JPS6056370B2 - 電気絶縁体及びその製造方法 - Google Patents

電気絶縁体及びその製造方法

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JPS6056370B2
JPS6056370B2 JP51160946A JP16094676A JPS6056370B2 JP S6056370 B2 JPS6056370 B2 JP S6056370B2 JP 51160946 A JP51160946 A JP 51160946A JP 16094676 A JP16094676 A JP 16094676A JP S6056370 B2 JPS6056370 B2 JP S6056370B2
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02GINSTALLATION OF ELECTRIC CABLES OR LINES, OR OF COMBINED OPTICAL AND ELECTRIC CABLES OR LINES
    • H02G15/00Cable fittings
    • H02G15/02Cable terminations
    • H02G15/06Cable terminating boxes, frames or other structures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B19/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing insulators or insulating bodies
    • H01B19/02Drying; Impregnating

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  • Organic Insulating Materials (AREA)
  • Cable Accessories (AREA)
  • Insulating Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一般的に、新規な且つ改良された高電圧電気
絶縁体、および、高電圧電気絶縁体をつくるための新規
な且つ改良された方法に関するものである。
従来、ケーブル端末装置における電気的ストレス除去
緩和用コーン(electricalstressre
liefcone)として、或いはケーブル連結部にお
ける電力ケーブルの電気的に相互連結された導体を取囲
む絶縁用スリーブとして、いくつかの異なる型式の大型
の高電圧絶縁体が従来使用されている。
このような大型の絶縁体は、一体のモールド成型された
絶縁体、或いは成層した絶縁体のいずれかによつて形成
されるものとして、広く分類できる。 米国特許第27
48184号は、湿式プロセスの磁器によつて作られ、
ストレス除去用コーンとして使用される周知の型式の剛
性の予め成形された一体モールド成型のセラミックの絶
縁体を開示している。
こ、で、湿式プロセスの磁器とは、高い電気的及ひ機械
的強度を有し且つ非常に高い見掛け密度を有するセラミ
ックとするため乾式法ではなく湿式法によつて製造され
た高電圧電気等級磁器部品を意味している。一体にモー
ルド成型された磁器の絶縁体の1つの利点は、その現場
での取付時間が短いことである。しかし、前記米国特許
第2748184号の磁器製ストレス除去用コーンのよ
うな磁器製絶縁体は比較的低い絶縁耐力、高い誘電損、
高い誘電率をあられす。さらに、このような磁器製絶縁
体は熱的ショックによる破損を生じ易く、また、製造中
の欠陥、特に微小空隙およびクラックを、比較的高い欠
陥数で生じ易い。一体にモールド成型された絶縁体内に
存在する欠陥数すなわち微小空隙およびクラックの数は
、大体、この一体モールド成型絶縁体の横断面の平方に
比例する。かくて、一体モールド成型の絶縁体が大きい
程、これに比例して欠陥数が大きいことによる破損およ
び電気的破壊を受け易くなる。磁器絶縁体の高い欠陥数
のために、磁器製のストレス除去(緩和)用コーンが使
用されている電気系統は、その磁器製ストレス除去用コ
ーンの破壊を防止するために、低い電圧レベルで使用し
なければならない。さらに、普通のプラスチックの電力
ケーブル絶縁体の比較的高い熱膨張係数に比して、磁器
製絶縁体の熱膨張係数が比較的低く両者が一致しないた
めに、電力ケーブル絶縁体の大なる熱膨張によつて、周
りの磁器製絶縁体のクラックを生じたり或いは電力ケー
ブル絶縁体の大なる変形を生じたりする可能性がある。
このような破損を防ぐために、磁器製絶縁体は破損を防
ぐに充分なだけケーブル絶縁体から離間しなければなら
ず、このような離間は電気的ストレスの観点から好まし
くない。このような離間をなくすために、電力ケーブル
絶縁体に、ベーパーテープのロール或いはベーパーロー
ルから形成させた多数の絶縁体薄層を適用しなければな
らないかもしれないが、これは、通常、高度の技術と長
い施工時間を必要とする仕事である。もう1つの既知の
型式の一体モールド成型の絶縁体は、鋳造エポキシ樹脂
絶縁体である。
この鋳造エポキシ樹脂絶縁体の例として、米国特許第3
049581号に示されたケーブル端末装置の絶縁素子
またはスリーブ、米国特許第2967899号のケーブ
ルジョイントに示されているソリッドスリーブ、米国特
許第30517乃号のケーブルジョイントに示されてい
るソリッドスリーブがある。このような鋳造エポキシ樹
脂絶縁体も、磁器絶縁体に関して上述したように、成形
中にガスが入つたり或,いは熱でクラックを生じたりす
ることによつて比較的高い欠陥数を有し、かくて、比較
的低い絶縁耐力をもつ。大型の絶縁体の第2のカテゴリ
