JPS61100408A - 木目模様を有する木質合成材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） ９の５１す１はセルロース系の微粉骨材を４１する木質
合成材に対する微妙な風合いを有する木目模様の表出形
成と、製作された木質合成材に於ける歪出しの防止とが
効果的になされた木質合成材の提供に係わるものである
。

（従来技術） 一般的に合成樹脂成形物を自然の・風合いを有する木材
風に似せて成形し、家屋あるいは家具等との調和を計り
、独特の落ついた趣きを居住空間にもたらすことが試み
られ、その一つの手段として樹脂成形物の表面に木目模
様の印刷を施し、あるいは木目模様を有する化粧フィル
ムを貼着することがなされてきたものである。

又、成形された樹脂成形物に対し、木目を有する型材に
よる型づけをなすと共に、この型づけの施された木目模
様に合う塗装仕上げが試みられているものである。

又１合成樹脂成形物は、使用素材との関係あるいは成形
条件の関係等より成形物組成内に粗密等の組成のバラつ
きと、成形時の成形条件による内部応力の残留を生した
ものである。か翫る残留内部応力の問題は、成形後の冷
却収縮あるいは経年的な収縮ないしは温度変化に伴う膨
縮に於いて成形物に反り出し、捻れ出し等の問題を生じ
、その解決が求められているものである。

か−る成形物に於ける反り出し・、捻れ出し等を防止す
る一つの手段として樹脂成形物に各種の骨材を混入する
ことが試みられ、夫々の使用目的により相当の効果を生
ずることが認められてきたものである・ しかし乍ら、樹脂成形物が板材等である場合には、か−
る骨材の混入をもって成形物の歪みを全面的に是正する
ことが難しく、往々にして反り出し、捻れ出し等の問題
を生じたものである。

（解決しようとする問題点） 本発明に係る木質合成材に於いては、か−る従前の木質
合成材の置かれた状況に鑑み、木質合成材の表面に対す
る確実且つ精度の高い木目模様の型づけ提供と、成形材
に於ける残留内部応力の除去による歪出しの防止とが意
図されたものである。

即ち、樹脂成形物中に多量のセルロース系骨材を混入し
た場合、この混入骨材が成形樹脂の流動性を極端に阻害
し、この結果、成形された樹脂成形物中に予期以上の内
部応力を残したものである。

か−る内部残留応力をそのま翫装置した場合、成形物は
、その応力の方向に合せて成形後に歪み出しを生じ、使
用上多くの不便がもたらされたものである。

か覧る残留内部応力は、セルロース系骨材の混入に伴う
成形樹脂の流動性の阻害が、成形樹脂に脈動をもたらし
、しかも、その残留応力の方向が必ずしも一定していな
いことより更に多くの不都合をもたらしているものであ
る。

又、樹脂成形物の表面に木目模様を刻設あるいは印刷す
る場合に於いても、セルロース系の骨材が表面に露呈せ
ず、成形される表面に樹脂材が滲み出して１表面スキン
層を作り出すことより、木目模様の型づけ、あるいは印
刷が困難とされていたものである。

即ち、セルロース系骨材の表面に滲出された樹脂スキン
層には予期以上の反発弾性があり、樹脂成形物としての
組織も密であることよ°りして、型がつけ難いことは勿
論として、一度つけられた形状が経時的に緩み出し易く
、シャープ。

な、あるいは繊細な木目模様の作り出しを困難としてい
たものである。

又、当然のことながら樹脂成形物に於ける表面スキン層
は、表面が特に緻密とされていることより、この表面に
対する印刷あるいは吹付は塗装等のインクの乗が悪く、
緻密且つ独特の風合いを有する印刷あるいは塗装を困難
としていたものである。

更に又、か−る樹脂成形物は、経時的に成形物寸法に縮
みをもたらすものであり、この経時的な樹脂成形物の縮
みに伴い、前記の残留内部応力による反り出しが顕著に
生じ、父型づけのされた表面木目模様の緩み出しく型づ
け表面がなまって鋭角面あるいは独特の繊細な風合いが
無くなる）をもたらしたものである。

