JPS6058971B2 - レ−ザ装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレーザ装置、特にレーザメス装置に関するもの
であり、さらに詳しくは、レーザ光出力の強度を、使用
者が使用個所において任意に調節することができるよう
にしたレーザメス装置に関する。

近年、高出力レーザ装置を使用した医療機器の開発がす
すめられ、実用化段階に達してきている。

前記の医療機器は通常高出力レーザ装置より発生したレ
ーザ光を任意の場所に伝達させるため、多関節反射鏡方
式マニピュレータ又は可撓性レーザ用導波管、又は光フ
ァイバーなどのレーザ光伝達装置を高出力レーザ装置と
接続する方式が一般的である。このような医療機器は通
常レーザメス装置と称せられるが、このレーザメス装置
を用いて手術を行なう場合、切開、止血等の適用条件に
応じて最適なレーザ光出力を選ぶ必要がある。従来のレ
ーザメス装置においては、レーザ光出力の可変制御はレ
ーザ共振器の近傍に設置されるか、または、これと一体
的に構成されたレーザ発振制御装置に設置されたレーザ
光出力調整端子に適当な信号を供給することによつて行
なうのが普通である。

そして前記レーザ光出力調整端子としＪてはレーザ共振
器のガス流量制御端子又は放電電流を制御するための可
変抵抗器端子を用いるのが一般的である。すなわち、ガ
スレーザ装置の場合には（１）レーザ放電管内の放電電
流または／および（２ルーザ放電管のレーザ媒質ガス圧
力を変化させゝてレーザ光出力を制御し、又、固体レー
ザの場合にはギンピング用ランプの輝度を可変させるこ
とで、レーザ光出力の可変制御を行なうため、これらの
制御端子が前記レーザ装置の制御パネル上に設置されて
いる。一方、レーザメス装置を使用して、所定の手術を
行なう場合には、術者はレーザ光伝達装置の先端部出力
端すなわち握り部を把持して、所定の作業をしなければ
ならない。

この場合、切開対象部位や止血対象部位に応じた最適レ
ーザ光出力をうるために、術者以外の、レーザ発振制御
装置の近くにいる第３者の手によつて、レーザ光出力の
可変制御を行なわなければならなかつた。それ故に、術
者の意図が前記第３者に十分反映されず、又、迅速な調
整制御ができないという問題が生じていた。一方、術者
は従来より使用してきた鋼メスによる手術経験を十分に
つんでいるため、強く（深く）切関する場合には鋼メス
に強い力を加え、弱く（浅く）切関する楊合には、弱い
力を加えるという握力調節を無意織のうちに行なつてい
る。

ところがレーザメス装置による手術は手術対象部位に対
して非接触状態で行なわれるばかりでなく、レーザ光出
力の制御を術者の意志どおりに行なうことも従来技術で
は不可能であるため、術者は従来の手術作業の惑覚とは
全く異なる惑覚を身につけなければならないという不便
さがあつた。本発明は術者が従来の鋼メス使用時と同様
な握力の惑覚をレーザメス装置の使用においても得られ
るようにしたことを第１の特徴としたものてある。すな
わち、本発明によれば、レーザ光出力端の握り部近傍に
設けられた光出力調整装置に外部．から加えられる押圧
の強度一換言すれば、術者の握力調整に応じて、出力レ
ーザ光の強度を変化させることができ、それによつて強
く押した場合にはレーザ光出力を大きくして強く（深く
）切開ができ、弱く押した場合にはレーザ光出力を小さ
くして弱い（浅い）切開をすることができる。本発明の
第２の特徴は、レーザ光出力端の近傍に設けた光出力調
整装置の外にレーザ光の出力表示器を設けることによつ
て術者の意図のままにレーザ光出力を可変でき、前記第
３者の介入なしに４操作できるようにしたことである。
本発明は、前記の特徴をレーザメス装置に具備させるこ
とによつて、レーザメス装置のすぐれた特性（例えば本
質的に無血手術ができる等）を十分に生かすことができ
るようにしたものである。