ーは、絶縁材料の層を重ねることによつて形成されるも
のである。
例えは、所望の形をもつ電気絶縁体が得られるまで、テ
ープの形態のバルカナイズ(加硫)可能の絶縁材料によ
つて多数の層を重ね、その後この多重層に熱を加えて、
絶縁材料をバルカナイズすることによつて絶縁体を形成
させる。また、所望の形態が得られるまで、テープの順
次の層を重ねることによつて電気絶縁体を形成するため
に、テープの形態の熱収縮性熱可塑性材料を使うことも
できる。その後、これに熱を加えて、熱可塑性材料を出
来るだけ合体させて一体組織とさせる。明らかに、これ
らの2つの型式の大型絶縁体の欠点は、熱を材料全体に
分布することができないために欠陥ができる可能性が比
較的高いことであ”る。さらに、テープの順次の層を重
ねることによつて所望の絶縁体形態をつくるのに比較的
高度の技術および長時間の現場施工時間が必要である。
最後に、他の普通の型式の積層型の大型電気絶縁体は、
適当な機械的締着装置によつて固定され所望の絶縁体形
状に形成されたベーパーテープ、ベーパロール、クロス
テープおよびプラスチックフィルムを含む。同心に巻回
されたベーパ層によつて形成されたベーパロールの一例
が米国特許第3322884号に示されている。絶縁体
を形成するのに使用されたベーパテープの一例が上記の
米国特許第305177咥に示されていて、この米国特
許においては、ベーパテープの順次の層を重ねることに
よつて絶縁体が形成される。積層型の電気絶縁体の主た
る欠点は、電気絶縁体を所望の形態に形成するのに比較
的高度の技術および比較的長い施工時間を必要とするこ
とにある。
しかし、油を含浸したベーパ層或いは含浸可能のベーパ
層によつて形成された電気的絶縁体の重要な利点は、独
特の自己回復能力にあり、すなわち、これにかかる高電
圧の電気的ストレスによつて油含浸ベーパ絶縁体内に局
部的なホットスポット或いは電気的破損が生じた場合に
、誘電質オイルのような誘電質流体がこれを通つて流れ
ることによつて、これが回復され或いはそれ以上の破損
が遅らされることにある。本発明の目的は、新規の且つ
改良された電気絶縁体を提供することにある。
本発明の他の目的は、高電圧絶縁体に使用される新規の
且つ改良された重合性、多孔質、連続気泡型、完全含浸
可能の誘電質固体を提供することである。
本発明の他の目的は、新規の且つ改良された高電圧電気
絶縁体の製造方法を提供することてある。
本発明の他の目的は、高電圧ケーブル端末装置に使用さ
れる新規の且つ改良されたストレス除去用コーンとして
使用するに適した電気絶縁体を提供することである。
本発明の他の目的は、含浸てきる誘電質固体のための新
規の且つ改良された含浸物を提供することである。
簡単にいえば、本発明は、モルリシツクな重合質、多孔
質、連続気泡型、完全含浸可能の誘電質固体とその含浸
物とを含む新規の且つ改良された電気絶縁体に関するも
のである。
ここで「固体」(SOIid)という語は、電気的スト
レス除去用コーン30(第1図)のような固体形態と、
ベーパまたはクロスの層のような[平面」形態とを区別
するための幾何学的意味で使用されている。本発明の電
気絶縁体は、例えば、電力ケーブル絶縁体、ケーブル端
末装置内のストレス除去用コーン、或いはケーブルジョ
イント内の絶縁スリーブのような高圧電気系統内に絶縁
装置が必要とされる場合に、いつでも使用できる。誘電
質固体は、高電圧電気装置内に迅速且つ容易に現場で設
置されるように予め形成され前記のモールド成型された
セラミックの絶縁体および鋳造エポキシ樹脂絶縁体に比
して比較的低い弾性係数をもつ。
さらに、非常に小さい連通した連続気泡が実質的に誘電
質固体の全体にわたつて実質的に均一に分布されている
誘電質固体の多孔性質のために、誘電質の油のような含
浸物質が誘電質固体に通ることが可能で、これにより成
層型のベーパ絶縁体の自己回復能力特性を得ることが可
能である。含浸物質は、誘電質固体全体の連通している
連続気泡を充填して絶縁装置の絶縁耐力を増大するのに
使用される誘電質の油或いはその他の誘電質液体てある
また、含浸物質は、後述する重合触媒の如き不動化剤と
共に誘電質固体の中に注入されてこの不動化剤と化学的
に反応することによつてその粘度を増大して誘電質ゲル
となり誘電質固体の中に不動化されるような低粘度誘電
質液体であることもできる。誘電質固体は後述するよう
なフィラメント化方法によつて形成してもよく、この方
法においては、融点以上に温度上昇した熱可塑性樹脂が
ダイスに強制的に通されて非常に長くて細い(例えば直
径2〜4ミクロン)粒子であるフィラメント状粒子を形
成し、これが回転マンドレルにぶつかつて連続的な一体
の多孔質の連続気泡型誘電質固体をつくる。
この方法に代えて、後述するような焼結方法によつて実
質的に機械的および電気的に等方性の誘電質固体を形成
してもよく、この方法ては、予め粉砕された重合質樹脂
、例えば熱可塑性樹脂がモールドの中に置かれ、非常に
高い圧力および温度を受けて、完成時の構成の粘度が例
えば0.2〜50ミクロンの範囲にある多孔質、連続気
泡型、重合質の誘電質固体を形成する。本発明の原理に
従つて構成された電気的絶縁体は油を含浸したベーパ層
より成る絶縁体と同様の自己回復能力を与え或いは示し
、且つまた、一体成型された絶縁体、例えばモールド成
型磁器絶縁体または鋳造エポキシ樹脂絶縁体と同様に取
付時間が短いという特性を与える。さらに、本発明の原
理に従つて構成された電気的絶縁体は、前記のモールド
成型された磁器絶縁体および鋳造されたエポキシ樹脂絶
縁体に比して、電気的絶縁体の絶縁品質メリットの標準
逆指数てある損失係数が極めて優れている。こ)で、電
気的絶縁体の損失係数という用語は、通常一般に使用さ
れている誘電損失率又は誘電体力率と同意語であり、電
