JPS605204Y2 - 固体燃料燃焼装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、オガクズの塊状圧縮材、木材、木皮、モミガ
ラ、オガクズ、練炭、木炭などの固体燃料の燃焼装置に
関する。

ロスドル上に乗るような大きさの固体燃料は、ロスドル
の下から燃料に燃焼用−次空気を送り燃焼させるか、更
に燃焼を完全にするため、ロスドル下部より送給する一
次空気の他に、燃料上部に二次空気を送給して燃焼させ
ている。

しかし何れの燃焼構造を採用しても、煙の発生、−酸化
炭素の発生、熱量の損失を確実に避けることはできない
現状である。

一方モミガラ、オガクズ等の小粒、あるいは粉状物は、
ロスドルで燃焼できないため、流動燃焼により燃焼して
いるが、この燃焼方法では回分式燃焼には不向きである
し、場合によっては未燃焼粒子が排ガスと共に排出され
る欠点があった。

本考案は、これらの固体粒子を完全燃焼でき、かつ燃焼
熱を、給湯用、温室や工場暖房用として利用できる固体
燃料燃焼装置を供せんとするものである。

本考案はこの目的を達するため、燃料を収容しこれを燃
焼する一次燃焼室と、−次燃焼ガス中に残存する燃焼成
分を燃焼する二次燃焼室とを二次燃焼室が一次燃焼室の
上に鉛直方向に上下に位置するように配置し、−次燃焼
室と二次燃焼室とを仕切板で区切り、仕切板の中心にこ
れら燃焼室の横断面より小さい面積の円孔を二次燃焼室
と同心的に設け、内面が一次燃焼室と同心の円筒状に形
成した二次燃焼室に、仕切板に近づいて円筒状の内面に
対して接線方向に空気供給孔を設け、この空気供給孔か
ら燃焼用空気を送風機により二次燃焼室に供給し、−炭
焼焼室の燃焼用空気は二次燃焼室より仕切板の円孔から
のみ供給するようにしたものである。

第１図、第２図は本考案による燃焼装置の一実施例を示
したものである。

一次燃焼室１は一端が開口し他端が閉じた円筒状に作ら
れ、その容積は例えば、朝から夕方までの間燃料とする
木材を収容できる大きさに作られている。

−炭焼焼室１の開口２を有する一端に連続し、−炭焼焼
室１と内外径の等しい両端が開放した円筒状の二次燃焼
室３が一次燃焼室１と同心的に配置される。

−炭焼焼室１と二次燃焼室３との間には、両者を区切る
仕切板４が配置される。

仕切板４の中央には円孔５が設けられている。

円孔５の面積は一次燃焼室１及び二次燃焼室３の横断面
より小さく、これらの燃焼室と同心的になるよう設けら
れる。

二次燃焼室３には円筒状の内面６に接線方向に開口し二
次燃焼室３と外部とを連通させる空気供給孔７が、仕切
板４に近い部分に設けられている。

二次燃焼室３の外部には、送風機８が空気供給孔７に接
続して設けである。

この燃焼装置で燃焼を行なうには、二次燃焼室３及び仕
切板４を取り去って、−炭焼焼室１の開口２を大きく開
口し、開口２から中に燃料を挿入し、挿入した燃料の上
部に着火する。

着火後、仕切板４及び二次燃焼室３をその上に施し、送
風機８から二次燃焼室３に送風して燃焼を行なうもので
ある。

二次燃焼室３の燃焼ガスは上部から熱交換器等に導き、
暖房用熱源等として利用するものである。

燃料は一次燃焼室１の側面に扉付きの開口を設け、そこ
から挿入できるようにしてもよい。

また−炭焼焼室１の内面との間に隙間を設けて内側に格
子を張り、燃焼した後の灰をその格子を通して下に落し
底から取り出すようにすることもできる。

第３図、第４図に示した実施例は燃料として、オガクズ
やモミガラのような粉粒体を連続して一次燃焼室１にス
クリューフィーダー９で供給できるように、第１図、第
２図の実施例に更にスクリューフィーダー９を一次燃焼
室１の底部に連設したものである。

本案燃焼装置において送風機８からの送風は、二次燃焼
室３の内面６に接線方向に設けられた空気供給孔７によ
り、二次燃焼室３に、その内面６に沿って旋回する空気
流として供給される。

