JPS6052525B2 - 車輛用灯具 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は車輌用灯具に関し、特にバックカバーの内面
にプリント配線を設けると共にバルブを横向きに保持し
て灯具全体の薄型化を図つた車輌用灯具に関する。

従来の車輌用灯具は例えば第１図に示すようにバルブ
ａを保持すべく、ハウジングＨの後面に設けたバックカ
バーをの内面にホルダーｃを突設し、そのホルダーｃに
金属製の円筒状ソケットｄを圧入し、更にマイナス側の
コードｆをホルダーｃとソケットｄとの間に挟着すると
共にソケットｄとバルブロ金部ｅとを接触せしめてアー
ス側の接続をなしている。

又、プラス側はコードれに接続したボタンコンタクトｉ
をインシュレータｊに圧着して取付け、これをコイルス
プリングにによりバルブａのプラス端子１に圧接してプ
ラス側の接続をなしている。 しカルながら、かかる従
来の車輌用灯具においては、ソケットｄとバルブロ金部
ｅとの電気的接続は、コイルスプリングにによるバルブ
ロ金部ｅの上方への付勢力により、ソケットｄ（７）Ｊ
スロットｍの内面とバルブロ金部ｅの係合突子ｎの上部
とが接触する部分だけであつて、接触が悪く、かつソケ
ットｄとホルダーｃとの間とでマイナス側コードｆが挟
着による圧接であるので電気的接触が安定せず、また、
その配線はビニール被覆電線を用いるため、配線加工を
する場合に切断、溶着カシメ等の多くの工程を施さねば
ならず、そのために灯具の生産性が極めて悪く、かつ手
加工のために誤配線を招き、ひいては検査工程も増し、
また、この種の後部信号灯は大型化に伴うバルブ数の増
加、配線の複雑化、大型化により著しく増大している。
そのため近年、図示しないがバツクカバ一の内面にフレ
キシブル等のプリント回路板を配線して誤配線等の問題
をなくすなどの改良がなされた灯具が提案されているも
のであるが、かかる例の灯具は第１図の図示例の灯具と
同様にバルブａが灯具軸Ｙ−Ｙ方向に配置するため、バ
ルブａの先端からカバーｂの底面までの距離Ｔが大であ
つて、灯具全体とし深くなり、さらに灯具が厚型化（大
型化）となるなどの欠点がある。そこで、最近では図示
しないがバツクカバ一の内面に対して平行にバルブを取
付け得るバルブ横付け方式の車輌用灯具が開発されて、
灯具全体の薄型化を図つたものが提案されている。

しかしながら、かかる例の灯具にあつては、バツクカバ
一に対してビニール被覆コードの配線を用いて、ホルダ
ー、ソケツト、インシユレータ、スプリング、ボタンコ
ンタクト等を組付けるため、その組立作業が煩雑で組立
作業性が悪く、かつバルブを横付けするとバルブの熱が
バツクカバ一を直接加熱するため、該バツクカバ一の耐
熱性に問題があることからある程度の距離をもたせる必
要があり、このため期待するほど灯具の薄型化が図れな
いなどの欠点がある。

上述の事情に鑑みなされたもので、本発明は導体回路板
を用いることにより配線の自動化を図り、かつバツクカ
バ一に対し、予めユニツト化したソケツトホルダ一等の
ハーネス組立体を組込んで組立作業を大巾に簡略化する
と共にバルブを横付けし、そのバルブとバツクカバ一と
の間に遮熱板を設けて、灯具全体の薄型化を図り得る新
規な車輌用灯具を提供することを目的とするものである
。

以下、本発明の車輌用灯具の実施の一例について添付図
面を参照して説明する。

第２図乃至第７図の図示例がこの発明の第一実施例であ
つて、これは自動車用尾灯に適用したものである。

図中１はハウジングで、このハウジング１の前面に配設
されるレンズ２とにより画成された灯室内にバルブ３，
３が前記ハウジング１の後部に配設されたバツクカバ一
５に取付けられたホルダー組立体に支持され、前記バツ
クカバ一５と平行（水平方向）になすように横付けされ
て配置されている。即ち、前記バツクカバ一５は合成樹
脂により板状に形成され、ハウジング１の後部に適宜手
段により着脱可能に取付けられている。