気的絶縁体の品質すなわち有効性を示すものとして使用
されており、この損失係数が高いならば、その電気絶縁
体は絶縁体として良好なものてない。
一般に、損失係数が低い程、その電気絶縁体はより良好
なものてあlる。また、電気的絶縁体の絶縁品質メリッ
トの標準逆指数という用語は、電気的絶縁体においては
その損失係数が高い程、その電気的絶縁体の絶縁品質す
なわち有効性が低くなり、逆に、損失係数が低い程、そ
の電気的絶縁体の絶縁品質すなわち・有効性が高くなる
ということを意味するものである。例えば、電気用等級
の湿式処理された磁器の損失係数は一般的に約0.18
で高品質電気用等級のエポキシ樹脂についての損失係数
は大体約0.05であノるが、本発明の原理に従つて構
成された誘電質ゲルを含浸した焼結された誘電質固体の
試料は、0.0025というような低い測定損失係数を
生じた。
本発明の絶縁体は、典型的な電力ケーブルの絶縁体との
熱的不整合を実質的に全くあられれず、熱的ショックに
よつて実質的に影響を受けず、電気的ストレス除去用コ
ーンとして、電力ケーブル絶縁体とストレス除去用コー
ンの間にギャップを残すことなしに電力ケーブル絶縁体
の僅かな変形を許容するに充分な程度に変形可能で、且
つストレス除去用コーンから材料を除去することによつ
てコーン内径を増大すること等によつて、電力ケーブル
絶縁体の直径の変動に適合するように現場で容易に再加
工される。こ)で、熱的不整合とは、本発明による電気
絶縁体の熱膨張係数が高電圧電力ケーブルの電流導体を
取り巻いている代表的な電気絶縁体の熱膨張係数と一致
しないことを意味している。本発明の上記およびその他
の目的および利点は図面に示す本発明の好ましい実施態
様の説明から理解されよう。
本発明の重要な特徴によれば、新規の且つ改良された絶
縁体は新規の且つ改良されたモノリシックの、重合質、
多孔質、連続気泡型、完全含浸可能の誘電質固体、およ
び、特に高電圧電気絶縁体に使用するのに適合される非
気体状の含浸物質すなわち空気またはガス以外の含浸物
質を含む。誘電質固体は工場において所望の絶縁体の形
態の予め成形され、これは、適当な誘電質含浸物質、例
えば誘電質流体または誘電質ゲルを含浸さ−せることを
可能にするように、誘電質固体の実質的に全体にわたつ
て実質的に均一に分布された多数の連続気泡をもつ。流
体誘電質の絶縁体において、多孔質、連続気泡型、誘電
質固体は、これを通して誘電質流体、例えば誘電質油が
流れるのを.許容し、かくして、油を含浸した積層ベー
パ絶縁体と同様の自己回復特性を示す。また、誘電質固
体は、最初に低い粘度をもつ誘電質液体を不動化剤とと
もに含浸し、この不動化剤と誘電質液体とを化学的に反
応させて誘電質液体の粘度を増大さ丁せ、最終的に誘電
質液体を誘電質固体内に不動化した誘電質ゲルに変換さ
せることにより、誘電質固体全体にわたつて、連通する
連続気泡を充填するようにしてもよい。本発明の1つの
重要な特徴によれば、誘電質固・体は下記の2つの方法
のいずれかに従つて形成できる。
第1の方法は、前記の説明および後述の説明においてフ
ィラメント化方法(第1図)と称されていて、これは、
本質的には、テキサス州レイトンのエツソ・リサーチ・
アンド・エンジニアリング●カンパニ発行のドワイト・
T・ローカンプ(DwigtltT.LOhkamp)
著の「メルト●ブローウィング●ノンウーブン●ウェブ
・テクノロジハー 」(MeItBIOwingNOn
wOvenWebTechrlOIOgy)と題する刊
行物に説明されている連続的ウェブ形成方法の変型であ
る。第1図は本発明の原理に従つて多孔質、連続気泡型
、重合質、誘電質固体を製造するフイラメンl卜化方法
による装置10を示す。
装置10は、押出機12を含み、重合樹脂粒子がこれに
送り込まれて加熱溶融される。押出機の温度は、誘電質
固体を形成するのに使用される重合材料の型によつて変
化する。押出機12から、溶融した重合材料はダイス1
4に入る。ダイス14は、溶融した重合材料の細流を形
成する。送風機16および空気ヒータ18からの1また
はそれ以上の高温、高速の空気流は、細流を運び、伸ば
し、これを細い(例えば、直径2−4ミクロン)フィラ
メントにする。上記の刊行物に記載されたウェブ形成方
法とは反対に、これらのフィラメントは、回転する巻取
マンドレル20の上に任意の所望の厚さに合体して単一
の多孔質の連続気泡型の誘電質固体22を形成する。
好ましくは、マンドレル20はダイス14に対して、マ
ンドレル20の縦軸に平行な方向、およびダイスに近づ
いたり離れたりする方向の両方向に可動で、これにより
、マンドレル20上に任意の所望の規則的または不規則
的な形態に固体22を形成させることができる。マンド
レル20の位置定めは、誘電質固体22を所望の形態に
形成するように手動或いは自動的に制御される。本発明
の他の重要な特徴によれば、マンドレル20とダイス1
4との間の間隔は、ダイス14から出る熱可塑性フィラ
メントが固体22の外表面にぶつかる時に少くとも最小
の程度まで隣接のフィラメントと熱的に結合するに充分
な高温にあるように制御される。
固体22の外表面においてフィラメント状粒子の熱的結
合を得るために必要な回転マンドレル20とダイス14
との最初の間隔は、固体22を形成するのに使用される
熱可塑性樹脂によつて異なる。さらに、固体22全体に
わたつて均一の多孔度が形成されるようにするために、
マンドレル20は前述のようにダイス14の出口に対し
て、固体22の外表面をダイス14の出口から実質的に
一定の間隔に保つために制御可能に可動である。マンド
レル20の回転速度は、製品の均一性を得るために固体
22の厚さが増大するに伴つて固体22の外表面の周速
を一定に保つように制御される。固体22を形成するフ
ィラメントの仕上り寸法は、押出機12の温度、ないし