本発明を添付図面を参照して詳細に説明する。第１図は
多関節反射鏡方式マニピュレータ１の先端（レーザ光出
力端）牡すなわち握り部またはその近傍に、内部に圧カ
ー電気変換部をもつ光出力調整装置２を設置した実施例
を示すものである。押圧（指の押す力またはレーザ光出
力端４を把持する握力）に応じたレーザ光出力可変制御
電気信号を前記圧力電気信号変換部において発生さフせ
、直接電線ケーブル又は無線方式によつて、レーザ発振
制御装置５内に設置されたレーザ光出力調整端子６に供
給し、前記レーザ出力可変制御方法に記載したいずれか
の方式を具備したレーザ発振制御装置５によつてレーザ
共振器９より得られ・るレーザ光の出力制御を行なうも
のである。その際、レーザ光出力表示器３をレーザ光出
力端４の近傍に設置しておけば、術者が常時レーザ光出
力をチェックできるので、よソー層便利である。レーザ
光出力の検出は例えばレーザ光線の伝導光路内にビーム
スプリッター７を設置し、ビームスプリッター７よりの
反射光を検出器８により検出し、所定の較正を行なつて
その出力を表示器３に供給することで、正確にレーザ光
出力を求めることができる。第２図に光出力調整装置２
の構成例を示す。この例では、ホール素子２１を圧力電
気信号変換素子として使用する。バネ２２を介してノブ
２３に連結した永久磁石２４の移動量（すなわちホール
素子２１と磁石２４との間隔）に応じてホール素子２１
より発生するホール電圧が変化し、増幅器２５により、
所定の電気信号を作ることができる。前記のホール素子
と磁石との組合せの代りに、圧力導電ゴムと加圧手段、
差動トランスとコア、あるいはフォトトランジスタとそ
の入射光制御手段（例えば絞り）の組み合わせ等を用い
ても、全く同様の作用効果が得られることは明らかであ
る。さらにまた、その他適当な素子を使用することで類
似の機能を持つ光出力調整装置２を作製することも容易
である。

また、光出力調整装置２は必ずしも押圧によつて動作さ
せるだけでなく、単にスライドボリューム又はロータリ
ＳＷを接続し、その抵抗値変化を連続的または段階的に
行なつてレーザ光出力可変制御を行なうこともできる。

さらに光出力調整装置２とは別個に、レーザ光出力端の
近傍に、光出力調整装置２より得られたレーザ光出力可
変制御電気信号のサンプル−ホールド動作切替スイッチ
を設け、一方、レーザ発振制御装置５内に前記電気信号
のサンプル−ホールド回路を追加することができる。そ
して前記動作切替スイッチをホールド側にすれば、その
時点で示される発振出力表示器の表示値をそれ以降光出
力調整装置２に加える動作に関係なく維持し、レーザ光
出力端４より設定された出力光が放出される。一方、前
記動作切替スイッチをサンプルホールド側にすれば再び
通常の動作になる。この方式は、長時間にわたつて術者
が一定出力のレーザ光をもちいて手術する場合に有効で
ある。なお、第１図、第２図の実施例において、多関節
反射鏡方式マニピュレータ１の代わりに可撓性レーザ用
導波管や光ファイバーを使用できることは明らかてある
。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば術者の
意図のままに、その握力調整によつてレーザ光出力を可
変制御でき、一般の鋼メスと同様に、メスに加える力（
握力）の大小に応じて切開強度や深さを変化させながら
手術できるという特徴をもつことから、無血手術ができ
るレーザメス装置のすぐれた特徴とあいまつて、よソー
層の普及が期待できるものである。

さらに本発明によれば、 （１）手術をしている外科医は、手術部位から目を離し
たり、レーザ光伝達手段の出力端（握り部）から手を離
したりすることなく、一換言すれば、手術の手を休めた
り、手術を中断したりすること無しに、握り部を掴む握
力を変えるだけで、自己の意のま）にビーム強度を調整
でき、（２）手慣れた鋼メスの場合とほとんど同じ握力
感覚で、ビーム強度を調整できる、という特有の作用効
果が達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例の概略側面図、第２図は本発
明に使用し得る光出力調整装置の断面図である。 ２・・ルーザ光出力調整装置、３・・ルーザ光出力゛表
示器、４・・ルーザ光出力端、５・・ルーザ発振制御装
置、６・・ルーザ光出力調整端子、８・・・検出器、９
・・ルーザ共振器、２１・・・ホール素子、２４・・・
磁石。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ レーザ共振器によつて発生され、レーザ発振制御手
   段によつて所望の強度に調整されたレーザ光をレーザ伝
   達手段によつてレーザ発振制御手段から離れた任意の位
   置へ導き、出射させるようにしたレーザ装置において、
   レーザ光出力端の握り部近傍に設けられ、外部から加え
   られた力に応じてレーザ光出力可変制御電気信号を発生
   する圧力電気信号変換部を有するレーザ光出力調整装置
   と、前記電気信号をレーザ発振制御手段に供給する手段
   とを具備し、前記レーザ発振制御手段は前記電気信号に
   応じて出力レーザ光の強度を制御するように構成された
   ことを特徴とするレーザ装置。 ２ レーザ光出力可変制御電気信号を発生する光出力調
   整装置が、抵抗体の抵抗値変化に応じて電気信号を発生
   する電気信号変換部を具備したことを特徴とする第１項
   記載のレーザ装置。 ３ レーザ光出力端の近傍に、レーザ光の出力表示器を
   さらに設けたことを特徴とする第１項または第２項に記
   載のレーザ装置。