そして、前記バツクカバ一５の内面に第２図に例示する
如く、導電性金属板を回路状に打抜いた、所謂る打抜き
導板からなる導体回路板８が配線されているものである
。前記導体回路板８はプラス側導体部８１とマイナス側
導体部８２とにより構成されて、その自由端はバツクカ
バ一５の縁部に形成したコネクター部に配されて外部電
源のコネクター（図示せず）に接続されるように構成さ
れており、さらに前記導体回路板６のプラス側導体部８
１とマイナス側導体部８２との接続端（負荷側の）には
、ホルダー４に組込まれた電気供給部品を介してバルブ
３が電気的に接続されている。更に詳しくは、前記電気
供給部品を組込んだホルダー４の所謂るホルダー組立体
は第３図乃至第７図に示す如く、前記ホルダー４はバル
ブ３の口金部３１をバツクカバ一５と平行に受容し収納
する円筒部４１と、この円筒部４１の下部にベース部４
５とを合成樹脂により一体成形されており、前記ベース
部４５の両側にフランジ部４６，４６が形成されている
。

そして、円筒部４１の周壁の基端部には左右一対の弾性
係合部４３，４３がその基端部の前方に突出する如く形
成され、尚、この弾性係合部４３，４３がその弾性力を
付与するように周壁にそれぞれスリツト４４，４４・・
・、が形成されているものである。また、前記筒部４１
の基端部内壁の上下を切欠いて凹溝部４２，４２が凹設
されている。更には、前記ホルダー４のベース部４５の
後部には第３図及び第６図に示す如く、後述するターミ
ナル９の固定部９１を嵌入し、かつ該固定部９１の底部
に形成された係合爪９４を係止するための係止段部４８
を有する嵌合孔部４７が穿設されているものである。マ
イナス側の接続部材は導電性金属板を略Ｌ字状に折曲げ
て立上り片にソケツト部６をその底片に遮熱板とを一体
に形成されている。

前記ソケツト部６はバルブ３の口金部３１を挿通する挿
通孔６１と、この挿通孔６１の周辺の上下にそれぞれそ
の先端に前記口金部３１の係合突子３２，３２を係止す
る溝部６４，６４を有する支持片６２，６２を外方に折
曲げ形成し、かつ前記一対の支持片６２，６２は前記ホ
ルダー４の円筒部４１の基端部に形成したそれぞれの案
内溝４２，４２に嵌合される如く構成されているもので
あり、さらにソケツト部６の挿通孔６１の周縁にはホル
ダー４の円筒部４１に設けた左右一対の弾性係合部４３
，４３に対応する位置に係合溝６５，６５が形成されて
おり、又挿通孔６１の周縁にはバルプロ金部３１の係合
突子３２，３２を挿通するための切欠部６３，６３が設
けられているものである。一方、遮熱板７の端部には略
Ｕ字状の接片７１が形成され、この接片７１の先端を切
欠いて切欠部７２が形成されている。尚、この切欠部７
２内に挿入する如くマイナス側導体部８２の接続端を立
上げて接触部８３が形成されているものである。更に、
プラス側のターミナル９は略Ｕ字状に折曲げて固定部９
１を形成し、この固定部９１の一端を上方に前倒する如
く折曲げてバルブ３の陽極端子３３と弾圧して接触する
如く接触子９２を形成すると共に前記固定部９１の他端
を後方に延設して接片９３が形成されており、この接片
９３によりプラス側導体部８１の接続端と接触導通され
るものである。尚、前記固定部９１には係合爪８４が底
部に形成され、この係合爪９４が前記ホルダー４のベー
ス部４５の後部に穿設された嵌合孔部４７の係止段部４
８に係止して固定部９１が嵌合孔部４７に確りと固定す
る如く抜止め効果を奏するように構成されているもので
ある。而して、上述した構成の車輌用灯具においては、
予め合成樹脂製のバツクカバ一５の内面に導電性の金属
板を回路状に打抜いた所謂る打抜き導板からなる導体回
路板８のプラス側導体部８１とマイナス側導体部８１を
配線する。