は送風機16およびヒータ18からの空気流の温度およ
び圧力を調節することによつて変化できる。
本発明の特定な実施例によれは、固体22は完成時のフ
ィラメント状粒子の平均直径4ミクロンのポリプロピレ
ン樹脂からつくられた。固体22の完成時の構成フィラ
メント状粒子直径の大きさの特定の好ましい範囲は、合
浸物質によつて異なるが、0.2ミクロンないし50ミ
クロンである。固体22の見掛けの密度または相対密度
、すなわち、固体22と同じ容積を占める材料の完全に
中実のブロックまたは空所のないブロックの密度と較べ
た固体22の実際の密度を増大するために、マンドレル
20はダイス14の出口にもつと近づけてもよい。
電気絶縁体内の固体に、より高い絶縁耐力を与えるには
、固体22の見掛け密度が高いことが有利であるが、マ
ンドレル20がダイス14に近づくに伴つて、固体22
全体に分布される連通した連続気泡の数の減少する確率
が増大する。また固体22の見掛け密度を増大すること
は、比較的剛性の誘電質部材を必要とする用途に対して
固体22をより適当ならしめ圧縮性を減少する。特定の
実施例においては、固体22を形成するのにポリプロピ
レン樹脂が使用されたが、他の重合体材料、特に、他の
熱可塑性材料および、多分、熱可塑性材料の混合物を使
用できる。
例えば、ポリエチレン、ナイロン、ポリカーボネート、
ポリエステル、ビニルデンフルオライド、ポリスチレン
樹脂を、第1図のフィラメント化方法に従つて固体22
を形成するのに使用できよう。固体22は上記のように
して所望の形体に形成してもよいし、或いは、最初に所
望の形体に粗くカットし、次に、固体22の外表面を非
常に高速の自己清浄および自己冷却型のワイヤブラシ車
で完成形体が得られるまですり減らして最終形体に加工
してもよい。熱の発生は外表面の密封を生ずることとな
るので、固体22の外表面において大量の摩擦熱を発生
するのを防止するために、高速の自己清浄および自己冷
却型のワイヤブラシ車が使用される。本発明の他の重要
な特徴によれば、前記の樹脂のような数種の熱可塑性樹
脂の中のいずれか1つから、重合質、多孔質、連続気泡
型、完全含浸可能の誘電質固体を形成するのに、焼結方
法を使用することができる。1つの特定の焼結方法によ
れば、予め粉砕された重合物質、例えばアライド・ケミ
カル・コーポレーションから市販されている超高分子量
(2.8×1Cf′)のポリエチレン樹脂が成形型に入
れられ、最終部品の厚さによつて異なるが大体20秒な
いし2分の間、ほぼ422.4k91cIt(6000
psi)の圧力を受ける。
一般的に、直円柱の形体(固体22に関して図示したよ
うな)または完成した誘電質製品、例えば硝子の形体の
いずれかに誘電質固体を成形するのに任意の特定の成形
型を使用できる。上記の実施例において形成された誘電
質固体は、次に、成形型から取出され、厚さ2.45c
m(1インチ)あたりほぼ2時間の期間、151.6な
いし168.3あC(305時Fないし335で循環空
気式オープンの中で焼結される。次に、固体は冷却され
、その形で使用され、或いは所望の部品形状に切削され
る。焼結方法によつて形成された誘電質固体の完成時の
粒度は0.2ないし50ミクロンの範囲の中にあり、好
ましくは、含浸体が誘電質液体の時には”0.2ないし
4ミクロンの範囲、含浸体が誘電質ゲルの時には8ない
し50ミクロンの範囲内にあるのがよい。
誘電質固体の最終的粒度および見掛け密度は、熱可塑性
樹脂の最初のクラインディングによつて、また、焼結方
法の圧力、温度、処理時間を適当に制御することによつ
て、変化させることができる。こ)で、見掛け密度とは
、前述したように、密度を測定すべき物体と同じ体積を
占め完全に中実すなわち空隙のない物体の理論的最大密
度に対する、その密度を測定すべき物体の測定密”度の
比をいうものである。上記の焼結方法によつて形成され
た誘電質固体の見掛け密度について0.25〜0.5の
範囲が電気絶縁体に使用するのに適当である。上述のよ
うに、本発明の電気的絶縁装置は、重合質、多孔質、独
立気泡型、完全含浸可能の誘電質固体と、含浸物質とを
含む。
誘電質固体を形成するのに使用される特定の重合樹脂を
選択するにあたつては、熱可塑性樹脂の、特にその誘電
質固体としての最終形体における、化学的、電気的、機
械的および熱的特性を考慮しなければならない。
例えば、誘電質固体および含浸物質は相互に化学的に安
定で不溶性でなければならない。さらに、誘電質固体は
、その電気絶縁体の全動作温度範囲にわたつて熱的に安
定でなければならない。誘電質固体が上記の焼結法でつ
くられる場合には、熱可塑性樹脂の可削特性および熱可
塑性樹脂の所望の最終的粒度を与える能力に考慮を払わ
なければならない。さらに、誘電質流体浸漬型の電気絶
縁装置に関しては、誘電質固体が浸漬されている誘電質
流体のスペシフイツク インダクテイブ キャパシタン
ス(SIC)に比した誘電質固体およびその含浸物質の
複合SICに考慮を払わなければならない。
こ)で、SICとは、誘電率と同じ意味を有した用語て
ある。また、複合SICとは、複合電気絶縁体のSIC
を意味するものである。詳述するならば、電気絶縁体に
おいては種々な材料又は部分にわたつて電気的ストレス
を等しく分布させるためにそれらの材料又は部分のSI
Cをできるだけ一致させることが重要である。相当に異
なつた値のSICを有した高圧絶縁オイル絶縁装置中に
配設される電気絶縁体のSICの値の不一致が大きいと
、低いSICを有した絶縁材料ほどその絶縁装置が受け
る高電圧電気ストレスをより高い割合で負担するこ−と
になり、結局、その低いSICを有した絶縁材料ほどよ
り早く電気的に破壊して損傷してしまう可能性がでてき
てしまうのである。第2図ないし第8図に示した高圧誘
電質油入電気絶縁装置のような流体浸漬型電気絶縁装置