この空気は送風圧により旋回しつつ仕切板４の円孔の周
壁部分から一次燃焼室１に入って一次燃焼用空気として
燃焼に関与する。

燃焼ガスは軽いため円孔５の中央部を旋回しつつ二次燃
焼室３に上昇し、空気供給孔７から供給された空気と共
に二次燃焼室３において早い速度で旋回するので充分な
空気との混合ならびに燃焼距離が与えられる。

従って小さな容積内で燃焼が充分に行なわれるため、二
次燃焼室３内を高温に保って完全燃焼を行なえ、またこ
れによって高温の排出ガスを得ることができるものであ
る。

また粉粒状の燃料を燃焼した場合、旋回気流による遠心
力により周壁に向って飛ぶことはあっても、−炭焼焼室
１から二次燃焼室３に燃焼ガスと共に上昇することはな
く、従って排出ガス中に未燃微粉が混入することもない
。

−炭焼焼室の燃焼ガスは温度が高く軽いため上昇気流と
なって仕切板の円孔から二次燃焼室に上昇する。

−炭焼焼室から円孔を通して二次燃焼室に流れる燃焼ガ
スは円孔の中心部で最大流速をもち円孔の外周近くなる
につれて流速は小さくなる。

二次燃焼室に送風機によって接線方向から押し込まれた
空気は燃焼室に入った燃焼ガスを高速で旋回させ、混合
して二次空気として燃焼ガスの完全燃焼のために使われ
る一方、冷たく重いため仕切板上面から円孔の縁に沿い
回転しながら燃焼ガスが二次燃焼室に移動した量を補な
うように燃焼ガスの流出に伴ない減圧状態となった一次
燃焼室に吸入され、吸入された空気は仕切板の下面から
一次燃焼室の周壁に沿って回転しながら下降して燃焼部
に到達する。

そして燃焼ガスとなって一次燃焼室の中央に上昇流とな
って上昇する。

この空気の流れは燃料の多いときも少ないときも同様に
行なわれる。

但し燃料の上面が仕切板の下面にあまり接近していると
、この空気の流れが燃焼ガスによって妨げられるので、
燃料の上面に着火するとき、燃料の上面と仕切板との間
に適当な空間が残るように燃料を挿入することが必要で
ある。

燃焼による熱は燃焼していない下方の燃料に伝導及び輻
射によって伝えられ順次上方から燃焼温度に加熱される
ので、特公昭４９−１１０８号公報に示された装置のよ
うに上方から燃焼に必要な空気が一次燃焼室に供給され
ず、下方から吸収されこれが燃料を冷す場合と異なり、
燃料の加熱も効率よく行なわれるので、燃料の火持ちも
良く順調に燃焼を行なわせることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本考案による固体燃料燃焼装置の一実
施例を示す図で、第１図は第２図のＢ −Ｂ線縦断面図
、第２図は第１図のＡ−Ａ線横断面図、第３図、第４図
は本考案による固体燃料燃焼装置の他の実施例を示す図
で、第３図は第４図のＤ−Ｄ線断面図、第４図は第３図
のＣ−Ｃ線断面図である。 １・・・・・・−炭焼焼室、２・・・・・・開口、３・
曲・二次燃焼室、４・・・・・・仕切板、５・・・・・
・円孔、６・・・・・・円筒状の内面、７・・・・・・
空気供給孔、８・・・・・・送風機、９・・・・・・ス
クリューフィーダー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に開口を有する筒状の燃料を収容する一次燃焼室と
   、−次燃焼室の開口を有する一端に連続して同心的に配
   置された円筒状の内部が空の二次燃焼室と、−次燃焼室
   及び二次燃焼室の横断面より小面積の円孔を中心に有し
   一次燃焼室と二次燃焼室を区切るように円孔が二次燃焼
   室と同心的に配置された仕切板と、二次燃焼室の円筒状
   の内面に接線方向に開口し二次燃焼室と外部とを連通さ
   せる二次燃焼室壁の仕切板に近い部分に設けられた空気
   供給孔と、二次燃焼室の外に設けられた空気供給孔に接
   続して設けた送風機とを有し、二次燃焼室が一次燃焼室
   の上に鉛直方向に沿って上下に配置され、−次燃焼室の
   燃焼用空気は二次燃焼室より仕切板の円孔からのみ供給
   されるように形成されている固体燃料燃焼装置。