JPS605908Y2 - スチ−ムアイロン - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスチームアイロンに係り、とくに貯水タンクに
設けられた滴下ノズルを開閉する開閉ロンドの取付構造
に関する。

一般に、貯水タンクの滴下ノズルを開閉する開閉ロンド
は、貯水タンク内を貫通して上下動自在に設けられてい
る。

そして、この開閉ロンドの貫通孔の水密性が確実でない
と水の漏洩の原因となるところから、従来では、貫通部
に、開閉ロンドに対してゴム等の弾性バッキングをスプ
リングを介して取付けたり、またグリス等の潤滑油を塗
布することが行われている。

しかし、このようなこれまでの手段によると、開閉ロッ
ドが偏心して取付けられた場合やまた使用によって偏心
したような場合にはその水密性が低下し水の漏洩防止機
能が損われたり、また開閉ロッドの上下動作が不円滑と
なる等の問題を有している。

本考案はこのような点に鑑みなされたもので、貯水タン
クの開閉ロンド貫通用の貫通孔に下端内周に環状突縁を
有する肉薄筒状部からなるバッキング体を係着し、この
バッキング体の環状突縁内に開閉ロンドを上下自在に密
嵌することにより、開閉ロッドを水密に貫通できるとと
もに、開閉ロッドが偏心して取付けられた場合などにお
いてもバッキング体は弾性変形して開閉ロンドに対応腰
したがって開閉ロンドを常に水密に保持できるとともに
、円滑に上下動できるスチームアイロンを提供するもの
である。

つぎに、本考案の一実施例を添附図面について説明する
。

１はベースで、このベース１にヒーターからなる発熱体
２が埋設されているとともに一側上部に気化室３が形成
され、この気化室３に上記ベース１に穿設されて下端を
かけ面４に開口した複数の噴出孔５が連通されている。

またこのベース１の上面に遮熱板６が固着され、この遮
熱板６の一側部で上記気化室３の上部に位置して滴下ノ
ズル７が水密に固着され、この滴下ノズル７の下端部に
吐出小孔８が穿設されているとともに、上端部中央に摺
動孔９が形成されている。

また上記遮熱板６の上部に位置して所定の間隔をおいて
上記ベース１を被覆する遮熱カバー１０が取付けられて
いる。

この遮熱カバー１０は、水平板部１０ａとこの水平板部
１０ａの周縁に一体に折曲形成されベース１上の周縁に
係合した側板部１０ｂを有して形Ｊｉされている。

そして、この遮熱カバー１０の水平板部１０ａの一側部
に取付孔１１が形成されているとともに、他側部上に把
手体１２が取付けられている。

また１３は貯水タンクで、この貯水タンク１３は、下部
に上記遮熱カバー１０の取付孔１１内に挿入された円錐
状の底部１４が形成され、この底部１４の下端開口部が
上記遮熱板６上に位置して上記滴下ノズル７の上端周囲
に水密に結合され、またその上部には縮径した円筒部１
５が一体に形成され、この円筒部１５の一側上部に注水
口１６が形成されているとともに、上端を閉塞した頂板
部１７の中中部に貫通孔１８が形成されている。

そして、上記注水孔１６には蓋体１９が水密に着脱自在
に取付けられている。

また２０はバッキング体で、このバッキング体２０は弾
性体にて全体として中空円筒状に形成され、この肉薄筒
状部２１の上端外周に環状肉厚の取付部２２が形成され
ているとともに、この取付縁２２の外周に外側を開口し
た取付溝２３が形成され、またこの肉薄筒状部２１の下
端内周に肉厚の環状突縁２４が形成され、この環状突縁
２４にて摺動孔２５が形成されている。

そして、このバッキング体２０は上記貫通孔１８内に挿
通するとともに、貫通孔１８の開口縁にその取付溝２３
が嵌着されて支持されている。

また２６は開閉ロンドで、この開閉ロッド２６は上記バ
ッキング体２０の摺動孔２５および滴下ノズル７の摺動
孔９に挿通できる断面形状で形成され、その上端部に係
合突起２７が形成されているとともに、下端部に上記滴
下ノズル７の吐出小孔８を開閉する開閉子２８が突設さ
れている。

そして、この開閉ロッド２６は、上記貯水タンク１３内
を貫通して取付けられ上部は上記バッキング体２０の摺
動孔２５内に水密に摺動自在に挿通されているとともに
、下部は上記滴下ノズル７の摺動孔９に挿通されている
。