について、誘電質固体.一の含浸物質として、数種の誘
電質油または他の誘電質液体、例えば、ミネラルオイル
、シリコーンオイル、ポリブテンオイルおよびアルキル
ベンゼンオイルのいずれかを使用できる。電気絶縁装置
が誘電質固体に対する含浸物質を・与えない場合、すな
わち例えば乾式の電気絶縁装置の場合、或いは、流体誘
電質式電気絶縁装置において所望の場合、本発明の原理
に従つて構成される誘電質固体に、この誘電質固体内で
その全体にわたつて不動化される誘電質ゲルを含浸して
もよい。
含浸物質として考えられる特定の誘電質ゲルは、ポリブ
タジエンゲル、ポリウレタンゲル、シリコーンゲルであ
る。ここで使用するゲルという用語は、含浸物質が低い
引張係数のエラストマー状態を生ずる程度まで交叉結合
され、それ故、完全には熱的可逆性でない状態を含むこ
とを理解しなければならない。
本発明のこの重要な特徴によれば、その誘電質ノ液体が
比較的低い初期粘度を有している間に、多孔質、連続気
泡型、誘電質固体の小孔の中に適当な誘電質液体含浸材
料が圧入される。含浸の後、誘電質固体の小孔の中の誘
電質液体を、誘電質ゲルとして或いはさらに硬い誘電質
物質として不動化するために、その誘電質液体の粘度が
増大させられる。誘電質固体の小孔内の誘電質液体の粘
度を増大するにはいくつかの方法がある。重合可能か、
または更に一層重合可能な単量体または重合体の誘電質
物質の粘度は、不動化剤としての重合触媒の添加によつ
て増大させることができる。
触媒添加の直後に、触媒による相当な量の重合がそれ以
上生ずる前に、誘電質固体に誘電質液体と重合触媒との
混合物が含浸される。このようにして、誘電質液体の粘
度は含浸時には有効な含浸に充分な低さで、含浸後、上
記のポリオレフィンその他の熱可塑性物質のような誘電
質固体の小孔の中に誘電質材料をゲルとして不動化する
に充分なだけその粘度を増大できる。必要ならば、粘度
が増大している間に、誘電質固体の中に誘電質液体を含
ませるために、適当なハウジングを使用してもよい。本
発明の重要な特徴によれは、誘電質液体の粘度は、その
液体が誘電質固体の小孔内にある間に、その最初の粘度
の少くとも2倍に増大される。
26.6のC(800F)で30−2000センチポイ
ズの範囲の粘度に相当する分子量をもつポリブタジエン
誘電物質を市場て購入てきる。
遊離基の促進剤のような重合触媒を1ないし6重量%不
動化剤として添加することによつて、ポリブタジエンの
粘度を約半時間内に少くとも10000センチポイズに
増大できる。ポリブタジエン誘電物質の粘度は、分子量
を増加させることにより、または重合体分子を部分的に
交差結合させることにより、或いは、その両方によつて
増大させられる。
触媒による重合反応は、高温において、より高速で進行
するので、誘電質固体に室温て低粘度て誘電質液体を含
浸させ、含浸後、誘電質液体を加熱して誘電質固体の小
孔内に重合誘電質液体を不動化させてもよい。温度は、
通常、重合質誘電質固体の融点以上に上げてはならず、
有効な重合温度は48.8℃(1200F)である。多
孔質、連続気泡型、重合質、誘電質固体を含浸するため
のポリブタジエン誘電物質ゲルを形成する際の好ましい
重合触媒は2・5−ジメチル5ージタシヤリーブチル、
パーオキシヘキサンである。
しかし、ポリブタジエンに対する重合触媒として、既知
のパーオキシおよびアゾ型の遊離基促進剤のいずれも使
用できる。ポリウレタン誘電物質ゲルも、上記の誘電質
固体内で不動化するのに極めて有効であることがわかつ
た。
ポリオレフィンの誘電質固体の含浸のためには、26.
6フC(800F)て約1000−2500センチポイ
ズの範囲内の粘度をもつポリウレタンで開始するのが好
ましい。ポリウレタンは完全には硬化即ちキュアリング
しないが、ゲルの粘度をもつ物質を形成し、誘電質固体
の小孔内に不動化される。反応物質に重合触媒または交
叉結合剤を添加する必要はない。周知のように、ポリウ
レタンはポリオールとポリイソシアネートの反応によつ
て形成される。ポリオールとポリイソシアネートを正し
い化学量論的比率で混合することによつて、例えば26
.6℃(80′F)で5000センチポイズの粘度をも
つポリオールおよび26.6℃(800F)で約40セ
ンチポイズの粘度をもつポリイソシアネートを混合する
ことによつて、1000〜2500センチポイズの範囲
内の粘度をもつ含浸用の出発物質であるポリウレタンが
得られる。このようなポリウレタン誘電質物質の粘度は
、誘電質固体の含浸後に室温て約半時間内に2倍とする
ことができる。上記のポリオレフィンのような多孔質、
連続気泡型、重合質、誘電質固体に誘電質液体を含浸さ
せるために、誘電質固体に誘電質液体を受入れるための
中央透孔を形成してもよい。
この透孔は次に誘電質液体を充填され、例えば7k91
cIt(100psi)の圧力に加圧されて、誘電質液
体を半径方向外向きに押進めて誘電質固体の小孔に浸透
させる。他の方法によると、誘電質固体を密封された容
器の中に入れ、この容器から空気を抜き、誘電質固体に
誘電質液体に浸たし、次に、容器を例えば7k91d(
10叩Si)に加圧して誘電質液体を誘電質固体の排気
された小孔に圧し込むことによつて、真空圧力法を使用
することができる。
多孔質、連続気泡型、重合質、誘電質固体、例えば上記
のポリオレフィンの誘電質固体、特に、ポリエチレンと
ポリプロピレンにより形成された誘電質固体の含浸のた
めには、上記の技術のいずれも有効である。一般的に、
それ以上に重合可能、或いは他の手段でその粘度を増大
可能の、上記のポリブタジエンゲル、ポリウレタンゲル
およびシリコーンゲルを含む重合性誘電質物質は本発明
の原理に従つて使用できるものと考えられる。理想的に
は、本発明の完全な利用を実現するために、誘電質物質