そして、ホルダー４にターミナル９及びマイナス側接続
部材のソケツト６を兼ねる遮熱板７を予め組込んでユニ
ツト化したホルダー組立体をバツクカバ一５の取付部位
に設けた鉤状係合部５１，５２に前記ホルダー４のベー
ス部４５の両側に設けたフランジ部４６，４６を弾性係
止して取付け固定する。即ち、合成樹脂製のホルダー４
のベース部４５の後部に穿設した嵌合孔部４７内にター
ミナル９の固定部９１を嵌挿すると嵌合孔部４７に設け
た係止段部４８に前記固定部９１に設けた係合爪９４が
係止して固定部９１が嵌合孔部４１から後方に抜け出る
のを防止し、確りとこの固定部９１が一体的にホルダー
４のベース部４５に嵌合固定される。この時、ターミナ
ル９の接触子９２が前記ホルダー４の円筒部４１の後部
内に前倒して位置する如く配設され、かつ接片９３がベ
ース４５の後部背面方向に張出す如く構成されている。
一方、前記ホルダー４の前方にはその円筒部４１の基端
部の案内溝４２，４２にマイナス側接続部材のソケツト
部６の挿通孔６１の周縁に設けた一対の支持片６２，６
２を挿入するとその円筒部４１の左右両側に設けた一対
の弾性係合部４３，４３が前記ソケツト部６の係合溝６
５，６５に弾性係止してホルダー４とソケツト６を確り
と係合固定する。従つてマイナス側接続部材のソケツト
部６を兼用する遮熱板７を前記ホルダー４にターミナル
９と共に一体的に組込むことによつてホルダー組立体を
構成することができるものである。そして、前記ホルダ
ー組立体のホルダー４のベース部４５に設けたフランジ
部４６，４６を前述した如くバツクカバ一５の取付部位
に設けた鉤状係合部５１，５２に上方より押圧すること
によりワンタツチでそのホルダー組立体をバツクカバ一
５に組付けることができる。ホルダー組立体をバツクカ
バ一５の内面に載置固定された時、前記遮熱板７の接片
７１の切欠部７２がマイナス側導体部８２の接続端に設
けた接触部である突片８３と接触して導通し、さらに、
前記ターミナル９の接片９３がプラス側導体部８１の接
続端と弾圧接触して電気的に導通して同時に配線接続す
ることができるものである。上記のように組立及び配線
接続の作業が完了し、然る後、バルブ３の口金部３１を
ソケツト部６の挿通孔６１を通して挿入し、口金部３１
の１８０通離間した位置に設けられた係合突子３２，３
２を挿通孔６１の周縁に設けた切欠部６３，６３を介し
てホルダー４の円筒部４１の内壁に形成された案内溝４
２，４２に挿入して行くとバルブ・３の陽極端子３３と
ターミナル９の接触子９２と当接し、更にバルプロ金部
３１を押し込み、口金部３１の両係合突子３２，３２が
ソケツト部６の支持片６２，６２の端部を通過しバルブ
を回転して支持片６２，６２の先端の係合溝６５，６５
に該係合突子３２，３２が前記接触子９２が陽極端子３
３を前方に押圧している弾性力に抗して係止し、バルブ
３がホルダー４の円筒部４１内に保持されバツクカバ一
５と水平方向に確りと固定される。

従つて、バルブ３の口金部３１とソケツト部６とが接触
導通すると共にバルブ３の陽極端子３３をターミナル９
の接触子９２により弾圧接触されて電気的接触が確実か
つ安定して電気供給を図ることができるものである。

尚、上記した実施例においてはホルダー４のベース部４
５に設けたフランジ部４６，４６をバツクカバ一５の鉤
状係合部５１，５２により弾性係合せしめて固定したも
のであるがカシメ或はネジ等の適宜手段により固定して
も良いものである。