又、か−る残留内部応力の問題は、樹脂成形物が二次的
な加工を施される場合に更に顕著に現れたものであって
、樹脂成形物のホットプレス処理等により再加工した場
合、予想以、上の反り出し、捻れ出しを生じたものであ
る。

本発明に係る木質合成材は、か覧る樹脂成形物、特に多
量のセルロース系骨材を有する樹脂成形材に於ける残留
応力の除去をなし、そのま＼利用し、あるいは更に再加
工の上利用する場合に於ける成形板の歪みを防止するよ
うになすと共に、樹脂成形物の表面に対する精確且つ繊
細な木目模様の型づけ提供と、独特の風合いを有する塗
装仕上げによる木質合成材の提供を意図したものである
。

（解決するための手段） 本発明に係る木質合成材は、成形される合成材に於ける
内部残留応力の除去と、木目模様の確実な型づけをなす
意図より、具体的に以下の構成を採用したものである。

即ち、セルロース系の微粉骨材を有し、ルつ所定の条件
下に於いて加熱養生のなされた熱Ｈｆ塑性樹脂成形材に
対し掻傷を一方向に揃えてサンディング処理を施すと共
に該サンディング処理面に木目模様の型づけを施して化
粧表面を有する木質合成材の提供をなしたものであり、
これによって内部に応力が残らず、しかも表面部分に型
づけに不向きとされる表面スキン層の存しない木質合成
材の提供をなしたものである。

この結果、成形された木質合成材を、そのま−利用する
ことは勿論、再度ホットプレス等による型付は再加工さ
れる製品に於いても反り出し、捻れ出しが無く、しかも
良好且つ繊細な風合いを有する木目模様の描出が約束さ
れたものである。

（実施例） 以下本発明の典型的な一実施例を添付の図面について説
明する。

先ず前提とされる木質合成材の成形に於いて混入される
骨材ａは、木質チップ、パルプ、パカスあるいは籾殻等
のセルロース系の素材を気乾含水率以内（でき得れば７
ｚ以内）のものとし、素材に於ける組織の脆弱化を計っ
た後に、この組織内に尿素系の樹脂液を添着、含浸させ
て１００〜２００℃の温域内に於いて加熱、乾燥と、破
砕処理とを施すようにしたものである。

か−る尿素系樹脂液の添着含浸−加熱粉砕に於いて、素
材中の木酸が中和され、以降の樹脂成形に際して木酸ガ
スの生ずる余地を無くしたものである。又、尿素系樹脂
液の添着、含浸、硬化と粉砕とにより、個々の骨材ａが
夫々に硬化した尿素系樹脂材部分を有し、これがセルロ
ース系素材の再吸湿の不都合を防止すると共に骨材ａに
適宜の滑性を付与したものである。

次いで、他の骨材ａの成形方法として、モノｘ　タ／＝
ルアミン、トリエタノールアミン等の耐性ガスを温度変
化に伴って吸、排出する機能を有する処理液を前記セル
ロース系素材に添着し、これを加熱、破砕することによ
り、中和された微粉骨材が別途得られたものである。

板上に於ける骨材ａを特に成形用意する必要は、以下に
於ける樹脂成形に際して、混入されるセルロース系骨材
ａより発生する尿酸ガスを事前に取除き、樹脂成形に際
して樹脂成形機の損傷を未然に防止し１円滑な樹脂成形
をなす点に存したものであるが、か−る必要の存しない
場合１例えばロール成形あるいはホットプレス成形をな
す樹脂成形材に於いては通例の、中和されていない８０
〜２００メツシュで、５２程度の含水率を有する骨材ａ
が使用されたものである。