は、多孔質、連続気泡型、重合質、誘電質固体に完全に
含浸することができるように、最初に低い粘度、例えば
300−2500センチポイズの粘度をもつものとし、
誘電質含浸物質を不動化するために誘電質固体の小孔の
中にある間に、その粘度を増大させるべきである。一般
的に、誘電質固体の小孔が大きい程、有効な不動化を達
成するための誘電質含浸物質の最終的粘度は高くなけれ
ばならない。こ)で、本発明における不動化の意味及び
自己回復能力との関係について詳細に説明する。
一般に、本発明の原理によつて形成された誘電質固体に
対して含浸しうる流体が注入され、その後、その誘電質
流体の粘度が増大させられ、もはや流体ではない誘電質
ゲルとされる。こうして、この誘電質ゲルは、その誘電
質固体内の全体にわたつて不動化され、すなわち、捕獲
され又は保持されるのである。一方、自己回復能力は、
前述したフィラメント化方法又は焼結方法によつて形成
された固体電気絶縁体中にある連続気泡が互いに連通し
ているために与えられるものである。連続気泡間は連通
しているために、それらの気泡は、後でゲ゛ルとして不
動化されうる誘電質流体で充填され又は高電圧絶縁オイ
ル絶縁体における電気等級絶縁オイルの如き適当な誘電
質流体で充填されうるのである。本発明の原理によつて
形成された誘電質固体における誘電質ゲルの不動化が本
発明の原理によつて形成された電気絶縁体の自己回復能
力と関連しているか否かは、その誘電質ゲルのこわさと
その成分の性質とによつている。もし、本発明の原理に
よつて形成された誘電質固体電気絶縁体内に不動化され
る誘電質ゲルがかたいものであり、そして、その電気絶
縁体内に熱サイクルによつて気泡が形成されるならば、
絶縁オイル絶縁体における高圧オイルがその気泡を満た
す。この現象を自己回復能力と称する。その上、もし誘
電質ゲルが約5から7%の芳香族成分を有しているなら
ば、気泡の形成時には、その誘電質ゲルの芳香族成分の
ために発生されるX−ワックスがその気泡を満たす。こ
の現象もまた自己回復能力と称される。本発明の特定な
実施例による新規な且つ改良された電気的ストレス除去
コーン30(第2、第7図)が、138K■ケーブル端
末装置32(その下部のみが第2図に示されている)の
高圧誘電質油入絶縁装置内に浸漬されたものとして第2
図ないし第7図に示されている。
ストレス除去コーン30の特定の実施例の3個の主たる
部分は、ストレス除去コーン30を形成する際に使用さ
れる単一の重合質、多孔質、連続気泡型、完全含浸可能
の誘電質固体を与えるために上記の焼結方法に従つて上
記の超高分子量(2.8×1σ)のポリウレタンによつ
て形成される。ストレス除去コーン30は主部分34を
含み、この部分はケーブル端末装置32によつて終つて
いる高電圧電力ケーブル40におけるセグメントより成
る中央の電流搬送導体39(第3,5,6図)を取り囲
むケーブル絶縁体38の外径より僅かに大きい内径をも
つ縦にのびる内部の孔36をもつ。
主部分34は縦方向にのびるテーパのついた或いは円誰
形の最下部分42を含み、その外表面44はこれに適用
される導電材料の層を支持するための所望の形体に形成
でき、この導電材料の層は、特定な実施例においてのは
、電力ケーブル40の接地された外部の導電シース45
を通して、基準電位、例えばアース電位の供給源に電気
的に接続される。本発明の1つの重要な特徴によれば、
ストレス除去コーン30は、下方の外側の分割された圧
縮保持部分46を含み、この部分は1つの特定な実施例
において、上記のように同じ焼結方法によつて同じ超高
分子量のポリエチレンにより形成された2個の大体半円
形の物理的に別個の(相互に別個て且つ主部分34から
別個の)下方の部分46A,46Bによつて形成される
下方の部分46A,46Bの各々は部分42の外表面4
4に一致する形状の内側の上部の周面50をもつ。下方
の部分46A,46Bは最下部分42をケーブル絶縁体
38に対して圧縮するのに使用され、これにより、スト
レス除去コーン30をケーブル端末装置32内の位置に
固定し、その圧縮力は下方部分46A,46Bの外周に
係合する複数のホースクランプ54によつて与えられる
。一般的に、上記の焼結方法に従つて形成された多孔質
、連続気泡型、重合質、誘電質固体は、上記のフィラメ
ント化方法に従つて形成された多孔質、連続気泡型、重
合質、誘電質固体に比して、その減少した厚さのために
、実質的に圧縮性が小さいが、ストレス除去コーン30
の内部の部分34の最下部分42は、ケーブル絶縁体3
8に対してストレス除去コーン30を固定するに充分な
程度の圧縮性をもつ。
ストレス除去コーン30の主部分34および下方の部分
46A,46Bは、その特定の実施例においては、仕上
製品の顕微鏡試験により測定された平均の最終粒子直径
がほぼ4ミクロンでストレス除去コーン30の見掛け密
度が0.25−0.5の範囲内にあるように、焼結法に
よつて、上記の超高分子量ポリエチレンから形成された
ストレス除去コーン30は乾式の状態或いは、上記のよ
うに所望の誘電質液体または誘電質ゲルを含浸したケー
ブル端末装置に設置できる。第5図から第7図はケーブ
ル端末装置30内の電力ケーブル40の上にストレス除
去コーン30が設置される態様を示す。
最初、最下部分42が電力ケーブル40の外部導電シー
ス45に対して当たるまで主部分34がケーブル絶縁体
38の上に装着される。主部分34がこの位置にある時
、下方部分46A,46Bは主部分34(第6図)に接
触するように置かれて、内側上部の面50が主部分34
の対応する表面44に接触し一致するようにされる。次
に、ホースクランプ54が下方部分46A,46Bの外
面の周りに位置せしめられ、しめつけられて、ケーブル
端末装置32内で電力ケーブル40の周りの位置にスト
レス除去コーン30を保持するために必要な圧縮保持力
