶箱
形式）のものが普通でありこれを衣類収納器とし
て用いる場合には、複数の容器を各別に組立てて
使用しなければ充分な収納量を確保できないのが
普通である。

本考案は、これらのものとは異なり、衣類等の
収納・保蔵に好適で、しかも使用時に簡単に折曲
組立てることができて非使用時には解体して容積
をとらずに整理できる複数段の引き出し形式の組
立て箱容器を提供するものである。すなわちこの
ような箱容器は、箱本体ケースと、これに出し入
れさせる引き出しケースとを組合せてなるもので
あり、所謂押入れダンスとして好適に使用できる
という性格をもつている。

ところで、このような箱容器を、段ボール製の
型紙から組立てする場合には、素材が段ボール紙
であること、容器が組立て簡易な構成とすること
などの関係から、引き出しを複数段に挿入させる
ようにした形式の箱本体ケースを構成することは
難かしく、従来このような形式のものは見られて
いない。

本考案は、このような衣類等の簡易収納ケース
としての箱容器のうちの特に箱本体ケースの新規
なる構造のものを提供することを目的としたもの
である。

而して、本考案の具体的要旨は一側面が開口し
た直方体状の箱本体と、この箱本体の開口縁内壁
に沿つて係合する外枠およびこの外枠の間に水平
に架設された少なくとも一本の梁部とを備えたフ
レームと、この梁部を二重折りの折曲げ部におい
て抱持し、かつ箱内に差し込まれた内端部が部分
的に上・下に折曲げされて箱本体の内壁又は他の
仕切り板と係合するように設けられた仕切り板と
を備え、前記箱本体の開口四辺からは、内側に組
込みされたフレームの外枠を抱持する内側折り込
みの複数のフラツプを設けて、このフラツプの折
り込みによりフレームを固定することを特徴とす
る引き出し複数段形式の箱本体ケースの構造にあ
る。

以下本考案を図面に示す実施例に基づいて説明
する。

第１図は箱容器１の全体を示しており、これは
箱本体ケース２と３個の引き出しケース３，３，
３の組合せからなつている。

この引き出しケース３は、例えば第２図の展開
図に示した型紙を折曲げ組立てすることにより、
第３図に示すような箱本体ケース２の開口部に挿
入出し入れされるものであればよく、これは本考
案の要旨ではないのでその詳細な説明は省略す
る。

本考案の特徴である箱本体ケース２は、一側面
が開口した直方体状の箱の本体４と、この本体４
の内部に組し込まれて該内部を３段の中空部に区
画する段仕切り体５，５と、この仕切り体５，５
連結することにより該仕切り体５，５の位置決め
支持をなす枠フレーム６との組合せよりなつてお
り、以下これらの関係、組合せ構造について説明
する。

箱本体４は段ボール製の組立て体として、対向
一対の側部、およびこれと連らなる天井部、座部
からなる角筒状の胴部７と、この両側開口の四辺
からそれぞれ延出したフラツプからなつており、
一方の開口は、四辺からの延出フラツプ８，８…
…の折り合せにより閉塞される形式となつてい
る。

この閉塞の形式は、例えば第４図イ，ロ，ハ，
ニの手順で示すような通称アメリカンロツク形式
のものの他、他の形式のものでもよい。

そしてもう一方の開口側における四辺からの延
出フラツプ９，９および１０，１０は、上下一対
のフラツプ１０，１０はそれぞれ一枚であるが、
左右対をなすフラツプ９，９は上、中、下３段の
区画される中空部と対応するように、上、中、下
の３部分９ａ，９ｂ，９ｃに分けられている（第
４図イおよび第７図参照）。

第５図は箱本体４の中空部区画をなす仕切り板
５を示しており、二重折りにより仕切りをなす板
部５ａと、その一方の端部から３列の平行な舌片
状に延出された支持板部５ｂ，５ｃ，５ｃと、板
部５ａの両側縁から上又は下に折曲げされて側縁
をなすガイド部５ｄとからなつている。

そして前記支持板部５ｂ，５ｃ，５ｃは中央が
下方に折曲げされ、左右が上方に折り曲げされて
箱本体４の内壁又は他の仕切り板５と係合するこ
とにより、該仕切り板５の箱内端部の支えをなす
のである。なお左右の氏持板部５ｃ，５ｃは他方
の仕切り板部の突起と凹凸係合されている。

そしてこの仕切り板５の二重折りの折り曲げ部
分にフレーム６を抱持することにより仕切り板前
端部の支えをなすようになされている（第６図参
照）。

このフレーム６は、箱本体４の内壁に係合する
略矩形状の外枠部６ａと、仕切り板５が組付けら
れる中間の２本の梁部６ｂ，６ｂとからなつてお
り、この梁部６ｂ，６ｂそれぞれに、前記仕切り
板５，５が組付けられる。

このようにフレーム６およびこれに２枚の仕切
り板５を組付けたものを、箱本体４内に挿入さ
せ、前記した箱本体４のフラツプ９ａ，９ｂ，９
ｃ，１０を、フレーム６の外枠６ａを抱持するよ
うに内側に折込んで箱本体ケースの組立てを終了
する（第７図および第８図参照）。

第９図は以上のようにして組立てられた箱本体
ケース２の斜視図を示している。

このような構成によれば、箱本体の内部におけ
る上・中・下３段の区画された中空部は、２枚の
仕切り板５，５によつて確実に区分され、しかも
これら仕切り板の位置決め、および支えは確実・
安定するため、組立て簡易なものであるにも拘わ
らず極めて良好な箱容器を形成することができ、
その実用上の利益は極めて大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであり、第
１図は箱容器の斜視図、第２図は引き出しケース
の展開図、第３図は箱本体ケースに引き出しケー
スを挿入するときの一部斜視図、第４図イ，ロ，
ハ，ニは箱全体の一方の開口を閉塞する構造、手
順を説明する図、第５図は仕切り板の構造を示す
図、第６図は仕切り板とフレームの組付け関係を
示す図、第７図およ第８図は、仕切り板およびフ
レームの組立て体を箱本体に組込む状態を示す
図、第９図は組立てられた箱本体ケースの斜視図
である。 １……箱容器、２……箱本体ケース、３……引
き出しケース、４……箱本体、５……仕切り板、
５ａ……仕切り部、５ｂ，５ｃ……支持部、５ｄ
……ガイド部、６……フレーム、６ａ……外枠、
６ｂ……梁部、７……胴部、８……フラツプ、９
ａ，９ｂ，９ｃ……フラツプ、１０……フラツ
プ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一側面が開口した直方体状の箱本体と、この箱
   本体の開口縁内壁に沿つて係合する外枠およびこ
   の外枠の間に水平に架設された少なくとも一本の
   梁部とを備えたフレームと、この梁部を二重折り
   の折曲げ部において抱持し、かつ箱内に差し込ま
   れた内端部が部分的に上、下に折曲げされて箱本
   体の内壁又は他の仕切り板と係合するように設け
   られた仕切り板とを備え、前記箱本体の開口四辺
   からは、内側に組込みされたフレームの外枠を抱
   持する内側折り込みの複数のフラツプを設けて、
   このフラツプの折り込みによりフレームを固定す
   ることを特徴とする引き出し複数段形式の箱本体
   ケースの構造。