尚、か２る骨材ａの中和処理は、樹脂成形に於いて、セ
ルロース系骨材ａを樹脂素材に混入の上、加熱成形をな
した場合、混入骨材ａより多量の木酸ガスと、水蒸気と
が発生し、この木酸ガス並びに水蒸気が成形機並びに製
品に種々の！５彩界をもたらすことに由来したものであ
る。特に発生する木酸ガスと水蒸気とは成形機のシリン
ダー、シリンダーグイ、シリンダースクリュー等の腐蝕
、被傷をもたらし、又製品に気泡並びに表面の肌荒れを
もたらす等の不都合を有したものである。

又、混入される骨材が尿素系の樹脂液をもって事前に硬
化処理が施されたことよりして、混入骨材に於ける滑性
が良好とされ、樹脂材との混りが良好とされるのみなら
ず、ｌｔ形に際して成形機の成形面との摩擦抵抗が少な
く、良好な押出し、ないしは射出を可能としたものであ
る。

かくして提供される骨材ａは、中和処理の有無に関係な
く基本的には１００〜２００メツシュの微細粉末とされ
、＃記のロール成形等に於いては８０〜１５Ｇメツシュ
程度の平均粒径をなすものとし、且つ、その含有水分を
５ｚ以内、でき得れば３ｏ／ｗｔ以内として、塩化ビニ
ル樹脂、ＡＢＳ樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂等のす入１−１ｆ塑性樹脂材すに２０〜８０％の
範囲内で混入して通例の樹脂成形をなしたものである。

かくして押出し、射出あるいはロール成形等の任意の方
法をもって成形された樹脂合成材Ａを６０〜１３０℃の
温域内に於いて２４時間加熱した後、自然に冷却するこ
とにより所謂熱処理（焼入れと称する。）を施したもの
である。

か＼る熱処理の条件は、加熱条件を高温に設定し、時間
の短縮をなし得るものではなく１本発明に於ける骨材ａ
を２０〜８０％含有する木質合成材に於いては７０℃／
２４時間が最適とされたものである。

か−る熱処理は通例内部応力の残り易い方向、特に成形
に際しての押出し方向に向けた収縮を強制したものであ
って、前記の条件に於いて２００ｃｍの板材中に２０ｃ
ｍ程度の縮みを板材の長手方向（＠方向の縮みは極めて
微少）にもたらしたものである。

か覧る樹脂の焼入れは、木質合成材Ａの内部に存する残
留応力１組織部分の粗Ｖ、等によって生ずる歪み出しを
事１ｉ１に引き出すようにしたものである。

かくして、収縮歪み等を極力引き出し、以降の樹脂成形
あるいは経年的な収縮に伴う木質合成材の反り出し、捻
れ出しを防止するようにした木質合成材Ａの表面スキン
層であるＸ相当分をサンディング処理をもって除去し、
スキン層より内部に位置し、残留内部応力が比較的無い
とみられるｙ部分が直接外表面として露呈するようにし
たものである。

か−る表面Ｘ部分の削除は１図示例に於いて明らかなよ
うに樹脂材すの密となっている部分の削除を意図したも
のである。即ち、骨材ａを混入した樹脂成形に於いては
骨材が存在量ることより樹脂材すが成形輪の表面部分に
滲み出し、スキン層を作り出したものであり、この表面
部分の樹脂素材の組織密度は極めて高いものである。

又、か−る樹脂材すの布部分である表面スキン層は、￥
＆形に際しての樹脂成形素材の脈動に伴う粗密あるいは
流れ方向と、流れに対し直交する方向との差に伴って生
ずる内部応力を特に残す部分とされたものである。

従って、この表面Ｘ部分のサンディング切除には特に意
味があり、ｌｌ１Ｉ記の焼入れ処理によって充分に歪を
是正した木質合成材Ａより、この表面Ｘ部分が取除かれ
た場合、内部の残留応力は殆ど消去されたものである。