を与える(第2,4,5図)。本発明の他の重要な特徴
によれば、第8図に示す電気的ストレス除去コーンの変
型が、単一のストレス除去コーン3『として働くように
一緒に組合された非類似の重合質樹脂材料の複合体とし
て形成される。
第8図の実施例においては、主部分34″は2個の非類
似の多孔質、連続気泡型、重合質、誘電質固体34N,
34B″によつて形成される。もつと詳しくいえば、主
部分34″の縦方向にのびる内側部分34B″はフィラ
メント化法または焼結法によつて重合性樹脂からつくら
れ、主部分34″の外側部分34Nはフィラメント化法
または焼結法に従つて異なる重合質樹脂から形成される
こととなろう。下方部分46N,46B″は主部分34
″の外側部分34Nと同じ重合質樹脂から同じ方法でつ
くることができる。本発明の特定の実施例によれば、主
部分34″の縦方向にのびる内側部分34B″は、弗化
ビニリデン樹脂から焼結法によつて形成され、この樹脂
は弗化ビニリデンCH2=CF2の高分子量重合体(す
なわち、分子量がほぼ100000以上で、一般的に4
00000−1500000の範囲にある)より成り高
性能のプラスチックを与える。誘電的性質が適当なもの
てあれば、もつと低い分子量の樹脂も使用てきる。この
ような特定の弗化ビニリデン樹脂はベンソルト●ケミカ
ル●コーポレーションからKynarの商品名で市販さ
れている。焼結方法によつて内側部分34B″を形成す
るのに使用された弗化ビニリデン樹脂の誘電的性質は第
8図に示す電気絶縁体に使用するのに好適で、特に、ケ
ーブル絶縁体38内のおよびその付近の高い電気的スト
レスの領域に使用するのに優れているが、この樹脂は非
常に高価である。
弗化ビニリデン樹脂から主部分34″全体を形成するこ
と−は商業的見地で許容できないと考えられるので、ス
トレス除去コーン3『は焼結した弗化ビニリデン樹脂で
つくられた縦方向にのびる内側部分34B″から組立て
られ、その外側部分34Nおよび下方部分46N,46
B″は上記の焼結された超高分子量ポリエチレンでつく
られる。複合型ストレス除去コーン3『の構成部分は結
合保持され、ストレス除去コーン3『は下方部分46A
″,46B″を通してホースクランプ5Cによつて加え
られる圧縮保持力によつて電力ケーブル40″上の固定
位置に保持される。かくして、1つの特定の重合質樹脂
からつくられた単一の多孔質、連続気泡型、重合質の誘
電質固体、あるいは、重合質樹脂の混合物からつくられ
た単一の多孔質、連続気泡型、重合質の誘電質固体、あ
るいは、同じ重合質樹脂からつくられた複数の多孔質、
連続気泡型、重合質の誘電質固体、あるいは、複数の重
合質樹脂から形成された”複数の多孔質、連続気泡型重
合質の誘電質固体のいすかによつて、特定の電気絶縁体
を形成できる。
本発明の他の重要な特徴によれは、ストレス除去コーン
30,3『の主部分34,34″のテーパのついた表面
すなわち円錐形の表面44,44″、或いは、ストレス
除去コーン30,3『の誘電質部分46A,46Nおよ
び46B,46B″の内側上部表面50,5『、或いは
、すべての表面に、ケーブル絶縁体38,3『およびス
トレス除去コーン30,3『内の電気的ストレス除去コ
ーン分布を制御するために、導電性表面を適用してもよ
い。
導電性表面は、液体の担体、例えば水、アルコール或い
は適当なアルカン、例えばヘプタンの中にカーボン粒子
および適当なバインダを含む導電性スラリによつて表面
44,44″および50,5『の1またはそれ以上に適
用できる。
このカーボン粒子およびそのバインダは以前から周知の
もので、電気装置における導電性または半導電性表面を
形成するのに多年使用されているものである。被覆しな
いことが望まれるストレス除去コーン30,3『の表面
部分は、マスクをかけられ、導電性スラリは表面44,
4C,50,50″の残部に適用される。この導電性層
は、ストレス除去コーン30,3『を導電性スラリの中
に漬けることにより、或いはストレス除去コーン30,
3『の表面に導電性スラリ塗着または噴霧することによ
つて適用できる。上述のように、非常に小さい平均最終
粒子直径をもつ本発明による多孔質、連続気泡型、重合
質の誘電質固体を利用することによつて、もつと大きい
直径をもつカーボン粒子およびこれに組合されたバイン
ダはストレス除去コーン30,3『の外表面に接着し、
また、液体担体は誘電質固体内の連通している連続気泡
または空所を通過して、蒸発し或いは誘電質固体から排
出される。
ストレス除去コーン30,3『の誘電質固体は、液体担
体の通過は許容しながら、カーボン粒子およびバインダ
粒子の通過をとめる濾過体として働く。かくして、表面
44,44″および50,50″の1またはそれ以上の
上に形成された電導性被覆は通気性で、ストレス除去コ
ーン30,30″を形成している誘電質固体を通つて誘
電質流体の流通を許す。所望ならば、ストレス除去コー
ン30,3『上に形成された導電性表面は、導電テープ
を接着する便宜な手段で、接地されている導電性ケーブ
ルシース45に電気的に短絡してもよい。明らかに、上
記の技術に関して、本発明には多くの変型力何能て年る
例えば、誘電質固体22(第1図)が回転マンドレル2
0上で不規則の形体に形成されるべき場合、例えば、固
体22が本質的に電気絶縁体の仕上り形状に形成される
べき場合、固体22を形成するのに使用される重合質フ
ィラメントの配置をもつと正確に制御するために、固体
22の長さと実質的に等しい出口長さを有するダイス1
4より実質的に小さい出口長さをもつダイス1C(第1
図に点線で示す)を使用してもよい。また、本発明の原
理に従つて構成された電気絶縁体の60ヘルツ絶縁耐力
は、上述した既知の先行技術による一体モールド成型さ
れた電気絶縁体についての特性と同様に、厚さの増大と
