JPS60912Y2 - 患者用ベッド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、寝たきり患者や重症患者が寝たままで水洗ト
イレを使用できまた、臭気や湿気の除去も行なえる患者
用ベッドに関するものである。

従来のこの種の一般的な秩ツドでｉよ、水洗□トイレは
ベッド本体ど（ま全く独立し７０１台車＆と装着され、
ベッド本体は上半身が載せられる前半部と下半身が乗せ
られる後半部とに分割構成されている。

そして、使用時には、患者の膝を持ち上げてベッドの後
半部を前半部より切り離し、それに代って前記の水洗ト
イレ車を挿入し、ベッド前半部の背部を起しながら膝を
下げて行き、患者を水洗トイレ車の便座に着座させてい
る。

、用便後はミ前記背部を下げながら膝を再度持ち上げで
、１水洗トイレ車を退出させ、ベッドの後半部を前半部
に連結した後に、膝を下げるようになっている。

しかし、寝たきり患者にとって起き上り姿勢を自刃保持
するのは非常に困難であるから、上記のように水洗トイ
・し車に着座させ、用便中その位置を保つには、介助者
の相当な労力負担を当然必要とし、省力化の面からいっ
て前記した従来のベッドは実際的でない。

また、膝持ち上げ、ベッド本体の切り離し、水洗トイレ
車の搬入、背部の起立と膝の下降等といったように一連
の煩瑣な作業手順を必要とするので、排便・排尿介助の
労力軽減にも自ずと限界があった。

更に、水洗トイレ式といっても、ある回数使用した後は
、水洗トイレ車を固定水洗トイレ又は集合処理施紐へ持
：つて行き、貯溜して置いた尿便を排出除去してタンク
等を洗浄する必要があるので、在来の便を受は入れるだ
けの簡易便器を用いる場合と比較して、便器の持ち運び
、洗浄等に要する手間は軽減されず、むしろ労力の負担
増を招く恐れもあった。

また、水洗トイレ車のタンクに貯溜中における臭気の放
散も問題となり、この防臭対策を徹底的にするには、尿
便の排出と洗浄をその都度頻繁に繰り返す必要があり、
看護婦等介助者の労働強化になってしまった。

この水洗トイレ車方式の上記難点を解決するものとして
は、特公昭４６−２４８６６号公報に開示された水洗便
器付き寝台があるが、この寝台では便器主体は寝台主体
の切抜き部に対して上下動するように装備され、臭気吸
引管に連通した臭気吸引孔は、便器主体の上縁にのみ設
けられている。

そのため、前記臭気吸引管に接続した排気ファンの駆動
によって臭気を吸引除去できるのは、便器主体を寝台主
体の前記切抜き箇所に嵌合させた後の用便中だけである
。

用便終了後、便器主体を待機位置に降下させ、前記切抜
き箇所に切抜き部を再嵌合したときには、前記臭気吸引
孔は、患者周囲の空気とは絶縁、遮断されてしまう。

そのため、寝たきり患者や重症患者が常時放散、帯同す
る特有の臭気や湿気を定常的に吸引除去し、医師や看護
婦、同室者等は勿論として、患者自身を快適な雰囲気下
に置くことができない。

また、この可動式水洗便器付寝台では、便器を使用する
には、切抜き部の下降と横移動、便器主体の上昇と切抜
き箇所への適合、金隠し部の横移動という複数段の作動
を必要とするので、患者が使用意思を表示してから実際
に使用可能となるまでには一定時間の経過が必要であり
、即時に使用できない難点がある。

従って本考案の目的は、介助者の労力負担を大幅に軽減
てきるだけでなく、患者に特有の臭気や湿気を常時吸引
除去てき、快適な雰囲気を形成、維持できる患者用ベッ
ドを提供することである。

以下、図面に基いて説明すると、本考案の患者用ベッド
の要旨とするところは、ベッド本体１の底面側に水洗ト
イレ器具２を固着し、ベッド本体１のマット３の中央部
に開口４を設け、この開口４に前記水洗トイレ器具２の
尿便受は容器５の上部開口６を接続し、前記尿便受は容
器５の下部流出ロアを汚水管１４によって汚物槽又は下
水管に接続し、マット３の一部を戊す蓋８によって前記
開口４を閉塞すると共に、前記尿便受は容器５の上部内
壁面に吸気管１５を設け、上下に貫通した縦孔１８を前
記蓋１８に設け、前記吸気管１５を常時吸引作動するよ
うにしたことである。

図示の実施例では、マットの前記開口４は尿便受は容器
の上部間０．６より１回り大きく、尿便受は容器５はそ
の上端外周フランシト０をネット本体の底部フレーム９
に掛合して、ネジ止め等により固着されている。

Ｍ８は、前記底部フレーム９と外周フランジ１０て形成
された受止め段部上に嵌込まれ、マット３の本体部分と
面位置が合致している。

使用に当っては、患者は、その臀部又は臀部から腰部に
かけた部位が開口４前縁のマット部分３ａ上に来るよ、
うに寝かされているので、尿便の跳ね返り防止のため、
尿便受は容器５の前壁面５ａは緩傾斜に、後壁面５ｂは
急傾斜に配置されている。

尿便受は容器の下部流出ロアは、トラップ管１１と蛇腹
管１２を介して、床１３の下方空間に配管された汚水管
１４に接続され、この汚水管１４は汚物処理槽や下水本
管に接続されている。

尿便受は容器５の上部内壁面には、前記吸気管１５と共
に給水管１６が全周にわたって上下に並設され、該吸気
管１５には上向きに開口した吸気孔１７を所定間隔で設
けである。