又、このサンディング処理に於いて、サンディングされ
る木質合成材Ａの表面に掻傷ｇを設けるようにしたもの
であり、この掻傷ｇは、木質合成材Ａの一方向、具体的
には後に設けられる木目模様の木目の方向に揃えて設け
るようにしたものである。かへる掻傷ｇは、具体的には
サンディングをロールサンディングとし、サンディング
ロールの局面にランダムにサンディング刃を突設するこ
とによって実施されたものであり、木質合成材Ａの表面
に無数の掻傷ｇが一方向に向けてランダムに、しかも、
その傷の大きさ、深さを異にして設けられたものである
。

尚、このＪ７１ｔＷｇはサンディングロールによって設
けられた場合、ロールの接している間隔部分のみが掻き
とられること覧なり、個々の掻傷ｇは比較的短いもので
あり、しかも掻き始めと、終りとが浅く、中央で深い傷
の形状とされ、より木目に近い表面形状とされたもので
ある。

尚、前記の熱処理に伴い成形された木質合成材Ａの荷重
たわみ温度の向上が認められ、熱処理の施されていない
成形品に於けるたわみ温度が６３．５℃であるのに対し
、７１．８℃とされ、又、ボＩ記のサンディング処理に
伴って木質合成材Ａに於ける曲げ強度並びにたわみ特性
が良好とされたものである。

即ち、サンディング処理のなされた木質合成材Ａに於け
る曲げ強度は８２１１ｋｇ／　ｃ　ｒｒＩ′であり、た
わみ贋が２．５１３ｋｇであるのに比し、サンディング
処理木質合成材に於ける曲げ強度は５５４ｋｇ／ｃｒｎ
’、たわみ量は、　２．８０ｋｇとされたもノテある。

（試験方法はＪＩＳのＫ　７２０３に準するものとし、
特に支ノヘ面を７Ｒとし、１１つ、この７Ｒの支承面が
４８＋ｕ＋の間隔を於いて設置されたものであり、荷を
面が５８、曲げスピードが１ｍｍ／−■、試ネ１１１１
２５ｍｍ　、である場合の計測値であり、たわみＴｈｉ
は特にＱ、５ｍｍ時の荷重値とした。） 叙Ｅに於いて熱処理が施され、しかも成形材表面（片面
又は両面）に掻傷ｇを右するサンディング処理が施され
た木質合成材に対し、プレスあるいはロール機により木
目模様の型押しを施すことにより、プレスあるいはロー
ル機に於ける木目模様が正確に合成材表面に型づけされ
、しかも型づけのなされた木目模様が型づけ後にダレ出
し、型づけ木目模様がホヤけたりすることが一切防止さ
れたものである。

この結果、プレスあるいはロール機の木目型を、通常の
自然な板目状とした場合、成形される合成材も又、同様
の自然木よりなる板材としての外観を呈したものであり
、この板材としての外観が半永久的に維持されたもので
ある。

かくして提供される木口模様は、　＋ｉｉｉ記の掻傷ｇ
と、この型づけとにより殆どｔ１然木と同一の木［］模
様として合成材への面を作り出したものであり、その趣
きが特に良好とされたものである。

か−る型づけ後に、通例の塗装手段をもって、この型づ
け合成材の表面に着色を施して使用に供したものである
が、…１記の合成材の成形に際して、使用樹脂素材中に
適宜の顔料の混入をなし１合成材自体が一定の色彩を有
するものとし、そのま−使用に供することも可能とされ
たちのである。

（効果） 本発明に係る木目模様を有する木質合成材に於いては板
上に於ける特長ある構成にもとづき以下の具体的な効果
が奏効された。即ち、本発明に於いては、 （１）木目模様の型づけが、掻傷ｇをπ前に設けること
により、自然木の木目と殆ど区別す　　　　　　　　　
　　　することのできない木目が木目型通りに精密にな
され、しかも型づけのされた木１］がダレ出し、長期に
亘って自然にボヤケ出すこともなく自然本状の風合いを
右するものとされた。