共に減少するが、一般的に、このような電気絶縁体の6
0ヘルツ絶縁耐力は電気絶縁体に使用されている多孔質
、連続気泡型、重合質の誘電質固体の最終的な粒度に逆
比例することが発見された。最終時の粒度が小さくなる
と電気絶縁体を通じる平均自由イオン化通路が減少し、
これにより、絶縁装置の絶縁耐力を増大するものと思料
される。さらに、電気絶縁体の60ヘルツ絶縁耐力に対
して実質的な効果を有していないけれど、本発明に従つ
て構成された電気絶縁体の含浸物質の分子量を増大させ
ることは、一般的に、電気絶縁体のインパルスによる絶
縁耐力を増大させる。この点をより詳細に説明すると、
一般に、電気絶縁体の絶縁強度は、電気絶縁体を形成す
る絶縁材料の体積に逆比例する。
これは、磁器絶縁体又はモールドエポキシ樹脂絶縁体の
如き固体電気絶縁体の体積が大きいほど、その材料の絶
縁強度を減少させる気泡又はクラックの如き欠陥がその
材料内に存在する確率がより高くなるためであると考え
られる。これと同じ原理が前述したようなフィラメント
化方法又は焼結方法によつて固体電気絶縁体を形成する
に最初に使用される樹脂粒子の粒度についてもあてはま
る。すなわち、樹脂粒子の粒度が大きくなるほど、それ
らは粒子の絶縁強度及び電気絶縁体の絶縁強度を減する
欠陥がそれ”ら樹脂粒子内に存在する確率が高くなる。
従つて、本発明の絶縁体に使用される多孔質、連続気泡
、実質性誘電質固体を形成するには、材料内に欠陥の存
在する確率を減少させるために非常に粒度の小さな樹脂
粒子を使用するのが好ましい。こ)で、平均自由イオン
化通路とは、前述したようなフィラメント化方法又は焼
結方法によつて形成された誘電質固体を形成するのに使
用される小さな樹脂粒子間の距離を意味している。誘電
質固体を形成するのに使用される樹脂粒子が小さい程、
最終誘電質固体の各粒子間の間隔または距離はより小さ
くなる。一般に、電気絶縁体においては、その固体電気
絶縁体を形成するのに使用される小さな粒子間の間隔又
は距離に亘つてイオンが加速される。これら間隔又は距
離の平均が誘電質固体の隣接する小さな成分粒子間の平
均自由イオン化通路である。これらの粒子間の距離が大
きくなる程、その絶縁体に加えられた電気的ストレスの
ためにイオンが加速される距離が大きくなる。従つて、
イオンが加速される距離が大きくなればなる程、そのイ
オンの速度は高くなり、また、電気絶縁体内の隣接粒子
と衝突するときのイオンの運動エネルギーはより高くな
る。このようなイオン衝突が繰り返されると、ついには
、その電気絶縁体が損傷又は破壊されてしまうことにな
る。従つて、平均自由イオン化通路はできるだけ小さく
保つのが望ましい。本発明によれば、これは、フィラメ
ント化方法又は焼結方法によつて誘電質固体を形成する
のに非常に小さな粒度の最終樹脂粒子を使用することに
よつてなされている。本発明の技術的範囲内で、本発明
は前述以外の態様で実施できるものてあることを理解し
なければならない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理による電気的絶縁体に使用される
重合質、多孔質、連続気泡型の完全含浸可能の誘電質固
体を形成するのに使用されるフィラメント化方法を説明
する図である。 第2図は本発明の原理に従つて構成されたストレス除去
用コーンを使用し高圧誘電質油絶縁装置をもつ高電圧ケ
ーブル端末装置の下部の部分的断面図である。第3図は
第2図の3−3線における第2図のストレス除去コーン
の拡大断面図である。第4図は第3図の4−4線におけ
る第2図のストレス除去コーンの部分的拡大断面図てあ
る。第5図は第4図の5−5線における第2図のストレ
ス除去コーンの拡大断面図てある。第6図は圧縮保持力
を加える以前における第2図のストレス除去コーンに関
する第5図と同様の拡大断面図である。第7図は高電圧
ケーブル端末装置における電力ケーブルの上にストレス
除去コーンを組立てる方法を図解する第2図のストレス
除去コーンの分解斜視図である。第8図は本発明の原理
に従つて構成された電気的ストレス除去コーンの変型を
示す、第4図と同様の部分的拡大断面図である。10・
・・・・・装置、12・・・・・・押出機、14・・・
・・・ダイス、16・・・・・・送風機、18・・・・
・・空気ヒータ、20・・・・マンドレル、22・・・
・・・誘電質固体、30・・・ストレス除去コーン、3
2・・・・・・ケーブル端末装置、34・・・・・・主
部分、36・・・・・・孔、38・・・・・・ケーブル
絶縁体、39・・・・・導体、40・・・・・・電力ケ
ーブル、42・・・・・・最下部分、44・・・・・・
外表面、45・・・・・シース、46・・・・・・保持
部分、50・・・・・・周面、54・・・・・・ホーム
クランプ、3『・・・・ストレス除去コーン、3『・・
・・・主部分。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 多孔質の連続気泡型の重合体の誘電質固体と、該誘
    電質固体を含浸する含浸物とを含み、この含浸物は、前
    記誘電質固体の小孔内に不動化されるような値の粘度を
    有する誘電質ゲルから成る、ことを特徴とする電気絶縁
    体。 2 多孔質の連続気泡型の誘電質固体を所望の物理的形
    体の電気絶縁体に形成し、前記誘電質固体の小孔内に誘
    電質材料を含浸して小孔内に不動化されるような値の粘
    度をもつ誘電質ゲルとする、ことを特徴とする高電圧電
    気絶縁体を製造する方法。
JP51160946A 1975-12-30 1976-12-28 電気絶縁体及びその製造方法 Expired JPS6056370B2 (ja)

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