これに対応して、前記縦孔１８は蓋８の外周縁部に設け
である。

給水管１６には下向きに開口した噴出孔１９を所定間隔
で設けてあり、吸気管１５と給水管１６は、前記汚水管
１４と同様に床１３の下方空間に配管された吸気本管２
０と給水車ｆ２１にそれぞれ接続されている。

この吸気本管２０は、連続運転される吸気ファン等の空
気吸引作動手段（図示していない）に接続されている。

ベッド本体１はその各脚管２２が床面に固着した受座２
３に嵌込まれているため、ベッド本体１の横移動による
吸気管１５や給水管１６の歪曲損傷の恐れがない。

ベッド本体１の足元側の側面部には制御パネル２４を設
けてあり、これに装着した止水弁２５を開、弁すること
によって、尿便受け、容器５の内壁面には前記噴出孔１
９より洗浄水が噴射され、内壁面に付着した尿便は下部
流出ロアへと洗い流される。

制御パネル２４には、吸気管１５を開閉する閉止弁２６
と空気流量を強弱２段階に調節する調量弁２７を設けで
ある。

この閉止弁２６を開弁して置くことによって、用便中に
尿便受は容器５内部に充満した臭気は、前記吸気孔１７
より吸引され、強制的に排除される。

用便中だけでなく、常時前記閉止弁２６を開弁して置く
ことによって、患者に掛けられた毛布や蒲団とマット３
間の空気が、蓋８の前記縦孔１８を通って吸気管１５に
吸引されるので、寝たきり患者や重症患者に特有の不快
な臭気や湿気が除去される。

以上のように本考案の患者用ベッドは、尿便受は容器５
の上部開口６がベッド本体１のマット３中央部の開口４
に連通した水洗トイレ器具２を、ベッド本体１の底面側
に固着し、尿便受は容器５の下部流出ロアを汚水管１４
を介して汚物槽又は下水管に接続腰マット３の一部を戒
す蓋８によつてマット３の前記開口４を閉塞したもので
あるから、患者の膝を上方に曲げて大腿蔀を引き上け、
蓋８を取外すだけで直ちに用便さ妊ることができるので
、前記した従来の水洗トイレ車を用いるベッドと比べて
、取扱い手順が大幅に簡略化され、介助者の作業量が格
段に少なくて済む。

体力の弱った寝たきり患者を起き上がらせたり、介助者
の力によって便器への着座姿勢を保つ必要がなく、患者
は真の意味でマット３上に寝たまま用便てきるので、こ
のベッドは極めて実態に適したものであり、介助者の労
力軽減となる。

特に、前記特公昭４６−２４８６６号公報の可動式水洗
便器付き寝台ては、上記のように使用可能となるまてに
は複数段の一連の作動が必要であり、ある一定時間の経
過が必要であったが、本考案では上記のように水洗トイ
レ器具２がベラａ＜体１め底面側に固着され、蓋８を取
外すだけて′岬率に水洗トイレ器具２を使用てきるため
、患者め切迫した、緊急の排尿排便要求にも迅速かつ的
確に対応できるのである。

更に、本考案では、水洗トイレ器具２の腺便受は容器５
の上部内壁面に吸気管１５を設けると具に、上下に貫通
した縦孔１８を蓋８に設け、吸気管１５を常時吸引作動
するようにしたので、ベッド本体１のマット３中央部の
開口４を蓋８て閉塞した状態においても、患者に掛けら
れた毛布や蒲団とマット３間の空間と、尿便受は容器５
内の空間とが、蓋８の前記縦孔１８を介して連通してい
る。

そのため、寝たきり患者や重症患者等が常時放散、帯同
する特有の臭気や湿気は定常的に吸引除去され、医師や
看護婦、同室者等は勿論として、患者自身も快適な雰囲
気下に置くことができるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例に係る患者用ベッドを示し、第
１図はベッドの側面図、第２図はベッドの平面図、第３
図は水洗トイレ器具部分の拡大縦断面図、第４図は水洗
トイレ器具の拡大横断面図、第５図は前記水洗トイレ器
具の給水管及び吸気管部分の拡大縦断面図、第６図はマ
ットの開口に嵌着される蓋め平面図である。 １・・・・・・ベッド本体、２・・・・・・水洗トイレ
器具、３・・・・・・マット、４・・・・・・マットの
開口、５・・−尿便受は容器、６・・・・・・上部開口
、７・・・・・・下部流出口、８・・・・・・蓋、９・
・・・・・ベッド本体の底部フレーム、１１・・・・・
・トラップ管、１３・・・・・・床、１４・・・・・・
汚水管、１５・・・・・・吸気管、１６・・・・・・給
水管、１７・・・・・・吸気孔、１８・・・・・・縦孔
、１９・・・・・・噴出孔、２０・・曲吸気本管、２１
・・・・・・給水本管、２４・・・・・・制御パネル、
２５・・・・・・止水弁、２６・・・・・・閉止弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 尿便受は容器５の上部開口６がベッド本体１のマット３
   中央部の開口４に連通した水洗トイレ器具２を、ベッド
   本体１の底面側に固着し、尿便受は容器５の下部流出ロ
   アを汚水管１４を介して汚物槽又は下水管に接続し、マ
   ット３の一部を戒すＭ８によってマット３の前記開口４
   を閉塞すると共に、尿便受は容器５の上部内壁面に吸気
   管１５を設け、上下に貫通した縦孔１８を前記Ｍ８に設
   け、前記吸気管１５を常時吸引作動するようにした患者
   用ベッド。