第８図及び第９図はこの発明の第二の実施例であつて、
この例におけるマイナス側の接続部材はソケツト部６と
一体に形成した遮熱板のその周縁にリフレクタ一部を形
成した遮熱兼リフレクター７″を形成されているもので
ある。又、この遮熱兼リフレクター７″はその接続端に
接片７１を形成し孔部７３が穿設されている。又、この
孔部７３を有する接片７１とマイナス側導体部８１の接
続端にも孔部８４を穿設し、該孔部８４と前記孔部７３
とにスクリユ一１０を挿してバツクカバ一５にナツト座
５３を設けて締結して接続固定するか、或は第１０図に
示す如くマイナス側導体部８２の接続端に突片を折曲し
て接触部８３を形成し、前記遮熱兼リフレクター７″の
接片７１に孔８３を設けて図中Ｐの方向に突片を折曲げ
て接触．導通しても良いものである。かかる例において
は遮熱板にリフレクター７″を形成したのでレンズ２の
周辺部にバルブ３からの光を反射光として補償すること
もでき、更に、バツクカバ一５の遮熱効果に加えバルブ
からの光束を有効に利用するこ．とができるなどの効果
を奏するものである。上述した実施例から明らかなよう
に、本発明の車輌用灯具は、ハウジングの後部に配設さ
れる合成樹脂製のバツクカバ一の内面に配線した導体回
路板と、バルブを前記バツクカバ一と平行な向き−に配
する合成樹脂製のホルダーと、該ホルダーは前記バルブ
の口金部を受容し保持する円筒部と該円筒部の下部にフ
ランジ部を有するベース部とを備えていると共に、前記
円筒部の基端部内壁に略１８０い離間した位置に形成し
た案内溝に嵌入され、かつ前記口金部の係合突子を係止
する一対の支持片を有するソケツト部と前記バルブの背
面部位に配設される遮熱板とを導電性金属板を略Ｌ字状
に折曲してマイナス接続部材を構成し、その遮熱板は端
部に前記導体回路板のマイナス側導体部の接続端と接触
導通する接片を設け、さらに前記ホルダーのベース部の
後部に取付けられる固定部とその一端にバルブの陽極端
子と弾接する接触子・を設けると共に他端に前記導体回
路板のプラス側導体部の接続端と接触導通する接片とを
形成したターミナルと前記マイナス接続部材のソケツト
部とを前記ホルダーに組付けてホルダー組立体を構成し
て該ホルダーのフランジ部を前記バツクカバ一に横設す
ると共に該バルブの背面部位に遮熱板を配設したことを
特徴とするものであるから、この発明は電気配線の単純
かつ能率化が図れると共にバツクカバ一に対して予めユ
ニツト化した、ターミナル及びソケツト部と遮熱板とを
略Ｌ字状に形成したマイナス接続部材とをホルダーに組
付けたホルダー組立体の組付作業がワンタツチ的にでき
、しかもその組立作業が大巾に簡略化することができる
と共にバルブをバツクカバ一に横設することができる。
また、バルブ背面部位に遮熱板を配設したのでバツクカ
バ一が熱変形を生じることがなく、よつてバルブとバル
ブとの間隙を近づけることができるので灯具全体の薄型
化を得ることができるなどの効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の灯具を示す一部断面図である。 第２図乃至第７図は本発明の第一実施例を示し、第２図
は正面図、第３図は灯具の横断面図、第４図はバツクカ
バ一に導体回路板を介してホルダー、ターミナル、ソケ
ツト部と遮熱板とを有するマイナス接続部材との組付前
を示す斜視図、第５図は第２図の要部正面図、第６図は
第５図のＡ−Ａ線断面図、第７図イは第６図のＢ方向か
らの矢視図、同図口は第６図のＣ方向からの矢視図、第
８図乃至第１０図は本発明の第二実施例を示し、第８図
は正面図、第９図は第８図のＤ−Ｄ線断面図、第１０図
は遮熱板の接片とマイナス側接続端との接触の他の変形
例を示す要部断面図である。１・・・・・・ハウジング
、３・・・・・・バルブ、３１・・・・・・口金部、３
２，３２・・・・・・係合突子、３３・・・・・陽極端
子、４・・・・・・ホルダー（合成樹脂製）、４１・・
・・・・円筒部、４２，４２・・・・・案内溝、４５・
・・・・ベース部、４６，４６・・・・・・フランジ部
、５・・・・・・バツクカバ一（合成樹脂製）、６・・
・・・ソケツト部（マイナス接続部材）、６２，６２・
・・・・一対の支持片、７・・・・遮熱板（マイナス接
続部材）、７１・・・・・接片、９・・・・・・ターミ
ナル、９１・・・・・・固定部、９２・・・・・・接触
子、９３・・・・・・接片。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ハウジングの後部に配設される合成樹脂製のバック
   カバーの内面に配線した導体回路板と、バルブを前記バ
   ックカバーと略平行な向きに配する合成樹脂製のホルダ
   ーと、該ホルダーは前記バルブの口金部を受容し保持す
   る円筒部と該円筒部の下部にフランジ部を有するベース
   部とを備えていると共に、前記円筒部の基端部内壁に略
   １８０゜離間した位置に形成した案内溝に嵌入され、か
   つ前記口金部の係合突子を係止する一対の支持片を有す
   るソケット部と前記バルブの背面部位に配設される遮熱
   板とを導電性金属板を略Ｌ字状に折曲してマイナス接続
   部材を構成し、その遮熱板は端部に前記導体回路板のマ
   イナス側導体部の接続端と接触導通する接片を設け、さ
   らに前記ホルダーのベース部の後部に取付られる固定部
   とその一端にバルブの陽極端子と弾接する接触子を設け
   ると共に他端に前記導体回路板のプラス側導体部の接続
   端と接触導通する接片とを形成したターミナルと前記マ
   イナス接続部材のソケット部とを前記ホルダーに組付け
   てホルダー組立体を構成して該ホルダーのフランジ部を
   前記バックカバーの内面に係合等の適宜手段により載置
   固定して前記バルブをバックカバーに横設すると共に該
   バルブの背面部位に前記遮熱板を配設したことを特徴と
   する車輌用灯具。