即ち、木目模様の型づけされる合成材の表面スキン層が
サンディングにより取除かれ、骨材ａ部分が露出された
ことにより。

スキン層の有する残留内部応力が取除かれると同時に樹
脂材の少ない面に対する型づけが可能とされ、精密な型
づけと、型づけ後に於ける樹脂材の戻しを無くし、型づ
けられた通りの木目を型づけ面に残すようにしたもので
ある。又、成形される合成材の表面に滲出する樹脂材を
もって形成されるスキン層部分は組織が緻密であり、又
硬度を有することより精密な型づけに不向きとされてい
たものであるが、これを取除くことにより精密な型づけ
を１能とした。

（２）型づけされた木目模様が、スキン層がサンディン
グされ、しかもサンディング面に掻傷ｇを１没けること
により、より自然な風合いを有する木目模様とされた。

即ち、スキン層のサンディング処理に伴って木粉等のセ
ルロース系骨材ａが表面に露呈し、自然木風の掻傷ｇを
有する地肌と手触り感とがもたらされ、これに木目を型
づけすることによって殆ど自然木的な成形合成材とされ
た。

（３）サンディング、型づけのされた合成材の表面の手
触り感は、表面掻傷ｇ並びに型づけ面と混入骨材の露呈
により自然木に近い状態とされ、適度の摩擦抵抗と、若
干の吸湿機能（汗ばまない程度の）とを有し、木材の代
Ｐｆ機能を有すると共に優れた耐腐朽性、耐水性を保障
された。

（４）同様に、サンディング、型づけのされた合成材の
表面に対する塗装処理が、該塗装粒子がこのサンディン
グ面に露呈している骨材面に結着することにより確実に
なされ。

塗料のダレ出し、あるいは剥＃等がなく、精密な塗装面
のｌ″ｌ成をｊ＋（能とした。

（５）熱処理（焼入れ）及び成形材のスキン層部分のサ
ンディング処理とをもって成形材に於ける経時的な組織
変化（ＪＩｔ形樹形材脂材学的変化に伴う）による歪出
し、あるいは成形材の熱的変化に伴う歪出しが確実に防
止され１合成材に於ける反り、捻れ等の不都合を一切な
くした。

（６）同様に、か−る熱処理及びサンディング処理とに
より合成材自体のたわみ温度並びにたわみ茎が改善され
、従１ｉＩ合成材に比したわみ特性が良好とされた。

本発明は板上に於けるように成形された合成材Ａに熱処
理を施した後、サンディング処理により表面スキン層の
切除と、表面掻傷ｇを設けたことにより、独特の風合い
を有する天然木材に近似した木目模様を有する樹脂合成
材の提供をなしたものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はスキン層である表面Ｘ部分をサンディング処理
前の私人９Ｊ断端而図、第２図は回サンディング処理後
の拡大！、ｌＪ断端面図、第３図は切断方向を異にした
拡大切断端面図、ｆｆ５Ａ図は型づけ前に於ける合成材
の斜視図、第５図は型づけ後に於ける合成材の斜視図で
ある。 尚１図中Ａ・・・合成材、ａ・・・骨材、ｂ・・・樹脂
材、ｇ・・・掻傷を示したものである。 第１図 Δ 第　　３　　図 第　　２　　図 ３〜寵

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）セルロース系の微粉骨材を有し、且つ所定の条件
   下に於いて加熱養生のなされた熱可 塑性樹脂成形材に対し掻傷を一方向に揃え てサンディング処理を施すと共に該サンデ ィング処理面に木目模様の型づけが施され たことを特徴とする木目模様を有する木質 合成材。
2. （２）前記加熱養生が６０〜１３０℃／２４時間である
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記 載に係る木目模様を有する木質合成材。
3. （３）前記骨材に於ける平均粒径が８０〜２００メッシ
   ュ、含有水分量が３ｏ／ｗｔ以内であることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載に係 る木目模様を有する木質合成材。