これにより、バッキング体２０内においては、バッキン
グ体２０の肉薄筒状部２１と開閉ロッド２６との間には
所定の大きさの空間ａが形成されることとなる。

また２９は操作ボタンで、この操作ボタン２９は上記把
手体１２の前方上部に位置して軸３０にて回動自在に支
持されている。

そしてこの操作ボタン２９に上記開閉ロッド２６の係合
突起２７が連繋され、この操作ボタン２９の回動により
、開閉ロッド２６を上下動するようになっている。

つぎに、上記構造の作用を説明する。

操作ボタン２９を回動し、開閉口ツド２６下降するとと
もに、下端部の開閉子２８を滴下ノズル７の吐出小孔８
に挿通して吐出小孔８を閉塞する。

そしてアイロンを自立させ注水口１６から貯水タンク１
３内に注入し、所定量の水を貯溜する。

この場合、気化室３内に水は滴下されないので、噴出孔
５からスチームが吐出することがない つぎに、アイロンを水平にし操作ボタン２９を回動し、
開閉ロッド２６を引上げ上昇すると、下端部の開閉子２
８が吐出小孔８からはずれ吐出小孔８が開放され、吐出
小孔８から貯水タンク１３内の水は気化室３内に滴下し
、これが気化室３内においてスチーム化されるとともに
このスチームは噴出孔５からかけ面４に噴出する。

そして、所定のアイロン掛は作業を行うことができるよ
うになる。

上記の場合、すなわち滴下ノズル７の吐出小孔８を開閉
するために開閉ロッド２６を上下動する場合において、
この開閉ロッド２６は、肉薄筒状部２０を有するバッキ
ング体２１を介して貯水タンク１３に密嵌貫通されてい
るので、貯水タンク１３への注水時および貯水タンク１
３からの排水時貯水タンク１３の貫通孔１８から水が漏
洩するようなおそれがないとともに、このバッキング体
２０は、肉薄筒状部２１を有するので、開閉ロンド２６
が偏心して取付けられたり、使用に伴って偏心したよう
な場合においても、開閉ロッド２６の上下動に伴って肉
薄筒状部２１が容易に弾性変形しつつ応動し、したがっ
て、開閉ロッド２６は水密性を保持したまま円滑に上下
動されることとなる。

本考案によれば、貯水タンクの貫通孔にバンキング体を
介して滴下ノズルを開閉する開閉ロンドを設け、上記バ
ッキング体は開閉ロッドの外径より大径の肉薄筒状部を
有量この肉薄筒状部の上端外周を上記貫通孔の開口縁に
嵌着するとともに、下端内周に上記開閉ロッドを上下に
摺動自在に密嵌する環状突縁を一体に突設したので、開
閉ロンドを水密に貫通支持できるとともに、貯水タンク
への水の注・排水時に水の漏洩を確実に防止でき、また
開閉ロンドが偏心して取付けられているような場合には
開閉ロンドの上下動に伴ってバッキング体は容易に弾性
変形して開閉ロンドの動作に対応して滴下ノズルを円滑
かつ確実に開閉でき、したがって開閉ロッドを常に水密
に保持できるとともに、円滑に上下動できるスチームア
イロンを提供することができるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は、スチー
ムアイロンの一部を切欠いた側面図、第２図は、同上バ
ッキング体取付機構部の拡大断面図である。 １・・・・・・ベース、２・・・・・・発熱体、３・・
・・・・気化室、７・・・・・・滴下ノズル、１３・・
・・・・貯水タンク、１８・・・・・・貫通孔、２０・
・・・・・バッキング体、２１・・・・・・肉薄筒状部
、２４・・・環状突縁、２６・・・・・・開閉ロッド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 発熱体および気化室を有するベースと、このベース上に
   設けられ気化室に注水する貯水タンクと、この貯水タン
   クの下部に設けられ上記気化室に貯水タンク内の水を滴
   下する滴下ノズルと、上記貯水タンク内を貫通して上下
   動自在に設けられ上記滴下ノズルを開閉する開閉ロッド
   と、上記貯水タンクの貫通孔に取付けられ上記開閉ロン
   ドを案内するバッキング体とを備え、上記バッキング体
   は、上記開閉ロンドの神経より大径の肉薄筒状部を有し
   、この肉薄筒状部の上端外周を上記貯水タンクの貫通孔
   の開口縁に嵌着するとともに、下端内周に上記開閉ロッ
   ドを上下に摺動自在に密嵌する環状突縁を一体に突設し
   たことを特徴とするスチームアイロン。